JPH04176606A - 泥しょう鋳込み成形型 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 （産業上の利用分野） 本発明は鋳込み時に中子を使用してセラミックス材料を
成形する泥しよう鋳込み成形型に関する。

（従来の技術） セラミックス製品の成形に際し、中子を用い外型との間
に泥しよう状の原料素材を投入し、水分を吸収させて成
形することが行われている。

このような成形において、中子に水、有機溶媒などで溶
解する素材を用い、収縮脱型する際の成形体の割れを防
止する提案（特開昭６１−２０２８０５号、特開昭６１
−２０２８０６号）や、薄膜中子に流体を注入し所定形
状にして鋳込みを行い、成形の収縮時に中子も収縮させ
て成形体の割れを防止する提案（特開平１−１２２４０
５号）などがなされている。

（発明が解決しようとする課題） 上述した各種の提案のうち、溶媒により溶解する中子を
用いるものでは、成形体の乾燥時に中子を溶解させる溶
媒を使用するので成形体の寸法収縮が一定にならず、ま
た脱型に時間を要するなどの問題があり、さらにスラリ
ー溶媒と異なる溶液を用いると溶液同士の混濁が生じ、
気泡の発生や成形体の密度むらが生じるという虞がある
。

中子に石膏をベースにした素材を用いたものでは、中子
に対応する成形体の表面粗度が悪くなるという不具合が
生ずる欠点があり、また、薄膜に流体を注入して所定形
状にする中子の場合では、中子の形状を複雑にすること
が困難である。

本発明はこのような各種の問題に鑑みてなされたもので
あり、その目的は脱型する際の成形体の割れを防止し、
かつ複雑な形状の中子の使用も可能な泥しよう鋳込み成
形型を提供しようとすることにある。

（課題を解決するための手段） 上述の目的を達成するために本発明によれば、外型と中
子との間にセラミックス原料素材を投入して成形する泥
しよう鋳込み成形型において、吸水性の外型と、水分率
の変化により膨張率の調整自在な中子とを有する泥しよ
う鋳込み成形型が提供される。

（作用） 本発明では成形型の中子の素材としてその水分率を変え
ることにより膨張率が調整できる材料の例えばナイロン
樹脂を用い、その膨張率をセラミックス成形体の乾燥収
縮率よりやや大きい所定の値が得られるように中子の水
分率を変化させるので、成形体の割れや乾燥時の割れが
防止できる。

（実施例） つぎに、本発明の実施例について図面を用いて詳細に説
明する。

第１図は本発明にかかる泥しよう鋳込み成形型の第１の
実施例を示す断面図である。

同図において、１は成形型で、中子２と外型３とを有し
、図示のように両者を組合せた内部空間に後述する所定
のセラミックス原料素材を投入して成形体を形成させる
ものである。

中子２はナイロン樹脂（ポリアミド系合成高分子樹脂）
からなる中子であり、本実施例ではその水分率を変化さ
せることにより膨張、収縮が調整できる素材が用いられ
ている。

外型３は吸水性の良好な石膏材が使用され、その内壁面
はセラミックスの成形体の外形に対応する形状に形成さ
れている。

４は外型３と中子２との空間で、成形体とするセラミッ
クスの原料素材を投入する部分であり、例えば原料粉末
の組成として、５ｉｘＮａ。

Ａｆ２＊ＯｓおよびＹ−Ｏｓをそれぞれ９０ｗｔ％。

５ｗｔ％および５ｗｔ％とし、解こう剤、バインダー（
ＰＶＡ）を上記原料粉末とともに蒸留水中に投入してボ
ールミルにより８時間混合、分散させたものをスラリー
状にて空間４に投入して成形体とするものである。

このような構成の本実施例においては、外型３と中子２
との空間４に上述の組成の原料素材を投入すると、その
水分は脱水されて原料素材は成形され、第４図に示すよ
うな結果、すなわち、中子２の吸水率７％、その実使用
時（吸水率３．５％）からの膨張率（中子を水中に２０
分間浸漬させたときの測定値）０．９％および成形体の
乾燥収縮率０．８％が得られている。したがってこれら
の結果から推定すると中子の膨張率は成形体の乾燥時の
収縮率より大になるため、成形体の脱型時やその後の乾
燥時にも割れを生ずることなく成形されることになる。

第２図は本発明の第２の実施例を示す構成図であり、第
１図に示す第１の実施例と同一の部分に同一の符合を付
したものである。

第２図において、５は第２の実施例に用いる中子で、５
１は第１の実施例の中子２と同一の素材からなる中子芯
材であり、５２は該中子芯材５１の外面を覆うコーテイ
ング材で、吸水性のない柔軟な素材のシリコンゴムが使
用されている。

６は真空排気装置で、中子芯材５１の水分率を変化せし
める水分率の変化装置となるものであり、図示のように
中子５の上面に連結され、中子芯材５１の有する水分を
排出しその水分率を低下させるものである。

このような第２の実施例においては、第１の実絶倒と同
一な組成の原料素材を、所定時間の吸水により膨張させ
た中子芯材５１を有する中子５と、外型３との空間４に
投入して成形を行い、真空排気装置６を作動させて中子
芯材５１の水分率を低下させ収縮させた後に脱型を行っ
て成形体を取出す。このような操作により、脱型に際し
ては中子５が収縮するため成形体に割れが生ずることな
く、また乾燥時の割れも防止できることになる。

第３図は上述の第１の実施例および第２の実施例と比較
した中子の例を示すもので、該中子７は吸水性、膨張・
収縮を示さないワックスからな　′す、その外形寸法は
第１の実施例と同一に形成されている。そして、第１の
実施例と同一の組成の原料素材を投入して成形すると、
脱型時には成形体の割れは防止されたが、乾燥収縮時に
割れを生じて破損した。

以上、本発明を上述の実施例を用い、さらに比較例も示
して説明したが、本発明の主旨の範囲内で種々の変形が
可能であり、これらの変形は本発明の範囲から排除する
ものではない。

（発明の効果） 上述したように本発明によれば、成形型の中子の素材に
その水分率の変化によって膨張率を調整し得る、例えば
ナイロン樹脂を使用し、その膨張率を成形時におけるセ
ラミックス成形体の乾燥収縮率よりやや大きい値が得ら
れるように水分率を変化させるので、成形体の脱型時や
乾燥時の割れが防止できる効果が得られる。

また本発明によれば、中子と成形させる原料素材とはと
もに水のみの使用で他の溶媒などを用いないため、成形
体への悪影響が避けられる利点があり、中子には石膏系
の素材を使用しないので、その対応する成形体の面の荒
れが防止できる。

さらに本発明では、中子の素材がナイロン樹脂のため、
打抜き加工や射出成形することができ、したがって複雑
な形状の中子が得られる効果も生ずる。

【図面の簡単な説明】

第１図は本発明にかかる泥しよう鋳込み成形型の第１の
実施例を示す断面図、第２図は本発明の第２の実施例を
示す構成図、第３図はこれら実施例と比較の成形型の断
面図、第４図は第１の実施例により得られる中子の膨張
率および成形体の収縮率の値を示す図表図である。 １・・・成形型、２，５・・・中子、３・・・外型、６
・・・真空排気装置、５１・・・中子芯材、５２・・・
コーテイング材。

Claims (4)

【特許請求の範囲】
1. （１）外型と中子との間にセラミックス原料素材を投入
   して成形する泥しよう鋳込み成形型において、吸水性の
   外型と、水分率の変化により膨張率の調整自在な中子と
   を有することを特徴とする泥しよう鋳込み成形型。
2. （２）前記の膨張率の調整自在な中子は、その外面が無
   吸水性を有する柔軟な素材によりコーティングされてい
   ることを特徴とする請求項（１）記載の泥しょう鋳込み
   成形型。
3. （３）前記のコーティングされた中子は、その水分率の
   変化装置が備えられていることを特徴とする請求項（２
   ）記載の泥しよう鋳込み成形型。
4. （４）前記中子はポリアミド系合成高分子樹脂からなる
   ことを特徴とする請求項（１）または（２）記載の泥し
   よう鋳込み成形型。