JPH04159311A - 変性重合体およびその製造法 - Google Patents

変性重合体およびその製造法

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JPH04159311A
JPH04159311A JP28399190A JP28399190A JPH04159311A JP H04159311 A JPH04159311 A JP H04159311A JP 28399190 A JP28399190 A JP 28399190A JP 28399190 A JP28399190 A JP 28399190A JP H04159311 A JPH04159311 A JP H04159311A
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JP
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ethylene
polyolefin
modified polymer
unsaturated carboxylic
carboxylic acid
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JP28399190A
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Toshiyuki Kai
敏之 甲斐
Katsuaki Tsutsumi
堤 克明
Shintaro Inasawa
伸太郎 稲沢
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Resonac Holdings Corp
Original Assignee
Showa Denko KK
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Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 [産業上の利用分野] 本発明は新規な変性重合体およびその製造方法に関する
。更に詳しくは、エチレン中(実質的に不活性ガスが存
在しない状態で)、ポリオレフィンに不飽和カルボン酸
あるいはその誘導体を、共グラフト重合させることによ
る変性重合体の製造方法に関する。
該変性重合体は、そのまま、または該変性重合体とポリ
オレフィンまたはゴム等とをブlノンドした変性重合体
組成物の形で、ポリオレフィン、ポリエチレンテレフタ
レート、ポリスチレンもしくはナイロン、エチレン−酢
酸ビニル共重合体の部分ケン化物等の酸素バリヤー性樹
脂、金属板もしくは箔または紙等とラミネートして多層
フィルムの補強層あるいは接着層として食品包装材、産
業用包装材、自動車業界等において利用されるものであ
る。
F従来の技術] 従来、ポリオレフィンは良好な機械的性質、成形性等を
有する優れた材料として知られでいるが反面、金属、ガ
ラスまたはナイロン、エチレン−酢酸ビニル共重合体ケ
ン化物等の極性樹脂との接着性が悪いという欠点がある
。このような欠点を補うため、ポリオレフィンにアクリ
ル酸、マレイン酸、無水マレイン酸、アクリル酸メチル
などの極性のあるモノマー庖、ラジカル反応開始剤を用
いて押出機等で溶融条件下にグラフトさせる方法、また
ポリオレフィンを有機溶剤の溶液にしてクラフトさせる
方法が提案されているが、いずれの方法も高グラフト率
の変性ポリオレフィンは得られていない。
また、実質的に無溶媒で、ポリオレフィンが溶解、溶融
しない状態で、無水マレイン酸などの極性モノマーを羊
独グラフ1〜させる方法(特開昭5O−77493)が
提案されでいるが、ポリオレフィンへの該極性モノマー
のグラフト率が低く、充分な接着性は得られていない。
更に、不活性気体存在下にて。無水マレイン酸、マレイ
ミド等の不飽和カルボン酸およびその誘導体とプロピレ
ン等のオレフィン(特開昭64−87611)、ビニル
トリメトキシシラン等の不飽和シラン化合物(特開平1
−108207)を共存させ、共グラフトさせる方法が
開示されているが、このように交互共重合性の高いモノ
マー同士を共グラフトさせると、ポリオレフィンに対す
るグラフト率は高くなることが報告されている。
しかしなから、該方法では接着性を発現するグラフト鎖
、特にグラフトされた不飽和カルボン酸又はその誘導体
グループの運動性が低下すると考えられ、接着性が低く
、実際的には利用し得ない状況である。また、交互共重
合性のあまり高くないモノマー同士を共グラフトさせる
と、グラフト率が低下する。
[発明が解決しようとする課題J 本発明は簡単な操作で製造可能な方法であり、また得ら
れた変性重合体がグラフト率が高く、金属、ガラス、極
性樹脂等に対する接着性が大きく向上した変性重合体お
よびその製造法の開発を目的とする。
[課題を解決するための手段] 本発明者らは、金属、ガラス、またはエチレン−酢酸ビ
ニル共重合体部分ケン化物(EVOH)、ナイロン等の
極性樹脂等に対する優れた接着性を有する変性重合体を
得るために、エチレン中で粉粒状のポリオレフィンに、
実質的に無溶媒で、エチレン/不飽和カルボン酸あるい
はその誘導体のモル比0.4〜3.0であり、該ポリオ
レフィン100重量部に対して4〜50重量部の不飽和
カルボン酸あるいはその誘導体を、該ポリオレフィン+
m 対’ して0.1〜30重量部のラジカル反応開始
剤の存在下、該ポリオレフィン結晶の融解温度より低い
温度で共グラフトさせることを特徴とする変性重合体の
製造法および上記の製造方法によって得られた、原料ポ
リオレフィンに対するグラフト量がエチレンは0.3〜
4.0wt%、不飽和カルボン酸あるいはその誘導体の
グラフト量は1.5〜10.0wt%であって、MFR
は原料とした粉粒状ポリオレフィンの0.5〜20侶で
ある変性重合体を得ることにより上記問題点を解決する
ことを見いだし本発明を完成するに到った。
本発明にいう、ポリオレフィンとはエチレン、プロピレ
ン、1−ブテン、3−メチル−ブテン−1、l−ヘキセ
ン、4−メチル−ペンテン−1,1−オクテン等のオレ
フィンの単独重合体またはこれらの2種以上のオレフィ
ンのランダムないしブロック共重合体もしくはこれらオ
レフィンを主成分とし、これに酢酸ビニル、アクリル酸
、メタクリル酸、アクリル酸アルキルエステル、メタク
リル酸アルキルエステル等を少なくとも1種類共重合さ
せた共重合体を意味する。
8体的には、例えば高密度ポリエチレン、低密度ポリエ
チレン、直鎖状低密度ポリエチレン、ポリプロピレン、
エチレン−プロピレンランダム共重合体、エチレン−プ
ロピレンゴム、エチレン−ブテン−1ゴム、エチレン−
プロピレン−1−ブテンランダム共重合体、エチレン−
プロピレンブロック共重合体、エチレン−プロピレン−
1−ブテンブロック共重合体、エチレン−酢酸ビニル共
重合体、プロピレン−1−ブテンランダム共重合体、エ
チレン−アクリル酸共重合体、エチレン−メタクリル酸
共重合体の金属塩、エチレン−メタクリル酸メチル共重
合体、エチL/ンーアクリル酸エチル共重合体等である
。これらは単独もしくは2種以上混合して用いてもよい
使用するポリオレフィンの形状は、グラフト反応の効率
上粉粒状態であることが必要である。更にモ均粒径が大
きくとも700 u、 mであることが好ましい。70
0μmより大きい粒径ではグラフトの効率は低下する。
また、本発明でいう不飽和カルボン酸あるいはその誘導
体(以下、不飽和カルボン酸等という。)とは、無水マ
レイン酸、マレイン酸、マレイン酸ジアルキルエステル
及びN−アルキル、フェニル置換マレイミド、マレイミ
ド等である。
好ましくは無水マレイン酸、マレイミドである。
不飽和カルボン酸等の使用量は、目的とする変性重合体
の性質等により異なり一般的に言うことができないが、
通常ポリオレフィン100重量部に対して4〜50重量
部であり、好ましくは6〜20重量部である。
不飽和カルボン酸等の使用量が4重量部量Fでは、グラ
フト率が低下し、充分な接着性が得られない。また50
重量部以上では、グラフト率が高くなりすぎ、得られた
変性重合体がポリオレフィン的特質、特に良好な加工性
を失う6また、グラフト率が低下する条件、例えばラジ
カル反応開始剤の量を減らすとか、エチレン/不飽和カ
ルボン酸あるいはその誘導体のモル比を減少するような
条件を採用した場合は、共グラフト反応後の洗浄工程に
おける溶出量が多く、未反応物が増加するので必要溶媒
量も多くなり、コスト面で工業生産±極ぬで不利になる
共グラフト反応はエチレンガスで反応器内を数回置換し
て、実質的なエチレンガスの雰囲気下にて、エチレンと
不飽和カルボン酸等を共存させた状態で行なわれる。
反応系の雰囲気がエチレン単独であると、他の不活性ガ
スが共存したときと比較して不飽和カルボン酸等および
エチレンのグラフト量が増大すること、また同一エチレ
ン分圧を与えるときにおいても反応系の全圧力は低下さ
せることが可能であり、したがって反応器の耐圧力を軽
減できるためコストの低減に寄与する利点がある。
エチレンガス量は、通常不飽和カルボン酸等とのモル比
(、エチレン/不飽和カルボン酸等のモル比)が0.4
〜30であるが、好ましくは08〜2.0である。エチ
レンガス量が、不飽和カルボン酸等とのモル比O54以
下ではグラフト率が低くなり、30以上では、溶融流れ
性が大きく低下し、成形加工上問題である。
ラジカル反応開始剤としてはtxttt基を発生する化
合物、主として有機過酸化物を使用する。たとえば、ジ
アルキルパーオキシド、ジクミルパーオキシド、t−ブ
チルクミルパーオキシド等のジアルキルパーオキシド、
アセチルパーオキシド、1−ブチリルパーオキシド、オ
クタノイルバーオキシド、ラウロイルパーオキシド、ベ
ンゾイルパーオキシド、0−メチルベンゾイルパーオキ
シド等のジアシルパーオキシド、ジl−プロビルバー才
キシジカーポネート、ジ2−エチルヘキシルバーオキシ
ジカーポネート等のパーオキシジカーボネート、t−ブ
チルパーオキシビバレート5 t−ブチルパーオキシラ
ウレート等のパーオキシエステル、メチルエチルケトン
パーオキシド、シクロへキザノンバーオキシド等のケト
ンパーオキシド、1.1−ビスt−ブチルパーオキシシ
クロヘキサン、2.2−ビスt−ブチルパーオキシオク
タン等のパーオキシケタール、t−ブチルハイドロパー
オキシド、クメンハイドロパーオキシド等のハイドロパ
ーオキシド、2.2−アゾビスイソブチロニトリル等の
アゾ化合物、酸素等が挙げられるが、架橋効率、半減期
温度などからベンゾイルパーオキシド、ジl−プロビル
バーオキシジカーポネートが好ましい。
ラジカル反応開始剤の使用量は通常ポリオレフィン10
0重量部に対し0.1〜30重量部、好ましくは3〜1
2重量部である。ラジカル反応開始剤が01重量部より
低いとグラフト率が低く、充分な接着性が得られない。
30重量部を越えると分解、架橋等の副反応が多く起こ
り、MFRが変性前のポリオレフィンに比べ大きく変化
し、成形加工性に難点が生じる。充分に安定した性能を
発現させるには、3重量部〜12重量部を使用すること
が好ましい。
共グラフトの方法は、実質的に無溶媒で、ポリオレフィ
ン結晶が溶解、溶融しない状態でグラフト重合する方法
が好ましい。更に詳細に記載すれば、ポリオレフィン結
晶の融点のピーク温度より少なくとも30℃低い温度で
行なうことが好ましい。また、共グラフトの効率を上げ
るためには該ピーク温度の100℃以下の温度から該ピ
ーク温度の30℃以下の範囲内で行なうことが好ましい
ポリオレフィンの融点のピーク温度30℃以下では、ポ
リオレフィンの部分的融解がなく、共グラフト反応後1
反応容器の壁に変性重合体粉末の付着が少なくて済み、
後処理の段階で工業生産上有利となる。該ピーク温度下
100℃以下では、共グラフト速度の低下が見られると
共に、変性重合体の溶融流れ性の低下が大きく、充分な
接着性、成形加工性が得られないに こでポリオレフィン結晶の融点とは、DSC(Diff
erential 5can Calorimetry
 )で測定した結晶融点のピーク温度を言う。
反応時間は、用いるラジカル反応開始剤の分解温度によ
って一概には規定できないが、通常05〜5時間程度で
ある。また、使用するラジカル反応開始剤の少なくとも
90%以上が、ラジカル種となることがグラフト効率、
コスト面から必要である6 また、共グラフトは実質的に無溶媒で行なわれるが、反
応器中に各試薬を仕込む際に付着する成分もしくは共グ
ラフト時に飛散する成分を洗い流す等の目的で極く少量
の溶媒を使用することは差し支えない。ここで使用し得
る溶媒としては、連鎖移動性が低く、しかも使用する不
飽和カルボン酸あるいはその誘導体の溶解性の高いベン
ゼン、トルエン、キシレン、酢酸メチル等の溶媒を使用
することが好ましい。
共グラフト反応終了後、変性重合体は接着性の改善、着
色防止、腐食性や毒性の除去の目的で未反応の不飽和カ
ルボン酸等、ラジカル反応開始剤及び反応副生物を除去
するための工程に付される。その方法としては、溶媒を
使用して夾雑物の抽出もしくは変性重合体を溶解再沈に
より洗浄する、もしくは低沸点物を減圧および加熱によ
り昇華、飛散させる方法も可能である。
得られた変性重合体は、未反応の不飽和カルボン酸等、
もしくは反応副生物がこれらの合計量で多くとも700
wtppm以下の残存状態になるまで、精製されなけれ
ばならない。700wtr) T) m以上存在すると
接着性の低下などを招く。
また、充分な接着性を発揮する変性重合体は、不飽和カ
ルボン酸あるいはその誘導体のグラフト量が1.5〜1
0.0wt%、エチレンのグラフト量が0.3〜4.0
wt%、MFRが共グラフト前の05〜20倍の範囲に
入ることが必要である。各成分のクラフト量及びMFH
の変動が上記の範囲外になると、充分な接着性が得られ
ない。
MFHの調整は、 ■ 反応温度をあげる ■ ラジカル反応開始剤の量を増す ■ 不飽和カルボン酸等とエチレンのフィード量をモル
比は変えずに減らす ■ 不飽和カルボン酸等に対するエチレンのモル比を上
げる のいずれかを行なうことによりMFRを高くすることが
でき、MFRを低くするときは上記の手段のいずれかを
逆にすれば良い。
ここで得た変性重合体は、そのまま、または該変性重合
体と前記ポリオレフィンとをブレンドした変性重合体組
成物の形で、ポリオレフィン、ナイロンやエチレン−酢
酸ビニル共重合体のケン化物(EVOH)等の酸素バリ
ヤー性樹脂、金属箔、紙等と複合化して、多層フィルム
の補強層あるいは接着層として使用することができる。
該変性重合体と前記ポリオレフィンとのブレンド比は、
変性重合体組成物中の不飽和カルボン酸あるいはその誘
導体量が0.1wt%以上、エチレンが0.01wt%
以上であることが好ましく、上記値以下になると充分な
性能を発揮出来なくなる。
また、ポリオレフィンと極めて親和性がよく。
ある程度他の極性ポリマーとも親和性を有するので、ポ
リオレフィンと親和性の低い樹脂とポリオレフィンのポ
リマーアロイの相容化剤としての使用もできる。
従って、ガラス、金属、炭素繊維、無機繊維、無機フィ
ラーと該変性重合体または変性重合体組成物のコンポジ
ット成形体としての利用も可能である。
また後で例示する周知の添加剤、配合剤を組成物の使用
目的に応じて配合してもよい、添加剤、配合剤の例を示
せば、酸化防止剤(耐熱安定剤)、紫外線吸収剤(光安
定剤)、帯電防止剤、防曇剤、難燃剤、滑剤(スリップ
剤、アンチブロッキング剤)、無機および有機充填剤、
補強材、着色剤(染料、顔料)、発泡剤、架橋剤、香料
等である。
耐熱安定剤の例を示せば、フェノール系安定剤、硫黄系
安定剤、またはリン系安定剤等を挙げることができ、具
体的には、例えば2.6−ジーt−ブチル−4−メチル
フェノール、ステアリル−β−(3,5−ジ−t−ブチ
ル−4−ヒドロキシフェニル)プロピオネート等のフェ
ノール系安定剤、ジラウリルチオジプロピオネート、ジ
ステアリルチオジプロピオネート等の硫黄系安定剤、ト
リス(ノニルフェニル)ホスファイト、ジステアリルペ
ンタエリスリトールジホスファイト等の燐系安定剤を示
し得る。
光安定剤としてはサリチル酸系、ベンゾフェノン系、ベ
ンゾトリアゾール系等を挙げることができる。
帯電防止剤、防曇剤としてはエステル類、硫酸化物、燐
酸化物、第四アンモニウム塩、ベタイン類、ポリエチレ
ングリコール型非イオン帯電防止剤等を例示すことがで
きる。
難燃剤としては、ハロゲン系難燃剤、燐系難燃剤、酸化
アンチモン、水酸化マグネシウム等の難燃剤等を例示す
ることができる。
滑剤(広義にスリップ剤、アンチブロッキング剤等を含
む)としては炭化水素系、脂肪酸系、脂肪酸アミド系、
エステル系、アルコール系、金属石鹸等を挙げることが
できる。
充填剤としては例えばカーボンブラ・ンク、ホワイトカ
ーボン、炭酸カルシウム、含水塩基性炭酸マグネシウム
、粘土、けい酸塩鉱物、天然けい酸、アルミナ水和物、
硫酸バリウム、硫酸カルシウム、金属粉、有機充填剤(
たとえば、木粉、果実穀粉、セルローズ系等つ等を、補
強材としては石綿、ガラス繊維、炭素繊維、ステンレス
繊維、アルミニウム繊維、チタン酸カリウム繊維、アラ
ミド繊維、ガラスピーズ、アルミニウムフレーク等を示
し得る。
[作 用] 本発明はポリオレフィンの接着性の改善、ポリオレフィ
ンとポリオレフィンとの親和性の低い樹脂とのポリマー
アロイの相溶化剤として有効なポリオレフィンの不飽和
カルボン酸変性樹脂及びその製造法の開発を目的とした
ものであり、エチレングラフト量0.3〜4.0wt%
、不飽和カルボン酸あるいはその誘導体のグラフト量1
.5〜10.0wt%、MFRは原料の粉粒状ポリオレ
フィンの0,5〜20倍の範囲になる変性重合体が極め
て有用であることを見出した。
更にこの製造法としでは、エチレン中エチレン/不飽和
カルボン酸あるいはその誘導体のモル比が0.4〜3.
0であり、かつ不飽和カルボン酸あるいはその誘導体は
ポリオレフィン100重量部に対し4〜50重量部、ラ
ジカル重合開始剤が0.1〜30重量部でポリオレフィ
ン結晶の融解温度より低い温度で共グラフト反応せしめ
ることにより上記変性重合体が得られることが分かった
特に不活性ガスを含まないエチレン中で反応することに
よりエチレン及び不飽和カルボン酸あるいはその誘導体
のグラフト量が顕著に増大することが分かった。この作
用機作は解明できなかったが、反応生長点へ不活性ガス
の付着または吸着により失活することがないためでない
かと想像している。また不活性ガスがないため反応器は
低圧のもので良いことも有利な方法である。
L実施例] 以下に実施例、比較例を示す。メルトフローレート (
MFR)はJIS  K  7210 (2゜16kg
荷重)に従って測定した。不飽和カルボン酸等およびエ
チレンの定量はC”N M R1赤外吸収スペクトルを
使用して行なった。
(実施例1) 内容積0.5ffオートクレーブに、ポリプロピレン粉
末(MFR(230℃)  22g/10分平均粒径2
50um)50g、無水マレイン酸60g、過酸化ベン
ゾイル3.0g及びトルエン5mlを入れた後、室温で
エチレンガスを3気圧に加圧後、脱圧の操作を5回繰り
返し系内をエチレンガス雰囲気にした。次に系内温度を
60℃に昇温した後、攪拌しなから、全圧が25気圧に
なるまでエチレンをフィードし、速やかに100℃まで
昇温し、3時間共グラフトさせた。
反応終了後、アセトンにて十分洗浄精製した後、減圧乾
燥を行なった。得られた変性重合体のMFR(230℃
)は73.7g/l、0分で、該変性重合体に共グラフ
トされた無水マレイン酸は320wt%、エチレンは1
.37wt%であった。
(実施例2) 実施例1において、無水マレイン酸60gの代わりにマ
レイミド640gを使用した以外は実施例1と同様に行
なった。
得られた変性重合体のMFR(230℃)は43.9g
/10分で、該変性重合体に共グラフトされたマレイミ
ドは2.78wt%、エチレンはl、08wt%であっ
た。
(実施例3) 実施例1におけるポリプロピレン粉末50gの代わりに
、高密度ポリエチレン粉末50g(MFR(190℃)
   18g/10分、密度 0.958g/cm” 
 平均粒径320μm)を使用し、共グラフト温度を9
0℃、共クラフト時間を4時間とした以外は実施例1と
同様におこなった。
得られた変性重合体のMFR(190℃)は41.1g
/10分で、該変性重合体に共グラフトされた無水マレ
イン酸は3.65wt%、エチレン量は1.32wt%
であった。
(実施例4) 実施例1におGブるポリプロピレン粉末50gの代わり
に、直鎖状低密度ポリエチレン粉末50g(VFR(1
90℃)  20g/10分、密度0.918g/cm
3 平均粒径250μm)を使用し、開始剤をジl−プ
ロビルバー才キシジカーポネート、共グラフト温度を7
0℃とする以外は、実施例1と同様におこなった。
得られた変性重合体のMFR(190℃;は38.9g
/10分で、該変性重合体に共グラフトされた無水マレ
イン酸は3.30wt%、エチレン量は1.36wt%
であった。
(実施例5) ポリプロピレン粉末50gの代わりにエチレン−プロピ
レンランダム共重合体粉末50g(MFR(230℃)
17g/10分、エチレン含量5.2wt% 平均粒径
340μm)を使用し、共グラフl−温度を90℃、共
グラフト時間を4時間とする以外は、実施例1と同様に
行なった。
得られた変性重合体のMFR(230℃)は64.4g
/10分で、該変性重合体に共グラフトされた無水マレ
イン酸は3.28wt%、エチレン量は1.30wt%
であった。
(実施例6) 過酸化ベンゾイルを1.5g使用する以外は、実施例1
と同様に行なった。
得られた変性重合体のMFR(230℃)は14.3g
/10分で、該変性重合体に共グラフトされた無水マレ
イン酸は2.22wt%、エチレンは0.88wt%で
あった。
(比較例1) エチレンを使用しない以外は実施例1と同様におこなっ
た。
得られた変性重合体のMFR(230℃)は245.2
g/10分で、該変性重合体に共グラフトされた無水マ
レイン酸は0.38wt%であった。
(比較例2) 反応系内をエチレンで置換する代わりに窒素ガスで置換
する以外は、実施例1と同様に行なった。
得られた変性重合体のMFR(230℃)は4.5g/
10分で、該変性重合体に共グラフトされた無水マレイ
ン酸は0.73wt%、エチレンは0.32wt%であ
った。
(比較例3) 無水マレイン酸を10g、エチレンを0.5気圧、開始
剤を2.0gにした以外は実施例1と同様に行った。
得られた変性重合体のMFR(230℃)は32.5g
/10分で、該変性重合体に共グラフトされた無水マレ
イン酸は0.68wt%、エチレンは0.28wt%で
あった。
(比較例4) エチレンを20気圧にした以外は実施例1と同様に行っ
た。
得られた変性重合体のMFR(230℃)は2.8g/
10分で、該変性重合体に共グラフトされた無水マレイ
ン酸は4.06wt%、エチレンは4.46wt%であ
った。
以上の実施例1〜6及び比較例1〜4の結果を表1に一
覧表としてまとめる。
(以下余白) (参考例) 実施例1〜・6及び比較例1〜4で得られた変性重合体
を、ポリプロピレン(MFR(230℃)5.5g/1
0分)、高密度ポリエチレン(MFR(190℃)6.
2g/10分、密度0.954 g/cm” ) 、直
鎖状低密度ポリエチレン(MFR(190℃)4.8g
/10分、密度0.915g/cm″)、エチレン−プ
ロピレンランダム共重合体(MFR(230℃)5.2
g/10分、エチレン含量5.1wt%)およびエチレ
ン−プロピレンゴム(MFR(230℃>4.3g/1
0分、密度0.883g/cm’ )と表2に示す割合
でブレンドすることにより、該変性重合体量がl 0w
t%である変性重合体組成物を得た。
該変性重合体組成物及びエチレン−酢酸ビニル共重合体
ケン化物(エチレン含有量132モル%)を40mmφ
、45mmφの押出機からなる二種二層共押出し成形機
を用いて、ダイス温度220℃、通水状態のチルロール
を使用して二種二層フィルム(各層厚み各30μm)を
作った。
このようにして得られたラミネートフィルムの180”
剥離試験を剥離速度300mm/分)にて評価した。そ
の結果を表2にしめす。
(以下余白) 以上の結果より、本発明方法により改質された変性重合
体はポリオレフィンとの相溶性に優れており、更にポリ
オレフィンとブレンドした重合体組成物であってもエチ
レン−ビニルアルコール系共重合体と高い接着力を示す
ことが判る。
[発明の効果] 本発明のポリオレフィンの共グラフトの方法によりエチ
レンと不飽和カルボン酸等をグラフト重合した変性重合
体は、接着性、印刷性、塗装性等の性能を大きく改善で
きる。また、該変性重合体は、前述したポリオレフィン
と混合し、上記性能を有する樹脂組成物として使用する
ことも可能である。

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. (1)エチレン中で粉粒状のポリオレフィンに、実質的
    に無溶媒で、該ポリオレフィンに対してエチレン/不飽
    和カルボン酸あるいはその誘導体のモル比0.4〜3.
    0であり、該ポリオレフィン100重量部に対して4〜
    50重量部の不飽和カルボン酸あるいはその誘導体を、
    該ポリオレフィンに対して0.1〜30重量部のラジカ
    ル反応開始剤の存在下、該ポリオレフィン結晶の融解温
    度より低い温度で共グラフトさせることを特徴とする変
    性重合体の製造法。
  2. (2)不飽和カルボン酸あるいはその誘導体が、無水マ
    レイン酸、マレイン酸、マレイン酸ジアルキルエステル
    及びN−アルキル、フェニル置換マレイミド、マレイミ
    ドから選ばれた少なくとも1種の化合物である特許請求
    の範囲第1項記載の変性重合体の製造法。
  3. (3)特許請求の範囲第1項の製造法によって得られた
    変性重合体における粉粒状のポリオレフィンに対するグ
    ラフト量は、エチレンは0.3〜4.0wt%、不飽和
    カルボン酸あるいはその誘導体のグラフト量は1.5〜
    10.0wt%であって、かつMFRは粉粒状ポリオレ
    フィンの0.5〜20倍である変性重合体。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP2012126897A (ja) * 2010-11-26 2012-07-05 Sanyo Chem Ind Ltd ポリオレフィン樹脂用改質剤
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