JPH04157173A - 耐食性、溶接性および塗装後密着性に優れるクロメート処理鋼板およびこれを用いた有機複合被覆鋼板 - Google Patents

耐食性、溶接性および塗装後密着性に優れるクロメート処理鋼板およびこれを用いた有機複合被覆鋼板

Info

Publication number
JPH04157173A
JPH04157173A JP27878090A JP27878090A JPH04157173A JP H04157173 A JPH04157173 A JP H04157173A JP 27878090 A JP27878090 A JP 27878090A JP 27878090 A JP27878090 A JP 27878090A JP H04157173 A JPH04157173 A JP H04157173A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
silica
steel sheet
corrosion resistance
coating
chromate
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP27878090A
Other languages
English (en)
Inventor
Kenji Takao
研治 高尾
Ryoichi Mukai
亮一 向
Hajime Kimura
肇 木村
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
JFE Steel Corp
Original Assignee
Kawasaki Steel Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Kawasaki Steel Corp filed Critical Kawasaki Steel Corp
Priority to JP27878090A priority Critical patent/JPH04157173A/ja
Publication of JPH04157173A publication Critical patent/JPH04157173A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 〈産業上の利用分野〉 本発明は主として家電製品や自動車車体としてプレス成
形やスポット溶接して用いられるクロメート処理鋼板な
いし、このクロメート処理鋼板に樹脂塗料の薄膜を形成
してなる有機複合被覆鋼板に関するものである。
〈従来の技術〉 近年、家電製品や自動車車体に高耐食性が要求されてお
り、従来の冷延鋼板上にZnめっきもしくはZn系合金
めフきを施した表面処理鋼板が適用されている。 これ
らZn系めっきは素地鋼に対して、犠牲防食機能を有す
るが、このめっき層そのものの防錆性を向上するために
、上記用途では、めっき上にシリカを含有させたクロメ
ート処理層を設けたり、さらにその上に、シリカを含有
させた樹脂塗料の薄膜を設けたものが使用されている。
すなわち、クロメート処理鋼板としては例えは特開昭5
5−91981号公報、特開昭63−137180号公
報に開示されるシリカゾル含有クロメート処理鋼板が知
られてしする。
またさらに腐食の厳しい環境に対してはプレス・組立後
の塗装が十分行き渡らなし)内板袋構造部および曲げ加
工部に高度の裸耐食性が要求され、これに応えるものと
して、例えば特開昭57−108292号公報や特開昭
58−224174号公報等に開示されているように、
Zn系めっき鋼板上にクロメートおよび有機被覆を施し
た有機複合被覆鋼板が開発されている。
これらはいずれもZn系めっき鋼板上に水分散シリカゾ
ルを添加したクロメート液を塗布したり、さらにその上
に樹脂および水分散シリカゾルを含有した塗料組成物を
塗布し高耐食性を発現することを目的としたものである
〈発明が解決しようとする課題〉 これら従来法によるとクロメート中のシリカゾルが腐食
時に生じる腐食生成物を安定保持する機能を発揮するこ
とにより耐食性は著しく改善されるものの、その一方で
、この鋼板をスポット溶接した際に、溶接性を著しく劣
化させることを本発明者等は見出した。 この原因はシ
リカが絶縁物であり、なおかつ溶接時に生じる700〜
800℃程度の温度で分解されないためであり、これが
、溶接性に対する本質的な問題となる。 ざらにシリカ
表面のシラノール基がクロメート−有機複合皮膜間の密
着性に寄与するクロメート中クロム水酸化物と結合する
ことにより、しばしば密着性を損なう事態を招来するお
それがある。
本発明は上述した問題点を解決すべくなされたもので、
比表面積で規定したシリカのクロメート中の分散状態を
さらに規定することにより、耐食性、溶接性および塗装
後密着性に優れる有機被覆鋼板を提供するものである。
〈発明が解決するための手段〉 上記目的を達成するために本発明によれば、鋼板の少な
くとも片面にZnめっき鋼板またはZn系合金めっきを
施し、 その上に、Cr”量か全クロム量に対して80%以下で
、平均粒度が0,05〜3.0μmであり、かつ比表面
積が50〜800 m2/gであるシリカを全クロム量
に対して、10〜500重量%含有させたクロメート溶
液を、付着量としてクロム換算で5〜200 rng/
m2塗布し、焼付けたことを特徴とする耐食性、溶接性
および塗装後耐食性に優れるクロメート処理鋼板が提供
される。
また、本発明によれば、上記クロメート処理鋼板のクロ
メート処理層上に数平均分子量が2000以上の有機樹
脂組成物およびシリカを含有する塗料組成物を乾燥重量
にして0,2〜3.0g/m2塗布してなることを特徴
とする耐食性、溶接性および塗装後密着性に優れる有機
複金被覆鋼板が提供される。
前記塗料組成物中の有機樹脂組成物が数平均分子量が2
000以上のエピクロールヒドリン−ビスフェノールA
型エポキシ樹脂をベースとする樹脂組成物であることが
望ましい。
また、前記塗料組成物中のシリカの平均粒径が0.05
〜3.0μmであり、かつ比表面積が50〜800 m
2/gであることが望ましい。
以下に本発明をさらに詳細に説明する。
本発明の出発素材としては、Znめっき鋼板またはZn
系合金めっき鋼板を用いる。 鋼板に施されるめっきの
種類としては、従来より耐食性を向上させるために用い
られている純Znめっき、Zn−Ni合金めっき(Ni
含有率8〜16wt%)、Zn−Fe合金めっき(Fe
含有率5〜30wt%)等の2元系合金めっき、Zn−
Ni−Cr合金めっき、Zn−Co−Cr合金めっき等
の3元系合金めっき等を用いることができ、またZn−
Co−Cr−Al2O2等の複合分散めっきを用いても
よく、これらのめっきは電気めっきl去によって5色さ
れる。
これらのめっきは鋼板に耐食性を付与するために施され
るのであって、通常は目付量が5〜90 g/m’程度
の範囲である。 この範囲であるのは、−成約に、目付
量が5 gem2未満であると耐食性が不足であったり
し、90g/l112超であるとこれ以上の大幅な耐食
性改善効果かなく、かえって溶接性やプレス加工性を損
なう場合もあるからである。
これらZn系めっき層の上に、第1は高耐食性の付与、
第2には塗装を行った場合に上層塗膜との密着力を付与
するためにクロメート処理を行う。
クロメート付着量としてはクロム換算で3〜500 m
g/m2、好ましくは5〜200 vng/ln2の範
囲とする。 クロム付着量が3 tng/l112未満
であるとクロメート非被覆部が生し、耐食性および塗膜
密着性の観点から好ましくなく、500mg/m2超で
あるとこれ以上の大幅な耐食性改善効果がなく、また、
絶縁皮膜抵抗が著しく高まり、溶接性および電着塗装性
を損なう。  5〜200 rng/m’の範囲では耐
食性、密着性、溶接性、電着塗装性のすべての面で安定
して良好な性能が得られる。
クロメート処理方法としてはロールコータ、ロール絞り
等を用いる塗布型クロメート法、電解クロメート法、反
応型クロメート法等があるが、いずれの方法にしたがっ
てもよいが、シリカゾルを皮膜中に安定に取り込むため
には塗布型クロメート処理が最も通した処理方法である
クロメート処理液は水溶性クロム化合物を主成分とし、
これに適量のリン酸、フッ素等のアニオン、Zn、Ni
、Co等の金属イオン、デンプン、メタノール等の有機
物を必要に応じて添加する。
また、クロメート中Cr”″の比率は全クロム量に対し
て80%以下が望ましい、  Cr6′″量が80%超
であるとアルカリ脱脂時の耐クロム溶出性が劣化するた
めである。
また、本発明のクロメート液中に平均粒度が0.05〜
3,0μmであり、かつ比表面積が50〜800 m”
/gであるシリカを全クロム量に対して、10〜500
重量%添加する。
有機複合被覆鋼板におけるクロメート層は、 ■有機複合被覆層との結合による有機複合被覆層の密着
性の確保、 ■クロメート層自体の環境遮断効果による大気下中性溶
液中での腐食時のカソード反応たる酸素還元反応を抑制
することにより、有機複合被覆鋼板の耐食性、 に寄与する。  しかしながら、その寄与たるや必ずし
も十分大きいとはいえず、特にプレス加工などによって
有機複合被覆が損傷を受けた場合、しばしば耐食性不良
を生じていた。 これを改善するために、本発明におい
てはクロメート溶液中にシリカを添加することにより、
高耐食性を付与する。 クロメート中シリカは、シリカ
表面のシラノール基が腐食環境下に曝されたときに生成
するZn系腐食生成物を安定保持する機能を有するため
に高耐食性を発現するものである。
シリカ粒子の比表面積は50〜800 m2/gとする
。 比表面積が50 m’/g未満であると、腐食生成
物を安定保持するところのシリカ表面の自由シラノール
基が僅少になるため耐食性不良となる。 そこで、比表
面積を50 m2/g以上と規定し、シリカ表面の自由
シラノール基を確保することにより、良好な耐食性を発
現することを可能とするものである。 さらに、シリカ
比表面積が800 va2/g超であるとシラノール基
の数が必要以上に増大しクロメート溶液がゲル化しやす
くなる。
通常シリカの粒度”は0.05μm以下であり、溶媒中
に均一に分散した状態である。 しかしながら、本発明
者らの研究によると、このような均一に分散されたシリ
カを用いると、■スポット溶接することにより、溶接電
極チップか摩耗が促進されて電極面積が減少するために
溶接電流密度が低下し、ナゲツトか形成されない、 ■スポット溶接性時、通電路が僅少になるためにスパー
クが発生し、taの損傷を助長する、 ためにスポット溶損性が著しく劣化するということが判
明した。
したがって、良好な溶接性を確保するためには、均一な
分散を妨げる必・要がある。 シリカを均一に分散させ
ない方法として、車に粗粒シリカを用いる方法とシリカ
1次粒子を2次凝集させる方法とがあるが、車に粗粒が
シリカを用いたのでは、前述した腐食生成物を保持する
のに必要な、十分な比表面積を確保することが困難なの
で、本発明では1次粒子を2次凝集させるのである。 
すなわち、1次粒子を凝集させて、形成される2次粒子
の平均粒度を0.05μm以上とし、良好な溶接性を確
保する。 さらに、2次粒子の平均粒度が3.0μm超
であると、塗膜の均一塗布性を損なうために、好ましく
ない。
粒子を2次凝集させる手段としては、たとえは通常シリ
カゾル中に含まれるNa2O等のアルカリ量を0.05
重量%以下に低減する方法などが挙げられる。 シリカ
ゾル中にNa2Oか含まれると、シリカ粒子表面に対イ
オンとしてNa”が配位し、さらにそのまわりに水和層
を持った電気2重層を形成するために、シリカ粒子同士
の反発によりコロイド状態を維持し、均一に分散される
が、シリカゾル中に含まれるNa2O量を0.05重量
%以下に低減することにより、シリカ表面に電気2重層
を形成させて電荷を持つことを防止し、1次粒子どうし
を2次凝集させるものである。
また、シリカ表面にA jZ ”を所定量付着せしめる
ことによっても2次凝集化は可能である。
シリカ表面にA℃換算にしてシリカ全重量に対してO1
重量%以上のA J23′″を結合させると、部分的に
正に帯電する部位を生じる。 シリカ自身の電価は負で
あるために、シリカ粒子全体としての電価は相殺される
。 ここで、A f ta算にしてシリカ全重量に対し
て20重量%以上の付着は耐食性に有効なシラノール基
の僅少を招来し、望ましくなし1゜ こうして、シリカ
表面にA x jh算にしてシリカ全重量に対して0.
1〜20.0重量%であるA u ”が付着せしめる方
法によってもシリカ表面の電気2重層の形成による電価
を持つことを防止し、1次粒子どうしを2次凝集させ0
.05μm以上3.0μm以下の平均粒度範囲をもつ2
次粒子を好適に得ることができる。
なお、シリカの形態としては、水などの溶媒に分散した
シリカゾル、粉末状のヒユームドシリカなどが挙げられ
るが、いずれを用いてもよい。
クロメート中に添加するシリカは全クロム量に対して、
10〜500重量%とするのがよい。 シリカ量が10
重量%未満であると、腐食成分を安定保持するシラノー
ル基数が僅少となり良好な耐食性が得られないからであ
り、また、500重量%超になるとシラノール基数が増
大し、これがクロメート中のクロム水酸化物と反応する
ため、上層の有機複合被覆層−クロメート層の密着性を
損なうため望ましくない。
さらに、クロメート皮膜中凝集シリカゾルを添加するこ
とにより、光沢度の低減や白色度の上昇が期待でき、鋼
板の色調を調整することも可能となる。
また、クロメート塗布後焼付温度は、鋼板表面の最高到
達温度として、200℃以下が望ましい。  200℃
超であると、第1には、シリカ表面のシラノール基とク
ロメート中のクロム水酸化物との反応量が増大するため
、上層の有機複合被覆層−クロメート層の密着性を損な
うためであり、第2には、鋼板に降伏伸びが生じてプレ
ス加1時にストレッチャーストレインが生じるという材
質上の問題があるためである。
鋼板に、ざらに高度の耐食性を付与する場合に上記クロ
メート皮膜上に、さらにシリカと有機樹脂組成物からな
る複合皮膜が施される。
本発明の鋼板において、複合皮膜中シリカは、表面のシ
ラノール基が腐食環境下に曝されたときに生成するZn
系腐食生成物を安定保持する機能を有するために高耐食
性を発現する。 しかしながら、シリカを車体で鋼板上
に塗布することは不可能であるため、バインダーとして
の有機樹脂が必須である。 このような樹脂組成物の数
平均分子量Mnとしては2000以上が望ましく、また
水酸基価H(にOHmg/樹脂g)としては、 H≧50 であることが望ましい。
数平均分子量が2000未満であると樹脂長が短くなり
、樹脂が編目状に構造を取らないために、シリカのバイ
ンダーとしての機能を果たさす、耐食性および塗料密着
性を著しく損なう。  また、塗料中でのシリカとの相
溶性も劣化する。 また、数平均分子量の上限は特に定
めないが100000超であると、被膜の抵抗が高まり
、電着塗装性およびスポット溶接性を阻害する場合もあ
るので好ましくはtooooo以下であるのが良い。
有機樹脂中のヒドロキシル基は、密着性に寄与する官能
基であるが、本発明者らの研究の結果、この量が50未
満であると、■下地クロメート層との間に強固な密着性
を確保できず、■カチオン電着塗装後の鋼板と電着塗膜
間に良好な密着性を得難い場合がある。 このため、■
アルカリ脱脂時にクロメート中のクロムが溶出する、■
上層に電着塗装および上塗り塗装した後、湿潤環境に曝
されると、クロメート−有機複合皮膜間もしくは電着塗
膜−有機複合皮膜間の密着が不良となり、塗膜剥離が生
じるという問題が発生する場合がある。 したがって、
エポキシ樹脂の水酸基価Hの量は50以上であることが
望ましい、 また、水酸基価Hの上限は特に定めないが
この値が高くなると、塗料化したときのシリカゾルとの
相溶性を失い、塗料の凝集・ゲル化をもたらす場合があ
る。
有機樹脂としてはエピクロールヒドリン−ビスフェノー
ルA型エポキシ樹脂をヘースとする樹脂組成物を用いる
のがより望ましい。
エポキシ樹脂としてはグリシジルエポキシ、グリシジル
アミン、脂肪族エポキサイド、脂環族エポキサイド等が
あるが強靭性、耐食性の見地から本発明鋼板においては
エピクロールヒドロン−ビスフェノールA型エポキシ樹
脂が最も適する。 その具体例としてはエピフート10
10.1009.1007.1004(いずれもシェル
化字味製)等の市販品が挙げられる。
また、望ましくはエポキシ樹脂末端のオキシシラン環に
ジアルカノールアミンを付加する。
これは、エポキシ樹脂と一級ヒドロキシル基を安定かつ
より多く結合されることにより、皮膜中シリカを安定に
結合されることを目的としている。  これに用いるジ
アルカノールアミンとしでは、たとえばジェタノールア
ミン、ジブロバノールアミン、ジェタノールアミン等が
挙げられる。
さらに、必要に応じて、上記樹脂組成物の一部をウレタ
ン変性することも可能であるし、また、塗料中にメラミ
ンやヘンゾグアナミンのようなアミン系樹脂を架橋剤と
して配合してもよい。
なお、複合被膜中の重膜中のシリカは、有機複合皮膜に
よる耐食性をより高めるために添加する。 これは、シ
リカ表面のシラノール基が腐食環境下に曝されたときに
生成するZn系腐食生成物を安定保持する機能を有する
ためである。 有機複合皮膜による耐食性をより高める
ために添加する。 その形態としては水分散型コロイダ
ルシリカゾル、有機溶剤分散型コロイダルシリカゾル、
およびヒユームドシリカなどであり、いずわも上述の有
機お(脂とともに水もしくは有機溶剤中に分散して用い
る。
シリカ粒子の比表面積は50〜800 m2/gとする
。 比表面積が50 m2/g未満であると、腐食生成
物を安定保持するところのシリカ表面の自由シラノール
基が僅少になるため耐食性不良となる。 そこで、比表
面積を50 m2/g以上と規定し、シリカ表面の自由
シラノール基を確保することにより、良好な耐食性を発
現することを可能とするものである。 さらに、シリカ
比表面積が800 m2/g超であるとシラノール基の
数か必要以上に増大しクロメート溶液がケル化しやすく
なる。
シリカの粒度は特に限定するものでわないが、クロメー
ト中のシリカで既に説明したのと同様に、溶接性および
塗装後密着性の観点からシリカの平均粒度が0.05〜
3.0μmの範囲で、特に良好な性能を示す。
クロメート層上に塗料薄膜を設けた鋼板のスポット溶接
性は、クロメート処理層中のシリカと、塗料組成物中の
シリカの両者によって影響されるので、クロメート処理
層中のシリカを前述の如く規定することによって溶接性
の改善がみられるが、これに加えて塗料薄膜中のシリカ
をも規定することにより、−層の溶接性の改善が可能と
なる。
なお、塗料組成物中シリカゾルと樹脂組成物の乾燥重量
比率は、樹脂100重量部に対してシリカゾル10〜1
00重量部とする。 シリカゾル量が10重量部未満で
あると、上述した理由で良好な耐食性が得られないから
であり、また、100重量部超になると樹脂組成物との
相溶性が得られなくなり、塗料化して鋼板上に塗布する
ことが困難になるためである。
本発明の塗料組成物中に必要に応して、シランカップリ
ング剤を配合することもできる。
このシランカップリング剤により、基体樹脂とシリカゾ
ルとが結合され、シリカゾルを安定固定する上で有効で
ある。  このような、シランカップリング剤としては
ビニルシラン、メタクリロキシシラン、エポキシシラン
、アミノシラン、メルカプトシラン等が知られているが
、このうち、アミノシランは本発明で用いられる樹脂組
成物との相溶性が不良であるため不適である。 また、
シランカップリング剤は耐食性に寄与するシリカゾル表
面のシラノール基と結合し、これを消失せしめるために
、必要量以上の添加は良好な耐食性を維持する上で有害
である。 シリカゾル100重量部に対して、シランカ
ップリング剤20重量部超の添加はこの観点から好まし
くない。
以上のように配合してなる本発明の塗料組成物?クロメ
ート皮膜上に塗布する方法としては、工業的に一般に用
いられる、ロールコータ−法、エアーナイフ法等の方法
が用いられる。 本発明鋼板の塗料組成物の塗布量は、
乾燥重量にして0.2〜3.0g/m’とする。
0.28/l112未満であると耐食性が劣り、3.0
g/m2超では皮膜抵抗が高まるためスポット溶接性お
よび電着塗装性が劣化する。
有機複合皮膜は鋼板表面の最高到達温度とし  ゛て、
200℃以上200℃以下で焼き付ける。
100℃以下の温度では十分乾燥されず溶剤が塗膜中に
残存するために耐食性を損なうからであり、200℃超
であると、鋼板に降伏伸びが生してプレス加工時にスト
ツチャーストレインが生じるという材質上の問題がある
ためである。
〈実施例〉 以下、本発明の効果を実施例に基づいて具体的に説明す
る。
(実施例1) 板厚0.7mmの低炭素冷延鋼板上に第5表に示す所定
のZnまたはZn合金めっきを被覆した試料の表面にロ
ールコータ−を用いて第2表に示す所定量の塗布型クロ
メート処理を行い、最高到達板温130℃で焼付けた。
 さらに、一部の鋼板についてはその上に第4表に示す
有機複合皮膜をロールコータ−で塗布し、最高到達板温
160℃で焼ぎ付けた後、直ちに水冷・乾燥し、試験に
供した。 第3表に塗料のベースレジンの明細を、第1
表に添加するシリカゾルの明細を示した。 また、樹脂
および塗料の調合は下記(1)および(2)に塗料番号
3について代表的に示した方法により行った。
なお、各性能評価法の詳細は以下の通りである。
また、第1表中の比表面積はN2ガスを用いたBET法
による値、第1表中の平均粒度は遠心沈降粒度分布測定
による平均粒度、第4表中のETCはエチルセロソルブ
、第5表中のZn−NiはNi分は12*t%のZn−
Ni合金めっき、AはNi:12wt%、Cr:1wt
%のZn−Ni−Cr合金めっき、BはCo 1wt%
、Cr:0.8wt%、”203  : 1wt%のZ
n−Co−Cr−AJ2203合金めっきを示す。
第5表から明らかなように本発明例はいずれも耐食性、
溶接性等に優れたクロメート処理鋼板ないし有機複合被
覆鋼板である。
酊]L性 ■塩水噴π 4時間 5%NaCu溶液35 ℃ ■乾燥   2時間 60℃ ■湿潤   2時間 95%RH 50℃ を1サイクルにする複合サイクル腐食試験を行い、赤錆
の発生するサイクル数で評価した。
塗装後耐水2′密 性 試験をリン酸塩処理(PB  L3020、日本パーカ
ー社製)後、カチオン電着塗装(パワートップU−60
0、日本ペイント■製)を20μm施し、1フO℃X2
0分焼付、さらにその上に上塗り塗装(ルーガーベイク
 ホワイト、関西ペイント■社製)を35μm施し、1
40℃×30分焼き付けた後40℃純温水温水浸漬0日
間行い、NTカッターを用いて2mm角10×10枡目
のゴバン目をいれ、テープ剥離後の塗膜残存率を測定す
ることにより耐水2次密着性を評価した。
電着塗装性 パワートップU−100(日本ペイント■製)を電着電
圧100■、浴温28℃、180秒通電した後、170
℃x20分焼付を行い、電着塗膜上に発生したガスビン
数を測定し評価した。
O:0〜6個/ c m 2 △ニア〜10個/ c m 2 x:10個/ c m 2以上 溶接性 先端6 m mφの銅−クロム合金の溶接チップを用い
、加圧力200kgf、電流9kA、溶接時間f OH
zで連M溶接を行い、ナゲツトが形成されなくなる打点
数で溶接性を評価した。
O:3000点以上 △:1000〜3000点 x : i ooo点未満 (1)末端アミン変性エポキシ樹脂フェスの調整 還流冷却器、撹拌装置、温度計、および窒素ガス吹き込
み装置を付した反応装置に二ビコート1009(シェル
化学■社製エポキシ樹脂。
エポキシ当量3000)300gに対してエチルセロソ
ルブ 46/gを加え、80℃まで昇温し、均一溶液と
した。 次にこの溶液にジェタノールアミン10.5g
を1時間かけて滴下後、80℃3時間反応させ、エポキ
シ樹脂フェス(固形分40%)を調整した。 反応の終
点はエポキシ基の消滅を化学分析により確認した。
(2)溶剤分散シリカ添加塗料の調整 (1)で得られた末端アミン変性エポキシ樹脂フェス4
5gにエチルセロソルブに分散したシリカゾル(比表面
積: 150m2/g、水分:2重量%、Na2O: 
0.005重量%以下、平均粒度0.3μm、固形分2
0%)60gおよびエチルセロソルブ95gを添加しデ
イスパーで10分間撹拌し、溶剤分散シリカ添加塗料(
固形分15%)を調整した。
!PJi表 矛2表 53表 第4表 〈発明の効果〉 本発明は以上説明したように構成されているので、本発
明の有機複合被覆鋼板は溶接性に優れ、かつ耐食性、塗
料密着性が良好であり、自動車車体用をはじめ広く利用
することができる。

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 (1)鋼板の少なくとも片面にZnめっきまたはZn系
    合金めっきを施し、 その上に、Cr^6^+量が全クロム量に対して80%
    以下で平均粒度が0.05〜3.0μmであり、かつ比
    表面積が50〜800m^2/gであるシリカを全クロ
    ム量に対して、10〜500重量%含有させたクロメー
    ト溶液を、 付着量としてクロム換算で5〜200mg/m^2塗布
    し、焼付けたことを特徴とする耐食性、溶接性および塗
    装後密着性に優れるクロメート処理鋼板。 (2)請求項1記載の鋼板のクロメート処理層上に数平
    均分子量が2000以上の有機樹脂組成物およびシリカ
    を含有する塗料組成物を乾燥重量にして0.2〜3.0
    g/m^2塗布してなることを特徴とする耐食性、溶接
    性および塗装後密着性に優れる有機複合被覆鋼板。 (3)塗料組成物中の有機樹脂組成物が数平均分子量が
    2000以上のエピクロールヒドリン−ビスフェノール
    A型エポキシ樹脂をベースとする樹脂組成物である請求
    項2記載の耐食性、溶接性および塗装後密着性に優れる
    有機複合被覆鋼板。 (4)塗料組成物中のシリカの平均粒径が 0.05〜3.0μmであり、かつ比表面積が50〜8
    00m^2/gである請求項2又は3に記載の耐食性、
    溶接性および塗装後密着性に優れる有機複合被覆鋼板。
JP27878090A 1990-10-17 1990-10-17 耐食性、溶接性および塗装後密着性に優れるクロメート処理鋼板およびこれを用いた有機複合被覆鋼板 Pending JPH04157173A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP27878090A JPH04157173A (ja) 1990-10-17 1990-10-17 耐食性、溶接性および塗装後密着性に優れるクロメート処理鋼板およびこれを用いた有機複合被覆鋼板

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP27878090A JPH04157173A (ja) 1990-10-17 1990-10-17 耐食性、溶接性および塗装後密着性に優れるクロメート処理鋼板およびこれを用いた有機複合被覆鋼板

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JPH04157173A true JPH04157173A (ja) 1992-05-29

Family

ID=17602077

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP27878090A Pending JPH04157173A (ja) 1990-10-17 1990-10-17 耐食性、溶接性および塗装後密着性に優れるクロメート処理鋼板およびこれを用いた有機複合被覆鋼板

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JPH04157173A (ja)

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH05171456A (ja) * 1991-11-21 1993-07-09 Sumitomo Metal Ind Ltd 耐チッピング性に優れた自動車外装用鋼板

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH05171456A (ja) * 1991-11-21 1993-07-09 Sumitomo Metal Ind Ltd 耐チッピング性に優れた自動車外装用鋼板

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP3418177B2 (ja) 燃料タンク用表面処理鋼板及びその製造方法
JP2003513141A (ja) 導電性有機塗料
CA1292648C (en) Highly corrosion-resistant, multi-layer coated steel sheets
US5294485A (en) Organic composite coated steel strip having improved corrosion resistance and weldability
CA1253113A (en) Applying hexavalent-chromium composition including particulate metal on metal coating substrate
JPH04180574A (ja) 有機複合めっき鋼板の製造方法
JP2690629B2 (ja) 耐食性およびスポット溶接性に優れた有機複合被覆鋼板
JPH04157173A (ja) 耐食性、溶接性および塗装後密着性に優れるクロメート処理鋼板およびこれを用いた有機複合被覆鋼板
JPH08323914A (ja) 耐クロム溶出性および加工後耐食性に優れた有機複合被覆鋼板
JPH0762268A (ja) プライマー塗装鋼板およびこのものに用いられるプライマー組成物
JPH03270931A (ja) 耐食性および溶接性に優れる有機複合被覆鋼板の製造方法
JP2976405B2 (ja) 耐水二次密着性と加工後耐食性に優れた有機複合被覆鋼板
JPH04143296A (ja) 塗膜の鮮映性にすぐれる電着塗装鋼板及びその製造方法
JPH05115838A (ja) 耐食性および溶接性に優れる自動車用表裏異種表面処理鋼板
JPH01312082A (ja) 耐食性および塗膜密着性に優れた有機被覆鋼板の製造方法
JP3503194B2 (ja) 有機複合被覆鋼板
JPH10176281A (ja) 耐水二次密着性と電着塗装性に優れる有機複合被覆鋼板
JPH0473141A (ja) 耐食性および溶接性に優れる有機複合被覆鋼板
JP3458553B2 (ja) 耐水二次密着性と加工後耐食性に優れた有機複合被覆鋼板
JP3260904B2 (ja) カチオン電着塗装性と耐食性に優れる有機複合被覆鋼板
JPH0874065A (ja) 耐孔あき性および加工後耐食性に優れた有機複合被覆鋼板
JPH05138805A (ja) 加工後耐食性に優れた有機複合被覆鋼板
JPH05138804A (ja) 加工後耐食性に優れた有機複合被覆鋼板
JPH06234187A (ja) 加工後耐食性に優れた有機複合被覆鋼板
JPS627539A (ja) 溶接性、加工性、耐食性の優れた塗装鋼板