JPH0417327Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 〈産業上の利用分野〉 本考案は、木材、金属、樹脂等の表面を研削研
磨するもので、送材装置に対応して設けた複数個
のロールに、走行自在に不織布ベルトを掛け渡し
た不織布ベルトサンダー機に関する。

〈従来技術〉 この種の不織布ベルトサンダー機は、内面に基
材を設けその外面に不織布を付着してなる無端状
にした不織布ベルトを、複数個のロールに掛け渡
して無端走行させ、被加工材の表面を研削研磨
し、さらにその不織布外周面に圧力エアーを吹付
けて不織布に付着している研削研磨屑、粉塵等を
吹飛し除去しているものであつた。

〈考案が解決しようとする問題点〉 ところが、不織布内周面に設けた基材は腰を強
くするため織目を密にしているので通気性が悪い
ため、エアーを吹付けてもそのエアーは不織布ベ
ルトを通過することができずにほとんどが遮断さ
れ、跳ね返りによる低下した吹飛し作用で行なわ
れているのが現状であり、その除去効果は極めて
低く不織布ベルトの目詰りによる寿命を短くして
いるものである。

本考案は、前記除去効果を向上させ不織布ベル
トの寿命を伸す事を目的とするものである。

〈問題点を解決するための手段〉 本考案は、不織布ベルトの基材に不織布ベルト
走行方向と同一方向に複数列の溝、又は孔を設
け、その不織布ベルトの内側より該溝、又は孔へ
向けてエアー、洗浄液を吹付け不織布に付着した
研削研磨屑、粉塵等を除去する事を特徴とするも
のである。

〈作用〉 前記不織布ベルトの内側から基材に設けた溝、
又は孔にエアー、洗浄液を吹付けるようにしたか
ら、該エアー、洗浄液は不織布ベルトを通り抜
け、その通り抜けにより不織布に付着し、詰まつ
た研削研磨屑、粉塵等は押し出され離脱する。こ
のため研削研磨屑、粉塵等の除去を良好になし得
ることができる。

〈実施例〉 本考案の実施例を添付図面について説明する。
尚、各実施例の構成部分のうち同一部分は同一符
号で示す。

第１図は本考案を備えた無端不織布ベルトサン
ダー機の概要を示す側面図で、１は本体フレー
ム、２はハンドル３の回転で昇降ねじ４によつて
上下動する昇降案内５，６を係合した昇降送材テ
ーブルであつて、その前部に送材従動ロール７
を、同後部に送材モーター（図示しない）を介し
た送材駆動ロール８をそれぞれ設け、それら両ロ
ール７，８に無端状に送材ベルト９を掛け渡す。
１０は送材ベルト９上に対応する如くフレーム１
の上部に設けたサンデイングフレームであつて、
その上部には上下動可能にしたテンシヨンロール
１１を設け、下部前後にはサンデイングモーター
（図示しない）を介した駆動ロール１２，１３を
設け、それらロール１１，１２，１３に無端状に
不織布ベルト１４を掛け渡す。

１５は駆動ロール１２，１３間において不織布
ベルト１４の内周面を踏圧する如く設けた踏圧パ
ツドである。前記、踏圧パツドに変えて、駆動ロ
ール１２，１３を取除き、駆動を兼ねたプラテン
ロールに置換えることもできる。

不織布ベルト１４は内周に織目を密にして腰を
強くした基材１６を設け、その外周に高品質砥粒
を塗着したナイロン繊維等を原料として繊維間の
空〓によりエアー、洗浄液を通り抜ける如くした
不織布１７を加硫、若しくは接着剤によつて一体
に形成している。

そして、基材１６に不織布ベルト１４の走行方
向と同一方向に、無端にした複数列の溝１８を第
２図に示すように設け、そのおのおのの溝１８に
対応した不織布ベルト１４の内側に、横方向に列
設したエアー噴射ノズル１９を設け、該エアー噴
射ノズルはサンデイングフレーム１０に取付けて
いる。一方、不織布ベルト１４の外側には、横方
向に列設した複数個のエアー噴射ノズル１９に対
応した不織布ベルト１４の研削研磨表面を覆うよ
うにして回収ホツパー２０を配置している。

前記構成においてエアー噴射ノズル１９によつ
て、不織布ベルト１４の内側から基材１６の溝１
８に向けて圧力エアーを噴射することにより、そ
のエアーは不織布ベルト１４内を通り抜け、不織
布１７の繊維空〓内に残留している研削研磨屑、
粉塵等はエアーの圧力により外方へ押し出され離
脱し、回収ホツパー２０に受けられ回収され、良
好に除去が行われ不織布ベルト１４の寿命を伸す
ことができる。

第５図は第２実施例で、第２図と同様に、上部
に上下動可能にしたテンシヨンロール１１を設
け、下部前後には駆動ロール１２，１３を設け、
それらロール１１，１２，１３に無端状に不織布
ベルト２１を掛け渡し、駆動ロール１２，１３間
において不織布ベルト２１の内周面を踏圧する如
く踏圧パツド１５を設けてなる、不織布ベルト２
１付近の斜示図を示すものであり、不織布ベルト
２１の基材２２にその不織布ベルト２１の走行方
向と同一方向に、設けた複数列の溝２３を断続的
な溝にして設け、基材２２の腰を強くしたもので
ある。

そして第６図は第３実施例で、第２図と同様に
上部にテンシヨンロール１１を設け、下部に駆ロ
ール１２，１３を設け、それらロール１１，１
２，１３に無端状に不織布２４を掛け渡し、駆動
ロール１２，１３間において不織布ベルト２４の
内周面を踏圧する如く踏圧パツド１５を設けてな
る、不織布ベルト２４付近の斜示図を示すもので
あり、不織布ベルト２４の基材２５にその不織布
ベルト２４の走行方向と同一方向に複数列の孔２
６を設けて、基材２５の腰を強くしているもので
ある。第７図は、第４図と同様の不織布ベルト１
４，２１の縦断面図で、その第７図に示すように
溝１８，２３に吹付ける洗浄液噴射ノズル２７と
エアー噴射ノズル１９との両方備えることもでき
る。又、洗浄液噴射ノズルのみを備えるようにし
ても良い。そして第６図の第３実施例においても
同様で、孔２６に吹付けるエアー噴射ノズルと洗
浄液噴射ノズルとの両方、若しくはいずれか一方
を備えることができる。

前記実施例でエアー噴射ノズル、洗浄液噴射ノ
ズル、回収ホツパーは不織布ベルトが上昇走行す
る位置に設けているが、下降位置に置換えること
もできる、又、両者に設けることもできる。

〈考案の効果〉 本考案は前記の説明によつて明らかにしたよう
に、不織布ベルト内周面に設けた基材に、不織布
ベルト走行方向と同一方向に複数列の溝、又は孔
を設け、その不織布ベルトの内側より該溝へ向け
てエアー、洗浄液を吹付け通り抜けるようにした
から、不織布の繊維空〓内に残留している研削研
磨屑、粉塵等の除去を良好に行うことができ、目
詰がなくなり不織布ベルトの寿命を極めて伸すこ
とができる優れた効果がある。

【図面の簡単な説明】

添付図面は本考案の実施例を示し、第１図は本
考案を備えた不織布ベルトサンダー機の側面図で
あり、第２図は不織布ベルト１４付近の斜示図、
第３図は、第２図における一部省略のＡ−Ａ線断
面図、第４図は同様の一部省略のＢ−Ｂ線断面
図、第５図は第２実施例を示し、第２図と同様の
不織布ベルト２１付近の斜示図、第６図は第３実
施例を示し、第２図と同様の不織布ベルト２４付
近の斜示図、第７図は、第４図における他実施例
を示すものである。 ９……送材ベルト、１０……サンデイングフレ
ーム、１４，２１，２４……不織布ベルト、１
６，２２，２５……基材、１７……不織布、１
８，２３……溝、１９……エアー噴射ノズル、２
０……回収ホツパー、２６……孔、２７……洗浄
液噴射ノズルである。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 内周に基材を設け、その外周に不織布を設けて
   なる無端状の不織布ベルトを、送材装置に対応し
   た複数個のロールに掛け渡し、走行自在にした不
   織布ベルトサンダー機において、前記、不織布ベ
   ルトの基材に不織布ベルト走行方向と同一方向に
   複数列の溝、又は孔を設け、その不織布ベルト内
   側より該溝、又は孔へ向けてエアー、洗浄液若し
   くはそのいずれか一方を吹付け、不織布に付着し
   ている研削研磨屑、粉塵を除去する事を特徴とす
   る不織布ベルトサンダー機。