JPH0417107Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 （産業上の利用分野） 本考案はトイレルーム等の室壁に半埋込み状に
配設する手洗器と、該手洗器の上下に半埋込み状
に配設する収納ボツクスとからなる手洗いユニツ
トに関する。

（従来の技術） 従来、此の種の手洗いユニツトとして、室壁に
設けた開口部の両側に縦棧を立設し、両縦棧の中
高部位に上下の横棧を架設すると共に、上、中、
下三つの凹部を備えた本体部を、中位の凹部が上
下の横棧で挟まれるように、前記開口部内に固定
し、上、下の凹部を収納スペースとすると共に、
中位の凹部に手洗器を嵌入後、同凹部の上下に横
たわる横棧に手洗器上縁、下縁を螺子止めして手
洗器を支持するようにしたものがある（実開昭62
−20534号参照）。

（考案が解決しようとする課題） 上記従来の手洗いユニツトによれば、手洗器を
本体部及び上、下の横棧に固定するので、その支
持が確実になる反面、本体部及び手洗器の取付け
が面倒であり、その点に改良の余地を残してい
た。

本考案は上述したような従来事情に鑑みてなさ
れたものであり、その目的とするところは、手洗
器を確実に支持でき、且つその取付けが容易な手
洗いユニツトを提供することである。

（課題を解決するための手段） 上記目的を達成するために、本考案の手洗いユ
ニツトは、 室壁に設けた開口部の中高部位に上、下の横棧
を架設し、前記上位の横棧に上下面を開口する枠
状金具を突設すると共に、 手洗器の上縁リム裏側に前記枠状金具の上面開
口縁に係合する傾斜面を有し且つ同枠状金具に上
方から緩嵌する係合凸片を突設して、前記手洗器
を上位の横棧へ掛止すると共に同手洗器下縁を下
位の横棧へ固定して前記上、下の横棧間に手洗器
を半埋込み状に配設し、 さらに上、下の収納ボツクスを夫々手洗器の上
位、下位の開口に挿入し、且つ各収納ボツクスの
側壁を縦棧へ固定してなることを特徴とする。

（作用） 以上の構成によれば、手洗器の取付けに際し、
傾斜面がガイド面となつて係合凸片をスムーズに
枠状金具に挿入させ、係合凸片と枠状金具の係合
により手洗器を所定位置にて確実に掛止する。そ
の状態で手洗器の水平度を調整しながら手洗器下
縁を下位の横棧に固定して、手洗器を固定し、そ
の後手洗器の上下に収納ボツクスを配設する。

（実施例） 以下、本考案の一実施例を図面に基づいて説明
する。

図面は、洗面所、トイレルーム等の室壁１に設
けた開口部２へ手洗器３及び上下の収納ボツクス
４ａ，４ｂからなる手洗いユニツトＡを取付けた
状態を示している。

まず、第１図乃至第５図に示す第１実施例につ
いて説明する。

開口部２は、室壁１の下縁付近から天井付近ま
で形成された長尺状のもので、左右の側縁裏面に
は夫々縦棧２１が固定されると共に、その中高部
位には手洗器３の上縁、下縁と対面する上位、下
位の横棧２２，２３が架設されており、その開口
裏側を収納スペース２′として手洗いユニツトＡ
の背面部分を収納している。

手洗器３は、正面門形を呈する立面３１ａと、
その立面３１ａ外端を背面方向に折曲した折曲面
３１ｂとでリム３１を形成し、そのリム３１で囲
まれた部分を背面方向に且つ開口部２へ挿入可能
に膨出することによつて背面部３２を凹設し、こ
の背面部３２下縁を前方へ膨出してボール部３３
を一体に形成してなり、ボール部３３内上方には
吐水口３４を、この吐水口３４の左又は右側に開
閉ハンドル３５を設ける。そうして、上縁及び下
縁を夫々上位、下位の横棧２２，２３へ掛止或い
は固定して開口部２内に取付けられている。

また、この手洗器３は、ボール部３３の前壁部
３３ａの略全長に亘つてそのボール部３３の湾曲
形状に沿うように載置用凹段部３３ｂを段設し、
これにより下方に配設される収納ボツクス４ｂ上
縁への対応起立面３３ｃを、その凹段部３３ｂの
前縁に形成している。

収納ボツクス４ａ，４ｂは、合成樹脂等の所望
な材料を用いて一体成形した収納機能部４１と、
その収納機能部４１を開閉する扉４２とで構成さ
れている。

収納機能部４１はリム４１ａによつて周縁を囲
むと共に、そのリム４１ａで囲まれた部分を背面
方向に且つ開口部２へ挿入可能に膨出することに
よつて収納凹部４１ｂを凹設している。

収納凹部４１ｂはその後半部を開口部２へ挿入
し、その側壁４１ｂ−１を縦棧２１へ取付螺子４
１ｂ−２で螺子止めされ、これにより収納ボツク
ス４ａ，４ｂが開口部２へ着脱自在に固定され
る。

また、上位の収納ボツクス４ａは図示するよう
に、上縁におけるリム４１ａが開口部２の上縁に
位置し、且つ下縁におけるリム４１ａが手洗器３
の上縁の折曲面３１ｂに当接するよう形成され
る。さらにこの収納ボツクス４ａは、収納凹部４
１ｂ内に棚部４１ｃを適宜間隔ごとに背面方向か
ら膨出することによつて、収納凹部４１ｂを数室
に区画している。

下位の収納ボツクス４ｂは、手洗器３の下縁に
当接係合するよう、その上縁を上記手洗器３の対
応起立面３３ｃに対応する湾曲形状に形成する。
またその下縁を室内の床面Ｂ付近に位置するよう
延設し、この下縁のリム４１ｃの下半部にはリム
４１ｃの背面に向けて下縁起立面４１ｃ−１を凹
設し、この下縁起立面４１ｃ−１に蹴込カバーＣ
が螺着されるようになつている。

上記した上位横棧２２には枠状金具２２ａが取
付けられると共に、手洗器３の上縁には係合凸片
５が、下縁には固定片６が夫々設けられている。

枠状金具２２ａは第５図に示す様に、所望の高
さを有する金属板の両側端をコ形に屈曲して、上
位横棧２２へ平行に当接する後片２２ａ−１と、
この後片２２ａ−１に対して所望間隔をもつて平
行に位置する前片２２ａ−２と、この両者の側端
同士を連接する側片２２ａ−３とで、上下に方形
状の開口２２a′を備える枠状体に形成される。

前記枠状金具２２ａは、上位横棧２２前方に開
口２２a′が突出し、且つその前縁２２a″が上位横
棧２２と平行に位置するように、後片２２ａ−１
を上位横棧２２に螺子止めして固定される。

係合凸片５は、手洗器３の上縁におけるリム３
１の折曲面３１ｂ下面から室壁１寄りに下方へ向
けて突設され、且つ室壁１に向けて斜め下方に傾
斜してその前面側に傾斜面５１を形成してなり、
この係合凸片５が前記枠状金具２２ａの開口２２
a′へ挿入された際、傾斜面５１所望箇所が開口２
２a′の前縁２２a′へ線状係合するようになつてい
る。

固定片６は、手洗器３の下縁の係合凸片５と対
応する位置に、背面部３２の底壁３２ａから下方
へ突設され、前記下位横棧２３へ螺子止め固定さ
れて手洗器３をより確実に固定するようになつて
いる。

以下に、上記の構成からなる手洗いユニツトＡ
を開口部２へ取付ける際の手順について説明す
る。

まず手洗器３の背面部３２を開口部２へ挿入す
ると共に、係合凸片５を枠状金具２２ａの開口２
２a′へ挿入して手洗器３を掛止する。さらに、手
洗器３が床面Ｂに対して水平になるように微調整
しながら固定片６を下位横棧２３へ螺子止めし
て、手洗器３を開口部２へ固定し、その後手洗器
３への配管を行う。

次に、上位の開口部分２ａに上位の収納ボツク
ス４ａの収納凹部４１ｂを挿入し、その下縁のリ
ム４１ａを手洗器３の折曲面３１ｂに当接させる
と共に、側壁４１ｂ−１を縦棧２１へ螺子止めし
て、収納ボツクス４ａを上位の開口部分２ａに取
付ける。

次に、下位の開口部分２ｂに下位の収納ボツク
ス４ｂの収納凹部４１ｂを挿入し、その上縁にお
けるリム４１ａを手洗器３の下縁へ当接させると
共に、側壁４１ｂ−１を縦棧２１へ螺子止めし
て、収納ボツクス４ｂを下位の開口部分２ｂに取
付ける。

最後に、下位の収納ボツクス４ｂの下縁リム４
１ｃの下縁起立面４１ｃ−１と床面Ｂとの間に、
蹴込カバーＣを配設して、収納ボツクス４ｂと床
面Ｂの間の〓間を覆う。

第６図及び第７図に示す第２実施例において
は、前記第１実施例における下位の収納ボツクス
４ｂを、扉４２の所望箇所にワンタツチ式紙巻器
７１の取付凹部７２を開穿し、トイレツトペーパ
ー取付部７を形成したものに交換した例を示して
いる。

第８図及び第９図に示す第３実施例において
は、前記第１実施例における蹴込カバーＣに温風
ヒーター８を埋込状に配設すると共に、上位の収
納ボツクス４ａを、その収納凹部４１ｂ内に、温
風ヒーター８の入切や風温、風量及び入切時間を
電気的に制御するタイマースイツチ９を取付けた
ものに交換した例を示している。

（考案の効果） 本考案の手洗いユニツトは以上説明した様に構
成したので以下の効果を有する。

係合凸片を枠状金具内に挿入するだけで手洗器
が所定位置に配設され、しかも傾斜面がガイドと
なつてその挿入をスムーズに行わせ、さらに手洗
器下縁を下位の横棧に固定して手洗器を支持する
ので、手洗器の取付けが容易で且つ確実になる。
また、手洗器取付け時にその水平度調整きわめて
容易に行えるので、収納ボツクスの配設も容易に
なる。

よつて、手洗器・収納ボツクスの支持が確実
で、しかも室壁への取付けがより簡単な手洗いユ
ニツトを提供し得る。

【図面の簡単な説明】

図面は本考案の一実施例を示し、第１図は手洗
いユニツトＡを室壁の開口部に半埋込み状に取付
けた状態の中央縦断面図、第２図は第１図の正面
図、第３図は第２図の３−３線断面図、第４図は
係合凸片と枠状金具の拡大斜視図、第５図は枠状
金具を横棧に取付けた状態の拡大斜視図、第６図
は他の実施例における手洗いユニツトの正面図で
一部省略して示し、第７図は第６図の７−７線断
面図、第８図は更に他の実施例を示す手洗いユニ
ツトの正面図、第９図は第８図の９−９線断面図
である。 尚、図中、手洗いユニツト……Ａ、室壁……
１、開口部……２、手洗器……３、収納ボツクス
……４ａ，４ｂ、係合凸片……５、枠状金具……
２２ａ。

Claims (1)

1. 【実用新案登録請求の範囲】 室壁に設けた開口部の中高部位に上、下の横棧
   を架設し、前記上位の横棧に上下面を開口する枠
   状金具を突設すると共に、 手洗器の上縁リム裏側に前記枠状金具の上面開
   口縁に係合する傾斜面を有し且つ同枠状金具に上
   方から緩嵌する係合凸片を突設して、前記手洗器
   を上位の横棧へ掛止すると共に同手洗器下縁を下
   位の横棧へ固定して前記上、下の横棧間に手洗器
   を半埋込み状に配設し、 さらに上、下の収納ボツクスを夫々手洗器の上
   位、下位の開口に挿入し、且つ各収納ボツクスの
   側壁を縦棧へ固定してなることを特徴とする手洗
   いユニツト。