JPH04161745A - 個別空調方法 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明は在室者が個人であることが多い個室の個別空調
方法に関する。

〔従来の技術〕

各家庭ではもとより、ビルや工場等においても作業の個
別化や専門化から在室者が単数またはそれに近いような
個室の占める割合が増加しつつある。ホテルの客室やマ
ンション形態もその例にもれない。

従来の空調システムでは、かような個室における在室者
の挙動１着衣の状態、性別９年令１作業内容などの個人
差をあまり考慮せずに、各人が室内温度を任意に設定す
るか或いは中央管理室で遠隔設定し、この設定温度とな
るように空調機の運転状態を自動制御しているのが通常
である。

〔発明が解決しようとする問題点〕

しかし、快適範囲とされる温熱条件は人の代謝状態によ
って変化する。従来の空調システムではこの各人の代謝
状態の変化を考慮しないので２個人の作業状態等の変化
によっては、快適範囲から逸脱した温度範囲に制御する
可能性があった。

本発明はこの問題の解決を目的とした新しい個別空調方
法を提供しようとするものである。

〔問題点を解決する手段〕

本発明の個別空調方法は、室内温度が設定温度となるよ
うに自動制御を行う空調方式において。

該設定温度を在室者の皮膚温度の検出値から決定するこ
とを特徴とする。皮膚温度の検出は在室者の身体に装着
した皮膚温検出センサによって行なう。そして、この検
出センサの検出信号を無線により受信部で受信し、この
受信値に基づいて該設定温度を決定する。設定温度の決
定に際しては。

皮膚温度検出値と室温検出値とから対象者の代謝量を推
定したうえ、この推定代謝量と皮膚検出温度とから対象
者の快適温度範囲を求め、この快適温度範囲を設定温度
とする。皮膚温度の検出と送信は腕時計に１１２（以の
装身具を用いて行うことができる。

〔発明の詳述〕

人の体温が恒常に維持されるためには９体内の熱生産と
対外への熱放出とが生理学的に平衡していなければなら
ない。代謝エネルギーの１部は仕事として用いられるが
、その大部分は熱となる。

周囲環境との熱交換は輻射、対流および蒸発によって行
われ２次の（１）式で表される体内蓄熱量Ｓが０のとき
に１人体蓄熱と環境への熱放散とが平衡して体温は恒温
に維持されることになる。

Ｓ＝Ｍ−（±Ｗ）−Ｅ−Ｒ−Ｃ・・（１）ただし。

Ｓ：体内蓄熱量。

Ｍ：代謝量。

Ｗ：作業によってなされた仕事（＋）。

：作業によって仕事が加えられた場合（＋）。

Ｅ：蒸発による放熱量。

Ｒ：輻射熱交換量。

Ｃ一対流熱交換量である。

第１図は各種の作用温度におけるこれらの熱量変化の例
を示したものであるが、蓄熱量Ｓが０となる作用温度は
７着衣状態でＳ＃２５〜２９°Ｃ１裸体で５−２９〜３
１°Ｃである。この温度範囲では熱交換は専ら皮膚の表
面温度を変化させることによって調整され、皮膚の表面
温度の変化は、血管の拡張収縮による身体深部と皮膚表
層との間の血液流量の調節で起きる。蓄熱量Ｓが０とな
る作用温度範囲内には、特にこのような血液流量の調節
がなくても環境への熱放散が代謝蓄熱と平衡する外的条
件が存在するはずであり、これを中立点と呼ぶ。

該範囲より高温側では発汗によって蒸発放熱が行われる
蒸発！！節熱域があり、また低温側では筋肉の緊張、身
震い、運動等によって代謝を増やしたり、場所を選んだ
り、或いは衣服を重ねて熱絶縁を強化するなどの行動で
調節を行う行動調節冷域に入る。この高温側および低温
側の領域では９体温調節のための生理的反応は一種の緊
張（ストレイン）と考えられるので、そのような環境を
呼び起こす要因は環境ストレスと見ることができる。

かような環境ストレスが小さい環境がいわゆる快適範囲
である。

以上のことから中立点を与えるための温熱環境は人の代
謝量によって異なることを知る。また。

皮膚温度の変化が体温調節に係わっており、これが快適
範囲を決定付けていることを知る。

Ｆａｎｇｅｒは１９６７年に快適方程式の導出を発表し
。

人体の熱負荷と人間の温冷怒を結びつけて、　　ＰＭＶ
　（Ｐｒｅｄｉｃｔｅｄ　Ｍｅａｎ　Ｖｏｔｏ　：予測
平均申告）を提案した。

その中で、快適条件として。

皮膚温Ｔ、＝３５．７−０．０３２（Ｈ／Ａ　）Ｈ＝Ｍ
（１−η） Ｍ：代謝量（ｋｃａｌ／ｈ） η：外部仕事の効率 Ａ：人体の体表面積（ｗ”） を与えている。ここで、皮膚温は人体の各部所の平均値
である。したがって、皮膚温と代謝量を求め、それらに
基づいて温湿度を調節すれば、中立点を維持する環境を
人体に与えられる。

本発明は、在室者の身体に装着した皮膚温検出センサで
皮膚温を検出し、他方、この検出した皮膚温と室内温度
の検出値とから在室者の代謝量を推定し、得られた皮膚
温と代謝量とから快適温度範囲を決定し、得られた快適
温度を設定温度として用い、この設定温度となるように
空調機の運転状態を自動制御するものである。

ここで１代謝量（Ｍ）は。

Ｍ＝α（Ｔｓ　　Ｔ＋＋）　　　　　　　　・・（ａ）
Ｔ、二人体の皮膚温（”Ｃ） Ｔ、：室内温度（°Ｃ） α：比例係数 の式によって推定することができる。αは在室者の性別
３年令９作業内容などによって若干の個人差はあるが、
その部屋の使用者と作業内容が決定されれば、適切な値
に補正して使用すればよい。

第２図は１本発明法を実施するに好適な設備例を示した
ものである。

第２図では、ファンｌと冷温水が通水するコイル２とか
らなるファンコイルユニット３を用いて室内４を設定温
度に自動制御する空調システムを示しており、三方弁６
でコイル２への冷温水の通水量を変えることによって給
気温度を調節するさいに、この三方弁６の操作を温度調
節計５によって行う例を示している。すなわち、温度調
節計５に入力される室温計測値がこの温度調節計５で設
定された温度域に収まるように三方弁６を操作する。こ
のような自動制御機構事態は周知であり。

常用されているものである。

本発明においては、このように室内温度が設定温度とな
るように自動制御を行う空調方式において、該設定温度
を在室者の皮膚温度の検出値から決定するものである。

第２図の場合には、在室者７が身体に装着した皮膚温送
信具８を用いてこれを行う例を示している。この皮膚温
送信具８は腕時計に１１４Ｑｌの形態を有しており、第
３図に示すように、皮膚に接する側のケース裏面に皮膚
温検出センサ９を備えており、室温に触れる側のケ５−
ス表面には室温検出センサ１０を備えている。両センサ
９と１０の検出値は、ケースに納められた発信器１１で
発信信号に変換され、この発信信号を適切な位置に取付
けた受信器１２で無線で受信する。この信号を変換器１
３で制御信号に代え、これを温度設定器５に出力する。

なお、皮膚温送信具８はバッテリー１４およびコントロ
ーラ付きスイッチ１５を備えている。コントローラでは
前記（ａ）式のαを補正する。

このようにして、前記（ａ）式における在室者の代謝量
を求めるためのＴｓとＴ、の情報が刻々変換器１３に入
力され、この代謝量情報と皮膚温検出値から求まる快適
温度情報を温度調節計５で入力することによって、温度
調節計５は室内温度がこの快適温度となるように三方弁
６を操作する。

第４図は、各室への風量制御によって各室を個別空調制
御する場合に本発明法を適用した例を示したものである
。すなわち、冷水または温水を用いて調和空気を作る主
空調機１７で得られた所定温度の調和空気を主給気ダク
ト１８から分岐ダク）１９を経て各室へ分散供給するさ
いに、各分岐ダクト１９に可変風量弁（ＶＡＶ）２０を
取付け、このＶＡＶ２０を用いて各室への風量を調節す
ることによって各室の温度を設定温度に自動制御する例
を示している。このＶＡＶ２０の制御操作も温度設定器
５によって行われる。なお、　２１は主給気ファン２２
および還気ファン２３の回転数制御を行うためのインバ
ータを示している。このような個別空調システム事態も
周知であり、オフィスやホテル・病棟等で常用されてい
る。本発明においては、このような風量制御に対しても
、在室者の身体に装着した第２図同様の皮膚温送信具８
から無線で皮膚温検出情報と室温検出情報を受信器１２
で各々受信し。

これを第２図同様にして室内温度が快適温度範囲となる
ように温度設定器５がＶＡＶ２０に操作信号を出力する
。

このようなダクト方式による空調設備のほか。

各室ごとにヒートポンプユニットを取付けて空気熱源ま
たは水熱源によって空調を行う場合においても、これら
の空調設備の自動制御のために通常用いられている温度
設定器に、受信器１２および変換器１３を付設すれば、
皮膚温送信具８からの情報で前記同様に快適温度範囲に
自動制御できる。

Ｃ効果〕 以上のように本発明によれば１個別空調が普及している
現況において、対象とする個人の代謝状況に即応した空
調が実現できるから真に満足度の高い空調を行うことが
でき、しかも、従来の空調の自動制御機構を特に大きく
改変しなくても、皮膚温送信具と受信器および変換器を
付設するだけで本発明法が実施できるから、既存設備の
高級化が安価に行なえる。

【図面の簡単な説明】

第１図は作用温度と人体の熱交換量との関係を示す図、
第２図は本発明法を実施する設備例を示す機器配置図、
第３図は皮膚温送信具の例を示す略断面図、第４図は本
発明法を実施する他の設備例を示す機器配置図である。 ３・・ファンコイルユニット。 ４・・空調対象室。 ５・・温度設定器。 ６・・通水量制御用三方弁。 ８・・皮膚温送信具。 ９・・皮膚温検出センサ。 １０・・室温検出センサ。 １１・・送信器。 １２・・受信器。 １３・・変換器。 ２０・・可変風量弁。 Ｌ’ｉ−，４Ｓ： 第１図 作用温度〔℃〕 第２図

Claims (5)

【特許請求の範囲】
1. （１）室内温度が設定温度となるように自動制御を行う
   空調方式において、該設定温度を在室者の皮膚温度の検
   出値から決定することを特徴とする個別空調方法。
2. （２）皮膚温度の検出は、在室者の身体に装着した皮膚
   温検出センサによって行われ、この検出センサの検出信
   号が無線により受信部に受信され、この受信値に基づい
   て該設定温度が決定される請求項１に記載の個別空調方
   法。
3. （３）設定温度の決定は、皮膚温度検出値と室温検出値
   とから対象者の代謝量を推定したうえこの推定代謝量と
   皮膚検出温度とから対象者の快適温度範囲を求め、この
   快適温度範囲を設定温度とする請求項１または２に記載
   の個別空調方法。
4. （４）皮膚温度の検出は、皮膚温検出センサを裏面に取
   付けた腕輪によって行い、この腕輪に該センサの検出デ
   ータを送信するための送信器が取付けられている請求項
   １、２または３に記載の個別空調方法。
5. （５）腕輪は、その表面に室温検出センサを備えている
   請求項４に記載の個別空調方法。