JPH04160047A - Ito焼結体の製造方法 - Google Patents

Ito焼結体の製造方法

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JPH04160047A
JPH04160047A JP2281346A JP28134690A JPH04160047A JP H04160047 A JPH04160047 A JP H04160047A JP 2281346 A JP2281346 A JP 2281346A JP 28134690 A JP28134690 A JP 28134690A JP H04160047 A JPH04160047 A JP H04160047A
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俊人 岸
Shoji Takanashi
昌二 高梨
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Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 (産業上の利用分野) 本発明は、透明導電膜の形成に使用するスパッタリング
用ターゲツト材あるいは蒸着用ペレットとして用いる酸
化インジウム−酸化スズ焼結体、即ちITO焼結体及び
その製造方法に関する。
(従来技術) スパッタリング法、蒸着法によって得られる透明導電膜
として、酸化インジウム−酸化スズから成るITOは、
その比抵抗値の低さから有望な膜として注目されている
。例えば適当な条件でITO焼結体をターゲットまたは
ペレットとし、これを300°C程度の高温に加熱され
た基板上に物理蒸着することにより、透明性が良く且つ
比抵抗値が2.0X10−’Ω・1以下の良質なITO
膜が得られる。
このようなITO焼結体を製造する方法として、Int
o、粉末と5nOz粉末とを所定の量比で混合して得ら
れた平均粒径が数μmの混合粉末を、パラフィンワック
スあるいはポリビニルアルコールなどのバインダーと混
合し、乾燥及び造粒を行い、成形を行った後に、100
0°C〜1400°Cの温度で焼結を行う方法が一般に
採用されている。また上記の混合粉末を用いて、ホット
プレスにより加圧下で600℃〜900℃の温度で焼結
を行う方法も採用されている。
さらに特開昭62−21751号公報には、InzOs
粉末とSnO□粉末を適当な量だけ配合し、混合・粉砕
を行い、これを1200°C〜1400°Cの温度で仮
焼を行い、次いで再度粉砕を行って平均粒径3〜6μm
の粉末とし、これを成形・焼成することから成るITO
焼結体の製造方法が開示されている。
(発明が解決しようとする課題) 近年、カラー液晶デイスプレィ用として、カラーフィル
ター上へのITO膜のコーティングが行われている。ま
た、デイスプレィの軽量化の面から、プラスチック基板
へのITO膜のコーティングも行われるようになってき
た。然しながら、これらのカラーフィルターやプラスチ
ック基板は耐熱性に劣るため、従来行われてきた高温で
のスパッタリングは行えず、基板加熱温度は200℃以
下という制約を受けている。
前述した先行技術に開示されたITO焼結体においては
、高温での基板加熱(例えば300°C以上)によるス
パッタリングによれば比抵抗値の低い膜が得られるが、
200℃以下の低温の基板加熱によるスパッタリングで
は、得られるITO膜の比抵抗値は5X10−’Ω・c
m以上であり、比抵抗値の低い膜を得ることが困難とな
っている。即ち、これらのITO焼結体は、カラーフィ
ルターやプラスチック基板に対しては、良好なITO膜
を形成することが困難である。
また従来公知のITO焼結体においては、スパッタリン
グ中に異常放電現象が生じることも大きな問題となって
いる。即ち、異常放電現象が生ずると、形成される膜の
構造に異常を来し、物性値のばらつきの原因となる。ま
た異常放電が頻繁に発生する状況下でスパッタリングを
継続して行なうと、ターゲット表面にスパッタされない
で残る黒い痕跡(所謂黒化)が発生し、成膜速度が低下
し、この結果として生産性が低下するという問題も生じ
る。
従って本発明は、基板温度が低い条件においても、比抵
抗値が低いITO膜を成膜でき、また成膜中における異
常放電現象が有効に抑制され、良質なITO膜を安定し
て得ることが可能なITO焼結体及びその製造方法を提
供することを目的とするものである。
(課題を解決するための手段) 本発明によれば、実質的にインジウム、酸素及び3重量
%以上のスズから成り、相対密度が80%以上であるJ
TO焼結体において、 電子線マイクロアナライザーの線分析におけるスズ組成
が平均組成の0.8〜1.2倍の範囲内にあり、 表面抵抗値が1mΩ/C−以下であり、5nu2相の(
110)面のX線回折ピークの積分強度が、in、03
相の(222)面のX線回折ピークの積分強度の0,5
%以下であることを特徴とするITO焼結体が提供され
る。
また本発明によれば、Sn成分、In成分及び酸素成分
を含み且つ該Sn成分を3重量%以上含有している平均
粒径が0.1μm以下の粉末を、酸素雰囲気下において
1350°C以上の温度で熱処理し、得られた熱処理物
を粉砕して平均粒径1μm以下とし、次いで該粉砕粉末
を用いて、500〜1000℃の温度及び100kg/
cgi以上の圧力下において、無酸素雰囲気中で焼結を
行なうことから成るITO焼結体の製造方法が提供され
る。
本発明によれば更に、Sn成分、In成分及び酸素成分
を含み且つ該Sn成分を3重量%以上含有している平均
粒径が0.1μm以下の粉末を、酸素雰囲気下において
1350°C以上の温度で熱処理し、得られた熱処理物
を粉砕して平均粒径lμ曙以下とし、次いで該粉砕粉末
を用いて、加圧成形し、次いで酸素雰囲気下において1
350°C以上の温度で焼結を行なった後に、得られた
焼結体を無酸素雰囲気中、500〜1300℃の温度で
の熱処理に供することを特徴とするIT○焼結体の製造
方法が提供される。
上工旦芝紘生 本発明のITO焼結体は、実質的にインジウム、スズ及
び酸素から成るものであり、In、0.−5nO□系の
ものである。この組成自体は公知のITO焼結体と同様
であり、一般に、スズの平均組成が4〜12重量%であ
り、インジウムの平均組成が70〜78重量%の範囲に
ある。
本発明のITO焼結体においては、SnO2相の(11
0)面のX線回折ピークの積分強度が、Inz03相の
(222)面のX線回折ピークの積分強度の0.5%以
下、好ましくは0.1%以下となっていることが重要で
ある。即ち、このように5nOz相が殆ど存在していな
いITOターゲットあるいはペレットを用いてスパッタ
リングまたは蒸着を行うことにより、200°C以下の
低温での基板加熱においても、比抵抗値が2.OX 1
0=’Ω・1以下の良質なITO膜を得ることが可能と
なる。
前述した先行技術に提案されているような従来公知の方
法で製造されたITOターゲットあるいはペレットを用
いて、基板温度が低い条件でスパッタリングを行った場
合には、結晶化されていない膜やInz03相単相でな
い乱れた相が生成し、低比抵抗の良質な膜が得られない
のである。この原因は、ターゲット中にSnO□相が存
在していることによるものと推定される。即ち、SnO
2相が存在しているターゲットを用いてスパッタリング
を行った場合、ターゲットから放出される原子のうち1
0%程度を占める十数原子から数十原子の原子集団がS
nO2相を主体とするものになる確率が高くなり、その
原子集団がそのままの状態で基板に到達するために、電
気伝導性に寄与しないSnO,相や、比抵抗値を悪化さ
せる直接の原因となる乱れた結晶構造を持つ相が基板に
形成されるものと考えられる。
一般に、基板加熱温度が350℃以上の高温である場合
には、膜中の原子の拡散が容易に起こるため、成膜状態
では非晶質の膜であっても、スパッタリングが継続され
るうちに結晶質膜に変化するのであるが、基板加熱温度
が低く、また膜厚が薄く、スパッタリング時間が短い場
合には、結晶化が起こらず、良質な膜が得られず、これ
が低比抵抗の膜が得られない原因となるのである。
本発明のITO焼結体においては、前述したSnO□相
のX線回折ピーク積分強度から明らかな通り、SnO□
相が殆ど存在しておらず、この結果として、低温での基
板加熱においても、比抵抗値の低い良質なITO膜を得
ることが可能となるのである。
例えば、SnO□相のX線回折ピーク積分強度が0.5
%よりも高い場合には、200℃以下の低温での基板加
熱においては、スパッタリングにより形成された薄膜に
ターゲット中のSnO2相の影響が現れてくるために、
比抵抗値の低い良質なITO膜を得ることが困難となる
のである。
また本発明のITO焼結体は、相対密度が80%以上、
好ましくは85%以上であって、電子線マイクロアナラ
イザー(EPMA)の線分析におけるスズ組成が平均組
成の0.8〜1.2倍の範囲にあるとともに、表面抵抗
値が1mΩ/d以下の範囲にあることも重要である。
即ちスパッタリング中の異常放電現象は、ターゲットに
アルゴンイオンが衝突した際に、ターゲットから二次電
子が放出され、ターゲット内に正の電荷が蓄積すること
に起因するものである。本発明は、ITO焼結体を上記
のように高密度とし、スズを均一に分散させ、且つ焼結
体の電気伝導度を良好なものとすることによって、電荷
の蓄積を防止し、その結果として異常放電現象を有効に
抑制することに成功したものである。
EPMAO線分析によるスズ組成が、前記範囲外である
場合には、局所的にスズ濃度が高い場所が存在し、これ
は局所的に電気抵抗が高い場所が存在することを意味す
る。従って、異常放電を発生しやすくなるのである。尚
、スズ組成の平均組成とは、焼結体全体におけるスズの
平均組成であり、これは例えば化学分析によって容易に
求められる。
またITO焼結体の表面抵抗値が1m+Ω/cjよりも
高い場合には、焼結体表面に導入された電荷が内部に伝
わらな(なり、この場合にも、異常放電を発生しやすく
なる。
さらに、表面抵抗値を1蒙Ω/c1i以下とするために
は、ITO焼結体の相対密度は80%以上であることが
必要である。
上述した物性を有するITO焼結体の製造方法を以下に
説明する。
皿且亙末 本発明の製造方法において、原料粉末としては、酸化イ
ンジウム粉末と酸化スズ粉末との混合粉末、酸化インジ
ウム−酸化スズ複合粉末、酸化インジウム−酸化スズ複
合粉末と酸化スズ粉末との混合粉末、あるいは酸化イン
ジウム−酸化スズ複合粉末と酸化インジウム粉末との混
合粉末等が使用される。これらの原料粉末中には、目的
とするITO焼結体の組成から言って、スズ成分を3重
量%以上含む、またこれら原料粉末は、以下に述べる熱
処理工程での熱処理を有効に行うために、その平均粒径
が0.1μm以下、好ましくは0.07μm以下である
ことが必要である。従って、原料粉末の平均粒径が0.
1μ鵠よりも大である時には、混合・粉砕により粒度調
整を行って使用する。
差益1工■ 本発明においては、上記の平均粒径が0.1μ醜以下の
原料粉末について、1350℃以上、好ましくは140
0°C〜1550℃の温度で熱処理を行う。この熱処理
によって、Saug相とIn2O2相とが十分に反応し
、SnO□相の量が大幅に減少する。即ち、この熱処理
温度が1350℃よりも低い場合には、SnO2相が安
定に存在するために、In2O2相との反応が起こり難
く、SnO2相の量を減少させることが困難となる。
またこの熱処理は、酸素雰囲気下、例えば大気中で行な
うことが必要である。無酸素雰囲気下において熱処理を
行なうと、スズが還元により飛散するという不都合を生
じるからである。
上述した熱処理は、一般に10時間以上、特に24時間
以上行うことが好ましい。
並皮星! 本発明によれば、SnO□相のX線回折ピーク積分強度
及びEPMAの線分析によるスズ組成を前述した範囲内
とするために、熱処理が行われた粉末について、ボール
ミル等により粉砕を行い、その平均粒径が1μ園以下と
なるように粒度調整が行われる。即ち、熱処理後におい
てもSnO,相は完全に消失しているわけではなく、僅
かではあるが存在している。上記のように粒度調整を行
っておくことにより、次工程における焼結に際して、S
now相を殆ど存在しない状態にすることが可能となる
また成形性、焼結性を著しく劣化させ、焼結体の高密度
化を阻害する粗大粒子や凝集した粒子の生成が、上記の
粒度調整により、有効に防止されるのである。
戒1−」9組:檻 上記の粒度調整後、成形及び焼結を行うことにより目的
とするITO焼結体が得られる。本発明において、この
成形・焼結は、2通りの方法によって行なうことができ
る。
第1の方法; 第1の方法は、無酸素雰囲気中において、加圧下で焼結
を行なう方法である。この方法によれば、−段の処理で
、表面抵抗の低い焼結体が得られる。
焼結体中には、酸素が化学量論組成分音まれており、こ
の無酸素雰囲気下での焼結により、酸素空孔を導入し、
焼結体の表面抵抗を低下させるのである。尚、無酸素雰
囲気とは、例えば0.01 Torr以下の真空中、ア
ルゴンガス、窒素ガス等の不活性ガス雰囲気、あるいは
水素ガス雰囲気下を意味する。
この方法において、焼結温度は500〜1000℃、好
ましくは700〜1000°Cであり、加圧圧力は、1
00kg/ci1以上、好ましくは200〜500 k
g/dである。焼結温度が500℃未満あるいは加圧圧
力が100kg/d未満の何れの場合においても焼結体
の密度を80%以上、好ましくは85%以上の高密度と
することが困難となる。また焼結温度を1000℃より
も高温とすると、スズ原子の飛散が妨げられなくなる。
さらに、1000〜1350°CではSnO2相が安定
に存在できるために、このような温度において焼結を行
うと、熱処理工程においてIn、0゜相との反応によっ
て消失したSnO□相が再び発生するという不都合を生
じるのである。本発明に従って、上記温度範囲において
焼結を行うことにより、このような5nOt相の再生が
有効に回避されるとともに、熱処理後においても僅かに
残存しているSnO□相を消失させることが可能となる
のである。
ここで行なわれる加圧下の焼結は、一般に1〜5時間程
度で行なわれる。焼結時間をあまり長くすると、結晶粒
の粗大化を生じ、好ましくない結果を生じる場合がある
上述した加圧下での焼結は、例えば真空ホットプレス装
置を用いて行なうことができる。
第2の方法; 第2の方法は、前記粒度調整された粉末を用いて、冷間
での加圧成形、焼結及び熱処理を行なう方法である。
この加圧成形は、適当な金型を用いて、一般に1 to
n/cj以上、好ましくは2 ton/cd以上の圧力
で行なわれる。この圧力が1 ton/ellよりも低
いと、焼結体の密度を80%以上、特に85%以上とす
ることが困難となる。
加圧成形に引き続いて行なわれる焼結は、酸素雰囲気下
あるいは大気中で行なわれる。焼結温度は、1350℃
以上、好ましくは1450°C以上であることが必要で
ある。焼結温度が1350 ’C未満であると、高密度
の焼結体を得ることができず、前述した熱処理工程にお
いてIn2O2相との反応によって消失したSnO□相
が再び発現するという不都合を生じる。またこの焼結温
度は、1550℃以下とすることが好ましい。1550
℃よりも高い場合には、スズの凝集を生じるおそれがあ
る。
焼結時間は、一般に5〜10時間程度である。
第2の方法において焼結後に行なわれる熱処理は、無酸
素雰囲気下で行なわれる。これにより、第1の方法と同
様に、酸素空孔を導入し、焼結体の表面抵抗を低下させ
るのである。
またこの熱処理は、500〜1300℃、好ましくは7
00〜1100℃の温度で行なわれる。
熱処理温度が500°C未満であると、酸素空孔の導入
を有効に行なうことができず、焼結体の表面抵抗を低下
させることができない、また1300℃よりも高温であ
ると、酸素とともにスズ原子も飛散してしまい、焼結体
の組成制御が困難となる。
また消失したSnO2相が再び発現するおそれがある。
上述した熱処理は、一般に3〜10時間行なうことが好
適である。
以上の方法によって、前述した物性を有する本発明のI
TO焼結体が得られる。
(実施例) 11■土 平均粒径0.07μmのInz03粉末と、平均粒径0
.5μ醜のSnO,粉末とを、5nOzが10重量%と
なるように配合し、ボールミル中で48時間、混合粉砕
を行い、平均粒径0.05μmの混合粉末を得た。
この粉末を乾燥した後、1450℃に30時間保持した
。この粉末を、再度ボールミルに装入し、24時間粉砕
を行った。粉砕後の粉末の平均粒径は、0.8μmであ
った。
この粉末を、乾燥、造粒した後、真空ホットプレス装置
を用いて、真空度0.01TOrr、成形温度800°
C1成形圧力400kg/cdの条件で、3時間焼結を
行ない、焼結体を得た。
得られた焼結体の断面を研磨した後、X線回折測定を、
2θ=25°〜37°までの角度範囲で行い、10回積
算した結果、SnO□相の(110)面の積分強度は、
1n101相の(222)面の積分強度の0.03%で
あり、5nOt相が殆ど存在しないことが確認された。
またXwA回折の結果から、これらの相思外に、(In
xSn1−x)zOs [X”’ 0.6〜0.7]の
構造を持つと考えられる中間化合物相が少量ではあるが
確認された。
また得られた焼結体の相対密度は94%、四探針法によ
り測定した表面抵抗値は0.7 vaΩ/d、化学分析
によるスズ組成(平均組成)は、7.9重量%であった
さらにこの焼結体のスズ組成の均一性の評価を、X線回
折測定に使用した試料を角いて、ビーム径1μmのEP
MA線分析により行なった。その結果、スズ量の最大値
は8.5重量%であり、最小値は7.0重量%であった
以上の結果を第1表に示す。
またこの焼結体をスパッタリング用ターゲットとして用
いて、マグネトロンスパッタリング法により、水冷ガラ
ス基板及び200℃に加熱したガラス基板上に約100
0人の厚さに成膜を行った。
スパッタリング条件は、スパッタガス組成を、Ar:0
=99:1とし、スパッタガス圧0.5Pa、スパッタ
出力200W、ターゲット−基板間距離を60m−とし
た。
得られた膜の比抵抗値を四探針法により測定した。測定
結果を第2表に示す。
さらに、同一のスパッタリング条件で、水冷基板上に1
6時間の連続スパッタを行ない、その間に発生した異常
放電の回数を測定した。また16時間経過後の表面状態
の観察を行なった。これらの結果を第2表に示す。
次に、16時間スパッタされたターゲットを用いて、同
一スパッタリング条件で巣入れ基板上にスパッタを行な
い、その時の成膜速度を1時間スパッタ後の成膜速度に
対する変化の割合を求め、併せて第2表に示した。
爽施五翌 実施例1で1450℃に30時間保持した後、再度ボー
ルミルに装入する際、1.5重量%のパラフィンワック
スを添加し、24時間粉砕を行って得られた平均粒径0
.8μmの粉砕粉末を使用し、これを3ton/cdの
圧力で成形し、毎分3.52の酸素気流中、1500 
’Cの温度で5時間、焼結を行なった。この焼結体を、
0.005Torrの真空中、950℃にて、3時間熱
処理を行なった。
得られた焼結体の物性を、実施例1と同様の方法で測定
し、その結果を第1表に示した。また実施例1と同様に
してスパッタリングによる成膜試験を行ない、その結果
を第2表に示した。
1較土工 平均粒径0.07μmのIn、0.粉末と、平均粒径0
.5μ謂の5nO1粉末とを、SnO2が10重量%と
なるように配合し、V型ブレンダ・−で30分間混合し
、ボールミル中で6時間、混合粉砕を行い、平均粒径0
.2μmの混合粉末を得た。
この混合粉末を、1450℃に30時間保持し、次いで
粉砕を行なわずに、直接真空ホットプレス装置を用いて
、実施例1と同一の条件で焼結を行なった。
得られた焼結体の物性を、実施例1と同様の方法で測定
し、その結果を第1表に示した。また実施例1と同様に
してスパッタリングによる成膜試験を行ない、その結果
を第2表に示した。
止較1 平均粒径0.07μmのIn、0.粉末と、平均粒径0
.5μIのSnO□粉末とを、SnO□が10重量%と
なるように配合し、1重量%のポリビニルアルコールと
ともにボールミル中で48時間、混合粉砕を行い、平均
粒径0.05μmの混合粉末を得た。
この混合粉末を、乾燥及び造粒を行なった後に、3 t
on/ctlの圧力で成形を行ない、次いで酸素気流中
において、1500°Cで5時間、焼結を行なった。
得られた焼結体の物性を、実施例1と同様の方法で測定
し、その結果を第1表に示した。また実施例1と同様に
してスパッタリングによる成膜試験を行ない、その結果
を第2表に示した。
(発明の効果) 本発明によれば、スパッタリングあるいは蒸着により、
基板加熱温度が200°C以下の低温であっても、比抵
抗が2.0X10−’Ω・c以下の低抵抗の膜を得るこ
とが可能なITOターゲットまたはペレットを提供でき
る。
また本発明のITO焼結体は、スパッタリングに際して
の異常放電が有効に抑制され、良質の透明導電膜を形成
することが可能である。
本発明のITO焼結体は、カラーフィルター上へのIT
O膜のコーティングやプラスチック基板上へのITO膜
のコーティングに極めて有用である。

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. (1)実質的にインジウム、酸素及び3重量%以上のス
    ズから成り、相対密度が80%以上であるITO焼結体
    において、 電子線マイクロアナライザーの線分析におけるスズ組成
    が平均組成の0.8〜1.2倍の範囲内にあり、 表面抵抗値が1mΩ/cm^2以下であり、SnO_2
    相の(110)面のX線回折ピークの積分強度が、In
    _2O_3相の(222)面のX線回折ピークの積分強
    度の0.5%以下であることを特徴とするITO焼結体
  2. (2)Sn成分、In成分及び酸素成分を含み且つ該S
    n成分を3重量%以上含有している平均粒径が0.1μ
    m以下の粉末を、酸素雰囲気下において1350℃以上
    の温度で熱処理し、得られた熱処理物を粉砕して平均粒
    径1μm以下とし、次いで該粉砕粉末を用いて、500
    〜1000℃の温度及び100kg/cm^2以上の圧
    力下において、無酸素雰囲気中で焼結を行なうことから
    成るITO焼結体の製造方法。
  3. (3)Sn成分、In成分及び酸素成分を含み且つ該S
    n成分を3重量%以上含有している平均粒径が0.1μ
    m以下の粉末を、酸素雰囲気下において1350℃以上
    の温度で熱処理し、得られた熱処理物を粉砕して平均粒
    径1μm以下とし、次いで該粉砕粉末を用いて、加圧成
    形し、次いで酸素雰囲気下において1350℃以上の温
    度で焼結を行なった後に、得られた焼結体を無酸素雰囲
    気中、500〜1300℃の温度での熱処理に供するこ
    とを特徴とするITO焼結体の製造方法。
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Cited By (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
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JPH0624826A (ja) * 1992-07-03 1994-02-01 Sumitomo Metal Mining Co Ltd 高密度ito焼結体及びその製造方法
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