JPH0416600A - 炭酸含有水酸アパタイトホイスカーの製造方法 - Google Patents

炭酸含有水酸アパタイトホイスカーの製造方法

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JPH0416600A
JPH0416600A JP2120558A JP12055890A JPH0416600A JP H0416600 A JPH0416600 A JP H0416600A JP 2120558 A JP2120558 A JP 2120558A JP 12055890 A JP12055890 A JP 12055890A JP H0416600 A JPH0416600 A JP H0416600A
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岸岡 昭
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健一郎 松田
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和宏 瀬川
Naohiko Sasaki
直彦 佐々木
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Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 [産業上の利用分野] 本発明は、炭酸含有水酸アパタイトホイスカーの製造方
法に関する。さらに詳しくは、生体材料として、特に骨
欠損部の充填材として有用な、平均長さが長い炭酸含有
水酸アパタイトホイスカーの製造方法に関する。
[発明の背景] 水酸アパタイトは、Ca +o (P 04)r、(O
H)2て表わされるリン酸カルシウム化合物の−っであ
る。上記水酸アパタイトは、生体内においては骨あるい
は歯根の主成分てあり、高い生体親和性を有することが
知られている。近年、上記水酸アパタイトをその優れた
生体親和性を利用して、例えば、骨欠損部の充填材、歯
科用補綴材、歯科用セメントの骨材などの用途に使用す
ることか提案され、すでに商品化されているものもある
F記の用途のうち、水酸アパタイトを骨欠損部の充填材
に使用した場合には、新生骨組織が充填された水酸アパ
タイト粒子の間隙に侵入して諜水酸アパタイトと化学結
合を生し、水酸アパタイトを取り込んで新しい骨組織を
形成するものと考えられている。そして、上記間隙は、
その長径が100μm以上あることが必要とされている
水酸アパタイトを上述の用途に使用するためには、水酸
アパタイトか繊維状であることか好ましい。従来 m雄
状の水酸アパタイト成るいはアパタイト類似物質は、原
料のリン酸成分およびカルシウム成分を溶融するか、又
は、リン酸カルシウムをバインター水溶液に分散した後
、細孔を有するノズルから押出して紡糸することにより
製造されている。上述の技術については、特開昭57−
117621号、同58−54023号、同61−75
817号、及び、同61−106166号の各公報に開
示されている。
上述の紡糸法を用いる製造方法により、繊維状の水酸ア
パタイトあるいはアパタイト類似物質を得ることかでき
る。しかし、上述の水酸アパタイトの製造方法は、手段
か煩雑で、紡糸のための特殊な装置を必要とする紡糸法
を利用するものであり、■業的に有利な方法とは言えな
い。
一方、本発明者らは、リン酸塩及びカルシウム塩を含む
溶液を尿素の存在下に加熱することにより、水溶液中で
直接ボイスカー状の炭酸含有水酸アパタイトを得ること
かできることを見出し、このような炭酸含有水酸アパタ
イト本イスカー及びその製造方法について、すてに本出
願人により特許出願されている(特願昭63−2958
24号明細書参照)。
上記明細書に記載されている炭酸含有水酸アパタイトホ
イスカーは、次式: %式%)) (lはボイスカーの長さ、aはホイスカーの厚さ、及び
、bはホイスカーの幅をそれぞれ示す)て示さ九るアス
ペクト比か20〜200の範囲にあり、長さが20〜1
50μmの範囲にあるボイスカーである。
上記炭酸含有水酸アパタイトホイスカーは、その大部分
か骨あるいは歯根の主成分である水酸アパタイトてあり
、炭酸で置換されている部分も水酸アパタイト型の分子
構造を保持しているので、優れた生体親和性を有する。
さらに、上記ホイスカーは、ホイスカー相互の絡合によ
り比較的大きな間隙を形成することがてきるので、該間
隙に新生骨組織か侵入しゃすく、1記ボイスカー及び新
生骨組織が一体化して新しい骨の形成を促進することか
できる。
しかしなから、炭酸含有水酸アパタイトボイスカーをF
記のような用途、特に骨欠損部の充填材として使用する
ためには、その平均長さが更に長いことが望ましい。
[発明の目的] 本発明の目的は、長い平均長さを有する炭酸含有水酸ア
パタイトホイスカーを短時間に容易に製造することがで
きる炭酸含有水酸アパタイトボイスカーの製造方法を提
供することにある。
[発明の要旨] 本発明は、カルシウム塩とリン酸及び/又はリン酸塩と
を含む水溶液を尿素の存在下にで70℃以上90℃未満
の温度で加熱して、平均長さが100μm以上のリン酸
八カルシウムボイスカーを生成させる第一工程、及び、 第一工程で得られたリン酸八カルシウムホイスカーを含
む反応生成液を、90〜180℃の温度て水の存在−ト
に加熱して゛V均長さが50μm以トの炭酸含有水酸ア
パタイトホイスカーを生成させる第二工程、からなるこ
とを特徴とする炭酸含有水酸アパタイトホイスカーの製
造方法である。
本発明の炭酸含有水酸アパタイトホイスカーの製造方法
の好ましい態様は、以下の通りである。
(1)上記第−工程及び第二工程を酸性水溶液中て1〒
なうことを特徴とする上記炭酸含有水酸アパタイト本イ
スカーの製造方法。
(2)上記第一工程を、75〜85℃の温度で行なうこ
とを特徴とする上記炭酸含有水酸アパタイトホイスカー
の製造方法。
(3)上記第一工程で、平均長さが150μm以りのリ
ン酸八カルシウムホイスカーを生成させることを特徴と
する上記炭酸含有水酸アパタイトホイスカーの製造方法
(4)上記第二工程を、95〜130℃の温度で行なう
ことを特徴とする上記炭酸含有水酸アパタイトホイスカ
ーの製造方法。
(5)上記第二工程で、平均長さが100μm以Fの炭
酸含有水酸アパタイトホイスカーを生成させることを特
徴とする上記炭酸含有水酸アパタイトホイスカーの製造
方法。
(6)上記第二工程で、下記式: %式%)) (但し、2はボイスカーの長さ、aはホイスカーの厚さ
、および、bはボイスカーの幅をそわぞれ示す)−で示
されるアスペクト比が、20〜200である炭酸含有水
酸アパタイトホイスカーを生成させることを特徴とする
上記炭酸含有水酸アパタイトホイスカーの製造方法。
[発明の効果] 本発明の製造方法は、平均長さが50μm以上である長
い炭酸含有水酸アパタイトホイスカーを容易に製造する
ことかできる方法である。
本発明の製造方法により製造された炭酸含有水酸アパタ
イトホイスカーは、従来の炭酸含有水酸アパタイトホイ
スカーに比較して平均長さが長いので、互いに絡まり合
い易く、新生骨組織が侵入し得る程度の間隙を容易に形
成することができ、従って、生体材料として、骨欠損部
に充填する用途に好適に使用することかできる。
また、F泥炭酸含有水酸アパタイトホイスカーは、その
互いに絡まり合い易い性質を利用して、シート状、円筒
濾紙状など種々の形状を有する成形物を製造する用途に
も使用することができる。
[発明の詳細な記述] 本発明の炭酸含有水酸アパタイトホイスカーの製造方法
は、前記のように、リン酸八カルシウムホイスカーを生
成させる第一工程、及び、第一工程で得られたリン酸八
カルシウムホイスカーから炭酸含有水酸アパタイトホイ
スカーを生成させる第二工程からなることを特徴とする
上記本発明の第一工程は、カルシウム塩とリン酸及び/
又はリン酸塩とを含む水溶液を尿素の存在下にて70℃
以上90℃未満の温度で加熱して、平均長さが100μ
m以上のリン酸八カルシウム本イスカーを生成させる工
程である。
上記カルシウム塩としては、硝酸カルシウム、塩化カル
シウム、炭酸カルシウム、などを挙げることかてきるが
、特に硝酸カルシウムか好ましい。
上記リン酸塩としては、リン酸水素二アンモニウム、リ
ン酸水素二ナトリウム、リン酸水素二カリウム、リン酸
二水素アンモニウム、リン酸二水素ナトリウム、リン酸
二水素カリウム、リン酸アンモニウム、又はこれらの水
和物を挙げることがてきるが、特にリン酸水素二アンモ
ニウムか好ましい。
ト記リン酸及び上記リン酸塩は、それぞれ単独で使用す
ることもでき、両者を混合して使用することもてきる。
1記カルシウム塩とリン酸及び/又はリン酸塩との使用
量の比は、CaとPとのモル比(Ca/P)で、通常1
.1〜3,0の範囲にあることが好ましく、さらに1.
67±0.34の範囲内であることが好ましい。これは
、第二工程で得られる炭酸含有水酸アパタイトの基本物
質である水酸アパタイトの組成[Ca +o (P 0
4)R(OH)2]において、化学量論的なCaとPと
のモル比(Ca/p)か、1.67であることによる。
上記尿素は、沈殿剤として作用し、尿素の分解によって
発生するアンモニアか反応液のpHを調整し、リン酸八
カルシウムホイスカーの均一な沈殿を生成させる機能を
果たす。また、尿素の分解によりアンモニアと同時に発
生する炭酸が、第王程において反応液中に溶解し、第二
工程において生成する水酸アパタイトのPO43−また
はOH−の一部と置換して、炭酸含有水酸アパタイトを
生成させる役割を果たす。
上記尿素の使用量は、前記水酸アパタイト原料のリン酸
及び/又はリン酸塩0.1モルに対して0.2〜1.0
モルの範囲であることが好ましい。尿素の使用量か、リ
ン酸塩0.1モルに対して上記範囲よりも少ないときに
は、pH調整が不充分になり、目的とする生成物か得ら
れないことかある。また、尿素の使用量が上記範囲より
も多いときには、生成するホイスカーかさらに凝集して
イガ果状を呈する傾向がある。
本発明の第−工程及び第二工程は酸性水溶液中て行なわ
れることか好ましい。特に上記第一工程を、反応開始時
のpHh)3.9以下であってできるたけ高い値になる
ように調整して行なうことか好ましい。上記酸性水溶液
に使用できる酸としては、硝酸、塩酸、酢酸などを挙げ
ることかできるか、硝酸が特に好ましい。酸の濃度は、
通常、02〜1.0モル/2の範囲である。
本発明の第一工程を行なうに際し、先ずカルシウム塩、
リン酸及び/又はリン酸塩並びに尿素を、酸性水溶液に
溶解して反応原料液を調製する。反応原料液のpHの調
整は、反応原料液に上記のような酸又はアンモニア若し
くはアンモニア水を添加することによって行なうことか
できる。
次に、反応原料液を反応槽に装入し70℃以上90℃未
満の温度、好ましくは75〜85℃の温度で加熱し反応
させる。
第一工程で使用する反応槽は、第一工程をL記の範囲の
温度で行なうために特に加圧容器にする必要はないか、
第一上程と第二工程とは同一の反応槽を使用して続けて
行なうことか便利てあり、本発明の第二工程は加圧下に
行なわれることもあるので、第二工程を行なうことかて
きるような加圧容器であることか好ましい。本発明に於
いて第工程及び第二工程は、酸性水溶液中で行なゎわる
ので、反応槽の材質は耐酸性であることが必要である。
第一工程に於ける反応は、尿素の加熱分解により生じる
アンモニア、炭酸、及び、生成物の一部か分解して生じ
るリン酸により反応液のpHか変化するので、反応液の
pHを継続的に測定することにより追跡できる。次に1
反応液のpHの経時変化と生成物との関係を説明する。
まず、反応初期には、尿素の加熱分解により生しるアン
モニアにより、pHか上昇する。反応液のpHが上昇し
てpH3,5〜4.2の範囲でリン酸水素カルシウム(
Ca HP O4,以下DCPAと略記することかある
)の粒子状結晶の沈殿か生し、同時にpHがわずかに低
下する。
DCPAの結晶か沈殿したのち、反応液のpHは再び上
昇し、pHは5.2〜6,0の範囲にて極大値をとる。
上記のpHの1杯の間に、1−記DCPAの沈殿の七澄
みの反応液中に、リン酸八カルシウム(Ca8H2(P
O4)6・5H20、以干OCPと略記することかある
)のボイスカーが生成する。OCPのホイスカーの生成
は、pHか上記の極大値に達するまで続く。第一[程の
反応温度を前記の範囲に維持している限り、OCPか他
の物質に転化することはなく、反応時間が長くなるに連
れてOCPボイスカーは長さ方向に成長し次第に長くな
る。反応液のpHは上記極大値に達した後やや下降する
第一工程の反応温度が、前記の範囲よりも低いとOCP
ボイスカーの生成速度か遅くなったりOcpへの転化が
十分進行せず、また、前記の範囲よりも高いとOCPが
水酸アパタイトに転化し、OCPホイスカーの成長が不
十分で平均長さの短いOCPホイスカーか得られる。
第一工程を8時間以上、好ましくは15時間以上行なう
ことによって、平均長さが100μm以上、好ましくは
150μm以上のOCPボイスカを生成させることかで
きる。一般的に、第 上程の反応時間を長くする程生成
するOCPボイスカーの平均長さは長くなるか、OCP
ボイスカーの成長速度は次第に減少するのて1反応時間
を長くし過ぎるのは得策ではなく、一般的に80℃の反
応温度の場合25時間程度以下の反応時間か適当である
第一工程に於いて、反応液を攪拌しても攪拌しなくても
よいが、OCPボイスカーの成長が始まった後は、反応
液を攪拌するとOCPホイスカーの平均長さが短くなる
のて攪拌しないことか好ましい。従って、第一工程の初
期に1〜2時間程度反応原料の反応を均一に行なうため
に緩く攪拌し、その後攪拌しないで第一工程を進行させ
ることが好ましい。
本発明の第一工程に於いて、OCPか生成していること
は、第一工程の中間生成物の粉末X線回折図から確認す
ることかできる。また、上記中間生成物の粉末X線回折
図から、第−F程の中間生成物中にはDCPAも存在し
ていることか確認される。
本発明の第二工程は、第一工程で得られたリン酸八カル
シウムホイスカーを含む反応生成液を、90〜180℃
の温度で水の存在下に加熱して平均長さが50μm以上
の炭酸含有水酸アパタイトホイスカーを生成させること
からなる。
本発明の第二工程は、第一工程で得られた反応生成液を
単に90〜180℃の温度に加熱する工程である。従っ
て、本発明の第一工程と第二工程とは別の反応槽で行な
ってもよいが、両工程を同一の反応槽内で、第一工程の
終了後反応槽から内容物を取り出すことなく、内容物の
温度を所定の温度にまで上昇させて行なうことが好まし
い。
第二工程に於いては、反応液のpHは再び緩やかにpH
6,0〜6.5の範囲まで上昇し、その間に、前記DC
PAとOCPとが加水分解して水酸アパタイトを生じる
が、反応液中には前記のように尿素の分解により生した
炭酸が存在しているので、水酸アパタイトのPO43−
またはOH−の一部が炭酸(c 03”−)によって置
換された炭酸含有水酸アパタイトが生成する。上記炭酸
による置換は、各分子のPO43−またはOH−のどち
らか一方が置換した構造でもよく、両方とも置換した構
造でもよい。上記炭酸含有水酸アパタイトホイスカーは
、炭酸を通常2〜7重量%の範囲にて上述の構造の結合
状態で含んでいる。
上記炭酸含有水酸アパタイトホイスカーが、炭酸を上述
の構造の結合状態にて含有していることは、該ホイスカ
ーの赤外線吸収(IR)スペクトルをにBr法にて測定
することにより確認することができる。上記IRスペク
トルでは、一般に、水酸アパタイト(Ca +o (P
 O4)6(OH)2)のOH−と置換した003′−
の吸収は1540cm−’付近及び880cm−’付近
に、PO43−と置換したCO32−の吸収は1420
cm−’付近に、OH−及びPO43−の両方とも置換
したCO32−の吸収は1460cm−’付近に、それ
ぞれ観察される。また、上記炭酸含有水酸アパタイトホ
イスカーの炭酸含有量は、上述のIRスペクトルにおい
て、co3’−の吸収と水酸アパタイトの他の吸収との
強度を比較することにより璋出することができる。
第一工程で生成するOCPは平均長さの長いホイスカー
であり、第二工程に於いては、OCPボイスカーはその
形状を維持したまま炭酸含有水酸アパタイトホイスカー
に変わるので、第二工程に於いては、平均長さの長い炭
酸含有水酸アパタイトホイスカーが生成する。
第二工程の加熱温度は、90〜180℃の範囲内の温度
であり、95〜130℃、特に105〜125℃の範囲
内の温度であることが好ましい。
加熱温度が上記範囲よりも低いと炭酸含有水酸アパタイ
トホイスカーへ転化するために長時間を必要とし、また
上記範囲よりも高いと生成する炭酸含有水酸アパタイト
ホイスカーの平均長さが短くなる。第二工程に於いては
、系内に水を存在させることか必要であり、従って、第
二工程の加熱温度か100℃よりも高い場合には、耐圧
反応槽内て加圧下に行なうことが必要である。
第二工程の加熱時間は、加熱温度を高くするほと短かく
でき、加熱時間を長くするほど生成する炭酸含有水酸ア
パタイトホイスカーの平均長さが短くなる。
従って、本発明の第二工程に於いては、目的とする炭酸
含有水酸アパタイトホイスカーへの転化率及び炭酸含有
水酸アパタイトホイスカーの平均長さ(50μm以上)
を考慮して、加熱温度及び加熱時間を決定すべきであり
、例えば、加熱温度が95℃の場合10〜25時間、加
熱温度が120℃の場合2〜6時間の加熱時間であるこ
とが好ましい。
第二工程が終了した後、生成物を水で洗浄し、脱水し、
乾燥することによって、炭酸含有水酸アパタイトホイス
カーを得ることかできる。
本発明により、平均長さが50μm以上、好ましくは1
00μm以上、更に好ましくは120μm以上の炭酸含
有水酸アパタイトホイスカーを製造することができる。
上記平均長さは数平均の長さである。
また、本発明により製造された炭酸含有水酸アバタイト
ホイスカーは、下記式: i/((a+b)/2) (但し、1はボイスカーの長さ、aはボイス力の厚さ、
および、bはホイスカーの幅をそわそわ示す)で示され
るアスペクト比か、20〜200の範囲内に入るもので
ある。
本発明により製造された炭酸含有水酸アパタイトホイス
カーを、800〜1300℃の温度範囲まで、好ましく
は約1200℃まで加熱した後急冷することにより脱炭
酸させ、炭酸を含有しない水酸アパタイトを製造するこ
とができる。上記の脱炭酸により得られる水酸アパタイ
トは、炭酸含有水酸アパタイトホイスカーに比較して重
量が減少する傾向かあるものの、ホイスカーの形状はよ
く保持している。
上記炭酸含有水酸アパタイトホイスカー、及び該ボイス
カーを上述のように脱炭酸して得られる水酸アパタイト
ホイスカーは、骨欠損部の充填材として特に好適に使用
でき、また、人工骨、人工関節、骨置換材、骨接合材、
人工血管、人工気管、人T@根、歯科用セメント、経皮
端子なとの各種生体材料:生体高分子用クロマトクラフ
ィー用カラム充填剤、綿服培養担体なとの生化学用途:
虫歯予防歯磨材、フェノール合成用触媒、スチレン系重
合体の重合分数剤なとの触媒9重金属捕集材、フッ素捕
集剤なとのイオン交換体:湿度センサー、カスセンサー
なとの各種センサー:及び、蛍光体などの用途にも使用
することができる。また、水酸アパタイトは、空気中て
は約1300℃まで安定なので、断熱材としての用途も
ある。
また、上記炭酸含有水酸アパタイトホイスカーの懸濁液
を吸引濾過あるいは遠心分離にかけることにより、シー
ト状、円筒濾紙状など種々の形状を有する、炭酸含有水
酸アパタイトホイスカー製の成形体を得ることができる
上記炭酸含有水酸アパタイトホイスカー製成形体、及び
、ocpホイスカー製成形成形体蛋白質なとの濾過材、
イオン交換体、及び、人工骨材用焼結体なとの用途かあ
る。
次に本発明の実施例を示す。
各実施例において、生成物の同定は、X線回折及び赤外
線吸収([R)スペクトルを測定することによって行な
った。また、各実施例で得られた生成物の形態の観察は
、走査型電子顕微鏡を用いて行なった。
[実施例1コ 硝酸カルシウム四水和物、リン酸及び尿素を、硝酸カル
シウム四水和物0.167モル/IL、リン酸0.1モ
ル/It、及び尿素0.5モル/I1.の濃度になるよ
うに、0.5モル/l硝酸に溶解しして35fiの溶液
を調製した。次いで、この溶液にアンモニア水を添加し
て、溶液のpHを2.2に調整して反応原料液を調製し
た。この反応原料液を、還流冷却器を設け、内部に加#
!器を設けた、容量501のジャケット付き反応槽(ス
テンレススチール製、内面テフロンコーティング)に装
入した。
反応槽の内容物を加熱器により加熱して、約1時間で内
容物の温度を80℃にまで上昇させ、反応原料液の装入
から22時間内容物の温度を80℃に維持することによ
りて、第−工程を行なった。
第−工程の終了後、反応槽の内容物にはボイスカーが生
成しており、ホイスカーの一部をサンプリングして、そ
のX線回折(第1図)及び赤外線(IR)吸収スペクト
ル(第2図)を測定したところ、このホイスカーは、リ
ン酸八カルシウムホイスカーであることが確認された。
また、このホイスカーの長さを走査型電子顕微鏡て観察
したところ、ホイスカーの長さは第3図に示すような頻
度分布を有しており、最長300μmのものも含まれて
おり、平均長さは190μmてあった。
次いで、第一工程で得られた内容物を反応槽に入れたま
ま反応槽を密閉し、反応槽の内容物を120℃にまで上
昇させ、2時間その温度で維持することによって第二工
程を行なった。
第二工程の終了後、反応槽から内容物を取り出し、ボイ
スカー状固体を萎留水及びエタノールで洗浄した後濾別
し、120℃て乾燥して、ボイスカー状固体494g 
(使用した硝酸カルシウム基準の収率:84%)を得た
この固体は、X線回折(第4図)及び赤外線(IR)吸
収スペクトル(第5図)を測定した結果、炭酸含有水酸
アパタイトホイスカーの単一相であることが確認された
。また、L記IRスペクトルから、上記生成物は炭酸を
5.5重量%含有することが確認された。また、このボ
イスカーの長さを走査型電子顕微鏡で観察したところ、
ホイスカーの長さは第6図に示すような頻度分布を有し
ており、最長240μmのものも含まれており、平均長
さは130μmであった。
[実施例2] 第二工程の加熱時間を4時間に変えた以外は、実施例1
に於けると同様にして炭酸含有水酸アパタイトホイスカ
ーを製造した。
実施例1に於けると同様にして、上記生成物が炭酸含有
水酸アパタイトホイスカーであることを確認し、その長
さを走査型電子顕微鏡でlI寮したところ、ボイスカー
の長さは第7図に示すような頻度分布を有しており、最
長230μmのものも含まれており、平均長さは110
μmであった。
[実施例3] 第二工程の加熱時間を6時間に変えた以外は、実施例1
に於けると同様にして炭酸含有水酸アパタイトホイスカ
ーを製造した。
実施例1に於けると同様にして、上記生成物が炭酸含有
水酸アパタイトホイスカーであることを確認し、その長
さを走査型電子顕微鏡で観察したところ、ボイスカーの
長さは第8図に示すような頻度分布を有しており、最長
170μmのものも含まれており、平均長さは70μm
であった。
[実施例4] 第二工程の加熱温度を95℃にし、加熱時間を24時間
に変えた以外は、実施例1に於けると同様にして炭酸含
有水酸アパタイトホイスカーを製造した。
実施例1に於けると同様にして、上記生成物が炭酸含有
水酸アパタイトホイスカーであることを確認し、その長
さを走査型電子顕微鏡で観察したところ、ボイスカーの
長さは第9図に示すような頻度分布を有しており、最長
300μmのものも含まれており、平均長さは170μ
mであった。
【図面の簡単な説明】
第1図は、実施例1の第−IPiで得られたリン酸八カ
ルシウムホイスカーのX線回折図である。 第2図は、実施例1の第一工程で得られたリン酸八カル
シウムホイスカーの赤外線吸収スペクトル図である。 第3図は、実施例1の第一工程で得られたリン酸八カル
シウムホイスカーの長さの頻度分布図である。 第4図は、実施例1の第二工程で得られた炭酸含有水酸
アパタイトホイスカーのX線回折図である。 第5図は、実施例1の第二工程で得られた炭酸含有水酸
アパタイトホイスカーの赤外線吸収スペクトル図である
。 ?、6図は、実施例1の第二工程で得られた炭酸含有水
酸アパタイトホイスカーの長さの頻度分布図である。 第7図は、実施例2の第二工程で得られた炭酸含有水酸
アパタイトホイスカーの長さの頻度分布図である。 第8図は、実施例3の第二工程で得られた炭酸含有水酸
アパタイトホイスカーの長さの頻度分布図である。 第9図は、実施例4の第一工程で得られた中間生成物及
び第二工程で得られた炭酸含有水酸アパタイトホイスカ
ー(最終生成物)の長さの頻度分布図である。 特許出願人 日本石灰工業株式会社 代 理 人 弁理士 柳川秦男 第 図 +000 (cm’) 第 図 2θ(degree) Cu tL

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 1、カルシウム塩とリン酸及び/又はリン酸塩とを含む
    水溶液を尿素の存在下にて70℃以上90℃未満の温度
    で加熱して、平均長さが100μm以上のリン酸八カル
    シウムホイスカーを生成させる第一工程、及び、 第一工程で得られたリン酸八カルシウムホイスカーを含
    む反応生成液を、90〜180℃の温度で水の存在下に
    加熱して平均長さが50μm以上の炭酸含有水酸アパタ
    イトホイスカーを生成させる第二工程、からなることを
    特徴とする炭酸含有水酸アパタイトホイスカーの製造方
    法。
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Cited By (6)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
GB2250509B (en) * 1990-11-20 1994-11-02 Mitsubishi Materials Corp Hydroxyapatite whiskers and their preparation
WO2004044274A1 (en) * 2002-11-13 2004-05-27 Cambridge University Technical Services Limited A synthetic bone material
JP2004284933A (ja) * 2003-03-25 2004-10-14 Mamoru Aizawa 繊維状リン酸カルシウム
KR100977195B1 (ko) * 2008-07-25 2010-08-20 국민대학교산학협력단 수산화 아파타이트 제조 방법
CN109529124A (zh) * 2018-11-19 2019-03-29 昆明理工大学 一种石墨烯类材料/羟基磷灰石晶须复合材料的制备方法
KR102399347B1 (ko) * 2021-10-28 2022-05-19 주식회사 리켐텍 리튬화합물 제조시 발생하는 폐슬러지를 이용한 고순도 수산화아파타이트 제조방법

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