JPH04172419A - ソフトコンタクトレンズ製造用樹脂組成物、該ソフトコンタクトレンズ及びその製造方法 - Google Patents

ソフトコンタクトレンズ製造用樹脂組成物、該ソフトコンタクトレンズ及びその製造方法

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JPH04172419A
JPH04172419A JP30086490A JP30086490A JPH04172419A JP H04172419 A JPH04172419 A JP H04172419A JP 30086490 A JP30086490 A JP 30086490A JP 30086490 A JP30086490 A JP 30086490A JP H04172419 A JPH04172419 A JP H04172419A
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Satoko Oguro
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Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 (産業上の利用分野) 本発明は、ソフトコンタクトレンズ製造用の樹脂組成物
、及び該樹脂組成物に可視光を照射することにより短時
間のうちに重合硬化して得られる透明性、機械的強度及
び酸素透過性等に優れた実質的に非含水性のソフトコン
タクトレンズ並びに該ソフトコンタクトレンズの製造方
法に関する。
(従来の技術) ソフトコンタクトレンズは素材が柔軟であるため、角膜
への物理的刺激が小さく装用感に優れていることから広
く普及しており、従来ヒトミキシエチルメタクリレート
を主成分とした含水性の素材より製造されていた。また
近年、コンタクトレンズを通しての角膜への酸素の供給
が角膜の生理にとって重要であることが判明して以来、
コンタクトレンズ;ズの酸素透過性を高める努力がなさ
れるようになり、例えばレンズの肉厚を薄くして酸素透
過性を高めたものや、素材の含水率を70〜80%程度
にまで高めることにより涙液を介しての酸素の透過性を
向上させるため、N−ビニルピロリドン及びN、N−ジ
メチルアクリルアミドなどの高吸水性上ツマ−を成分と
したものが製造されるようになってきている。
一方、ソフトコンタクトレンズのなかには実質的に非含
水性の軟買素材を用いたものがあり、古くはポリジメチ
ルシロキサンを素材としたシリコーンラバーレンズがあ
る。
しかし、シリコーンラバーレンズは酸素透過性において
は非常に優れたものであるが、素材の疎水性及び撥水性
が極めて強いため眼に不快感を与えたり、角膜へ固着し
損害を与えたり、更に角膜組織の脱水化を起こしたりす
る極めて危険なレンズであるということが判明し、現在
では用いられなくなった。
その後、非含水性のソフトコンタクトレンズとしては、
シリコーンラバーとは異なるブチルメタクリレート/ブ
チルアクリレート共重合体よりなるレンズが製造される
ようになった。また最近では比較的長鎖のフルオロアル
キル基を置換基として導入した(メタ)アクリレートを
用いて酸素透過性を高めたものも提案されてきている。
更にポリジメチルシロキサンの両末端に(メタ)アクリ
ロキシアルキル基を有するシロキサニルジ(メタ)アク
リレートを用いた酸素透過性に優れたソフトコンタクト
レンズも提案されている。シロキサニルジ(メタ)アク
リレートを用いたものとしては、例えば米国特許第41
.53641号及び第4254248号などに開示され
たものがあり、各種の(メタ)アクリル酸エステル、N
−ビニルピロリドン及びスチレン等との共重合体が例示
されている。
また、上述の従来のソフトコンタクトレンズの製造方法
には、一般に素材を切削研磨するいわゆるレースカット
法が用いられているが、非含水性のソフトコンタクトレ
ンズは素材の切削研磨性が乏しいことから、コンタクト
レンズ成形用の成形型内で注型重合するいわゆるキャス
ト法が適用されている。特に前記のシロキサニルジ(メ
タ)アクリレートを成分とするものについては、回転す
る凹曲面上の型にモノマー組成物を滴下し紫外線や熱に
より重合硬化させてコンタクトレンズとする方法が提案
されている。
(発明が解決しようとする課II) しかしながら、上記の従来技術においては次に示すよう
な問題点があり解決が望まれている。
1)含水性のソフトコンタクトレンズは素材が柔軟であ
るため装用感がよいものの、涙液成分が素材内部に取込
まれてしまうためレンズが汚染されたり、細菌や微生物
が繁殖して角膜疾患を発生させたりする問題があり、特
に高含水性ソフトコンタクトレンズにこうした危険性が
高い。
このため含水性ソフトコンタクトレンズを使用する場合
には、危険防止のために装用者が滅菌及び洗浄などの操
作を頻繁に行なう必要があり、装用者に負担を与える。
更に含水性のソフトコンタクトレンズは一般に機械的強
度が小さい為破損しやすいという問題があり、この傾向
は肉厚を薄くするほど強くなる。
2)非含水性のソフトコンタクトレンズでは、含水性の
ソフトコンタクトレンズにおける涙液成分の沈着及び汚
染や細菌及び微生物の繁殖による角膜疾患といった問題
は基本的に避けられるが、従来のポリジメチルシロキサ
ンを素材としたシリコーンコンタクトレンズには前述の
ごとき致命的な欠陥があり、ブチルメタクリレート/ブ
チルアクリレート共重合体あるいはフルオロアルキル基
を置換基として導入した(メタ)アクリレートを成分と
する素材を用いたソフトコンタクトレンズは機械的強度
が小さく破損しやすいという欠点がある。
3)ポリジメチルシロキサンの両末端に(メタ)アクリ
ロキシアルキル基を有するシロキサニルジ(メタ)アク
リレートを成分として用いたレンズについても、未だ機
械的強度が不充分である。
4)また、前記のシロキサニルジ(メタ)アクリレート
の機械的強度を改善する方法としては、例えば米国特許
第4.254.248号に開示されているごとく、置換
基としてバルキーな環状化合物を有する(メタ)アクリ
ル酸エステルと共重合する方法がある。しかしながら、
この様な化合物と共重合することにより硬化物の引張強
度は増加するものの、一方で弾性率も著しく増加してし
まい、その結果として素材の柔軟性が失なわれ変形回復
性に乏しいものとなってしまうという問題が生じる。
ソフトコンタクトレンズは、変形回復性に富んでいるこ
と(以下弾力性に優れると表現する)が重要であるため
、このような改善方法では未だ実用上の問題を残すこと
になる。
本発明の目的は、かかる従来技術の問題点を解決するこ
とにある。即ち、本発明の目的は、実質的に非含水性で
あり酸素透過性、機械的強度、透明性及び適度な弾力性
を兼備したソフトコンタクトレンズの製造に使用し得る
、ソフトコンタクトレンズ製造用樹脂組成物を提供する
ことにある。
また、本発明の目的は、安全性が高く、長期連続装用す
ることのできる、該樹脂組成物から得られる゛ノー′″
トコ゛/タクトレンズ及びその製造方法苓提供すること
にある。
(1鮪を解決する為の手段) 本発明者等は1.以下の一般式(I) R,R。
1ビ H3CH3 (式中1.R及びR2は夫々独立にH又はCH3であり
、m、及びm2は夫々独立に2ない1,4、並び(:、
n iよ5ないし3Gである。)で示される、少なくと
も一種のシロキサニルジ(メタ)了ツリレート20〜7
011量96、ヒトロイジエチル(メタ)アクリレート
、ヒドロキシプI′!ビル(メタ)アクリレート、(メ
タ)アクリル酸、アクリルアミド、N−メ手ルアクリル
アミド、N、N−ジメチルアクリルアミド及びN−ビニ
ルピロリドンから成る群より選択される少なくとも一種
の化合物(■)3〜20重量%、及び炭素数2〜12の
炭化水素基を置換基として有する少なくとも一種のモノ
 (メタ)アクリし一ト21)〜7QiI量9tから成
るモノマー組成物に、更に、該モノマー組成物に対して
0.01〜5重量%の可視光重合開始剤を加えて成るソ
フトコンタクト製造用樹脂組成物を用いることにより、
前記従来の技術的課題を解決することができた。
本発明で用いられるシロキサニルジ(メタ)アクリレー
トはソフトコンタクトレンズに酸素透過性と柔軟性を与
えるとともに可視光による重合硬化性を良好に゛する成
分である。
本発明のシロキサニルン(メタ)アクリレートを示す一
般式(1)において、ジメチルシロキサ゛、単位の数量
を与えるnは5ないし30の範囲である1、rが5未満
の場合にはレンズが脆くなり充分な強度か得られない。
また、nが30より人きい場合にはレンズが柔らかくな
りすぎて充分な弾力性が得られなかったり、可視光を照
射し続けてもいつま・でも粘着性を示しソフトコンタク
トレンズと(て使用できないという問題を生じる。特に
好ましいnの範囲は8ないし20である。
また、本発明において前記シロキサニルジ(メタ)アク
リレートは20ないし70重量%の範囲で用いられるが
、シロキサニルジ(メタ)アクリレートが20重量%未
満であると所望の酸素透過性が得られず、また70重量
%より多くなると硬化後の弾力性や機械的強度が著しく
乏しくなりソフトコンタクトI、・ン【とじて使用でき
なくなる。シロキサニル、j(メタ)アクリレートの特
に好まし、い範囲は30ないし60重量%である。
更に、本発明のシロキサニルジ(メタ)アクレートはn
の異なる2種以上のものを組合せて用いたり、メタクリ
レートタイプのものとアクリレートタイプのものを併用
することができる。
本発明で用いられる炭素数2ないし12の炭化水素基を
置換基として有するモノ(メタ)アクリレートは、本発
明のソフトコンタクトレンズが極度に撥水性及び疎水性
となるのを防止するとともに、後述の本発明に用いられ
る特定の親水性モノマーが前記シロキサニルジ(メタ)
アクリレートと分離すること無く混合し、しかも重合硬
化時においても相分離して白濁することがないようにす
るために用いられる成分である。また本発明で用いられ
るモノ (メタ)アクリレートは前記作用に加えて、ソ
フトコンタクトレンズの柔軟性を適度のものとするため
の成分でもある。
本発明で用いられるモノ (メタ)アクリレートの置換
基の炭素数は2ないし12である。炭素数が1であるメ
チル(メタ)アクリレートでは可視光による重合硬化性
が極めて乏しく、硬化物中に未硬化のメチル(メタ)ア
クリレートが多量に残りコンタクトレンズとして不適当
なものとなったり、レンズが粘着性を帯びてしまうとい
う問題が生じる。また、メチル(メタ)アクリレートを
用いると硬化後に白濁してソフトコンタクトレンズとし
て使用できなくなるという問題を生じることもある。ま
た、炭素数が前記範囲より増大すると機械的強度が著し
く低下し実用上の問題を生じる。特に前記炭素数の好ま
しい範囲は3ないし8である。
本発明で用いられるモノ(メタ)アクリレートとしては
例えば、エチル(メタ)アクリレート、n−プロピル(
メタ)アクリレート、イソプロピル(メタ)アクリレー
ト、n−ブチル(メタ)アクリレート、イソブチル(メ
タ)アクリレート、n−ヘキシル(メタ)アクリレート
、シクロヘキンル(メタ)アクリレート、n−オクチル
(メタ)アクリレート、シンクロペンタニル(メタ)ア
クリレート、イソボルニル(メタ)アクリレートなどを
挙げることができる。本発明においてはこれらのモノ(
メタ)アクリレートを単独で用いるほか、2種以上を組
合せて用いることができる。
また、本発明においてモノ(メタ)アクリレートは重量
にして20ないし70%の範囲で用いるが、モノ(メタ
)アクリレートの添加量が前記範囲より少ないと、重合
硬化後のコンタクトレンズに白濁が生じて実用とならな
くなったり、所望の弾力性を得られなくなる。また、モ
ノ (メタ)アクリレートの添加量が前記範囲より多い
場合には、充分な酸素透過性が得られなくなるとともに
コンタクトレンズが流動性を帯び容易に塑性変形を生じ
て実用とならなくなる。特に好ましいモノ(メタ)アク
リレートの添加量の範囲は30ないし60重量%である
本発明で使用される化合物(n)は一般に親水性モノマ
ーと呼ばれているものである。かかる化合物(II)は
、本発明において、単にソフトコンタクトレンズに適度
な親水性を付与し従来のシリコーンラバーレンズにおい
て見られたような角膜障害の危険性を回避するという目
的で用いられるだけではない。即ち、本発明において用
いられる化合物(II)は、コンタクトレンズの引張り
強度及び引裂き強度を著しく向上させる成分として用い
ている点が特に重要である。即ち、表面の撥水性の問題
は技術的にはプラズマ処理やグラフト重合などの表面処
理により回避することが可能であるが、素材の機械的性
質はこのような表面処理技術では充分に改良することが
できないからである。
本発明においては化合物(n)を3ないし20重量%の
範囲で用いる必要がある。使用量が前記範囲より少ない
と重合硬化したソフトコンタクトレンズの機械的性質が
脆弱となり実用には耐えられなくなる。また使用量が前
記範囲を越えた場合には重合硬化時に白濁してしまいソ
フトコンタクトレンズとして使用できないものとなった
り、酸素透過性が著しく低下し所望の性能が得られなく
なる。特に好ましい使用範囲は5ないし15重量%であ
る。
本発明で用いられる化合物(If)は、ヒドロキシエチ
ル(メタ)アクリレート、ヒドロキシプロピル(メタ)
アクリレート、(メタ)アクリル酸、アクリルアミド、
N−メチルアクリルアミド、N。
N−ジメチルアクリルアミド又はN−ビニルピロリドン
であるが、特にヒドロキシエチル(メタ)アクリレート
及びヒドロキシプロピル(メタ)アクリレートが酸素透
過性を損うことが少ない上に機械的強度の向上効果に優
れている点で好ましい。
これらの化合物は単独または2種以上を混合して用いる
こともできる。
本発明で用いられる可視光重合開始剤は、波長380 
nm以上の可視光領域に吸収極大を有し、該吸収領域の
可視光が照射されることによりラジカルを発生する化合
物である。従って、本発明のソフトコンタクトレンズ製
造用樹脂組成物は可視光を、照射することにより重合硬
化してソフトコンタクトレンズとなる光硬化性の樹脂組
成物である。
本発明で用いられる可視光重合開始剤としては、カンフ
ァーキノン、カンファーキノン誘導体、ベンジル、ベン
ジル誘導体等のジケトン化合物、チオキサンソン誘導体
、アシルホスフィンオキサイド化合物及びチタノセン誘
導体が用いられる。更に具体的には、カンファーキノン
、 ■−カルボキシ−7,7−シメチルビシクロi2.
2. li ヘプタン−2,3−ジオン、ベンジル、p
、 p’−ジメトキシベンジル、p、 p’−ジクロロ
ベンジル、2−クロロチオキサンソン、2−メチルチオ
キサシソン、4.4−ジエチルチオキサンソン、2.4
−ジメチルチオキサンソン、2.4.6−ドリメチルベ
ンゾイルジフエニルホスフインオキサイド、2.6−シ
メチルベンゾイルジフニニルホスフインオキサイド、ペ
ン・ジイルジェトキシホスフィンオキサイド及びビス(
ペンタフルオロフェニル)チタノセンなどが挙げられる
本発明において前記可視光重合開始剤を用いる最も重要
な運出は、可視光照射により透明性に非常に優れたソフ
トコンタクトレンズが得られる点にある。例えば、本発
明で開示したモノマー組成物に通常光重合開始剤として
知られる 1−ヒドロキシシクロへキシルフェニルケト
ン、ベンゾインアルキルエーテル類又はアセトフェノン
類などの紫外線重合開始剤を用いて紫外線により重合硬
化を行なうと、硬化物が白濁してしまいソフトコンタク
トレンズとして使用できなくなるという問題が生じる。
従って本発明で開示された可視光重合開始剤は、単に樹
脂組成物の光重合を開始するためだけでなく、ソフトコ
ンタクトレンズとして極めて重要な性能である光学特性
を付与するための化合物である。
また、本発明において可視光により重合する方式を用い
ることにより、次に示すような特徴を有することになる
即ち 1)光重合を用いることにより一般に重合硬化の時間が
加熱重合に比較して著しく短縮され生産性に優れている
2)使用する光が可視光であるため、紫外線とは異なり
皮膚や眼に対する刺激がなく安全であり、また紫外線の
場合のようにオゾンの発生といった生産環境上の問題が
ない。
3)可視光を発生する光源にはハロゲンランプや蛍光灯
を用いることができるので、紫外線発生装置のように専
用電源や特殊な反射鏡や特別の冷却装置などの設備が必
要ではない。
4)可視光は紫外線に比較して波長が長いためモノマー
などの紫外線領域での吸収特性に左右されることなく重
合物の深部に至るまで重合を行なうことができる。特に
重合物に紫外線吸収特性を付与させようとする際に紫外
線吸収剤を重合性とは無関係に自由に添加することがで
きる。
5)可視光は重合硬化させるモノマーなどに対して紫外
線に見られるような分解作用や光化学的な変質作用をも
たないため、レンズが黄色に着色したり、機械的性質に
劣化が生じたり着色しンズを得る為に添加した色素に変
色が生じたりするおそれがない。
本発明において可視光重合開始剤は前記化合物のいずれ
かを単独で用いても良いが、2種以上の前記化合物を同
時に用いてもよく、また重合硬化時間を更に短縮したり
重合硬化特性をより向上させる目的で、過酸化ジベンゾ
イル等の有機過酸化物やN、N−ジメチル−p−トルイ
ジンやN、  N−ジメチルアミノメチル(メタ)アク
リレート、N、N−ジメチルアミノエチル(メタ)アク
リレート等の箪3級アミンを少量添加して用いることも
できる。
本発明で使用される可視光重合開始剤はモノマー組成物
に対して0.01ないし 5重量%の範囲で用いられる
。添加量が前記範囲より少ないと可視光を照射しても樹
脂組成物を充分に重合硬化させることができなくなり、
また添加量が前記範囲より多くなると硬化物が着色した
り、硬化物の機械的性質が損われたり、あるいは重合硬
化しなくなったりするという問題が生しる。
また、本発明のソフトコンタクトレンズ製造用樹脂組成
物には、紫外線吸収剤としてベンゾトリアゾール化合物
類やベンゾフェノン誘導体など通常用いられる添加剤を
適宜添加して用いることもでき、更に所望により、色素
を添加して着色することもできる。
以上本発明の樹脂組成物の構成を説明したが、次にかか
るソフトコンタクトレンズ製造用樹脂組成物を用いてソ
フトコンタクトレンズを製造する方法について説明する
本発明のソフトコンタクトレンズ製造用樹脂組成物を重
合硬化するためには波長380 nm以上の可視光を照
射する光源が必要となるが、このような光源としてはハ
ロゲンランプ、蛍光燈又はキセノンランプ等を用いるこ
とができる。
本発明のソフトコンタクトレンズ製造用樹脂組成物を用
いてソフトコンタクトレンズを製造する際には、例えば
可視光を透過するコンタクトレンズ成形用の型に本発明
の樹脂組成物を満たし、続いて前述の光源より可視光を
照射することにより重合硬化する方法が用いられる。ま
た例えば、コンタクトレンズのフロントカーブを成形す
るための凹球面を有する回転する成形型上に本発明の樹
脂組成物を所定量滴下し引続き可視光を照射する方法に
よって製造してもよい。この場合空気中の酸素が重合を
阻害することがあるので窒素又はアルゴン等の不活性気
体中で重合させることが好ましい。
照射する可視光の強さは樹脂組成物に用いた可視光重合
開始剤の光吸収の波長域において工ないし1000 I
IW/carの範囲にあることが好ましいが、10ない
し 100 tnW/alfの範囲とすることが製造時
間が短く、得られるソフトコンタクトレンズの物性も良
好なものとなるため特に好ましい。また照射する可視光
の強さは単一の強度とするだけでなく照射時間にともな
って変化するようにすることも可能であり、照射する可
視光の強さを重合硬化の進度にともなって微妙に調整す
ることにより、得られるソフトコンタクトレンズの光学
特性や寸法精度などを向上させたりすることが可能とな
る。特にこのような目的のためには製造用光源にハロゲ
ンランプを用いることが好ましく、スライダックなどの
電圧調整器により極めて容易に照射する光の強さを調整
することができる。
本発明の樹脂組成物に照射する可視光の照射時間は数秒
ないし数十分の範囲に設定することが好ましく、特に2
ないし15分間で重合硬化させることが生産性及びレン
ズの物性などのバランス上好ましい。
また、本発明の樹脂組成物を可視光照射により重合硬化
する際の周囲の温度は室温でもかまわないが、周囲温度
を冷却装置やヒーターなどで適宜調整することにより得
られるソフトコンタクトレンズの機械的強度や弾力性が
安定したものとなる。
通常、重合硬化は10〜150℃の温度範囲で行なうこ
とができる。
実施例 次に実施例を用いて本発明を更に詳細に説明する。
[実施例1コ 一般的(I)で示される化合物においてR1及びRがメ
チル基、m 及びm2が3、ポリリンチルシロキサンの
重合度nが10のジメタクリロキジプロピルポリジメチ
ルシロキサン52重量部、n−ブチルメタクリレート3
5重量部及びヒドロキシエチルメタクリレート13重量
部よりなるモノマー組成物に、可視光重合開始剤として
カンファーキノン 05重量部を添加し、更に反応促進
剤としてN、N−ジメチル−p−トルイジン05重量部
を添加してソフトコンタクトレンズ製造用樹脂組成物を
調製した。
この樹脂組成物を厚さ0.25onのポリエチレン製の
スペーサーを介したガラス板に充填した後、波長420
 nmにおける強度が16 rnV//iのハロゲンラ
ンプからの可視光を10分間照射して重合硬化を行なっ
た。こうして得られたフィルム状の硬化物は無色透明で
あり優れた機械的強度と適度な弾力性を有していた。ま
た、この硬化物の酸素透過係数を酸素電極を用いた酸素
透過率計で測定したところ48X IQ” ce (S
TP) an / al−+ec  −anHgの優れ
た酸素透過性を有していた。
[実施例2−6] 実施例1と同様にして表1の2ないし6に示すように本
発明による各種の樹脂組成物を調整し、実施例1と同様
にハロゲンランプを用いて可視光を照射してフィルム状
の硬化物を得た。こうして得られた硬化物はいずれも優
れた機械的強度と適度な弾力性を有しており、透明性に
も優れていた。
また、これらの酸素透過性も表1中に示すとおり良好な
ものであった。
〔比較例1コ 実施例1のモノマー組成物に光重合開始剤として通常の
紫外線重合開始剤である 1−シクロへキシルフェニル
ケトンを 3重量部添加して樹脂組成物を調製した。
この樹脂組成物を実施例1と同様に0.25mmのスペ
ーサーを介してガラス板の間に充填し、高圧水銀灯より
発生する波長360 nmにおける強度力月OmW/a
lの紫外線をIi1分間照射した。こうして得られた硬
化物には著しい白濁がみられ、透明性を失ってソフトコ
ンタクトレンズとして使用できないものであった。
[比較例2コ シロキサニルジ(メタ)アクリレートとして13−ビス
(3−メタクリロキシプロピル)テトラメチルジシクロ
キサンをもちいた以外は実施例1と同様の組成よりなる
樹脂組成物を調製し、実施Nlと同様にガラス板の開で
可視光重合を行なった。
こうして得られた硬化物の透明性は良好であり、また酸
素透過係数も35x 1O−10cc(STP) an
/ad −Sec−anHgと良好であったが、フィル
ム状の硬化物を手指で折曲げたところ粉々になって崩れ
てしまい極めて脆弱なものであった。
[比較例3コ シロキサニルジ(メタ)アクリレートとしてR及びRが
メチル基、m 及びm2が3、ポリジメチルシロキサン
の重合度nが60のジメタクリロキジプロピルポリジメ
チルシロキサンを用いた以外は実施例1と同様にして樹
脂組成物を調製した。
この樹脂組成物に実施例1と同様にハロゲンランプを用
いて可視光を照射したところ、得られた重合物は粘着性
を帯びており表面がべとべとしていた。そこで更に20
分間可視光を照射したが粘着性はなくならずソフトコン
タクトレンズとして使用できないものであった。
[比較例4−8コ 表2に示すように各種のモノマー組成よりなる樹脂組成
物を調製し、実施例1と同様にハロゲンランプによる可
視光を照射してフィルム状の硬化物を作製した。しかし
ながら本発明による樹脂組成物ではないこれらの組成物
はより得られる硬化物は白濁したり、未硬化となったり
、機械的強度が著しく低下してしまいソフトコンタクト
レンズとして実用に耐えるものは得られなかった。
表中の記号の説明 allHMA  コn−ブチルメタクリレートoHM^
:n−へキシルメタクリレートDCPA  :γ−メタ
クリロキシトリシクロ[5,2,1゜02°6コデカン nBoA:n−ブチルアクリレート M M A:メチルメタクリレート HEMA:ヒドロキシエチルメタクリレートMVP:N
−ビニルピロリドン BPIIIA:ヒドロキシプロピルメタクリレートTM
SPMA: トリス(トリメチルシロキシ)シリルプロ
ピルメタクリレート BMPTMS : 1.3−ビス(3−メタクリロキシ
プロピル)テトラメチルジシロキサン Cq  ;カンファーキノン CACQ:l−カルボキシ−7,7−シメチルビシクロ
[2,2,11へブタン−2,3−ジオンCT  X:
2.4−ジエチルチオキサンソンDMPT:N、N−ジ
メチル−p−トルイジンB  P  O:過酸化ジベン
ゾイル lrg、 184  : l−ヒドロキシシクロへキシ
ルフェニルケトン 尚、表中の酸素透過係数は理科精機工業(株)製フィル
ム酸素透過率計を用いて厚さ0.25′: 0.05閣
の試験片の0.9%生理食塩水中37℃における測定を
行なった際の測定値を示す。
また表中の引張強度と弾性率は、厚さ0.25±0、0
oHの重合物から打ち抜きにより成形した最小幅2■の
ダンベル状の試験片を用いて、インストロン社製の万能
試験機により引張試験を行なったときの測定結果を示し
たものである。
(発明の効果) 以上の実施例と比較例から明らかなように、本発明によ
るソフトコンタクトレンズ製造用樹脂組酸物を可視光照
射により重合硬化したものは、透明性と機械的強度が良
好であると同時に優れた酸素透過性及び適度な弾力性を
有している為、連続装用ができ、かつ、装用感に優れて
いる。このような優れた性質は本発明の特定のシロキサ
ニルジ(メタ)アクリレート、モノ (メタ)アクリレ
ート及び親水性モノマーとを本発明で開示した特定の組
成比で調製して得られるモノマー組成物を用い、しかも
本発明で開示した可視光重合開始剤を特定量で使用した
ときに初めて得られる効果である。
また、本発明の樹脂組成物を用いることにより、優れた
性能を有しかつ安全性に優れたソフトコンタクトレンズ
を、可視光照射による重合硬化という新規かつ極めて簡
単な手段によって容易に製造することが可能となった。

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. (1)以下の一般式( I ) ▲数式、化学式、表等があります▼( I ) (式中、R_1及びR_2は夫々独立にH又はCH_3
    であり、m_1及びm_2は夫々独立に2ないし4、並
    びにnは5ないし30である。) で示される、少なくとも一種のシロキサニルジ(メタ)
    アクリレート20〜70重量%、ヒドロキシエチル(メ
    タ)アクリレート、ヒドロキシプロピル(メタ)アクリ
    レート、(メタ)アクリル酸、アクリルアミド、N−メ
    チルアクリルアミド、N,N−ジメチルアクリルアミド
    及びN−ビニルピロリドンから成る群より選択される少
    なくとも一種の化合物(II)3〜20重量%、及び炭素
    数2〜12の炭化水素基を置換基として有する少なくと
    も一種のモノ(メタ)アクリレート20〜70重量%か
    ら成るモノマー組成物に、更に、該モノマー組成物に対
    して0.01〜5重量%の可視光重合開始剤を加えて成
    るソフトコンタクト製造用樹脂組成物。
  2. (2)可視光重合開始剤がガンファーキノン、ガンファ
    ーキノン誘導体、ベンジル、ベンジル誘導体、チオキサ
    ンソン誘導体、アシルホスフィンオキサイド化合物又は
    チタノセン誘導体から選ばれた少なくとも1種の化合物
    であることを特徴とする、請求項1記載のソフトコンタ
    クトレンズ製造用樹脂組成物。
  3. (3)請求項1に記載の樹脂組成物を、波長380nm
    以上の光源を用い、1〜1000mW/cm^2の照射
    光の強さで数秒〜数十分間、10〜150℃の温度範囲
    で硬化することを特徴とする、ソフトコンタクトレンズ
    の製造方法。
  4. (4)ソフトコンタクトレンズ成形用の型に請求項1記
    載の樹脂組成物を満たし、次いで該樹脂組成物を硬化す
    ることを特徴とする、請求項3記載の製造方法。
  5. (5)ソフトコンタクトレンズのフロントカーブに適合
    する凹球面を有する成形型上に請求項1記載の樹脂組成
    物を滴下し、次いで該樹脂組成物を硬化することを特徴
    とする、請求項3記載の製造方法。
  6. (6)不活性気体中で硬化させることを特徴とする、請
    求項4又は5記載の製造方法。
  7. (7)請求項3ないし6のいずれか一項に記載の製造方
    法によって得ることのできる、ソフトコンタクトレンズ
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JP2007504854A (ja) * 2003-09-08 2007-03-08 ボーシュ アンド ローム インコーポレイティド 青光吸収特性を有する眼内レンズの製造方法

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