JPH0417594Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 「産業上の利用分野」 本考案は保護シートの新規な構造に関し、更に
詳しくは、安価で、クツシヨン性、耐水性及び折
り曲げ性に優れるとともに、被保護物を汚すこと
が殆ど無く、作業能率が大巾に改善された保護シ
ートの構造に関するものである。

「従来の技術」「考案が解決しようとする問題点」 従来、例えば床用の保護シートにあつては、床
面に保護シートを拡げ、両面、もしくは片面粘着
テープ等で貼着固定されている。しかして、保
護シートの張設、粘着テープによる貼着固定と
いう２工程を必要とし、且つ粘着テープを常に携
行しなければならず、作業性は極めて悪い。作業
性が悪いということは、必然的に手間賃の上昇を
惹き起こすことになる。

一方、カセツトテープ等の壊れ易いものを輸送
する場合に、内外封筒間にフエルト等をサンドイ
ツチ状に封入してなる二重封筒が用いられている
が、高価であるという欠点がある。

「問題点を解決するための手段」 本考案は上記実情に鑑み、クツシヨン性、耐水
性及び折り曲げ性に優れ、床面等に使用する場合
には張設と同時に貼着固定が構成され、しかして
作業能率を大巾に向上するばかりでなく、床面を
汚すことが殆どなく、またカセツトテープ等の壊
れ易い物を包むことにより通常の一重封筒での郵
送等を可能とする等広汎な用途を有する安価且つ
簡便な保護シートを提案するものである。

「実施例」 本考案の実施態様を示す図面に基づいて説明す
ると、第１図において、エンボス加工された保護
シート１の裏面に両面粘着テープ３が断続的に配
設されている。

第２図は上記保護シートの部分拡大断面図で、
保護シート１は未延伸ポリプロピレン、二軸延伸
ポリプロピレン及び直鎖状低密度ポリエチレンか
ら選ばれる合成樹脂層４、接着剤５、中芯紙６、
接着剤５及び未延伸ポリプロピレン、二軸延伸ポ
リプロピレン及び直鎖状低密度ポリエチレンから
選ばれる合成樹脂層７の順で積層されてなる。３
は両面粘着テープである。エンボス加工保護シー
トはフラツトなシートに両面粘着テープを貼着も
しくは粘着剤を塗布した後にエンボス加工しても
よいし、またエンボスシートに両面粘着テープを
貼着もしくは粘着剤を塗布してもよい。上記の如
き構造のエンボス加工保護シートは凹凸によるク
ツシヨン性を有し、且つ優れた耐水性を有するの
で保護シートとして極めて好適である。勿論、所
望により三方もしくは四方端部全部に、又は内側
の適宜箇所に粘着剤又は両面粘着テープを配して
良いことは云うまでもない。また、ライン状とは
必ずしも直線状でなくともよく、曲線状でもよ
い。

粘着剤は特に制限なく、ゴム系、アクリル系、
ビニルエーテル系、エチレン−酢ビ共重合体等の
全ての粘着剤が用いられる。

両面粘着テープを使用する場合は、保護シート
側の粘着力が被保護物側の粘着力よりも大きくな
るように、粘着力に差を設けることが好ましい。
かかる構造とすることにより、保護シートを剥す
際に粘着テープが被保護物側に接着移動すること
が防止される。一例を挙げると、保護シート側の
粘着剤としてアクリル系を使用し、被保護物側の
粘着剤として再剥離用アクリル系を用いれば良
い。

本考案の保護シートはシート状もしくはコイル
状に巻き取つて製品とされるが、両面粘着テープ
もしくは粘着剤の表面に離型シートを配すること
により、運搬、保管、裁断等の取り扱いが便利と
なる。また、コイル状に巻き取る場合には、両面
粘着テープを貼着した部分もしくは粘着剤を塗布
した部分に相当する保護シートの表面部分に離型
層を設けてもよい。上記離型層としては特に制限
なく、シリコン、ポリエチレン、ポリ塩化ビニ
ル、エチレン−プロピレン共重合体等の公知の離
型剤が全て使用でき、また離型シートとしては
紙、フイルム、不織布等の基材上に前記離型剤を
塗工または押出し積層されたもの等が挙げられ
る。

第３図及び第４図は本考案保護シートの使用例
を示し、第３図において、本考案保護シートＡが
床面８に張設され、第４図Ｘ，Ｙにおいて、被保
護体９が本考案保護シートＡにより折り曲げ被包
されている。第４図Ｙの状態で一重封筒に収容す
れば外からの衝撃に対しても十分保護される。該
保護シートの耐水性の機能を十分に発揮せしめよ
うとする場合は、開口部が閉鎖される様に被保護
体９を包み込んでしまえばよい。

「作用」「考案の効果」 本考案の保護シートは、エンボス加工した中芯
層の両側に合成樹脂層を配した特定構造の保護シ
ートからなるので、安価で、クツシヨン性、耐水
性及び折り曲げ性に優れ、その保護効果は著しく
大である。また予め両面粘着テープ又は粘着剤を
連続的又は断続的ライン状に配してなるから、被
保護物上に張設するだけで貼着固定され、作業能
率は飛躍的に向上する。更にまた被保護物に線又
は点止めされるから、用済み後の該シートの引き
剥しが容易で、且つ被保護物への粘着剤の移行が
少ない。この効果は、被保護物側に粘着力の弱い
粘着剤を配した両面粘着テープを使用することに
より一層高められる。

本考案保護シートは上記用途の他に広汎な用途
が期待でき、例えば壊れ易い物を被包すれば通常
の封筒で郵送できる等、その実用性は極めて大で
ある。

【図面の簡単な説明】

第１図は本考案の実施態様を示す断面図、第２
図は同要部拡大図、第３図及び第４図Ｘ，Ｙはそ
れぞれ本考案保護シートの使用例を示す概要図で
ある。 １……保護シート、３……両面粘着テープ、４
……合成樹脂層、５……接着剤、６……中芯紙、
７……合成樹脂層、８……床、９……被保護体、
Ａ……本考案保護シート。

Claims (1)

1. 【実用新案登録請求の範囲】 １ 未延伸ポリプロピレン、二軸延伸ポリプロピ
   レン及び直鎖状低密度ポリエチレンから選ばれ
   る合成樹脂層Ａ、接着剤層Ｂ、中芯層Ｃ、接着
   剤層Ｄ及び未延伸ポリプロピレン、二軸延伸ポ
   リプロピレン及び直鎖状低密度ポリエチレンか
   ら選ばれる合成樹脂層Ｅの順に積層され且つエ
   ンボツシング加工されたシートからなる保護シ
   ートの裏面に、連続もしくは断続したライン状
   に両面粘着テープを貼着するか、又は粘着剤を
   塗布してなる保護シートの構造。 ２ 両面粘着テープが、保護シート側の粘着力が
   被保護物側の粘着力よりも大ならしめた構造か
   らなる実用新案登録請求の範囲第１項記載の構
   造。 ３ 両面粘着テープもしくは粘着剤の表面に離型
   シートを配してなる実用新案登録請求の範囲第
   １項記載の構造。 ４ 保護シートの両面粘着テープを粘着もしくは
   粘着剤を塗布した部分に相当する該シートの表
   面部分に離型層を設けてなる実用新案登録請求
   の範囲第１項記載の構造。