JPH04187780A - 無電解めっき浴 - Google Patents

無電解めっき浴

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JPH04187780A
JPH04187780A JP31535190A JP31535190A JPH04187780A JP H04187780 A JPH04187780 A JP H04187780A JP 31535190 A JP31535190 A JP 31535190A JP 31535190 A JP31535190 A JP 31535190A JP H04187780 A JPH04187780 A JP H04187780A
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哲彌 逢坂
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文男 後藤
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Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 (産業上の利用分野) 本発明は、磁気記録媒体(磁性膜)の膜厚方向の磁化に
よって記録を行う、いわゆる垂直記録に用いる磁気記録
媒体を作製するための無電解めっき浴に関するものであ
る。
(従来の技術) 従来、一般の磁気ディスク装置、磁気テープ装置などの
磁気記録装置においては、磁気記録媒体の長手方向に磁
化することにより記録を行ってきたが、記録密度の増加
に従って媒体内の反磁界が増大して残留磁化の減衰と回
転を生じ、再生出力が著しく減少するという欠点が存在
する。このため記録密度が増加するほど反磁界が小さく
なる性質をもつ垂直記録方式が提案され、この垂直記録
に適した磁気記録媒体として膜厚に垂直な方向に磁化容
易なCoCrスパッタ膜が提案されている(特開昭52
−134706号公報)。その後このような垂直記録媒
体として、CoCrスパッタ膜のほかに、スパッタ、蒸
着などの乾式成膜法によるCoM、 CoCrM(Mは
第3元素)などのCo合金膜、Fe合金膜、Os添加フ
ェライト膜、Baフェライト膜などが開発されてきたが
、これらの膜を乾式成膜法によって作製する場合、真空
系内で行うため量産性に問題がある。
このためこの様な製造上の問題点を改善して量産性に優
れた無電解めっき法により、垂直記録媒体を作製する方
法が開発されている。この方法に用いるめっき浴には、
無電解CoMnPめっき浴(特開昭57−140869
号公報)、無電解CoNiMnPめっき浴(特開昭58
−058267号公報)、無電解CoNiMnRePめ
っき浴(特開昭60−103181号公報)、無電解C
oN1RePめつき浴(特開昭61−003316号公
報)が見出されている。
コバルト合金磁性膜において垂直異方性を有するために
は、hcpco(六方晶)のC軸を主として基板に垂直
配向させることが必要条件であるが、これらの浴ではC
oPあるいはCoN1Pのめっき浴にMnあるいは動な
との可溶性塩を添加し、CoMnP、CoNiMnP、
 CoNiMnReP、 CoN1RePなどの合金膜
とすることによって良好な垂直配向性が得られている。
一般に膜面に垂直な方向に磁化容易となる条件は、媒体
の異方性エネルギーをKu、膜固有の垂直異方性エネル
ギーをにム形状異方性エネルギーを2yrMs2(Ms
は飽和磁化)としたとき、K土> 2 yrMs2ある
いは、Ku=にニー2πMs2>0の関係があることで
ある。(これは、媒体の垂直異方性磁界Hkと反磁界の
最大値4πMsとの間にHk>4πMsの関係があると
いうことと同様である。)垂直記録媒体においては必ず
しもこの条件を満たす必要はないが、KuあるいはHk
が大きな値をもつほど媒体特性として好ましいといえる
。高密度記録を得るためには、通学生なくとも2.0k
Oe程度以上のHk値であることが好ましい。
一方、大きな再生出力を得るためにはMs値を大きくす
ることが望ましい。すなわちアイ、イー、イー。
イートランザクションオンマグネチックス(IEEET
ransaction on Magnetics)第
Mag118巻、第2号、第769〜771頁によれば
、Ms < (3/4yr)He(土XHc(1)は媒
体の垂直方向の保磁力)の条件下において再生出力値は
Msに比例するとされている。また前記文献においてM
g2(314π)He(土)の場合、再生出力はHe(
±)に比例するとされている。従って、再生出力を大き
くするだには、He(1)を太きくし、十分な垂直磁気
異方性を有する範囲内でMsを大きくする必要がある。
実際上は、使用する磁気ヘッドの種類または記録条件に
よってHc(土)の値が制限を受けるため、要求される
記録密度および出力に応じて適するHe(土)値を選択
しうろことが望ましい。
(発明が解決しようとする課題) 前記の無電解CoMnPめっき浴や無電解CoNiMn
Pめっき浴を用いることによりhcpCo六方品のC軸
が基板に垂直配向し、最大で2.1kOe程度のHe(
土)をもったCoMnPやCoNiMnPの磁性膜が得
られるが、このように得られた磁性膜はMs値にたいし
て垂直磁気異方性が十分でなく、垂直記録媒体として好
ましくなかった。このためCoMnPやCoNiMnP
にReを共析することにより垂直磁気異方性を向上させ
垂直磁化膜が得られるようになったが、Msが150〜
350emu/cc程度に低下し、Hc(1)も1.4
kOeよりも大きな値を得ることが困難であった。すな
わち高出力化のための大きなHe(土)値とMs値を保
持したまま十分な垂直磁気異方性(大きなHk値)を有
する垂直記録媒体が要望されていたが、これまでの垂直
記録媒体ではこれらのいずれかが不十分であった。
本発明の目的は、従来の問題を改善して、垂直記録媒体
として優れた特性を有する磁気記録媒体を作製するため
の無電解めっき浴を提供することにある。
(課題を解決するための手段) 本発明による無電解めっき浴は、金属イオンとして少な
くともコバルトイオン、ニッケルイオンおよび亜鉛イオ
ンを含み、添加剤として少なくとも前記金属イオンの還
元剤を含み、前記金属イオンの錯化剤として少なくとも
グリコール酸基およびリンゴ酸基を含む水溶液であるこ
とを特徴としている。
本発明において用いられる無電解めっき浴の主要成分と
しては、コバルトイオン、ニッケルイオンおよび亜鉛イ
オン、次亜リン酸塩、グリコール酸基およびリンゴ酸基
を含むが、本発明の目的、効果を損なわない範囲におい
て、pH緩衝剤、光沢剤、平滑剤、励起剤、ピンホール
防止剤、界面活性剤等の添加剤が用いられることがある
コバルトイオン、ニッケルイオン、亜鉛イオンは、コバ
ルト、ニッケルまたは亜鉛の硫酸塩、塩化塩、酢酸塩、
有機酸塩などの可溶性塩を無電解めっき浴中に溶解する
ことによって供給される。
コバルトイオンの濃度は、0.0005〜1.5mol
/1の範囲が用いられるが、好ましくは0.002〜0
.2mol/lの範囲で用いられる。ニッケルイオンの
濃度は、0.001〜2mol/1の範囲が用いられる
が、好ましくは0.01〜0.25mol/1の範囲で
用いられる。亜鉛イオンの濃度は、0.0002〜1.
0mol/1の範囲が用いられるが、好ましくは0.0
01〜0.15mol/lの範囲で用いられる。
本発明において用いられる金属イオンとしては、コバル
ト、ニッケルを主成分とするが、少量の、Be、 Mg
、 AI、 Ru、 Si、 Fe、 Sr、 Y、 
Zr、 Nb、 Cd、 In、 Sb、 Ta。
Ir、 Hg、 TI、 Nb、 Gd、 Tb、 T
i、 V、 Cr、 Cu、 Ga、 Ge、 I’v
fn、 W。
Mo、 Rh、 Pd、 Ag、 Au、 Pt、 S
n、 Te、 Ba、 Ce、 Sm、 Os、 Pb
Re、 Bi等のイオンカマ本発明の効果に影響を与え
ない範囲で含まれていてもよく、これらのイオンはそれ
ぞれの可溶性塩によって供給される。
還元剤としては、次亜リン酸塩が 0.005〜0.9moL/1、好ましくは0.05〜
0.3mol/lの範囲で用いられる。還元剤に次亜リ
ン酸塩を使用するため得られるめっき膜中にはPが共析
される。電気めっき法によるCoN1ZnP膜ではPが
共析しやすく、P含有量が4〜8重量%となっている(
特開昭59−48904号公報)が、無電解めっき法で
はPを多く共析することが難しく、P含有量は低い。本
無電解めっき浴によって良好な垂直磁気異方性が得られ
るめっき膜は、P含有量が0.1〜3.8重量%、好ま
しくは1.5〜3.5重量%の範囲である。
錯化剤としては、グリコール酸やグリコール酸ナトリウ
ム、グリコール酸エチル、グリコール酸メチル、グリコ
ール酸コバルト、グリコール酸ニッケルなどのグリコー
ル酸基およびリンゴ酸やリンゴ酸ナトリウム、リンゴ酸
カリウム、リンゴ酸ジエチルなどのリンゴ酸基が使用さ
れる。グリコール酸基は、グリコール酸またはグリコー
ル酸の可溶性塩が0.001〜3mol/lの範囲で用
いられるが、0.1〜1.75mol/lの範囲が好ま
しい。リンゴ酸基は、リンゴ酸またはリンゴ酸の可溶性
塩が0.001〜1mol/1の範囲で用いられるが、
0.1〜0.75moL’lの範囲が好ましい。
また錯化剤としてほかに、ギ酸、酢酸、プロピオン酸、
酪酸、イソ酪酸、吉草酸、イソ吉草酸、シュウ酸、グル
タル酸、マレイン酸、フマル酸、シトラコン酸、イタコ
ン酸、トリカルバリル酸、コハク酸、マロン酸、酒石酸
、チオグリコール酸、乳酸、β−ヒドロキシプロピオン
酸、クエン酸、イソクエン酸、アロイソクエン酸、ピル
ビン酸、オキサル酢酸、ジグリコール酸、チオジグリコ
ール酸、メルカプトコハク酸、ジメルカプトコハク酸、
安息香酸、マンデル酸、フタル酸、サリチル酸、アスコ
ルビン酸、スルホサリチル酸、トロボロン、3−メチル
トロポロン、タイロン等のカルボン酸、エチレンジアミ
ン、ジエチレントリアミン、トリエチレトラアミン、ピ
リジン等のアミンおよびその誘導体、イミノジ酢酸、イ
ミノジプロピオン酸、ニトリロトリ酢酸、ニトリロトリ
プロピオン酸、エチレンジアミンジ酢酸、エチレンジア
ミンテトラ酢酸、エチレンジアミンテトラプロピオン酸
、ジエチレントリアミンペンタ酢酸等のアミノポリカル
ボン酸、アラニン、ザルコシン、バリン、ノルロイシン
、チロシン、システィン、グルタミン酸、グリシン、ア
ルパラギン酸、アスパラギン、ヒスチジン等のアミノ酸
、グルコン酸、アロン酸、イドン酸、ガラクトン酸、グ
ロン酸、グロン酸、マンノン酸等のヘキソン酸、ピロリ
ン酸などの弱酸またはそれらの可溶性塩の1種または2
種以上の組み合せが用いられることがある。これらの錯
化剤の濃度は、o、oooi〜3.Omol/1の範囲
が用いられ、0.1〜1.5mol/1の範囲が好まし
い。
pH緩衝剤としてはアンモニウム塩、炭酸塩、有機酸塩
などが使用され、硫酸アンモニウム、塩化アンモニウム
、ホウ酸等を用いることが好ましい。濃度範囲は0.0
1〜3mol/1、好ましくは0.03〜1mol/1
が用いられる。
pH調節剤としては、アンモニアまたは苛性アルカリと
してNaOH,LiOH,KOH,RbOH,CsOH
FrOH,Be(OH)2. Mg(OH)2. Ca
(OH)2. Sr(OH)2゜Ba(OH)2. R
a(OH)2等の金属の水酸化物が、1種または2種以
上を組み合せて用いられる。またアンモニアと苛性アル
カリを併用することも行われる。
通常、pH調節剤を加えない建浴前のめっき液はほぼ中
性ないし酸性域にあり、前記水酸化物を加えてアルカリ
性にpH調節される。所要のpHを上回った場合、pH
降下には塩酸、硫酸、硝酸、酢酸等の酸が用いられる。
pH範囲は6〜14.5、好ましくは8.0〜11.0
の間で用いられる。
(作用) 無電解めっき法による代表的な垂直記録媒体はCoNi
MnReP膜である。Mnはhcpco(六方晶)のC
軸を基板に垂直配向させる作用をもつ。Reには垂直磁
気異方性の維持と効果的なMsの低下の作用がある。N
iは効を共析する際の析出速度低下を防ぐ役割をもつ。
Pは次亜リン酸還元の無電解めっきにおいては同時に共
析される。これがCoNiMnReP膜の各成分の役割
と考えられているが、浴管理に問題があるMnやMsを
低下させる動は使用しないほうが好ましい。無電解めっ
きは、熱力学的にはめっき浴液中とこでも起こり得るめ
っき反応を、活性の ゛、高い基板表面上では実質的な
反応速度で進行し、溶液中ではほとんど反応が進行しな
いように溶液成分を調整したものである。またこのめっ
き反応の制御によりめっき膜構造や膜特性も変化する。
光やReは膜構造や膜特性に関与するが、MnやReの
可溶性塩添加によって基板表面のめつき反応に影響を及
ぼしていることによる。そこでめっき反応に影響を及ぼ
す他の添加金属や重要な溶液成分である錯化剤の適切な
組合せによっては、MnやReを使用する必要がなくな
るのではないかと考えられた。しかし、錯化剤と析出合
金膜の配向性、磁気特性などとの関係が明らかとなって
いないため、本発明に至るまでに、実験的に広範囲に鋭
意検討した結果、各種の錯化剤の中でグリコール酸基と
リンゴ酸基の組合せがこの目的に適用できることを見出
した。さらにMnやRe以外の各種添加金属の効果を検
討した結果、亜鉛の可溶性塩添加によりCoN1P膜に
亜鉛が共析し、垂直磁気異方性の向上とHe(土)の増
加が図れることが明らかとなった。
本発明は、このような知見を得たことによりもたらされ
たものである。
次に具体的に実施例および比較例により本発明を説明す
る。
(実施例1) アルミ合金基板上に非磁性NiP層をめっきし、表面を
鏡面研磨した後、その上に下記のめっき浴を用いて膜厚
0.05〜1.0μmのCoNlZnP合金磁性膜を形
成した。
めっき浴(1) 浴組成 硫酸コバルト        0.07 mol/1硫
酸ニッケル        0.17 mol/1硫酸
亜鉛          0.04 mol/1次亜リ
ン酸ナトリウム    0.2mol/1硫酸アンモニ
ウム      0.5 mol/1酒石酸ナトリウム
      0.25 mol/1マロン酸ナトリウム
     0.75 mol/1リンゴ酸ナトリウム 
    0.02 mol/1グリコール酸     
   1.0mol/1めっき条件 浴温            so’cめっき浴のpH
9,15(室温にてアンモニア水でpH調節) こうして得られた磁性膜の磁気特性を振動試料型磁力計
および磁気トルク計を用いて測定した。
この磁性膜のMHループは、垂直ループが面内ループを
囲んだ垂直磁気異方性膜特有の形状であった。Hc(土
)は3.15 koe 、 Msは610emu/cc
 、 Hkは8.6kOeと大きな値を有していた。磁
気異方性エネルギー測定より得られたトルク曲線は、全
て明瞭な一軸異方性を示し正の異方性エネルギーKu値
を有していた(例えば膜厚0.25□mにおいて7.5
刈0’erg/cc)。
次に、このような特性を示す原因と考えられる磁性膜の
構造について、X線回折および電子線回折より検討した
。X線回折では、hepco(六方晶)のC軸が基板面
に垂直配向していることを示す(002)面からの回折
による鋭いピークのみが認められ、他の格子面からの回
折に相当するピークは認められなかった。また、電子線
回折結果からもC軸が基板面に垂直配向したhcpco
構造から構成されており、膜厚0.05□mという薄膜
時より高い配向性を示していることが明らかとなった。
すなわち本実施例で得られた磁性膜は垂直磁気異方性を
示し、垂直記録媒体として好ましい特性を有することが
明らかとなった。
(実施例2) 実施例1と同様の手順で磁性膜の作製を行ったが、本実
施例ではめっき浴(1)において硫酸亜鉛の濃度を0〜
0.2mol/lの範囲で変化させてCoNlZnP合
金磁性膜を形成した。
こうして得られた磁性膜の磁気特性(飽和磁化Ms(土
)、異方性磁界Hk、保持力He(1)を測定した結果
を表1に示す。
硫酸亜鉛濃度がOmoL’lの場合、Hkは4.7kO
e、Hc(土)は1.40kOeであった。硫酸亜鉛濃
度の増加とともにHkとHe(J−)が増加した。硫酸
亜鉛濃度が0.04mol/lでHkが8.6kOe、
 He(1)が3.15kOeと最大値に達し、それ以
上の濃度でHk、He(土)が減少し硫酸亜鉛濃度が0
.175mol/1になるとHkが1.9kOe、 H
e(1)が0.74kOeと大きく減少した。また、表
に示すように、本発明のめっき浴では垂直磁気異方性が
増加してもMsが急減することがなく、硫酸亜鉛濃度が
表1.硫酸亜鉛濃度と磁気特性の関係 0.175mol/lとなって500emu/ccを下
回る値まで減少した。He(土)については、Hkが2
.0kOe以上の膜において、かなり広い範囲で変化さ
せることができた。硫酸亜鉛が0.10mol/lまで
の濃度範囲において得られる磁性膜のMHループは、垂
直ループが面内ループを囲んだ垂直磁気異方性膜特有の
形状であった。これらの磁性膜のX線回折では、(00
2)面がらの回折による鋭いピークのみが認められ、他
の格子面からの回折に相当するピークは認めらなかった
。また、電子線回折結果からもC軸が基板面に垂直配向
したhcpco構造から構成されており、高い結晶性と
配向性を示していることが明らがとなった。
すなわち本実施例で得られた磁性膜は、垂直磁気異方性
を示し、垂直記録媒体として好ましい緒特性を有するほ
か、硫酸亜鉛濃度を変化することによって磁気特性を制
御しうろことが明らかとなった。
(実施例3) 実施例1と同様の手順で磁性膜の作製を行ったが、本実
施例では下記に示すめっき浴(2)において、酢酸亜鉛
の濃度をO〜Q、2mol/lの範囲で変化させてCo
NlZnP合金磁性膜を形成した。
めっき浴(2) 硫酸コバルト        0.05 mol/1硫
酸ニッケル        0.13 mol/1酢酸
亜鉛          0.〜0.2 mol/1次
亜リン酸ナトリウム    0.17 mol/1硫酸
アンモニウム      0.41 mol/10ッセ
ル塩        0.15 mol/1マロン酸ナ
トリウム     0.55 moL’1リンゴ酸ナト
リウム     0.01 moL’1グリコール酸ナ
トリウム   1.1 mol/1めっき条件 浴温            78°Cめっき浴のpH
9,4(室温にてアンモニア水でpH調節) こうして得られた磁性膜の磁気特性(飽和磁化Ms(土
)、異方性磁界Hk、保磁力He(上)を測定した結果
を表2に示す。
酢酸亜鉛濃度がOmol/1の場合、Hkは3.9kO
e、He(土)は1.06kOeであった。酢酸亜鉛濃
度の増加とともにHkとHc(土)は増加した。酢酸亜
鉛濃度が0.04mol/1でHkが7.8kOe、 
He(1)が2.55kOeと最大値に達し、それ以上
の濃度ではHk、 He(1)が減少し表2.酢酸亜鉛
濃度と磁気特性の関係 な。酢酸亜鉛濃度が0.15mol/1になるとHkが
1.9kOe、 He(JL)が0.81kOeと大き
く減少した。また、表に示すように、本発明のめつき浴
では垂直磁気異方性が増加してもMsが急減することが
なく、酢酸亜鉛濃度が0.15mol/1となって40
0emu/ccを下回る値まで減少した。He(土)に
ついては、Hkが2.0kOe以上の膜において、かな
り広い範囲で変化させることができた。酢酸亜鉛が0.
10mol/lまでの濃度範囲において得られる磁性膜
のMH長ループ、垂直ループが面内ループを囲んだ垂直
磁気異方性膜特有の形状であった。これらの磁性膜のX
線回折では、(002)面からの回折による鋭いピーク
のみが認められ、他の格子面からの回折に相当するピー
クは認められなかった。また、電子線回折結果からもC
軸が基板面に垂直配向したhcpco構造がら構成され
ており、高い結晶性と配向性を示していることが明らか
となった。
すなわち本実施例で得られた磁性膜は、垂直磁気異方性
を示し、垂直記録媒体として好ましい緒特性を有するほ
か、酢酸亜鉛濃度を変化することによって磁気特性を制
御しうろことが明らかとなった。
また、以上の実施例で用いた無電解めっき浴は、従来の
MnないしはReを含む4元あるいは5元の多元合金無
電解めっき浴に比較して浴管理が容易で著しく安定性に
優れ、垂直記録媒体として優れた特性を有する磁性膜を
再現性よく作製することができた。同一容量のめっき浴
から多数の媒体を作製する場合、2.0kOe以上の異
方性磁界Hk値が得られるめっき光切から2.0kOe
以下の値になるまでのめっき処理量を浴寿命とすると、
本発明による無電解めっき浴の浴寿命は従来の多元合金
無電解めっき浴に比較して10倍以上に増加していた。
(発明の効果) 以上、実施例で示されたように、本発明によれば、金属
イオンとして少なくともコバルトイオン、ニッケルイオ
ンおよび亜鉛イオンを含み、添加剤として少なくとも前
記金属イオンの還元剤を含み、前記金属イオンの錯化剤
として少なくともグリコール酸基およびリンゴ酸基を含
む無電解めっき浴を用いることにより、垂直記録媒体と
して優れた特性を有するCoN1ZnP膜を安定に作製
することができる。

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1.  金属イオンとして少なくともコバルトイオン、ニッケ
    ルイオンおよび亜鉛イオンを含み、添加剤として少なく
    とも前記金属イオンの還元剤を含み、前記金属イオンの
    錯化剤として少なくともグリコール酸基およびリンゴ酸
    基を含む水溶液であることを特徴とする無電解めっき浴
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Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2019087474A1 (ja) * 2017-11-06 2019-05-09 上村工業株式会社 無電解ニッケル-リン-コバルトめっき浴及び無電解ニッケル-リン-コバルトめっき皮膜

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