JPH0418450Y2 - - Google Patents
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- JPH0418450Y2 JPH0418450Y2 JP1984136563U JP13656384U JPH0418450Y2 JP H0418450 Y2 JPH0418450 Y2 JP H0418450Y2 JP 1984136563 U JP1984136563 U JP 1984136563U JP 13656384 U JP13656384 U JP 13656384U JP H0418450 Y2 JPH0418450 Y2 JP H0418450Y2
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Landscapes
- Woven Fabrics (AREA)
- Mattresses And Other Support Structures For Chairs And Beds (AREA)
- Bedding Items (AREA)
Description
本考案は快適なふとんに関するもので、特に暖
かくて、むれのないことを特徴とするものであ
る。 従来、ふとんの中入れ綿としては、適度な嵩・
腰を有し吸湿・透湿性の良好な材料として位置づ
けられている木綿および嵩高で透湿性の良好なポ
リエステル素材が主体に使用され、木綿ふとん、
ポリエステルふとんおよびポリエステル混綿ふと
んが製造・使用されてきた。木綿ふとんの吸湿性
は良好だが、放湿性は不良であり、このため日光
乾燥等の処理が必要であり、これを怠ると木綿ふ
とんは重く、かつ嵩が減少して吸湿・透湿性の効
果もなくなる。一方ポリエステルふとんは、嵩高
で暖かいが、吸湿性・吸汗性がなくむれ易い傾向
にある。なお、これを解決すべく、親水性樹脂が
付与された吸汗性ポリエステルふとんが上市され
ているが、吸湿性・透湿性・風合の点でまだ多く
の問題を残している。一方、ポリエステル混綿ふ
とんは木綿とポリエステルのメリツトを比較的う
まく発揮しているものの、基本的には木綿と同様
に乾燥の処理が必要で、また、本来の木綿の吸・
透湿性を凌駕することはできない。さらに、近
時、より快適・健康さを訴えた羽毛ふとんおよび
ウールふとんが注目を集めているが、コストおよ
び衛生性の点で問題を有している。 本考案はこれらの欠点を解消し、暖かくてむれ
のない掛けぶとんを提供するものである。 すなわち、本考案は、親水性繊維よりなり吸水
率が10%以上である綿の層を外層部とし、吸水率
が3%以下の撥水性繊維綿に上記の親水性繊維が
混綿されてなる綿の層を内層部とした二層構造物
を中入れ綿とし、親水性繊維よりなる布帛を表側
地とし、撥水性繊維と親水性繊維とからなる布帛
を裏側地とした掛けぶとんであつて、内層部の綿
の比容積が外層部の綿の比容積より大であり、か
つ、内層部において撥水性繊維が50%以上、親水
性繊維が10〜30%含有されていることを特徴とす
る掛けぶとんである。 本考案において親水性繊維からなる綿の吸水率
は10%以上であることが必要であり、該吸水率
は、上記繊維を用いてJIS L−0803で規定された
太さの糸で、規定された織密度として標準織物を
作成し、それについてJIS L−1096 6.26.2.の方
法により測定された吸水率である。この吸水率が
10%未満の場合は、この繊維を外層部に用いて
も、内層部より水分を吸い上げ、拡散させる能力
は不足して、内層部のむれ感をなくすことはでき
ない。 使用される親水性繊維としては、セルロース系
繊維、および吸水性ポリエステルに大別される
が、用途・使用形態により適宜使い別けることが
できる。拡散性がより望まれる用途には木綿、レ
ーヨン等のセルロース系繊維が、また、速乾性が
重視される使用形態には吸水性ポリエステルが一
般に適している。吸水性ポリエステル繊維として
は、微多孔化タイプのものや親水性樹脂を付与し
たタイプのものが使用できる。 一方、本考案における撥水性繊維からなる綿の
吸水率は、上記と同じ方法で測定される値で3%
以下であり、使用される撥水性繊維としては、例
えば、ポリエステル繊維、ポリプロピレン繊維が
挙げられる。なお、本考案の効果を高めるには、
フツソ樹脂加工あるいはシリコン樹脂加工された
繊維が適し、フツソ樹脂加工されたポリエステル
繊維では吸水率が1%以下になり好適な素材とな
る。また、シリコン樹脂分を含む抗菌剤で処理さ
れたポリエステルも好適である。吸水率が3%を
越える場合には、ふとんの厚さ方向以外に内層部
内の横方向(平面方向)に拡散が目立つので、内
層部中における水分の滞留時間および量ともに増
え、それによつてむれ感を覚え始める。 本考案の掛けぶとんの構造を第1図で説明する
と、本考案のふとんは、肌面に近い側に位置する
内層部3の上に外層部2が重ねられており、この
積層された綿を覆う側地として、肌に近い側の側
地(裏側地4)が撥水性繊維と親水性繊維とから
なる布帛で構成され、肌面に遠い側に位置する側
地(表側地1)が親水性繊維からなる布帛で構成
されているものである。 本考案において、中入れ綿として親水性繊維よ
りなる綿の層を外層部とし、親水性繊維と撥水性
繊維の混綿層を内層部とした二層構造物としてい
るのは、肌面に近い内層部の汗および水蒸気を短
時間に外層部へ移行させるためであり、このこと
により、内層部の湿度は低く、さらに内層部は撥
水性繊維が主体であるため、むれ感・べとつき感
の少ない快適な感覚を与えることが可能となる。
この効果を効率的に発現させるためには中入れ綿
全体に対して外層部の綿が40〜80重量%となるよ
うに二層構造とすることが望ましい。側地におい
ても、中入れ綿と同様に内層部の肌面に近い裏側
地としては、親水性繊維と撥水性繊維とからなる
布帛を用い、外層部の表側地としては親水性繊維
を用いるのが有効である。特に、裏側地における
親水性繊維と撥水性繊維の混率は、親水性繊維:
撥水性繊維=30:70〜70:30が好適である。 さらに、本考案において、内層部の綿の比容積
は50〜150g/cm3であることが好ましいが、50g/
cm3以下では通気性が低く透湿性が低くなり、不適
当で、また、150g/cm3以上では通気性が大きく
なり過ぎ、保温性が低下する。また、内層部の綿
の50%以上を撥水性繊維とするのは、肌面のむれ
感をなくすためであり、一方、親水性繊維を10〜
30%とするのは、汗を短時間に外層部に伝達させ
る目的で、内層部の繊維中の親水性繊維を導水路
として良好に働かせるためである。親水性繊維が
多くなり過ぎると肌面にむれ感を与え易くなり好
ましくない。 さらに、本考案においては、外層部の綿の比容
積を内層部の綿の比容積より小とすることが必要
であり、具体的には、後の実施例において示され
ているように外層部の綿の比容積を内層部の綿の
比容積より10g/cm3以上小さくすることが好まし
い。このように比容積に差をもうける理由は、ド
レープ性を高めて保温性を高めると同時に汗の拡
散を促進することができるからである。 実施例 以下、本考案を具体例で説明する。なお、実施
例中での各種性能は下記の方法によつて測定され
たものである。 <水分拡散テスト> 実施例または比較例で作成した掛けぶとんの裏
側地面に水0.5c.c.をスポイトで滴下し、そのまま
の状態で1分後および5分後の表側地のぬれ面積
を測定する。 <ベトツキテスト> 実施例または比較例で作成した掛けぶとんの裏
側地面に水0.5c.c.をスポイトで滴下し、そのまま
の状態で1分後および5分後の裏側地のぬれ面積
を測定する。 <乾燥テスト> 実施例または比較例で作成した掛けぶとんの両
面に対してスプレーで合計10%の水分を付与し、
22℃、65%RHの状態で3m/secの風をふとんの
両面から当てて、付着水分の10分後および20分後
の減少率を測定する。 <中入れ綿の保温率> 実施例または比較例で作成した掛けぶとんと中
入れ綿および側地ともに同一の構成のミニぶとん
(20cm×20cm)を作成し、以下、JIS L2001.5.5に
従つて該ミニぶとんを試験機の放熱部に取り付け
て保温率を求める。 実施例 1 親水性樹脂(SR−1000;高松油脂製)が付与
されたポリエステル繊維からなる吸水率が15%の
綿A(デニール6d、繊維長64mm)のカードウエツ
プ(目付400g/m2、比容積70g/cm3)を外層部と
し、シリコン樹脂加工されたポリエステル繊維か
らなる吸水率が0.5%の綿B(デニール6d、繊維長
64mm)70%と上記の親水性ポリエステル綿A30%
とが混綿されてなるカードウエツプ(目付
300g/m2、比容積85g/cm3)を内層部とした二層
構造物の中入れ綿(トータル目付700g/m2)を
使用し、綿(吸水率が10.3%)100%サテンを表
側地とし、ポリエステル繊維(吸水率が2.1%)
65%、木綿(吸水率が10.3%)35%の混紡糸のブ
ロードを裏側地とした掛けぶとんを作成し、各種
性能を測定した。その結果を第1表に示す。 実施例 2 外層部の綿の比容積を55g/cm3、内層部の綿の
比容積を65g/cm3とすること以外は実施例1と同
様にして掛けぶとんを作成した。 実施例 3 内層部の綿の構成を、第1表に示すように調整
すること以外は実施例1と同様にして掛けぶとん
を作成した。 比較例 1 中入れ綿として、吸水率が10.3%の綿C100%で
比容積が60g/cm3、目付700g/m2の単独構成(一
層)とし、側地として表裏ともに綿(吸水率が
10.3%)100%のサテンとして掛けぶとんを作成
した。 比較例 2 中入れ綿の構成を比較例1と同じ物を使用する
こと以外は実施例1と同様にして掛けぶとんを作
成した。 比較例 3 側地として表裏ともに綿100%のサテンとする
こと以外は実施例1と同様にして掛けぶとんを作
成した。 比較例 4 中入れ綿として、実施例1の外層部を構成する
綿A100%の単独構成(一層)で目付を700g/m2
とすること以外は実施例1と同様にして掛けぶと
んを作成した。 比較例 5 中入れ綿として、実施例1の内層部を構成する
綿(B70%/A30%)の単独構成(一層)で目付
を700g/m2とすること以外は実施例1と同様に
して掛けぶとんを作成した。 比較例 6 内層部の構成として、実施例1の内層部で使用
した綿Bの100%構成とすること以外は実施例1
と同様にして掛けぶとんを作成した。 比較例 7 外層部の比容積を85g/cm3、内層部の比容積を
70g/cm3とすること以外は実施例1と同様にして
掛けぶとんを作成した。 比較例 8 外層部の比容積と内層部の比容積をともに
85g/cm3と等しくすること以外は実施例1と同様
にして掛けぶとんを作成した。
かくて、むれのないことを特徴とするものであ
る。 従来、ふとんの中入れ綿としては、適度な嵩・
腰を有し吸湿・透湿性の良好な材料として位置づ
けられている木綿および嵩高で透湿性の良好なポ
リエステル素材が主体に使用され、木綿ふとん、
ポリエステルふとんおよびポリエステル混綿ふと
んが製造・使用されてきた。木綿ふとんの吸湿性
は良好だが、放湿性は不良であり、このため日光
乾燥等の処理が必要であり、これを怠ると木綿ふ
とんは重く、かつ嵩が減少して吸湿・透湿性の効
果もなくなる。一方ポリエステルふとんは、嵩高
で暖かいが、吸湿性・吸汗性がなくむれ易い傾向
にある。なお、これを解決すべく、親水性樹脂が
付与された吸汗性ポリエステルふとんが上市され
ているが、吸湿性・透湿性・風合の点でまだ多く
の問題を残している。一方、ポリエステル混綿ふ
とんは木綿とポリエステルのメリツトを比較的う
まく発揮しているものの、基本的には木綿と同様
に乾燥の処理が必要で、また、本来の木綿の吸・
透湿性を凌駕することはできない。さらに、近
時、より快適・健康さを訴えた羽毛ふとんおよび
ウールふとんが注目を集めているが、コストおよ
び衛生性の点で問題を有している。 本考案はこれらの欠点を解消し、暖かくてむれ
のない掛けぶとんを提供するものである。 すなわち、本考案は、親水性繊維よりなり吸水
率が10%以上である綿の層を外層部とし、吸水率
が3%以下の撥水性繊維綿に上記の親水性繊維が
混綿されてなる綿の層を内層部とした二層構造物
を中入れ綿とし、親水性繊維よりなる布帛を表側
地とし、撥水性繊維と親水性繊維とからなる布帛
を裏側地とした掛けぶとんであつて、内層部の綿
の比容積が外層部の綿の比容積より大であり、か
つ、内層部において撥水性繊維が50%以上、親水
性繊維が10〜30%含有されていることを特徴とす
る掛けぶとんである。 本考案において親水性繊維からなる綿の吸水率
は10%以上であることが必要であり、該吸水率
は、上記繊維を用いてJIS L−0803で規定された
太さの糸で、規定された織密度として標準織物を
作成し、それについてJIS L−1096 6.26.2.の方
法により測定された吸水率である。この吸水率が
10%未満の場合は、この繊維を外層部に用いて
も、内層部より水分を吸い上げ、拡散させる能力
は不足して、内層部のむれ感をなくすことはでき
ない。 使用される親水性繊維としては、セルロース系
繊維、および吸水性ポリエステルに大別される
が、用途・使用形態により適宜使い別けることが
できる。拡散性がより望まれる用途には木綿、レ
ーヨン等のセルロース系繊維が、また、速乾性が
重視される使用形態には吸水性ポリエステルが一
般に適している。吸水性ポリエステル繊維として
は、微多孔化タイプのものや親水性樹脂を付与し
たタイプのものが使用できる。 一方、本考案における撥水性繊維からなる綿の
吸水率は、上記と同じ方法で測定される値で3%
以下であり、使用される撥水性繊維としては、例
えば、ポリエステル繊維、ポリプロピレン繊維が
挙げられる。なお、本考案の効果を高めるには、
フツソ樹脂加工あるいはシリコン樹脂加工された
繊維が適し、フツソ樹脂加工されたポリエステル
繊維では吸水率が1%以下になり好適な素材とな
る。また、シリコン樹脂分を含む抗菌剤で処理さ
れたポリエステルも好適である。吸水率が3%を
越える場合には、ふとんの厚さ方向以外に内層部
内の横方向(平面方向)に拡散が目立つので、内
層部中における水分の滞留時間および量ともに増
え、それによつてむれ感を覚え始める。 本考案の掛けぶとんの構造を第1図で説明する
と、本考案のふとんは、肌面に近い側に位置する
内層部3の上に外層部2が重ねられており、この
積層された綿を覆う側地として、肌に近い側の側
地(裏側地4)が撥水性繊維と親水性繊維とから
なる布帛で構成され、肌面に遠い側に位置する側
地(表側地1)が親水性繊維からなる布帛で構成
されているものである。 本考案において、中入れ綿として親水性繊維よ
りなる綿の層を外層部とし、親水性繊維と撥水性
繊維の混綿層を内層部とした二層構造物としてい
るのは、肌面に近い内層部の汗および水蒸気を短
時間に外層部へ移行させるためであり、このこと
により、内層部の湿度は低く、さらに内層部は撥
水性繊維が主体であるため、むれ感・べとつき感
の少ない快適な感覚を与えることが可能となる。
この効果を効率的に発現させるためには中入れ綿
全体に対して外層部の綿が40〜80重量%となるよ
うに二層構造とすることが望ましい。側地におい
ても、中入れ綿と同様に内層部の肌面に近い裏側
地としては、親水性繊維と撥水性繊維とからなる
布帛を用い、外層部の表側地としては親水性繊維
を用いるのが有効である。特に、裏側地における
親水性繊維と撥水性繊維の混率は、親水性繊維:
撥水性繊維=30:70〜70:30が好適である。 さらに、本考案において、内層部の綿の比容積
は50〜150g/cm3であることが好ましいが、50g/
cm3以下では通気性が低く透湿性が低くなり、不適
当で、また、150g/cm3以上では通気性が大きく
なり過ぎ、保温性が低下する。また、内層部の綿
の50%以上を撥水性繊維とするのは、肌面のむれ
感をなくすためであり、一方、親水性繊維を10〜
30%とするのは、汗を短時間に外層部に伝達させ
る目的で、内層部の繊維中の親水性繊維を導水路
として良好に働かせるためである。親水性繊維が
多くなり過ぎると肌面にむれ感を与え易くなり好
ましくない。 さらに、本考案においては、外層部の綿の比容
積を内層部の綿の比容積より小とすることが必要
であり、具体的には、後の実施例において示され
ているように外層部の綿の比容積を内層部の綿の
比容積より10g/cm3以上小さくすることが好まし
い。このように比容積に差をもうける理由は、ド
レープ性を高めて保温性を高めると同時に汗の拡
散を促進することができるからである。 実施例 以下、本考案を具体例で説明する。なお、実施
例中での各種性能は下記の方法によつて測定され
たものである。 <水分拡散テスト> 実施例または比較例で作成した掛けぶとんの裏
側地面に水0.5c.c.をスポイトで滴下し、そのまま
の状態で1分後および5分後の表側地のぬれ面積
を測定する。 <ベトツキテスト> 実施例または比較例で作成した掛けぶとんの裏
側地面に水0.5c.c.をスポイトで滴下し、そのまま
の状態で1分後および5分後の裏側地のぬれ面積
を測定する。 <乾燥テスト> 実施例または比較例で作成した掛けぶとんの両
面に対してスプレーで合計10%の水分を付与し、
22℃、65%RHの状態で3m/secの風をふとんの
両面から当てて、付着水分の10分後および20分後
の減少率を測定する。 <中入れ綿の保温率> 実施例または比較例で作成した掛けぶとんと中
入れ綿および側地ともに同一の構成のミニぶとん
(20cm×20cm)を作成し、以下、JIS L2001.5.5に
従つて該ミニぶとんを試験機の放熱部に取り付け
て保温率を求める。 実施例 1 親水性樹脂(SR−1000;高松油脂製)が付与
されたポリエステル繊維からなる吸水率が15%の
綿A(デニール6d、繊維長64mm)のカードウエツ
プ(目付400g/m2、比容積70g/cm3)を外層部と
し、シリコン樹脂加工されたポリエステル繊維か
らなる吸水率が0.5%の綿B(デニール6d、繊維長
64mm)70%と上記の親水性ポリエステル綿A30%
とが混綿されてなるカードウエツプ(目付
300g/m2、比容積85g/cm3)を内層部とした二層
構造物の中入れ綿(トータル目付700g/m2)を
使用し、綿(吸水率が10.3%)100%サテンを表
側地とし、ポリエステル繊維(吸水率が2.1%)
65%、木綿(吸水率が10.3%)35%の混紡糸のブ
ロードを裏側地とした掛けぶとんを作成し、各種
性能を測定した。その結果を第1表に示す。 実施例 2 外層部の綿の比容積を55g/cm3、内層部の綿の
比容積を65g/cm3とすること以外は実施例1と同
様にして掛けぶとんを作成した。 実施例 3 内層部の綿の構成を、第1表に示すように調整
すること以外は実施例1と同様にして掛けぶとん
を作成した。 比較例 1 中入れ綿として、吸水率が10.3%の綿C100%で
比容積が60g/cm3、目付700g/m2の単独構成(一
層)とし、側地として表裏ともに綿(吸水率が
10.3%)100%のサテンとして掛けぶとんを作成
した。 比較例 2 中入れ綿の構成を比較例1と同じ物を使用する
こと以外は実施例1と同様にして掛けぶとんを作
成した。 比較例 3 側地として表裏ともに綿100%のサテンとする
こと以外は実施例1と同様にして掛けぶとんを作
成した。 比較例 4 中入れ綿として、実施例1の外層部を構成する
綿A100%の単独構成(一層)で目付を700g/m2
とすること以外は実施例1と同様にして掛けぶと
んを作成した。 比較例 5 中入れ綿として、実施例1の内層部を構成する
綿(B70%/A30%)の単独構成(一層)で目付
を700g/m2とすること以外は実施例1と同様に
して掛けぶとんを作成した。 比較例 6 内層部の構成として、実施例1の内層部で使用
した綿Bの100%構成とすること以外は実施例1
と同様にして掛けぶとんを作成した。 比較例 7 外層部の比容積を85g/cm3、内層部の比容積を
70g/cm3とすること以外は実施例1と同様にして
掛けぶとんを作成した。 比較例 8 外層部の比容積と内層部の比容積をともに
85g/cm3と等しくすること以外は実施例1と同様
にして掛けぶとんを作成した。
【表】
第1図は本考案の掛けぶとんの断面例図であ
り、1は表側地、2は親水性繊維よりなる外層
部、3は親水性繊維と撥水性繊維とよりなる内層
部、4は裏側地を示す。
り、1は表側地、2は親水性繊維よりなる外層
部、3は親水性繊維と撥水性繊維とよりなる内層
部、4は裏側地を示す。
Claims (1)
- 親水性繊維よりなり吸水率が10%以上である綿
の層を外層部とし、吸水率が3%以下の撥水性繊
維綿に上記の親水性繊維が混綿されてなる綿の層
を内層部とした二層構造物を中入れ綿とし、親水
性繊維よりなる布帛を表側地とし、撥水性繊維と
親水性繊維とからなる布帛を裏側地とした掛けぶ
とんであつて、内層部の綿の比容積が外層部の綿
の比容積より大であり、かつ、内層部において撥
水性繊維が50%以上、親水性繊維が10〜30%含有
されていることを特徴とする掛けぶとん。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP1984136563U JPH0418450Y2 (ja) | 1984-09-07 | 1984-09-07 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP1984136563U JPH0418450Y2 (ja) | 1984-09-07 | 1984-09-07 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPS6151061U JPS6151061U (ja) | 1986-04-05 |
JPH0418450Y2 true JPH0418450Y2 (ja) | 1992-04-24 |
Family
ID=30695013
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP1984136563U Expired JPH0418450Y2 (ja) | 1984-09-07 | 1984-09-07 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH0418450Y2 (ja) |
-
1984
- 1984-09-07 JP JP1984136563U patent/JPH0418450Y2/ja not_active Expired
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JPS6151061U (ja) | 1986-04-05 |
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