JPH0419093B2 - - Google Patents

Description

【発明の詳細な説明】 本発明は、包装容器の内部と連通し且つその包
装容器の側壁に結合される二重壁の三角形のラ
グ、及び、包装容器の頂壁上と該三角形ラグ上と
に亘つて延在する緘封フインを備える型式の包装
容器の開口構造に関する。

このような型式の包装容器の製作は多くの場
合、例えば紙で作られる担体層と、例えばポリエ
チレンのような熱プラスチツクで作られる表面層
とで成る包装容器材料ウエブの両長手方向縁部を
相互に重ね合わせて結合し、管の形にすることに
よつて行われる。こうして作られた管は、所要の
内容物、例えばミルクまたは果物ジユースを詰め
た後、その管の横断方向の狭い区域が平らにさ
れ、そして緘封され、こうして閉じられた包装容
器が作られる。この閉じた包装容器は上記横断方
向緘封区域に沿つて切離される。これら切離され
た個々の包容容器はその緘封区域及び切離し段階
と同時、または後に、特別な成形装置によつて所
要の形状に成形される。

包装容器が平行六面体のに成形される場合、そ
の４つの対向する側縁部に包装容器の内部と連通
する。三角形の二重壁ラグが作られ、これらラグ
は折曲げて包装容器に結合される。上述のように
管の横断方向緘封区域を切断することにより管を
個々の包装容器に分割するとき、その区域におい
て包装容器材料が二重に合わせて緘封されるため
比較的硬い直立した緘封フインが作られる。管を
横断して延在するこの緘封フインは、仕上つた包
装容器においても、この容器の頂壁上と三角形ラ
グの上側上を横断して該ラグの先端まで延在す
る。

周知のように、このような包装容器を開ける場
合、それら三角形ラグを利用して注ぎ口を作るこ
とができる。これは一般的に、包装容器体部に軽
く結合されている。それら三角形ラグの１つをそ
の結合から剥がして持上げ、そしてその三角形ラ
グの一部分を破り取つて注ぎ口を作る如くして行
われる。このために、緘封フインの基部ライン下
側で、ミシン目ラインが緘封フインの一部に沿つ
てその先端まで延在するか、あるいはスウエーデ
ン特許明細書第213171号に示されているように、
三角形ラグを斜めに横切つて延在するようにして
設けられることが知られている。

しかしそのようなミシン目配置には幾つかの短
所のあることが分かつている。例えば直線状のミ
シン目が緘封フインの基部ラインに沿つてその先
端まで延在する場合、幾つもの壁パネルが集つて
いるその緘封フイン先端において破断を「開始」
しなければならないから、その破り始めが難し
い。更に破断を行つている間つかんでいるための
把持部分が比較的小さい。また別の短所として、
緘封フインの下側に付けられる直線状の裏ミシン
目では真直ぐな細い開口しか作れないので、これ
を手で拡げなければならない。破断ミシン目ライ
ンが斜めである場合には、勿論最初からより広い
注ぎ口を作ることができるが、一般的にそのフイ
ンに沿つた長さが短かくなるため、注ぎ出しを行
つている間に空気が包装容器に入つていくことが
できず、周知のようなボコボコする現象が生じ
る。直線状ミシン目のまた別の欠点とし、そのミ
シン目ラインが通る三角形ラグの先端の個所の材
料に非常に大きい曲げ、引張、及び剪断応力が掛
かるので、例えば包装容器が衝撃を受けた場合な
どミシン目が自然に開き、内容物がこぼれ出すこ
とがある。

上記２つの型式の破断ミシン目ライン配置を組
合わせて「折曲つた」ミシン目ラインを備える試
みがなされたが、成功していない。第１に、斜め
の破断ミシン目は、破断が開始される縁部に対し
て或る角度を以つて設けられるが、そのような破
断開始は破断が該縁に対し直角に開始される場合
により難しくなる。第２に、そしてこれは多分よ
り決定的な短所になろうが斜めのミシン目ライン
に従つて行われる破断は普通、折曲り点におい
て、ここから緘封フインに沿つたミシン目ライン
の方向に向かうことをせず、そこからそのまま真
直ぐ進んでしまう。即ちその破断によつて作られ
る開口は全ミシン目ラインに沿つたものでなく、
斜めのミシン目ラインに沿つたものだけとなり、
従つて注ぎ口は、ボコボコする現象を起す小さい
ものになる。

こうして破断方向の変更は極く滑らかに行われ
なければならず、破断ライン上に不連続点または
折曲り点があつてはならないことが知られる。こ
の問題を解決するため本発明によれば、包装容器
の内部と連通し且つその包装容器の側壁に結合さ
れる二重壁の三角形ラグ、及び、包装容器の頂壁
上の該三角形ラグ上とに亘つて延在する緘封フイ
ンを備える型式の包装容器の開口構造であつて、
該緘封フインの基部ラインに沿つて且つ該基部ラ
インの両側に少なくとも包装容器材料の厚さを部
分的に破断してほぼ直線状の破断ミシン目ライン
が備えられ、これら破断ミシン目ラインは相互に
ほぼ平行に、該三角形ラグの先端と該三角形ラグ
の基部ラインとの間に位置する１点まで延び、こ
の１点のところで、前記三角形ラグの折曲げライ
ンを横切る前に前記ほぼ直線状の破断ミシン目ラ
インが方向を変更して前記三角形ラグの下側にお
いて合わされるようになつている包装容器の開口
構造において、 前記１点は前記三角形ラグの先端と該三角形ラ
グの基部ラインとの間の距離のほぼ半分の位置に
あり、前記１点の後に前記ほぼ直線状の破断ミシ
ン目ラインは、どの点においてもミシン目ライン
が不連続になつたり折曲がつたりすることなし
に、前記緘封フインの両側においてスムーズに連
続した円弧状ミシン目部分に連らなつており、こ
の円弧状ミシン目部分は前記三角形ラグの折曲げ
ラインを越えて連続した円弧状を呈して前記三角
形ラグの下側に向かつていることを特徴とする包
装容器の開口構造が提供される。

以下、添付図面を参照して本発明の説明を続け
る。

本発明による包装容器は、第１図に示されるよ
うな包装容器材料のウエブ１から作られる。図面
で明らかなようにウエブ１は、これの折曲げを容
易にするための、繰返し模様状に配置される折曲
げライン２，３を備える。ウエブ１は紙またはボ
ール紙の担体層の両面に、熱プラスチツク、好適
にはポリエチレンの層、または場合によつてアル
ミニウムフオイルの層を積層して構成される。ポ
リエチレン層は緘封層と防水層との二重機能を有
し、そしてその緘封は２つのプラスチツク層を相
互に接触させて重ね、加熱して溶融させると同時
に加圧して一緒に溶接させることによつて行われ
る。こうして液密で且つ機械的耐久性のある緘封
結合がなされる。

包装容器の製作は、ウエブ１を連続的に丸めて
管にし、この管をマガジンロールから繰出すこと
から開始される。

管はウエブ１の両長手方向縁区域８を相互に重
ねて継ぎ合わせることによつて作られ、次いでそ
うして作られた管に所要の内容物が充填され、そ
れから管の横断方向の狭い緘封区域が平らにされ
る。この緘封区域の管内部の熱プラスチツク層が
加熱と加圧によつて相互に緘封され、こうして管
の２つの逐次の緘封区域の間に或る両の内容物が
閉込められる。管の緘封と同時、またはその後
で、包容容器材料の折曲げライン３と２が折曲げ
られて、包装容器は平行六面体の形に成形され
る。これの上部分が第２図と第３図に示される。
こうして成形された包装容器は、第１図に４で指
示される横断方向緘封区域に沿つて切断されるこ
とにより、管の残余部から切離される。既述のよ
うに、上記折曲げ成形段階において、二重壁の三
角形のラグ１５が作られる。これらラグ１５は、
第２図に示されるように包装容器の頂壁１１と同
じレベルに持上げられているか、あるいは下方へ
曲げて包装容器の側壁１４に結合される。第１図
に示されるように、三角形ラグ１５の折曲げを容
易にするための折曲げライン１３の先端５の近傍
に破断用のミシン目６が備えられる。この破断ミ
シン目６は、管が平らにされて緘封される区域４
の直ぐ下に設けられる。緘封された包装容器が分
離された後、第２図に示されるような直立した緘
封フイン１０が作られる。第２図で明らかなよう
に、破断ミシン目６は緘封フイン１０の基部ライ
ンの直ぐ近くに置かれ、そしてその緘封フイン１
０に沿つて三角形ラグ１５の中心部まで延び、こ
こで緘封フイン１０から外方向へそれ、そして三
角形ラグ１５の縁部７を通過して、三角形ラグの
下側へ続いていく。

第４図に示されるように、破断ミシン目ライン
６は２つの直線状の部分と、これら直線状部分に
結合する湾曲状ミシン目部分６′とを備える。こ
の湾曲部分６′は好適には、正弦曲線の完全な１
周期で構成され、この正弦曲線の２つの極大点が
ミシン目ライン６の２つの直線状部分とそれぞれ
接続し、そして１つの極小点が三角形ラグ１５の
先端５の真直ぐ下方に位置するようにされる。第
４図で明らかなように、湾曲または円弧状ミシン
目部分６′は折曲げライン１３を直角に通る。こ
のことは、破断指示ミシン目ラインを破断すると
き、その破断の開始を縁部７に直角に行えるの
で、非常な利点になる。開口は次のように行われ
る。先ず三角形ラグ１５を持上げ、それから両折
曲げ線１３を相互に近づけるように押しながらラ
グ１５を両側から圧縮して、ラグ１５を緘封フイ
ン１０と同じレベルにする。そのような圧縮が行
われると、破断が開始され、これと同時に指の間
で緘封フイン１０の前縁部を容易に把持できる。
その破断は円弧状ミシン目６′から直線状ミシン
目６へと滑らかに移行して行われる。

既述のように、ミシン目ラインの直線状部分へ
の移行点が折曲り、または不連続になつている
と、破断がそれら直線状ミシン目部分に入つてい
かず、そのまま続いて真直ぐ容器材料内へ進み緘
封フイン１０に至ることが知られたのであるが、
本発明によればミシン目の円弧状部分６′が正弦
曲線の形にされるため、破断が圧縮された三角形
ラグ１５の縁部に直角に始められ、そして可及的
に滑らかにミシン目の直線状部分６に入つていく
ので、最適の破断開始が行われる。

第３図は包装容器が開口された後の状態を示し
ている。この図面において緘封フイン１０の前部
分の把持部分１６が拡大されていることがはつき
り分かる。このような拡大された把持部分は破断
をし易くなる。更に注ぎ口に１７が自然な形に形
成されるため、包容容器からの内容物の注ぎ出し
がより容易になる。

【図面の簡単な説明】

第１図は包装容器のブランクの図面、第２図は
包装容器の上部分の斜視図、第３図は開口後の包
装容器の上部分の斜視図、第４図は第１図の部分
の拡大図である。 １……包装容器材料ブランク、２，３，１３…
…折曲げライン、４……緘封区域、５……三角形
ラグ先端、６……破断ミシン目ライン、６′……
同円弧状部分、７……三角形ラグ縁部、８……ブ
ランク長手方向縁区域、１０……緘封フイン、１
１……包装容器頂壁、１４……同側壁、１７……
注ぎ口。

Claims (1)

1. 【特許請求の範囲】 １ 包装容器の内部と連通し且つその包装容器の
   側壁１４に結合される二重壁の三角形ラグ１５、
   及び、包装容器の頂壁１１上と該三角形ラグ１５
   上とに亘つて延在する緘封フイン１０を備える型
   式の包装容器の開口構造であつて、該緘封フイン
   １０の基部ラインに沿つて且つ該基部ラインの両
   側に少なくとも包装容器材料の厚さを部分的に破
   断してほぼ直線状の破断ミシン目ライン６が備え
   られ、これら破断ミシン目ライン６は相互にほぼ
   平行に、該三角形ラグ１５の先端５と該三角形ラ
   グ１５の基部ラインとの間に位置する１点まで延
   び、この１点のところで、前記三角形ラグ１５の
   折曲げライン１３を横切る前に前記ほぼ直線状の
   破断ミシン目ライン６が方向を変更して前記三角
   形ラグ１５の下側において合わされるようになつ
   ている包装容器の開口構造において、 前記１点は前記三角形ラグ１５の先端５と該三
   角形ラグ１５の基部ラインとの間の距離のほぼ半
   分の位置にあり、前記１点の後に前記ほぼ直線状
   の破断ミシン目ライン６は、どの点においてもミ
   シン目ラインが不連続になつたり折り曲がつたり
   することなしに、前記緘封フイン１０の両側にお
   いてスムーズに連続した円弧状ミシン目部分６′
   に連らなつており、この円弧状ミシン目部分６′
   は前記三角形ラグ１５の折曲げライン１３を越え
   て連続した円弧状を呈して前記三角形ラグ１５の
   下側に向かつていることを特徴とする包装容器の
   開口構造。 ２ 特許請求の範囲第１項記載の開口構造におい
   て、前記破断ミシン目ラインの円弧状ミシン目部
   分６′は正弦曲線の完全な１周期を構成し、この
   正弦曲線は極大点を有し、この極大点においてほ
   ぼ直線状の破断ミシン目ライン６が連結されてお
   り、この正弦曲線の極小点は前記三角形ラグ１５
   の下側に位置しており且つ直立した前記緘封フイ
   ン１０を通る１つの平面内にある対称線の上に位
   置していることを特徴とする開口構造。 ３ 特許請求の範囲第１項又は第２項記載の開口
   構造において、前記破断ミシン目ラインの円弧状
   ミシン目部分６′がほぼ直角に前記三角形ラグ１
   ５の折曲げライン１３を横切ることを特徴とする
   開口構造。