JPH0415788B2 - - Google Patents

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JPH0415788B2
JPH0415788B2 JP60125498A JP12549885A JPH0415788B2 JP H0415788 B2 JPH0415788 B2 JP H0415788B2 JP 60125498 A JP60125498 A JP 60125498A JP 12549885 A JP12549885 A JP 12549885A JP H0415788 B2 JPH0415788 B2 JP H0415788B2
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JP
Japan
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pereniporin
methanol
culture
medium
antibiotic
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JP60125498A
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English (en)
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JPS61282087A (ja
Inventor
Takao Kida
Hiroshiro Shibai
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Ajinomoto Co Inc
Original Assignee
Ajinomoto Co Inc
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Description

【発明の詳細な説明】 (産業上の利用分野) 本発明は、新規物質ペレニポリンAに関する。
この物質は植物生長抑制活性及び抗生物質活性を
有し農薬及び医薬の分野で利用される。 (従来の技術) 従来より知られている抗生物質作用と植物生長
抑制作用を併せ持つ物質としては、シクロヘキシ
ミド(特公昭45−22754)、アニソマイシン、トヨ
カマイシン(Agric.Biol.Chem.,36,2013
(1970).),ハービサイジンA,B(J.Antibiot.,
29,863(1976).),ハービマイシン(J.Antibiot.,
32,255(1979).),サイトバリシン(第5回国際
農薬学会講演要旨,b−3,1982),ビアラホ
ス(第5回国際農薬学会講演要旨,a−19,
1982)などが知られており、このうち、ビアラホ
スが除草剤として実用化されている。 又、担子菌の生産する抗生物質としてはポリア
セチレン化合物,テルペノイド化合物,芳香族化
合物,核酸アナログなど(発酵と工業,Vo1.34,
No.11 P843)の他、非蛋白性アミノ酸が知られて
いる(化学と生物14,205(1976)が、これらの物
質の植物生長抑制作用に関する報告例は無い。 (本発明が解決しようとする問題点) 本発明が解決しようとする問題点は、新規で有
用な植物生長抑制作用と抗生物質作用を併せ持つ
物質を提供することにある。 (問題点を解決するための手段) 本発明者らは、上述の問題点を解決するために
新規な植物生長抑制作用と抗生物質作用を併せ持
つ物質の探索を目的として、多数の担子菌の培養
液を探索した結果、ペレニポリア属
(perenniporia)に属する菌株の培養物中に、
Davisの最小培地で、バチルス・ズブチリス
(Bacillus subtilis)AJ 1316の生育阻害作用を有
し、同時に植物の生長を抑制する物質であるペレ
ニポリンAが生産されていることを見出した。そ
して、この有効物質を培養液から純粋に単離し、
理化学的性質を調べ、既知物質との比較検討を行
つた結果、ペレニポリンAは、理化学的性質にお
いて、既知物質と異なつていることを見出した。 本発明は、これらの知見に基づいてなされたも
のである。 本発明のペレニポリンAはペレニポリア
(perenniporia)属に属する担子菌により生産さ
れる。その一例として挙げられるペレニポリア・
メデユラエパニス(perenniporia
medullaepanis)AJ8345,FERM−P8181(以下
AJ8345菌という。)は、本発明のペレニポリンA
を有利に生産する特性を有している。 本発明のペレニポリンAを得るには、ペレニポ
リア属に属するペレニポリンA生産菌を、本物質
を生産する通常の方法で培養することが出来る。
工業的に有利に生産するには、ペレニポリンA生
産菌を好気的条件下で各種栄養物質を含む培地で
通気撹拌培養を行えばよい。 培養条件および培地の組成は、一般の担子菌が
生育するものであればよい。すなわち培地は原則
として炭素源、窒素源、無機塩を含み、必要に応
じて、ビタミン類、先駆物質などを加えても良
い。炭素源としては、例えば、グルコース、アラ
ビノース、キシロース、澱粉、デキストリン、グ
リセリン、マンニトール、有機酸、糖蜜、馬鈴薯
などが、単独で又は、混合物として使用され、窒
素源としては、例えばペプトン、大豆粉、コー
ン・スチープ・リカー、麦芽抽出物、アミノ酸、
米糠、麦芽、尿素、アンモニウム塩など又はこれ
らの混合物が用いられる。又必要に応じて、シリ
コーン油、大豆油、界面活性剤等の消泡剤を加え
ても良い。 培地は液体培地が好ましく、培地のPHは約6.0
〜約8.0が良く、培養温度は、約20〜約35℃に調
節するのが良い。 培養終了後、培養物からペレニポリンAを分
離、採取する方法は、通常の発酵生産物を培養物
から分離採取する方法に準じて行えば良い。すな
わち、各種有機溶媒による抽出法、各種活性吸着
剤によるクロマトグラフイーなどを適宜組み合せ
て、ペレニポリンAを採取する。 次に実施例によりペレニポリンAの製造例を示
すが本実施例は、本発明の範囲をなんら限定する
ものではない。 実施例1 ペレニポリンAの製造ならびに構造解
析 ポテト・デキストロース寒天斜面に生育した
AJ8345菌を可溶性デンプン1%,グルコース2
%,硫酸アンモニウム0.5%,リン酸第一カリウ
ム0.05%,硫酸マグネシウム0.05%,塩化ナトリ
ウム0.05%,ポテトエキス70g/,微量金属*
1ml/の割合で含む発酵培地(500ml容坂口フ
ラスコに100mlずつ分注)に植菌し、27℃で20〜
30日間振盪又は、静置培養した。 *微量金属 CuSO4・5H2O 0.64g FeSO4・7H2O 0.11g MnCl2・4H2O 0.79g ZnSO4・7H2O 0.15g 蒸留水 100ml 得られた培養液6を、ろ過により菌体を除い
た後、除菌液を6の酢酸エチルで2回抽出し、
酢酸エチル層を減圧濃縮、乾固した後、少量のメ
タノールに溶解させた。次に、シリカゲルカラム
クロマトグラフイー(ローバーカラムSi60,サイ
ズB,メルク社製)により精製した。展開溶媒は
メタノール−酢酸エチル(5:95)を用いた。活
性区分を集め、減圧濃縮乾固の後、少量のメタノ
ールに溶解し、Sephadex LH−20を用いたゲル
クロマトグラフイーにより精製した(カラム容積
300ml)。展開には、メタノールを用いた。活性区
分を集め、減圧濃縮後、セミ分取用μBondapak)
C18(登録商標、日本ウオータース製)カラムを用
いたHPLCにより活性成分の精製、単離を行つ
た。移動相には、35%メタノールを用いた。第4
図のように保持時間約58分に、ペレニポリンAを
分取した。本法により、最終的に6の培養液か
らペレニポリンAを19mg単離した。 この様にして得られた抗生物質ペレニポリンA
は、以下に述べるとうりの理化学的性質および生
物学的性質を有する新規な抗生物質である。 (1) 外観:白地の無定形粉末。 (2) 元素分析値:炭素63.6%,水素8.4%,窒素
0.1%(重量比) (3) 分子量:FD−MS m/z;268(M+) (4) 分子式:C15H24O4 (5) 比旋光度:〔α〕24 D−181.1゜(C0.25,メタノー
ル) (6) 融点:164−166℃ (7) 溶解性:メタノール,酢酸エチルに可溶。水
にわずかに溶ける。 (8) 紫外部吸収スペクトル:メタノール溶液中で
の特徴的な吸収極大を示さない。 (9) 赤外部吸収スペクトル:臭化カリウム錠剤中
で測定したスペクトルは、第1図に示す通り。 特性吸収波数(νKBr nax)は、3400、1050、1030各
cm-1にある。 (10) 水素核磁気共鳴スペクトル:重メタノール中
で測定したスペクトルは、第2図に示す通り。 (11) 炭素核磁気共鳴スペクトル:重メタノール中
で測定したスペクトルは、第3図に示す通り。 (12) シリカゲル薄層クロマトグラムのRf値:メ
タノール−酢酸エチル(5:95)0.73 (13) 呈色反応:過マンガン酸カリ陽性,ニンヒ
ドリン陰性 上記の理化学的性状を有する抗生物質ペレニポ
リンAは、下記の化学構造式で示され、他に該当
するものはなく、新規物質である。 実施例2 ペレニポリンAの生物活性 抗生物質ペレニポリンAは、第一表に示した組
成のDavisの最小培地で、バチルス属の細菌の生
育阻止作用を示し、これにポリペプトン,酵母エ
キスを添加した培地では、生育阻止作用を示さな
かつた。その代表的な菌株に対する最小阻止濃度
(MIC)は、第二表の通りである。 第一表 KH2PO4 0.864% (NH42SO4 0.1 Na−Citrate 0.05 KOH 0.226 MgSO4・7H2O 0.04 Glucose 0.5 寒天 1.5 PH7.0 更に、ペレニポリンAは、植物の生長を抑制す
る作用を有し、特にレタス及び食用ビエの種子発
芽の際、根部の伸長を阻害した。詳細は第三表の
通りである。 ペレニポリンAの生物活性 【表】 【表】
【図面の簡単な説明】
第1図はペレニポリンAの臭化カリウム錠剤中
で測定した赤外部吸収スペクトルである。第2図
はペレニポリンAの重メタノール中で測定した水
素核磁気共鳴スペクトルである。第3図はペレニ
ポリンAの重メタノール中で測定した炭素核磁気
共鳴スペクトルである。第4図はペレニポリンA
の高速液体クロマトグラフイーでの分取パターン
図である。

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 1 下記の化学構造式で示される新規物質ペレニ
    ポリンA
JP60125498A 1985-06-10 1985-06-10 新規物質ペレニポリンa Granted JPS61282087A (ja)

Priority Applications (1)

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JP60125498A JPS61282087A (ja) 1985-06-10 1985-06-10 新規物質ペレニポリンa

Applications Claiming Priority (1)

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JP60125498A JPS61282087A (ja) 1985-06-10 1985-06-10 新規物質ペレニポリンa

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JPS61282087A JPS61282087A (ja) 1986-12-12
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JP4619570B2 (ja) * 2001-04-19 2011-01-26 日本農薬株式会社 Mb5747物質及びその塩、その製造法、並びにmb5747物質又はその塩を有効成分とする農園芸用殺菌剤

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JPS61282087A (ja) 1986-12-12

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