JPH0416404Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 （産業上の利用分野） この考案はコイルの分野に属し、プリント基板
に高速で自動実装のできるチヨークコイルとして
利用される。

（従来の技術） 従来のトランス、コイル類はプリント基板へ実
装する際、該トランス、コイルを搭載するベース
にリードピンを設け、該ピンをプリント基板にあ
けた貫通孔に挿入し、プリント基板の回路に接続
する方法を取つていたが、この方法では高速で自
動実装することができない欠点がある。

（考案が解決しようとする問題点） この考案は高速で自動実装できるチヨークコイ
ルを提供しようとするものである。

（問題点を解決するための手段） この考案はコイルカセツトａと該コイルカセツ
トａに収納されるコイル本体ｂとこれ等を包蔵す
るキヤツプｃとから成るもので、コイルカセツト
ａは前後面が面積大なる直方体状のベースの前面
中央部にコイル収納部を凹設し、該コイル収納部
の左右前面に突起を設け、上部左右にはコイル収
納部に連通する凹溝を凹設し、左右側面に一体に
埋設した電極板の上端を前記凹溝にのぞませ、該
電極板の下端を直角に折曲し、前記突起に位相を
等しく後面には溝を設けて成つている。

ここに、コイル本体ｂとはトロイダルコイルの
ほか、扁平ドラムコア、或いは矩形状扁平コアか
ら成るコイルをも含む。電極板の下端の脚を直角
の折曲しとはべース下方において脚を外側に折曲
することはもちろんのこと内側に折曲する場合を
も含む。脚の形状はストレートな形状のものから
Ｌ形に下脹れの形状のものまでを含む。更に、キ
ヤツプｃがコイルカセツトａとコイル本体ｂを包
蔵するとはコイル本体ｂを収納したコイルカセツ
トａを一個包蔵することはもちろんのこと複数個
連接したものを包蔵する場合をも含む。

（作用） 上記構成によれば、コイルカセツトａに収納さ
れるコイル本体ｂのリード線は凹溝に案内されて
電極板の上端に接続され、該上端は凹溝に収蔵さ
れ、コイルカセツトａの上面からキヤツプｃが被
蓋された該コイルカセツトａとコイル本体を包蔵
し、電極板の脚のみを露出することになる。

（実施例） この考案を実施例により具体的に説明すると、
第１図に示すようにコイルカセツトａは前後面が
面積大なる直方体状のベース１の前面中央部にコ
イル収納部２を凹設し、該コイル収納部２の左右
前面に筋状の突起３を縦設し、上部左右の隅角部
を面取りすると共に上部左右にはコイル収納部２
に連通する凹溝４を凹設し、左右側面に一体に埋
設した電極板５の上端を前記凹溝４にのぞませ、
該電極板５の下端の脚６を直角に外側に折曲し、
前記突起３の位相を等しく後面には第３図に示す
ように嵌合溝７を縦設して成り、第２図に示すよ
うなコイル本体ｂはトロイダルコイルにしてコイ
ルカセツトａのコイル収納部２に収納され、左右
のリード線８はコイル収納部２と凹溝４に連通す
る連通溝９より左右の凹溝４に取り出され、左右
の電極板５の上端にそれぞれ接続され、凹溝４に
折り込まれる。

このようにコイル本体ｂを収納したコイルカセ
ツトａはその上面からキヤツプｃが被蓋され、キ
ヤツプｃは第４図に示すように前面内壁に掘設し
た縦溝１０にコイルカセツトａの突起３を案内し
つつ、電極板５の脚６の折曲部まで押し込まれ、
コイルカセツトａ（コイル本体ｂを含み）完全に
包蔵するものである。また、このようにして成る
単体のチヨークコイルは竪型として使用するには
安定性が悪いので姿勢を竪型として保持しない場
合には、電極板５の脚６を第５図に示すように下
脹れにＬ形に形成し、キヤツプｃの側面１１に折
り上げるか或いはコイルカセツトａの底面に折り
曲げたものを更にキヤツプｃの前面１２に折曲し
てプリント基板への実装面をキヤツプｃの前面１
２として安定的に組み付けできるようにすること
もある。また、第６図に示すようにコイル本体ｂ
を収納したコイルカセツトａを順次に一方の突起
３を他方のコイルカセツトａの後面の嵌合溝７に
嵌入して所要数配列し、所定のコイルカセツトａ
の配列数分を一括してキヤツプc′で包蔵して成る
チヨークコイルとしても提供される。

このようにして成るチヨークコイルはコイル本
体ｂが完全にキヤツプｃに包蔵されて電極板５の
みが露出しているものであるため、プリント基板
への実装に際し、フローハンダ方式によりドブ漬
けで電極板５とプリント基板を接続でき、高速の
自動実装に対応することができる。

（考案の効果） 以上のようにこの考案によれば、略直方体状の
チヨークコイルとして外部に露出するのは電極板
のみであるから取扱いが容易なうえ、高速で自動
実装できるので組み付けコストを低減できるほ
か、各個のチヨークコイルを精密に連結できるの
で複数回路への専用化が容易になる等の効果を奏
する。

【図面の簡単な説明】

第１図はコイルカセツトａの前面の拡大斜視
図、第２図はコイル本体ｂの拡大斜視図、第３図
はコイルカセツトａの後面の拡大斜視図、、第４
図はキヤツプｃの拡大斜視図、第５図は電極板の
脚の他の実施態様を示す部分拡大斜視図、第６図
はコイル本体ｂを収納したコイルカセツトａを複
数列配列してキヤツプc′に収蔵された状態の拡大
説明図である。 図中、１はベース、２はコイル収納部、３は突
起、４は凹溝、５は電極板、６は脚、７は嵌合
溝、８はリード線、９は連通溝、１０は縦溝、１
１は側面、１２は前面。ａはコイルカセツト、ｂ
はコイル本体、ｃはキヤツプ。

Claims (1)

1. 【実用新案登録請求の範囲】 (1) 前後面が面積大なる直方体状のベースは前面
   中央部にコイル収納部を凹設し、該コイル収納
   部の左右前面に突起を設け、上部左右にはコイ
   ル収納部に連接する凹溝を凹設し、左右側面に
   一体に埋設した電極板の上端を前記凹溝にのぞ
   ませ、該電極板の下端の脚を折曲し、前記突起
   に位相して等しく後面には嵌合溝を縦設してな
   るコイルカセツトａと、前記コイル収納部に収
   納されリード線を左右の電極板に上端で接続す
   るコイル本体ｂと、該コイルカセツトａとコイ
   ル本体ｂとを包蔵するキヤツプｃとからなるチ
   ヨークコイル。 (2) 電極板の下端をＬ形に形成して折曲して成る
   実用新案登録請求の範囲第(1)項記載のチヨーク
   コイル。 (3) キヤツプｃがコイルカセツトａにコイル本体
   ｂを接続収納したものを複数列に接続配列して
   包蔵して成る実用新案登録請求の範囲第(1)項記
   載のチヨークコイル。