JPH04182321A - 合成石英ガラス溶接棒およびその製造方法 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 （産業上の利用分野） 本発明は合成石英ガラス溶接棒、特には石英ガラスルツ
ボ補修用および半導体熱処理治具製作用に有用とされる
合成石英ガラス溶接棒およびその製造方法に関するもの
である。

（従来の技術） 従来、合成石英ガラスはコスト的に高価であり、高温粘
性も低いということなどから、半導体熱処理部材として
は使用されていなかったか近年ゾル−ゲル法によって比
較的安価に、しかも高温粘度の高い合成石英ガラスが開
発されたことから、シリコン単結晶引上げ用ルツボへの
応用も始められており、これについては外側を天然石英
とし内表面を合成石英ガラスとしたもの、合成石英ガラ
スたけて製作したものも試作されている。

（発明か解決しようとする課題） しかし、シリコン単結晶引上げ用ルツボについては内表
面を合成石英ガラスとしたものは製品検査で１００％近
い合格率が出て歩留りもよいけれども、全合成石英ガラ
スルツボでは１〜２ｍｍ程度の泡が発生するために歩留
りは５０〜６０％程度であり、このものは天然石英にく
らべて合成石英が４〜６倍の値段であるために、この不
良品は手直しをして合格品とする必要があるのであるが
、この補修のための溶接棒については天然石英ガラス製
のものは純度がわるく、合成石英ガラス製のものは高温
粘度が低く、ＳＬ湯に対する溶出量が多いために使用す
ることができないという不利かある。

（課題を解決するための手段） 本発明はこのような不利を解決した合成石英ガラス溶接
棒およびその製造方法に関するものであり、これはＯＨ
基含有量が５　ｐｐｍ以下であることを特徴とする合成
石英ガラス溶接棒、およびＡ）コロイダルシリカを酸化
性ガス雰囲気中において８００〜１，１００℃に焼成す
る工程、Ｂ）この焼成品をカーボン型中において常圧で
１，２００〜１．４００℃に加熱処理する工程、Ｃ）加
熱ＩＡ理品を減圧下に１，６００〜１．８００℃で焼結
する工程、Ｄ）焼結晶を１，９００〜２，２００℃て延
伸する工程よりなることを特徴とする合成石英ガラス溶
接棒の製造方法を要旨とするものである。

すなわち、本発明者らはシリコン単結晶引上げ用ルツボ
などの合成石英ガラス部材の補修用および半導体熱処理
用部材の製作用などに使用できる合成石英ガラス溶接棒
を開発ずへく種々検討した結果、これについては溶接棒
を構成する合成石英ガラスをＯＨ基含有量が５ｐｐｍ以
下のものとすれば高温粘度の高いものとなるので、これ
で溶接棒を成形すれば合成石英ガラス部材の補修が容易
に行えるということを見出すと共に、この製造について
は例えばアルキルシリケートの加水分解でコロイダルシ
リカを作り、これを上記のように処理すれば高純度でし
かも囲碁含有量の低い合成石英ガラスを容易に得ること
ができるということを確認して本発明を完成させた。　
以下にこれをさらに詳述する。

（作用） 本発明は合成石英ガラスの補修用および半導体熱処理用
部材の製作用に有用とされる合成石英ガラス溶接棒およ
びその製造方法に関するものである。

本発明の合成石英ガラス溶接棒は合成石英ガラス中に含
有されているＯＨ基含有量が５ｐｐｍ以下のものから作
られたものとされる。これは四塩化けい素などのけい素
化合物を酸水素火炎中での火炎加水分解で生成したシリ
カを石英ガラス製の担体棒に堆積し、これを焼結し、溶
解して作った、合成石英ガラスでは酸水素火炎を用いる
ものであるためにＯＨ基含有量が［ｉ１００ｐｐ以上と
多いために、これは高温粘度が１，４００℃で８　Ｘ　
１０９ボイズと低く、したがって半導体用熱処理部材と
しては使用できないものであるが、このＯＨ基含有量が
多くなると高温粘度が低くなり、これが少ないと高温粘
度が高くなるということが公知とされていることから、
この合成石英ガラス中に含まれるＯＨ基含有量を少なく
して種々試験したところ、この０■基含有量を５　ｐｐ
ｍ以下とすればこの高温粘度が１，４００℃で５Ｘ１０
Ｉ０ボイズ以上になることが確認されたことのよるもの
であり、このようにＯＨ基含有量が５ｐｐｍ以下の合成
石英ガラスを用いて溶接棒をつくったが、この合成石英
ガラスが高純度で高温粘度が１，４００℃で５．７Ｘ　
１０’°ボイズ以上であることから、これを使用して酸
水素火炎で溶融し製品検査において不合格となったシリ
コン単結晶引上げルツボの補修を行なったところ、この
補修をきれに仕上げることのできることが確認された。

なお、本発明の合成石英ガラス溶接棒は高温粘度が高い
ことからこれに見合った合成石英ガラス部材、例えばア
ーク炎で作成した合成石英ガラスルツボ、電気溶融で作
成した合成石英ガラス製パイプや棒の補修、溶接に有用
とされるし、前記した四塩化けい素の酸水素火炎で製造
したＯＨ基含有量の多い合成石英ガラス部材の補集にも
使用することができるがこの場合には余りメリットはな
い。

つぎに本発明の合成石英ガラス溶接棒の製造はゾル−ケ
ル法で行なわれる。これは反応性に富み、無溶剤でも反
応を起し、シリカ濃度を高めることができるということ
からコスト的にも有利となるメチルシリケートを始発利
として行なわれる。

したがフて、これはまずメチルシリケートをアンモニア
水の存在下で加水分解してコロイダルシリカを製造する
のであるか、これによれば粒径が、２００〜７００ｎｍ
のシリカ球状粒子が得られるし、アンモニア水を触媒と
して加水分解すると３次元重合が容易に起るために結合
内部におけるＯＨ基含有量か少なく構造も規則的なシリ
カ粒粒子が得られる。なお、このようにして得られたコ
ロイダルシワ力は一日程度で、自然に沈降するので、沈
降したら上澄みと分離し、ついで遠心脱水機を用いて補
集すればよいが、この脱水機のろ布はポリプロピレン製
の８００メツシユ以下のものとすることがよく、このも
のはさらに超純水で数回洗浄すると余分な溶剤やアンモ
ニア、未反応のメトキシ基などが除去てきるので純度の
よいものとすることができる。

このようにして得られたコロイダルシリカはついでＡ）
酸化性ガスτ囲気で８００〜１，１００℃に加熱するの
であるが、これは例えは空気中または酸素ガス雰囲気で
行なえばよく、これによれはコロイダルシリカに含有さ
ねている余分な水分や有機物が除去されてシリカか脱炭
されたものとなる。なお、この温度は８００℃未満では
シリカに吸着されている水分が十分に除去できず、１，
１００℃より高くするとコロイダルシリカの収縮が終っ
てかなりの微粉となるし、カサ比重をあげることかてと
なくなるので、これは８００〜１，１００℃の範囲とす
る必要がある。

このように処理されたコロイダルシリカはつぎに８）カ
ーホン型中において常圧下に１，２００〜１．４００℃
で加熱処理されるのであるが、この場合には上部からカ
ーホンの重石を載せることがよい。このように処理する
シリカはカサ比重が増加するのて泡の入らないものか得
られるが、この温度が１．２００℃以下ではカサ比重の
増加か殆んとなく、１，４００℃以上とすると粒子同志
の隙間が閉口化して泡がぬけなくなるので、これは１．
２００〜１，４００℃の範囲とする必要かある。

このように処理されたシリカはついてＣ）減圧化に１，
８００〜１，８００℃で焼成して合成石英ガラスとされ
るのであるか、この減圧は高いほうがよいので１０桐ト
一ル以上の減圧度とすることかよい。本発明の合成石英
ガラス溶接棒はこのようにして得られた合成石英ガラス
をＤ）１，９００〜２．２００℃で延伸することによっ
て作られるが、これによればＯＨ基含有量が５ｐｐｍ以
下であり、したかって高温粘度か１，４００℃で５　Ｘ
　１０”ボイスである合成石英ガラスからなる溶接棒を
容易に得ることかできる。

（実施例） つぎに本発明の実施例をあげる。

実施例 ５℃の連続フラスコにメチルシリケートとアンモニア水
・ＥＬプレート［大盛化工（株）裂開品名］をそれぞれ
２６．ｉ／時、２５．８ｕ　７時の滴下速度で同時滴下
したところ、時間当りｌ０ｋｇのコロンダルシリカか得
られたので、これを１日放置し、１，０００メツシユの
ポリプロピレン製ろ布を設けた遠心脱水機て固液分離し
、超純水で５回洗浄したのち、このシリカ粉を石英ガラ
ス炉芯管に詰め、酸素カス雰囲気で室温から鳳０００℃
まて１０時間かけて昇温して加熱処理したのち、酸素ガ
スを窒素ガスに入れ換え、Ｉ１１カスを１００ｃ／分の
割合で流して１時間加熱し、雰囲気をＨｉ−Ｎ２から０
２に戻し降温した。

ついで、このシリカ粉をポリプロピレン製の１５０メツ
シユの網で篩別してから、外径６０ｍｍφ、内径４０ｍ
ｍφ、高さ３００ｍｍの３分割型のカーホン型に０．３
ｋｇ充填し、この粉の上に３８ｍｍφ×高さ２５０ｍｍ
（１２５ｇ）のカーホン重石を載せ、これをカーボンヒ
ーターをもつ電気炉内に設置し、炉内をヘリウムガス雰
囲気としてから１時間で１，３００℃まで昇温して４時
間加熱したのち、真空ポンプで炉内を５　Ｘ　１０””
　トールまで減圧し、１，６５０℃まで３０分間で昇温
し、２時間加熱してからＮ２ガスを通気して減圧を解除
し、Ｉ、４１５０℃まて１時間昇温しで石英ガラスを溶
融し、３０分間で１０ｍｍφに延伸したところ、１０ｍ
ｍφＸ１７０ｍｍの合成石英ガラス溶接棒が得られたが
、この合成石英ガラスのＯＨ基含有量は＜　１　ｐｐｍ
であり、このもの高温粘度をファイバーエロンゲーショ
ン法で測定したところ、これは１，４００℃で５．７　
ｘｌＯ”ポイズを示した。

つぎに、このようにして得た合成石英ガラス溶接棒を用
いて回転アーク法で作ったが、内表面に直径２ｍｍの陥
没孔があるために製品検査で不合格となった直径１８イ
ンチの合成石英ガラスルツボの陥没孔にこの溶接棒を当
て、酸水素火炎バーナーでこれを溶融して溶着したのち
、この部分をダイヤモンドホイールで削り、酸水素火炎
バーナーでグレージングし、さらにアニールバーナーで
アニーリングして補修したのち、再検査したところ、合
格品とすることができた。

（発明の効果） 本発明は石英ガラス補修用および半導体熱死理治具製作
用に有用とされる合成石英ガラス溶接棒およびその製造
方法に関するものであり、これは前記したように囲碁含
有量が５　ｐｐｍ以下であることを特徴とする合成石英
ガラス溶接棒、およびＡ）コロイダルシリカを酸化性カ
ス雰囲気下に８００〜１，１００℃で焼成する工程、Ｂ
）この焼成品をカーボン型中で常圧下に１，２００〜１
．４００℃に加熱処理する工程、Ｃ）これを減圧下に１
，６００〜１，８００℃で焼結する工程、Ｄ）この処理
品を１，９００〜２，２００℃で延伸する工程、からな
ることを特徴とする合成石英ガラス溶接棒の製造方法を
要旨とするものであるが、この溶接棒はＯＨ基含有量が
５　ｐｐｍ以下である合成石英ガラスから作られたもの
で、高温粘度が１，４００℃で５　Ｘ　１０”ボイス以
上のものとなるので、このものは合成石英ガラス部材、
特に合成石英ガラスルツボの補修用として有用とされる
し、さらには合成石英ガラス製の大型の半導体熱処理用
治具をつくるときの溶接棒として有用とされる。

Claims (1)

1. 【特許請求の範囲】 １、ＯＨ基含有量が５ｐｐｍ以下であることを特徴とす
   る合成石英ガラス溶接棒。 ２、石英ガラスルツボ補修用および半導体治具製作用に
   使用される請求項１に記載された合成石英ガラス溶接棒
   。 ３、（Ａ）コロイダルシリカを酸化性ガス雰囲気中にお
   いて８００〜１，１００℃で焼成する工程、（Ｂ）この
   焼成品をカーボン型中において常圧で１，２００〜１，
   ４００℃に加熱処理する工程、（Ｃ）加熱処理品を減圧
   下に１，６００〜１，８００℃で焼成する工程、 （Ｄ）処理品を１，９００〜２，２００℃で延伸する工
   程、よりなることを特徴とする合成石英ガラス溶接棒の
   製造方法。