JPH04189846A - ゴム―金属接着促進剤およびそれを用いたゴム―金属複合体用ゴム組成物 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 （産業上の利用分野） 本発明はゴム−金属接着促進割に関し、またこの接着促
進剤を配合することにより、特に強破断強力および耐熱
接着性に優れた効果を奏するスチールコードコーティン
グゴム等として用いられるゴム組成物に関するものであ
る。

（従来の技術） 近年、ベルトやカーカスプライにスチールコードを使用
したいわゆるスチールタイヤの発達は目覚ましいものが
あり、今までにスチールコードとゴムとの接着に関して
種々の検討がなされてきた。

一般に金属とゴムとの接着促進剤として金属塩、特に有
機酸コバルト塩をゴム組成物に配合する方法が知られて
おり、この方法が広く利用され、かかる金属塩を配合し
たゴム組成物がスチールコードコーティングゴムとして
数多く提案されてきた。

例えば、特公昭５６−３９８２８号公報、特開昭５４−
５２１８８号公報、特公昭５０−３３９０５号公報、特
公昭４９−２００７２号公報、特公昭５２−２６２７６
号公報、特公昭５４−３１５１１号公報、特開昭５８−
８９６３１号公報に、ナフテン酸コバルト、ステアリン
酸コノλルト、オレイン酸コバルト、トール油酸コバル
ト、樹脂酸コバルト等を接着促進剤として配合したゴム
組成物が開示されている。

一方、自動車タイヤへの安全性、高速走行性、耐久性等
に対する要求は増々高くなってきており、スチールコー
ドとゴムとの接着においても従来の技術では必らずしも
十分満足のいくものではなくなってきた。

（発明が解決しようとする課題） 製品に対する要求性能を十分に満足するためには、スチ
ールコードとゴムの接着に用いられる接着促進剤にも、
単なる接着性だけではなく、耐熱接着性等の改良、ゴム
物性としても耐熱老化性等の改良など、総合的な性能が
要求されるようになって来た。

また、製造において、加硫時間短縮のための昇温による
ゴム物性の低下も問題となって来ており、高温加硫時に
おいてもゴム物性を維持できることが望まれている。

しかし、今までのところ総合的に優れた接着促進剤は存
在しないのが現状である。

そこで本発明の目的は、スチールコードとコーティング
ゴムとの接着性を高めるだけでなく、ゴム組成物自体の
物性を向上し得る、すなわち破断強力を高くし、耐熱接
着性を向上し得るゴム−金属接着促進剤を提供すること
にある。

また、本発明の他の目的は、かかる接着促進剤を用いた
ゴム−金属複合体用ゴム組成物を提供することにある。

（課題を解決するための手段） 本発明者らは、上記課題を解決すべく鋭意検討した結果
、ゴム−金属の間の接着促進剤として、脂肪酸１分子中
に炭素間二重結合を２個以上含みかつその二重結合が共
役の関係にある共役ジエン酸を含んでいる有機不飽和脂
肪酸のコバルト塩を接着促進剤として用いることで、耐
熱接着性の向上、ゴムの破断強力の向上が可能となるこ
とを見い出し、本発明を完成するに至った。

すなわち、本発明は、有機不飽和脂肪酸のコバルト塩を
主成分とするゴム−金属接着促進剤において、前記有機
不飽和脂肪酸が、脂肪酸１分子中に炭素間二重結合を２
個以上含みかつ該二重結合が共役の関係にある共役ジエ
ン酸を含んでいることを特徴とするゴム−金属接着促進
剤、およびこのゴム−金属接着促進剤が有機不飽和脂肪
酸コバルト塩のコバルト金属に換算してゴム成分１００
重量部に対し０．０５〜０．５重量部配合されているこ
とを特徴とするゴム−金属複合体用ゴム組成物に関する
ものである。

本発明においてコバルト塩の形態で使用される有機不飽
和脂肪酸としては、２，４−ペンタジェン酸、２．４−
へキサジエン酸、２，４−デカジエン酸、２，４−ドデ
カジエン酸、脱水ヒマシ油脂肪酸等が好ましい。

かかる有機不飽和脂肪酸中の共役ジエン酸の量は、好ま
しくは５重量％以上、更に好ましくは２０重量％以上と
する。この共役ジエン酸の量が５重量％以下であると、
従来から使用されている有機脂肪酸コバルト塩対比差が
見られない。

本発明においては、かかる共役ジエン酸を含む有機不飽
和脂肪酸を従来より使用されているナフテン酸コバルト
、ステアリン酸コバルト等の有機脂肪酸のコバルト塩と
混合して使用してもよい。

また、本発明においては上述の共役ジエン酸を含む有機
不飽和脂肪酸のコバルト塩をコバルト金属に換算してゴ
ム成分１００重量部に対して０．０５〜０．５重量部配
合するゴム−金属複合体用ゴム組成物に関するものであ
るが、ここでこのコバルト塩が０．０５重量部未満の場
合はスチールコードとの接着が得られず、好ましくない
。一方、０．５重量部を超えるとゴムの劣化に対して好
ましくない。

尚、本発明のゴム−金属複合体用ゴム組成物にはゴム工
業で通常用いられている配合剤、例えば硫黄、加硫促進
剤、加硫促進助削、老化防止剤、補強剤等を適宜配合す
ることができるのは勿論のことである。

（実施例） 次に本発明を実施例により具体的に説明する。

ヒマジン　２　　コバルトのＡ１ 冷却管、撹拌装置および滴下ロートを備えたフラスコに
脱水ヒマシ油脂肪酸１４．８２部を計り入れ、このフラ
スコに、さらに水２８０部に苛性ソーダ２．１５部を溶
解したものを入れて油浴にて７０°Ｃに保ち、２時間撹
拌し続けた。その後、この系にトルエン１３０部を加え
た。このようにして生成した脱水ヒマシ油脂肪酸ナトリ
ウムに対し、予め水２０部に溶解しておいた塩化コバル
ト大水和物５．９５部を１５分かけて滴下した。しかる
後、反応系を７０°Ｃに保ち、２時間撹拌した後静置液
−液分離を行い、下層（水層）を系外へ取り出した。次
いで、水１００部を系に加えた後、７０°Ｃで３０分撹
拌し、前述と同様にして水層を取り出した。

得られた脱水ヒマシ油脂肪酸コバルトのトルエン溶液を
８０〜１２０°Ｃ／３０〜２Ｔｏｒｒの条件にて減圧蒸
留を行い、脱水ヒマシ油脂肪酸コバルトを得た。

尚、ここでは脱水ヒマシ油脂肪酸として、伊応製油■製
ＰＣＯ−ＦＡ　　（商品名）の共役ジエン酸約３５％の
ものを使用した。

他の脂肪酸コバルトについても上記と同様の方法で得た
。

本実施例では、このようにして得た脂肪酸コバルトを第
１表に示す配合処方（重量部）にて配合し、各種ゴム組
成物を得た。

料・・・日本合成ゴム■製　商品名ｌＲ２２００本２・
・・ＨＡＦカーボンフ゛う・ンク具体的には、第２表に
示す各種脂肪酸のコバルト塩との組合わせにて、へンハ
リーミキサーで混練りすることにより各種ゴム組成物を
調製した。

得られたゴム組成物及びスチールコートとの複合体を加
硫した後、その耐熱接着性およびゴム破断強力を評価し
た。

ゴム破断強力についてはＪＩＳ　Ｋ　６３０１に準じて
測定を行い、比較例１を１００として、指数で表示した
。数値が大きい程、結果が良好である。

また、耐熱接着性についてはＪＩＳ　Ｇ　３５１０中に
ある参考ゴム接着試験法に準じて測定を行い、同じく比
較例１を１００として、指数で表示した。数値が大きい
程、結果が良好である。

尚、加硫サンプルを１２０°Ｃで８０時間放置後に上記
評価を行った。得られた結果を下記の第２表に示す。

第２表 （発明の効果） 上記実施例からも分かるように、本発明の金属接着促進
剤としての共役ジエン酸を含んだ不飽和有機脂肪酸コバ
ルトは、従来使用されているナフテン酸コバルト等に較
べてゴム組成物のゴム破断強力および耐熱接着性を大幅
に向上させ、物性面においても優れたゴム−金属複合体
用ゴム組成物を与えることができる。

Claims (1)

1. 【特許請求の範囲】 １、有機不飽和脂肪酸のコバルト塩を主成分とするゴム
   −金属接着促進剤において、 前記有機不飽和脂肪酸が、脂肪酸１分子中 に炭素間二重結合を２個以上含みかつ該二重結合が共役
   の関係にある共役ジエン酸を含んでいることを特徴とす
   るゴム−金属接着促進剤。 ２、前記有機不飽和脂肪酸が前記共役ジエン酸を５重量
   ％以上含んでいる請求項１記載のゴム−金属接着促進剤
   。 ３、前記有機不飽和脂肪酸が前記共役ジエン酸を２０重
   量％以上含んでいる請求項２記載のゴム−金属接着促進
   剤。 ４、請求項１記載のゴム−金属接着促進剤が有機不飽和
   脂肪酸コバルト塩のコバルト金属に換算してゴム成分１
   ００重量部に対し０．０５〜０．５重量部配合されてい
   ることを特徴とするゴム−金属複合体用ゴム組成物。