JPH0416474Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 〈産業上の利用分野〉 本考案は、電気部品を搭載したプリント基板等
の上に、さらにプリント基板を重ねて組む実装構
造に関するものである。

〈従来の技術〉 近年、様様な分野で高密度実装化が進み、プリ
ント基板が何枚も重なり合うという構成が増加し
ている。カメラにおいても電子化が進み、回路規
模の拡大に伴い、電気実装の規模も拡大し、プリ
ント基板を多数使用するものが増加している。

このような状況になると、プリント基板が重な
り合うことも、しばしば起こる。例えば、第５図
及び第６図に示すように調整用ボリユーム２を搭
載した下プリント基板１の上に上プリント基板４
が重なつている場合、上プリント基板４が調整用
ボリユーム２の可動部３に接触して調整値が狂つ
てしまうことを防止するために、調整用ボリユー
ム２を逃げる形状の窓５を上プリント基板４に形
成していた。

〈考案が解決しようとする問題点〉 ところで、前述のように上プリント基板４に窓
５を設けると、該窓５を形成する端面６が調整用
ボリユーム２の可動部３に接触しないようにしな
ければならない。

しかし、上プリント基板４の組込み後、下プリ
ント基板１との位置関係が第７図及び第８図に示
すように端面６がボリユーム２の可動部３に乗り
上げたり、ボリユーム２の可動部３の下にもぐり
込んだりしてしまう恐れがある。このように調整
用ボリユーム２を逃げる分だけの面積をもつ窓５
では上下プリント基板１，４の位置関係によりそ
の効果がない場合が出てくる。

これを防ぐために、窓５をさらに広げ、余裕を
もたせるとなると、上プリント基板４の実装スペ
ースが削減され、高密度実装が成り立たなくな
る。また、位置関係を厳しく出すための別手段を
設けなければならない。

そして、逆に上プリント基板４が調整用ボリユ
ーム２に接触するということは上プリント基板４
が損傷を受けることにもなり、導通パターンの破
断やシヨートにもつながる恐れがある。

さらに前述のような対策がとれない場合には、
結局、調整用ボリユームの上にはプリント基板等
が配置されることは不可となり、調整用ボリユー
ムの位置にかなりの制約を受ける結果となる。

本考案は、前述従来例の欠点を除去し、電気部
品を搭載しても複数のフレキシブルプリント基板
を重合して適切に実装する構造を提供することを
目的とする。

〈問題点を解決するための手段〉 前述の目的を達成するための本考案の構造を実
施例に対応する第１図及び第２図を用いて説明す
る。

本考案は、他部品との接触により支障をきたす
電気部品１２の周囲でその対角位置に少なくとも
２個の部品１７ａ，１７ｂを配設し、その上方に
重なるプリント基板１４には該部品１２，１７
ａ，１７ｂを避けるのに適当な大きさとなる逃げ
穴１５を設け、該逃げ穴１５を形成している内周
辺１６が該プリント基板１４を重ねて組み込んだ
状態で周囲の部位１７に位置規制され、該電気部
品１２に接触しないようにしている。

〈作用〉 プリント基板１４を電気部品１２の上に重ねる
場合に、その逃げ穴１５内に電気部品１２及び部
品１７ａ，１７ｂが収まるように重ねて組み込む
と、プリント基板１４が位置ずれしても部品１７
ａ，１７ｂにより位置規制されるので、プリント
基板１４は電気部品１２に接触することがなくな
り、その可動部により調整値を狂わすことがなく
なる。

〈実施例〉 以下、本考案の一実施例を第１図及び第２図に
基づいて説明する。

下プリント基板１１には電気部品として可動部
１３を有する調整用ボリユーム１２と該調整用ボ
リユーム１２を取り囲み、かつ互いに対角位置上
に配設された電気部品１７ａ，１７ｂ及び１７
ｃ，１７ｄとが搭載されており、該電気部品１７
ａ，１７ｂ及び１７ｃ，１７ｄの外側の外形線を
結んだ線（二点鎖線で示す）の範囲内に該調整用
ボリユーム１２の外形が入つている。該下プリン
ト基板１１の上に重ねる上プリント基板１４には
内周辺１６で形成される逃げ穴１５が設けられ、
該逃げ穴１５の大きさは前述のように電気部品１
７ａ，１７ｂ，１７ｃ，１７ｄの外側の外形線を
結んだ線で画く大きさよりやや大きくなつてい
る。

したがつて、下プリント基板１１の上に上プリ
ント基板１４を重ねて組み込む場合に、調整用ボ
リユーム１２とその周囲の電気部品１７ａ，１７
ｂ及び１７ｃ，１７ｄとを逃げ穴１５を形成して
いる内周辺１６で多少の余裕をもつて取り囲むよ
うになる。

そのため、上プリント基板１４は位置ずれを生
じても、電気部品１７ａ，１７ｂ，１７ｃ，１７
ｄに接触して位置規制せれ、調整用ボリユーム１
２及びその可動部１３に接触することはなくな
る。

第３図及び第４図は本考案の他の実施例を示
し、前述の実施例では位置規制用の電気部品を二
つの対角線上に２組設けたのに対し、一つの対角
線上に１組にしたものであり、説明を簡単にする
ために前述実施例と同一部分に同一符号を付して
説明する。

下プリント基板１１には搭載された可動部１３
を有する調整用ボリユーム１２の外側近傍で対角
関係になるように１組の電気部品１７ａ，１７ｂ
を搭載し、一方その上に重ねる上プリント基板１
４に設けられる逃げ穴１５は調整用ボリユーム１
２と電気部品１７ａ，１７ｂの外形に沿うような
形状すなわちかぎ形の穴をなしており、この場合
は第３図に示すように電気部品１７ａ，１７ｂの
外側外形線を結んだ線（二点鎖線）の範囲内に調
整用ボリユーム１２が収まつている。そして、上
プリント基板１４は位置ずれを生じても、電気部
品１７ａ，１７ｂで位置規制されて調整用ボリユ
ーム１２に接触することがない。

〈考案の効果〉 本考案は、以上説明したように他部品との接触
により支障をきたす調整用ボリユームのような電
気部品の外周でかつ該電気部品を包む領域の対角
位置に別の電気部品を少なくとも２個配置すると
ともにその上に重ねるプリント基板に両電気部品
を逃げるような逃げ穴を設けることにより、プリ
ント基板を組み込んだ場合、プリント基板は簡単
に位置決めすることができかつ位置ずれしても接
触により支障をきたす電気部品との接触をなくす
ことができる効果がある。

【図面の簡単な説明】

第１図は本考案に係るプリント基板の重ね合せ
た実装構造の一実施例の要部平面図、第２図は第
１図のＡ−Ａ線断面図、第３図は本考案の他の実
施例の要部平面図、第４図は第３図のＢ−Ｂ線断
面図、第５図は従来例のプリント基板の重ね合せ
実装構造の平面図、第６図はその断面図、第７図
は第５図のプリント基板が位置ずれした状態の平
面図、第８図はその断面図である。 １１……下プリント基板、１２……調整用ボリ
ユーム、１３……可動部、１４……上プリント基
板、１５……逃げ穴、１６……内周辺、１７ａ，
１７ｂ，１７ｃ，１７ｄ……電気部品。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 他部品との接触により支障をきたす電気部品の
   周囲でその対角位置に少なくとも２個の部品を配
   設し、その上に重なるプリント基板には該両部品
   を避けるのに適当な大きさとなる逃げ穴を設け、
   該逃げ穴を形成している内周辺が該プリント基板
   を重ねて組み込んだ状態で周囲の部品に位置規制
   され接触により支障をきたす該電気部品に接触し
   ないようにしたことを特徴とするプリント基板の
   重ね合わせ構造。