JPH04153509A - 可変バルブタイミング装置 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明は、油圧駆動によりタイミングプーリに対するカ
ムシャフトの回転位相を変更するタイプの可変バルブタ
イミング装置の油圧供給装置に間する。

〔従来の技術〕

従来この種の可変バルブタイミング装置の一例として特
開昭６３−１３１８０８に記載されたものがある。これ
は、第２図に示したように、タイミングプーリ１とカム
シャフト２の間にスリーブ３を噛合させて設け、タイミ
ングプーリ１の回転をカムシャフト２に伝達可能とする
と共に、スリーブ３を紙面に見て左右に移動させること
によってタイミングプーリ１とカムシャフト２の相対位
相がずれるようになっており、それによってバルブタイ
ミングが変更される。スリーブ３は、その内外周にリン
グ歯車状に歯が設けられ、その内外周の歯のうち少なく
ともいずれか一方の歯がはす歯に構成され、この外周に
設けたアウタ歯をタイミングブーＴＪ　１の内周に設け
たインナ歯に、内周に設けたインナ歯をカムシャフト２
の外側に設けたアウタ歯に、それぞれ噛合させて取付け
られている。上記スリーブ３の軸方向両脇には、油圧室
４．５を形成し、その油圧室４．５の夫々に図示しない
オイルポンプからの油圧を供給する２系統の油圧供給手
段として、油通路１３．１４が連通されている。

油通路１３は、カムシャフト２の左端とフタ２２によっ
て形成された空間１３１と、カムシャフト２左端からカ
ムシャフト２内の軸方向へ開けられた孔１３２と、カム
シャフト２のジャーナル部に設けられた油溝１３３と、
カムシャフト２の油溝１３３に通じシリンダヘッド内に
設けられた孔１３４とからなる。

一方、油通路１４は、カムシャフト２内に形成された孔
１４１と、カムシャフト２のジャーナル部に設けられた
油溝１４２と、前記油溝１４２に通じシリンダヘッド内
に設けられた孔１４３とからなる。

前記油通路１３．１４は電磁弁２０．２１を介し、リタ
ーン通路１８．１９及び、メインギヤラリ１７に連通さ
れている。メインギヤラリ１７は、エンジンのオイルポ
ンプに連通されており、リターン通路１８．１９は、オ
イルパンへ連通されている。前記電磁弁２０．２１は、
三方向弁であり、油通路１３．１４を、リターン通ＷＭ
１８．１９かメインギヤラリ１７のどちらか一方に連通
されるよう切り換えられる。たとえば、第２図において
、前記スリーブ３を左側へ移動させる際には、電磁弁２
０によって油通路１３はリターン通路１８に連通され、
を磁弁２１によってリターン道路１９が閉じられる。よ
ってオイルポンプに連通したメインギヤラリ１７は油通
路１４と連通し、油圧室５にオイルポンプからの油圧が
供給される。油圧室４の油は油通路１３を遺りリターン
通路Ｉ８からオイルパンへ戻る。

逆に、前記スリーブ３を右側へ移動させる際には、電磁
弁２１によって油通路１４はリターン通路１９に連通さ
れ、電磁弁２０によってリターン通路１８が閉しられる
。よって前記メインギヤラリ１７は油通路１３と連通し
、油圧室４にオイルポンプからの油圧が供給される。油
圧室５の油は油通路１４を通りリターン通路１９からオ
イルパンへ戻る。

〔発明が解決しようとする課題〕

このような可変バルブタイミング装置においては、作動
応答性の向上が望まれているが、作動応答性を向上させ
るには、上記したスリーブ３の移動速度を速くする必要
がある。

ところが、前記スリーブの移動時において前記スリーブ
にかける力はそのスリーブの軸方向両脇にある油圧室の
どちらか一方からのみの力であり、もう片方の油圧室に
は、充填されている油の逃げに対する抵抗が背圧となっ
てかかっているため、作動応答性が良くなかった。

従って、本発明では、前記スリーブの移動時において前
記スリーブの軸方向両脇の油圧室それぞれに正と負の油
圧をかけることによって、作動時の前記背圧を除去し応
答性を向上させることを目的とする。

〔課題を解決するための手段〕

本発明の上記目的は、以下の構成によって達成される。

すなわち、本発明は、内外周面のうち少なくとも一方の
歯がはす歯で形成されたリング歯車状スリーブを介し、
タイミングブーりとカムシャフトとが同軸上に噛合連結
されると共に、前記スリーブの軸方向両脇に形成された
油圧室の油圧の変化に応し、前記スリーブが軸方向に移
動し、前記タイミングプーリと前記カムシャフトとが相
対回動することにより、バルブタイミングが変更される
可変バルブタイミング装置において、前記スリーブの軸
方向両脇の前記油圧室の各々には、一方の油圧室の油を
加圧すると同時に、他方の油圧室の油を減圧する加減圧
手段が連結されることを特徴とする。

〔作用〕

一方側の油圧室に連通した加減圧手段により該−右側の
油圧室の油が加圧されると、その正の油圧によりスリー
ブは押されて移動するが、このとき他方側の油圧室に連
通した加減圧手段では減圧を行なう。従って、前記他方
側の油圧室の油は、その負圧により前記加減圧手段の方
向へ吸引される。このため、前記他方側の油圧室の油の
逃げに対する抵抗である背圧は、この負圧により打ち消
され、前記一方便の油圧室からの加圧に対する抵抗が大
幅に減少し、作動応答性が向上する。

〔実施例〕

以下、この発明の実施例を図面に基づいて説明する。

第１図は本発明に係る可変バルブタイミング装置の実施
例を示し、まず、この実施例の構成を説明する。

本実施例では、図示しない吸気弁を開閉するカムが取り
付けられた吸気用のカムシャフト２に、吸気弁のバルブ
タイミングを可変とする可変バルブタイミング装置が備
えられており、吸気弁のバルブタイミングは、軽負荷時
に遅れ側に設定され、高負荷時には進み側に設定される
ようこの可変バルブタイミング装置により制御される。

タイミングプーリ１とカムシャフト２間には、内外周に
、第１図（ｂ）に示すような、はす歯を有するリング歯
車状のスリーブ３が、タイミングプーリ１からの回転力
をカムシャフト２に伝達可能に噛合されている。

前記タイミングプーリ１とカムシャフト２間における、
前記スリーブ３が収納される空間は、スリーブ軸方向長
さよりも長く延設され、それによってスリーブ軸方向両
脇に形成される空間には、油が充填され、油圧室４．５
として構成される。

なお、本実施例では、第１図（ａ）において、前記スリ
ーブ３がａ゛方向側にあるとき、吸気弁のバルブタイミ
ングは遅れ側のタイミングとなり、ｂ゛方向側にあると
き、進み側のタイミングとなるよう構成されている。

前記油圧室４．５はそれぞれの油を加圧、減圧するため
の加減圧装置６の圧力室７．８にそれぞれ油通路１１．
１２を介して連通されている。

その油通路１１．１２はそれぞれ前記圧力室７．８から
発し、シリンダヘッドのカムシャフトジャーナルに設け
られた油孔１１１．１２１へ連通しており、そのそれぞ
れがカムシャフト表面の油溝１１２．１２２に通じ、そ
れら油溝１１２．１２２は、それぞれ前記スリーブ３両
端の前記油圧室４．５と、カムシャフト２内に設けられ
た連通孔１１３．１２３によって連通されている。

前記加減圧装置６には、その内部空間を二つの空間に仕
切り、装置６内にてスラスト方向移動するピストン１０
と、そのピストン１０に仕切られることによって形成さ
れ、ピストン１０の移動によってそれぞれの体積を変化
させる圧力室７．８と、そのピストン１０が装置内をス
ラスト方向移動するよう駆動させる電動ステップモータ
９とが備えられている。

本発明による可変バルブタイミング装置の油圧回路構造
は上記のように基本的には閉回路である。

しかし、各部材間に生じる隙間から油の漏れがあるので
、本実施例においては、前記油通路１１．１２に、それ
ぞれ油を補給するためにオイルポンプ１５からの油を供
給する油補給用通路１３．１４が連結される。油補給用
通路１３．１４の途中にはそれぞれその通路１３．１４
内の管路抵抗を可変とする弁１６．１７を設けである。

本実施例の可変バルブタイミング装置を制御する制御手
段１８は、機関の負荷を検出するとともに、負荷に応じ
たバルブタイミングとなるよう電動ステップモータ９の
作動を制御し、また、検出された負荷より演算されたバ
ルブタイミングと実際のバルブタイミングとの差を検出
し、その差がそのときの油の漏れ量によるものと判断し
、その差分に応じた油量をオイルポンプ１５から補給す
るよう前記油補給用通路１３．１４に設けられた弁１６
．１７の絞り量を調整制御する。

次に上記の構成による作用を説明する。

機関の運転環境が変化し、上記可変バルブタイミング装
置を作動させる必要が生じたときにおいて、例えば前記
制御手段１８によって機関が低負荷状態にあると検出さ
れた時には、制御手段１８によって、前記電動ステップ
モータ９に対し、第１図（ａ）に示すように、前記ピス
トン１０をａ方向に移動させるよう指令を出し、スリー
ブ３をｂ゛方向移動させる。

このとき、前記ピストン１０によって圧力室７の油は圧
縮され、油通路１１を通って前記スリーブ３のａ°方向
側の油圧室４内へ入り、その油圧によって油圧室４を押
し広げようと前記スリーブ３をｂ°方向へ押す、これに
対し、前記スリーブ３の後側の油圧室５内の油は、圧力
室８が拡張され負圧が発生するので前記油通路１２を通
って圧力室８内へ吸引される。

従って、可変バルブタイミング装置作動時において前記
スリーブ３には、背圧がかからずその両脇から同方向の
押圧力と引張力が同時に作用するため、その移動は非常
に迅速になる。

前記スリーブ３をある位置で停止させる場合、前記スリ
ーブ３の移動可能な範囲において、スリーブ３がその範
囲の端で停止する場合の外は、スリーブ３の動きを規制
する固定的なストッパがないため、前記スリーブ３両端
にかける油圧の釣合いによって停止する。ところが、油
は各部材間の隙間から少しずつ漏れ出てくるため、油量
不足をきたし、油圧が低下してくる恐れがある。よって
、本実施例においては、制御手段１８によって、演算さ
れたバルブタイミングと、実際に検出されたバルブタイ
ミングとの差を算出し、その差が油の漏れによって生じ
たものとして、その差分に対応する量の油を、制御手段
１８で制御される前記弁１６．１７によって油補給用通
路１３．１４の管路抵抗を調整しながら、オイルポンプ
１５から補給するようにしている。

以上、本発明による特定の一実施例について説明したが
、本発明はかかる実施例に限定されるものではなく、本
発明の範囲にて種々の実施例が可能なものである。たと
えばピストン１０の駆動方法として、電動ステップモー
タ９以外にも、パワステポンプ圧力や、吸気管負圧を利
用したものが考えられる。そして、それら加減圧装置の
駆動源が機関の回転数に影響されない駆動源であれば、
機関が低回転のときでも大きな油圧を得ることが可能で
ある等、安定した作動をえることができる。

また、本実施例では、スリーブ前後の油圧室４．５にそ
れぞれ共通の加減圧装置６を用い、同時に同じ力で加圧
、減圧をしているが、前記油圧室４．５それぞれに別個
の加減圧装置を用い、それらを別々に制御することも考
えられる０例えば、状況に応じて加圧力、減圧力の大き
さ、バランス等を変えるなどして、その状況に最も敵し
た状態に制゛御することが可能である。

〔発明の効果〕

本発明によればスリーブ両脇の油圧室の油には片方に正
圧、もう片方に負圧がかけられる。すなわち、押される
側に負圧をかけることで、背圧が打ち消され、抵抗が大
幅に減少するため、可変バルブタイミング装置の作動応
答性が飛躍的に向上する。

また、片側から大きな力で加圧するのではなく、両側か
ら力を加えて結果として大きな力になるような構成とな
っているため、駆動源として特別に強力なものを用いる
必要がない。

【図面の簡単な説明】

第１図（ａ）は本発明による可変バルブタイミング装置
の実施例の油圧回路の構成図を示し、第１図（ｂ）は本
発明に使用する可変バルブタイミング装置のスリーブ３
外周面の一部（Ａ部）をスリーブ径方向から見た拡大図
を示す。 第２図は従来の技術による可変バルブタイミング装置の
油圧回路の構成図を示す。 符号の説明 １−・・・−−−−−一タイミングプーリ２−−−〜−
−−−−−−−カムシャフト３−−−−−−−−−−−
スリーブ ４．５−・−油圧室 ６　・−・・−−−−−一加減圧装置 ７．８−　圧力室 ９−−−−〜・−・−加減圧装置の駆動源出願人　　ト
ヨタ自動車株式会社

Claims (1)

【特許請求の範囲】
1. 内外周面のうち少なくとも一方の歯がはす歯で形成され
   たリング歯車状スリーブを介し、タイミングプーリとカ
   ムシャフトとが同軸上に噛合連結されると共に、前記ス
   リーブの軸方向両脇に形成された油圧室の油圧の変化に
   応じ、前記スリーブが軸方向に移動し、前記タイミング
   プーリと前記カムシャフトとが相対回動することにより
   、バルブタイミングが変更される可変バルブタイミング
   装置において、前記スリーブの軸方向両脇の前記油圧室
   の各々には、一方の油圧室の油を加圧すると同時に、他
   方の油圧室の油を減圧する加減圧手段が連結されること
   を特徴とする可変バルブタイミング装置。