JPH04176853A - プレス成形性および耐パウダリング性の優れた合金化溶融亜鉛めっき鋼板の製造方法 - Google Patents

プレス成形性および耐パウダリング性の優れた合金化溶融亜鉛めっき鋼板の製造方法

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JPH04176853A
JPH04176853A JP2302626A JP30262690A JPH04176853A JP H04176853 A JPH04176853 A JP H04176853A JP 2302626 A JP2302626 A JP 2302626A JP 30262690 A JP30262690 A JP 30262690A JP H04176853 A JPH04176853 A JP H04176853A
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勝 鷺山
Masaki Abe
阿部 雅樹
Junichi Inagaki
淳一 稲垣
Akira Hiratani
平谷 晃
Masaya Morita
森田 正哉
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Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 この発明は、自動車の車体、足回り部品等に用いられる
合金化溶融亜鉛めっき鋼板、特にプレス成形時に要求さ
れる耐パウダリング性に優れ、しかも摩擦特性がコイル
内で安定した合金化溶融亜鉛めっき鋼板の製造方法に関
する。
〔従来の技術〕
合金化溶融亜鉛めっき鋼板は優れた塗装後耐食性や溶接
性を有するため、自動車用防錆鋼板としてその需要が近
年増加しており、特に最近では、耐食性を確保するため
めっき皮膜が厚目付化する傾向にある。
この種のめっき鋼板には、優れたプレス成形性とプレス
成形時の耐皮膜剥離性、所謂耐パウダリング性が要求さ
れる。特に最近ではこれらにつぃてより厳しい性能が求
められ、とりわけ上記のような皮膜の厚目付化に伴い、
耐パウダリング性の確保が大きな課題となりつつある。
このような耐パウダリング性を改善する方法として、例
えば、特公昭59−14541号公報等に示されるよう
に、めっき鋼板を急速加熱で1次加熱して皮膜の一部を
合金化させた後、バッチ焼鈍で2次加熱を行うという技
術が知られているが、この方法は耐パウダリング性の改
善には有効であるものの、製造コストが高いという欠点
がある。
一方、インラインにおいて耐パウダリング性を改善する
技術として、特開昭64−17843号公報において、
A l : 0.003〜0.13%めっき浴でめっき
後、低温(520〜470℃の範囲で且つAl%が低い
ほど低温側)で合金化処理を施すことにより、めっき表
層に耐パウダリング性に有効なζ相を残留させるという
技術が開示されている。
〔発明が解決しようとする課題〕
しかし、この方法は低温で合金化処理するため、処理時
間が長くなり、ライン速度を遅くするか、設備を大型化
することが必要となり、いずれにしても生産性の低下や
設備コストの増大が避けられない。
さらに、通常用いられているガス直火加熱方式の合金炉
では、ストリップ幅方向及び長さ方向での板温の変動が
起りやすいため、上述したような皮膜構造の厳密な制御
は困難であり、得られるめっき皮膜は部分的に過全周或
いはη相(純亜鉛相)が残留したものとなってしまう。
したがって、得られるめっき鋼板は場所によってζ相の
量が不均一な、すなわち、鋼板の各部で耐パウダリング
性が不均一なものとなってしまう。
また、上記のような合金化めっき層上に上層めっきを施
すことにより摩擦係数を減少させ、プレス成形性を改善
することができるが、上記のようにζ相の量が不均一な
状態では、そのプレス成形性も不安定なものとなってし
まう。
〔課題を解決するための手段〕
以上のような従来の問題に対し、本発明者らは、まず、
溶融亜鉛めっき鋼板の合金化反応に関して検討を行い、
その結果、i)ζ相は495℃以下の反応により発生し
、それ以上では発生しないこと、b)シたがって、49
5℃以下で主要な反応(溶融亜鉛相がなくなるまでの反
応)を起し、その後冷却すれば、ζ相が残留した皮膜を
形成することができること、が明らかとなった。第1図
(a)、(b)は溶融亜鉛めっき鋼板の450℃、50
0℃での恒温合金化反応による相変化の一例を示すもの
で、450℃での合金化ではζ相が発生するのに対し、
500℃での合金化ではζ相はほとんど発生しない。
しかし上述したように、このように低温で合金化する方
法では合金化完了までに長時間を要するため、ラインス
ピードの低下、設備の大型化を余儀なくされる。さらに
、通常の直火加熱方式の合金化炉を用いて上記条件で合
金化すると、焼きムラが発生し易く、不均一な合金層が
形成されてしまう。このような焼きムラを防止しようと
すると炉温を上げて合金化する必要があるが、高温での
合金化処理ではζ相が残留せず、耐パウダリング性の劣
ったものとなる。
このようなことから、耐パウダリング性とプレス成形性
の両者を安定的に得る方法について検討を重ねた結果、
以下のような知見を得た。
■めっき浴中で積極的に合金化反応(ζ相の生成)を起
し、しかもその後の合金化処理を高周波誘導加熱方式の
加熱炉を用いて行うことにより、ストリップの幅方向、
長平方向で均一な量のζ相が残留した皮膜を短時間の合
金化処理で得られること、 ■また、このようにして得られる合金化めっき皮膜は、
上述したようなマクロ的な均一性のみならず、ミクロ的
にも合金化反応が均一に起きるため、この面からも優れ
た耐パウダリング性が得られること、 ■浴条件と高周波誘導加熱方式の加熱炉出側板温条件を
規定することにより、厳密な皮膜の制御が可能であるこ
と、 ■具体的には、低Al浴で且つ浴中Al量との関係で規
定される高めの侵入板温でめっきを施すことにより、浴
中で積極的に合金化反応(ζ相の発生)を起こすことが
可能であり、さらに、このようなめっき鋼板に対する高
周波誘導加熱方式の加熱炉を用いた合金化処理を、加熱
炉出側での板温を495℃以下に管理して行うことによ
り、上記■、■で述べたような皮膜が得られること、 ■上記のようにして合金化されためつき皮膜に上層めっ
きを施すことにより、少ない付着量で良好且つ均一なプ
レス成形性が得られること 本発明はこのような知見に基づきなされたもので、その
特徴とするところは、Alを含有し、残部Znおよび不
可避的不純物からなる亜鉛めっき浴でめっきを施した後
、目付量調整を行い、加熱炉で皮膜中のFe含有量が8
〜12%となるように合金化処理を行う合金化溶融亜鉛
めっき鋼板の製造方法において、浴中Al量: 0.0
5%以上、0.13%未満、鋼板のめっき浴中への侵入
板温:495℃以下、浴温度=470℃以下で、且つ、
浴中Al量と侵入板温とが、 437.5x[Al%)+448≧T≧437.5X[
Al%]+428但し、(Al%〕:浴中Al量(%) T   :侵入板温(℃) を満足する条件でめっきを行うことにより、浴中でζ相
を形成する合金化反応を積極的に起こし、めっき後、高
周波誘導加熱炉で加熱炉出側の板温が495℃以下とな
るように加熱し、所定時間保持後冷却し、次いで、上層
めっきとしてFe含有量が50%以上のFe系めっきを
Ig/rr?以上施すようにしたことにある。
従来、めっき鋼板の合金化処理を高周波誘導加熱により
行うという技術は、例えば、特公昭6゜−8289号公
報、特開平2−37425号公報等において知られてい
る。しかし、これらに開示された技術は、高周波誘導加
熱を単に急速加熱の一手段として用いているに過ぎない
これに対して本発明は、浴中でζ相を形成する合金化反
応を積極的に起こし、且つこのようにして形成されため
っき皮膜に対し、高周波誘導加熱による合金化処理を特
定の条件で実施することにより、マクロ的にζ相が非常
に均一に形成され、しかも皮膜構造のミクロ的な均一性
によって全体としてより耐パウダリング性が改善された
めつき鋼板が得られることを見出したものである。
本発明の製造法において、上述のような優れた特性のめ
っき鋼板が得られるのは次のような理由によるものと推
定される。
まず、第1に、合金化処理において高周波誘導加熱方式
を用いることにより、鋼板自体を直接加熱することがで
き、しかも、めっき皮膜に接する界面が最も加熱される
ため、雰囲気加熱方式に較べ界面におけるF e−Z 
n反応が短時間でしかもストリップ上の位置に無関係に
均一に起き、このため、鋼板各部で均一な量のζ相が残
留し、均一な耐パウダリング性が得られるものと推定さ
れる。
第2に、高周波誘導加熱は上記のように鋼板側からの加
熱であるため、微視的にも均一な合金化反応が生じるこ
とによるものと推定される。すなわち、従来一般に行わ
れているガス加熱による合金化処理では、皮膜の外側か
ら熱が加えられるため加熱が不均一となり易く、このた
め合金化反応が微視的に不均一に生じ易い。特に結晶粒
界は反応性に富むため、所謂アウトバー、スト反応が生
じ易く、このようにアウトバースト組織が発生すると、
この部分からr相が成長し始め、このr相の形成により
耐パウダリング性が劣化する。これに対し、高周波誘導
加熱は鋼板側からの加熱であるため、上記のような合金
化の局部的なバラツキが少なく、また、鋼板面の酸化物
や浴中で生じた合金化抑制物質(Fe2Al5)も容易
に拡散するため、ミクロ的にも均一な合金化皮膜が得ら
れるものと思われる。
第3に、本発明では浴中での合金化反応により大部分の
ζ相が生じているため、続く高周波誘導加熱による合金
化処理において合金化抑制相であるF e2A 1.の
影響を受けに<<、これがミクロ的な均一性とこれによ
る耐パウダリング性の改善に寄与しているものと考えら
れる。すなわち、本発明において浴中で発生するζ相は
、浴中で初期に生成するFe2Al5中でFeが拡散す
ることにより生じる。つまり、浴中で既にFeの拡散が
生じているということである。したがって、続く合金化
加熱では合金化抑制物質であるF e2A 15の量が
少なく、特に上記したように高周波誘導加熱は鋼板側か
らの加熱であるため、残った合金化抑制物質を容易に拡
散できるものである。これに対し、浴中で積極的にζ相
を形成させることがない従来の方法では、Feの拡散は
炉内での加熱によりはじめて且つ急速に生じるものであ
るため、ガス加熱はもとより、合金化処理を高周波誘導
加熱で行っても、Fe2Al、の厚い部分は合金化が遅
れ易く、この結果ミクロ的に不均一な合金皮膜となり、
耐パウダリング性が劣るものとなる。
また、プレス成形性に関しても、上記したように合金化
がマクロ、ミクロに均一になされる結果、安定的且つ均
一なプレス成形性が得られ、しかも溶融めっき後の加熱
を高周波誘導加熱で行うと、めっき表面が酸化されない
ため、合金化めっき層上に上層めっきを適切に付着させ
ることができ、このためガス加熱で合金化処理した場合
に較べ少ない付着量の上層めっきにより安定したプレス
成形性が得られるものと考えられる。。
以下、本発明の構成とその限定理由について説明する。
本発明では、めっき浴中でζ相を形成する合金化反応を
積極的に起こすため、めっき浴中のAl量、めっき浴に
侵入する際の鋼板の板温及び浴温度が規定される。
Alは浴中でのF e−Z n反応を抑制するために添
加されるが、本発明では浴中で積極的に合金化反応(ζ
相の形成)を起させることが重要であり、したがって浴
中Alは低めの含有量とする。しかし、Al量が低すぎ
ると浴中でアウトバースト反応と呼ばれる局部的な合金
化反応が発生し、最終的にr相が厚く形成され、耐パウ
ダリング性の劣る皮膜となる。このためAl量の下限を
0605%とする。一方、Al量が0.13%以上であ
ると浴中でのζ相形成反応が起りにくくなる。このため
Al量は0.13%未満とする。
浴中でζ相を形成させるためには浴中への侵入板温の管
理が重要である。この侵入板温は下記するように浴中A
l量との関係でもその上限および下限が規定されるが、
いずれにしても495℃を超えるとζ相が形成されず、
したがって、その絶対的な上限を495℃とする。
また、侵入板温は浴中Al量との関係で下記関係式の条
件を満足する必要がある。
437.5X(Al%]+448≧T≧437.5XC
Al%)+428但し、[A、1%〕:浴中Al量(%
)T   :侵入板温(℃) 侵入板温が495℃以下でも、浴中Al量との関係で上
記上限を超えるとζ相の形成が十分でなく、また、アウ
トバーストを生じ、r相が生じ易くなる。一方、侵入板
温が上記下限を下回ると合金化が起りにくくなり、浴中
でのζ相の積極的な形成を利用することによる本発明の
作用効果が期待できない。上記に規定する範囲において
侵入板温が高いほど、浴中でのζ相の形成量が多く、し
たがって最終的な皮膜中のζ相も多くなる。
なお、侵入板温が495℃を超えると、上記のようにζ
相が形成されないばかりでなく、ポットへの入熱量増加
により浴温冷却手段等の付加的設備が必要になり、さら
に、浴中でΦドロス発生量が増加し、表面欠陥が多発す
る等の問題を生じる。
めっき浴温度が高いと浴中における合金化反応(ζ相の
形成)が促進されるが、浴温度が高過ぎると浴中に浸漬
された構造物が侵食され、ドロスが発生するなどの問題
を生じる。このため、浴温は470℃以下とする。
めっきされた鋼板は、高周波誘導加熱炉において合金化
のために加熱処理される。本発明では、上記のような浴
条件の規定に加え、この高周波誘導加熱炉による加熱処
理が大きな特徴であり、上述したように通常行なわれて
いるガス加熱では。
本発明が目的とするような合金化めっき皮膜は全く得ら
れない。この合金化処理では、炉出側の板温か495℃
以下となるように加熱し、所定時間保持後冷却する。上
述したようにζ相を形成させるためには495℃以下で
の加熱が必要である。本発明において高周波誘導加熱炉
出側の板温を管理する理由は、その部分が合金化熱サイ
クルでの最高板温となるためである。また、合金相の成
長速度はこの付近で最大となるため、出側板温を管理す
ることにより、その温度での合金化反応を起すことが可
能になる。
本発明は皮膜中のFe含有量が8〜12%の合金化溶融
亜鉛めっき鋼板の製造を目的としている。皮膜中のFe
含有量が12%を超えると、皮膜が硬質になり、耐パウ
ダリング性が劣化する。高周波誘導加熱炉出側以降合金
化を進めると固体内拡散反応により皮膜中のFe含有量
が上昇してしまう。
一方、Fe含有量が8%未満では、η相(純亜鉛相)が
表面に残留するため、プレス成形時に焼付け(フレーキ
ング)と呼ばれる現象が起り好ましくない。
従来では、皮膜中のFe含有量により皮膜構造が一義的
に決まると考えられていたが、本発明のように浴条件を
適当に選択し、しかも合金化処理を高周波誘導加熱で行
うことにより、皮膜中のFe含有量にかかわらず、本発
明が目的とするような特定の皮膜構造が得られる。
このようにして得られる合金化めっき皮膜は、表層側か
ら均一なζ相、δ、相、および極く薄いr相が存在する
構造となる。
以上のような合金化処理後、摩擦係数を減少させプレス
成形性を改善するために、上層めっきとしてFe含有量
が50%以上のFe系めっきをIg/rri以上施す。
摩擦係数を低下させるには上層めっきをα単相とするこ
とが好ましく、Fe系めっきでは、第2図に示すように
Fe含有量がほぼ50%以上でα単相となる。
また、上層めっきの付着量がIg/m未満では摩擦係数
の低減が十分ではない。第3図は上層めっき量と摩擦係
数との関係を示すもので、めっき量をIg/m以上とす
ることにより、0.13以下の摩擦係数が得られている
ことが判る。また、このめっき付着量に特に上限はない
が、コスト面から3g/ボ以下とすることが好ましい。
本発明のように溶融めっき後の加熱を高周波誘導加熱で
行うと、めっき表面が酸化されないため、合金化めっき
層上に上層めっきを適切に付着させることができ、この
ためガス加熱で合金化処理した場合に較べ上層めっきの
付着量を少なくすることができる。
なお、同図によれば、上層めっきを施した鋼板と上層め
つきを施さない鋼板(付着量: Og/n−r)とを較
べると、後者ではζ相の形成量の多少によって摩擦係数
に大きな差があるのに対し、前者ではζ相の形成量が摩
擦係数に及ぼす影響は後者はどではなく、上層めっきの
形成により、ζ相の形成量が多くても摩擦係数の低減化
が効果的になされていることが判る。
〔実施例〕
本発明の実施例を第1表に示す。
この実施例では、Alギルド鋼およびTi添加IF!か
ら製造された冷延鋼板を素材とし、第1表に示される条
件で溶融亜鉛めっき、加熱処理および上層めっきを行っ
た。この上層めっきはライン出側に設置された電気めっ
き設備で実施した。
また、上記加熱処理はガス加熱方式および高周波誘導加
熱方式を用いた。
本実施例において、鋼板のめっき浴中への侵入温度は放
射型温度計で測定した浸漬直前の鋼板の表面温度である
。また、加熱炉出側の板温は放射型温度計で測定した鋼
板の表面温度である。
また、めっき浴中Al量は下式に定義される有効Al濃
度である。
〔有効Al濃度〕=〔浴中金Al濃度〕−〔浴中鉄濃度
〕+0.03皮膜中Fe%は浴条件、加熱条件および冷
却条件に依存する。冷却条件は本発明の特徴の一つであ
る皮膜構造のマクロ或いはミクロな均一性にほとんど影
響を及ぼさないが、合金化度(皮膜中Fe%)を変化さ
せることにより特性に影響を及ぼす。したがって、本実
施例では冷却用のブロアの風量、ミストの量を調整し、
皮膜中のFe%を制御した。
また、製品のζ相の測定方法および各特性に関する試験
、評価方法は以下の通りである。
O製品皮膜中ζ相の量: 得られた皮膜をX線回折し、ζ相についてはd=1.9
00のピーク強度IC+4111を、またδ、相につい
てはd = 1.990のピーク強度■1、B* 9+
をそれぞれ取り、下式で示すピーク強度比をもって皮膜
中のζ相の量を表した。なお、工、。はバックグランド
であり、Z/Dが20以下ならば実質的にζ相は存在し
ない。
Z/D=(Iζnzo  Inc)/(Iatu4g+
  IBG)X100○耐パウダリング性: 試験片に防錆油(バーカー興産■製ノックスラスト53
0F)をIg/rrr塗布した後、ビード半径R:0.
5mn、押し付は荷重P : 500kg、押し込み深
さh:4mnでビード引き抜き試験を行い、テープ剥離
後、成形前後の重量変化から剥離量を算出した。なお、
表中の数値は複数の測定値(5X5=25個)の平均値
である。
O耐パウダリング性の板幅方向最大偏差:操業条件が安
定した箇所で、鋼板長さ方向5点、鋼板幅方向5点(両
エツジ、1/4の位置およびセンタ一部)で上記耐パウ
ダリング性をそれぞれ測定し、最大値と最小値の差をと
った。
Q摩擦係数: 試験片に防錆油(バーカー興産■製ノックスラスト53
0F)をIg/m塗布した後、工具鋼5KDII製の圧
子を荷重400kgで押し付け、1m/winの引き抜
き速度で引き抜きを行い、引き抜き荷重と押し付は荷重
との比を摩擦係数とした。なお、表中の数値は複数の測
定値(5X5=25個)の平均値である。
0摩擦係数の板幅方向最大偏差: 耐パウダリング性と同一箇所で摩擦係数をそれぞれ測定
し、最大値と最小値の差をとった。
第1表において、比較例1および比較例2は侵入板温か
高過ぎるために浴中でζ相が形成されず、合金化加熱を
高周波誘導加熱で行っても製品皮膜中にはζ相がまった
く存在していない。このため耐パウダリング性が劣って
いる。
比較例3、比較例4および比較例11は、侵入板温が低
いためにめっき浴中でζ相を形成するような合金化反応
が生じていない例である。これらの比較例では、加熱を
495℃以下で行っているため製品皮膜中にはζ相は存
在するものの、浴中でのζ相の形成がなかったため、合
金化反応のミクロ的な不均一性により耐パウダリング性
が劣っており、またそのバラツキも大きい。
比較例5および比較例6は上層めっきの付着量に関する
比較例である。
比較例7はめっき浴中ではζ相が形成されているものの
、高周波誘導加熱での加熱温度が高過ぎるため製品皮膜
中にはζ相は存在していない。このため耐パウダリング
性が劣っている。
比較例8〜比較例1o、比較例12は、浴中でζ相が形
成させた後、加熱をガス加熱で行なった例である。この
うち比較例8は加熱温度が高過ぎるため製品皮膜中には
ζ相は存在しておらず、また、焼きムラのため局部的に
厚いr相が形成されているため、耐パウダリング性が極
めて悪く、また、そのバラツキも大きい。比較例9およ
び比較例10は、加熱温度が低いため製品皮膜中にはζ
相は存在しているものの、焼きムラにより局部的にF相
が厚く形成されたり、或いはη相が局部的に残留し、こ
のため耐パウダリング性、プレス成形性とも板幅方向で
大きなバラツキを生じており、したがって、これら特性
値自体も悪い。また、合金比相のミクロ的な均一性にも
劣っており、この面からも耐パウダリング性に劣ってい
る。比較例12も焼きムラによって特性のバラツキが大
きく、また、上記と同様の理由により特性値自体も悪い
従来例1〜従来例4は、浴中でζ相が形成されておらず
、特に、従来例3は加熱を高周波誘導加熱で行なってい
るにもかかわらず、比較例2と同様合金化反応のミクロ
的な不均一性により耐パウダリング性が劣り、またその
バラツキも大きい。
【図面の簡単な説明】
第1図(a)、(b)は、溶融亜鉛めっき鋼板の450
℃、500℃での恒温合金化反応による相変化の一例を
示すものである。第2図は電着Zn−Fe合金の相構成
を示すものである。第3図は上層めっき量と摩擦係数と
の関係を示すものである。 合金化時間 合金化時間

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】  Alを含有し、残部Znおよび不可避的不純物からな
    る亜鉛めっき浴でめっきを施した後、目付量調整を行い
    、加熱炉で皮膜中のFe含有量が8〜12%となるよう
    に合金化処理を行う合金化溶融亜鉛めっき鋼板の製造方
    法において、浴中Al量:0.05%以上、0.13%
    未満、鋼板のめっき浴中への侵入板温:495℃以下、
    浴温度:470℃以下で、且つ、浴中Al量と侵入板温
    とが、 437.5×〔Al%〕+448≧T≧437.5×〔
    Al%〕+428但し、〔Al%〕:浴中Al量(%) T:侵入板温(℃) を満足する条件でめっきを行うことにより、浴中でζ相
    を形成する合金化反応を積極的に起こし、めっき後、高
    周波誘導加熱炉で加熱炉出側の板温が495℃以下とな
    るように加熱し、所定時間保持後冷却し、次いで、上層
    めっきとしてFe含有量が50%以上のFe系めっきを
    1g/m^2以上施すことを特徴とするプレス成形性お
    よび耐パウダリング性の優れた合金化溶融亜鉛めっき鋼
    板の製造方法。
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