JPH04153306A - 導電性繊維 - Google Patents

導電性繊維

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JPH04153306A
JPH04153306A JP27153190A JP27153190A JPH04153306A JP H04153306 A JPH04153306 A JP H04153306A JP 27153190 A JP27153190 A JP 27153190A JP 27153190 A JP27153190 A JP 27153190A JP H04153306 A JPH04153306 A JP H04153306A
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conductive
polymer
fibers
carbon black
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正夫 河本
Kazuhiko Tanaka
和彦 田中
Yoshiteru Matsuo
義輝 松尾
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Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 (産業上の利用分野) 本発明は、除電性能に優れた複合繊維、とりわけ繊維物
性、実着用耐久性に優れた除電性能をもつ導電性繊維に
関するものである。さらに詳しくは、導電性カーボンブ
ラックと、特定の熱可塑性エラストマーからなる導電ポ
リマー層(A)と、繊維形成性熱可塑性ポリマーからな
る保護ポリマー層(B)とが複合されてなる除電性能に
優れた複合繊維であって、かかる複合繊維は全体として
は導電性カーボンブラックの含有量が少量であるにらか
かイつらず優れた制電性能を有し、通常の非導電性繊維
に当該複合繊維を0.01〜10重量%添加するだけで
優れた除電性能を有ずろ布帛が得られ、かつ実着用2年
以上経過してもその除電性能はあまり低下しない導電性
繊維に関するものである。
しかも本発明により単繊維デニールが5デニル以下の細
デニール化が可能となり、実際の布帛に用いられた時の
風合が従来のちのより良好なものが得られることが可能
となったものである。
(従来の技術) 従来から除電性能の優れた繊維としての導電性繊維につ
いては種々の提案がなされており、たとえば導電性を有
さない繊維の表面に金属メツキして導電性を付与せんと
したしのや導電性カーホンブラックを樹脂やゴム類に分
散さけたあと、これを繊維表面にコートすることによっ
て導電性被覆層を形成せしめたらの等がある。しかし、
これらは製造工程が複雑化して技術的に困難な方法によ
って得られるものであったり、導電性繊維を実用に供す
るため準備段階たとえば製織編のための精練工程での薬
品処理や実際の使用における摩耗や繰返し洗濯といった
外的な作用によって導電性が容易に低下して実用の域を
脱してしまうという問題があった。他の導電性繊維とし
て、スチール繊維のような金属繊維が除電性能の優れた
ものとして知られているが、金属繊維はコストが高く、
しかも一般の有機素材とはなじみにくく紡績性不良とな
ったり、製織・染仕上工程でのトラブルの原因となった
り、着用時の洗濯による断線・脱落が生じやすく、さら
には通電性に基づく感電・スパークの問題、布地の溶融
トラブル等の原因となっていた。さらにまた別のタイプ
の導電性繊維として、導電性カーボンブラックを均一に
分散させたポリマーを繊維化する方法が提案されている
が、カーボンブラックを多量に含有するために繊維の製
造が難かしく、収率も悪く、コスト高であり、かつ繊維
物性が著しく低下し、特殊な工程を用い一 る以外に製品化が困難というのが現状である。そして、
これらの問題を少しでも解消しようという目的での提案
があり、たとえば米国特許第3.803,453号公報
にあるごとく、芯鞘複合タイプの芯成分ポリマーに導電
性カーボンブラックを含有させ、それを通常の繊維形成
性ポリマーからなる鞘で包み込もうという方法である。
あるいは特公昭53−44579号公報等で提案されて
いる如く、導電性カーボンブラックを含む芯成分のかな
りの部分が鞘をつきぬけて繊維の表面に露出している例
もある。前者の場合、繊維性能を保つため芯部を50%
以下にする必要があり、そのため非導電性の鞘が厚く包
囲しているため低カーボン含有量では充分な性能が発揮
されず、後者はそれを改良しようとするものであるが、
カーボンを含む芯部が沢山表面に出ているために耐薬品
性、耐久性に劣り剥離その他のトラブルを生じやすい。
さらに特開昭52−152513号公報では導電性カー
ボンを含む導電性ポリマー層とそれと同じポリマーで導
電性カーボンを含まない非導電性ポリマー層とを多層状
に張合わせた繊維が、上記単一の芯鞘型導電性繊維の除
電性能向上と成分層間の剥離防止を中心とした耐久性向
上を目的として提案されているらのの、この場合もやは
り導電性カーボンブラックを含む層が表面に露出しすぎ
ているため耐薬品性、耐久性の向上は認められない。
一方、特開昭53−147865号公報や特開昭543
4470号公報等においては、有機導電性物質を含有す
る線状重合体を繊維形成性重合体内に筋状分散の形で分
散せしめた導電性繊維が提案されているが、これらにお
いては導電性成分が繊維表面ではなく内部に入っている
ために剥離、表面摩擦、洗濯等の耐久性が向上するとい
うものである。しかし、この場合、有機導電性物質を含
有する線状重合体はそれと全く相溶性のない繊維形成性
重合体に筋状分散つまり長さ方向へは非連続状態で分散
混合しているわけで、繊維強度には全く寄与しないため
繊維強度の低下は避けることができない。
また、もつとも重要な繊維性能である導電性が筋状分散
によって変化するため、製造条件、製品品さらに、−船
釣に非相溶重合体を混合分散させた場合、分散成分は1
00%完全に非分散ポリマーに包み込まれるものではな
く一部表面に露出するため、その部分からの導電性重合
体の一部脱落の可能性もある。また、このような繊維を
製造する場合の工程調子、たとえば紡糸吐出におけるバ
ルーニングをみても異常に大きく、口金汚れや断糸が多
く発生して生産性の非常に低いものとなってしまう。
(発明が解決しようとする課題) 本発明者らはすでに特開昭55−103885号や特願
昭57−10645において以上のような従来の多数の
公知の導電性繊維に関する欠点や問題点を克服した除電
性能に優れた導電性複合繊維を提案している。本発明者
は、さらに詳細な検討、とりわけ、実際に着用を続けた
場合の除電性能の低下がほとんどなく、性能が長期にわ
たり維持されている優れた導電性複合繊維てあり、しか
も単繊維デニルが5デニール以下の細デニール化が可能
ならしめる技術を見出し本発明に到達したものである。
(課題を解決するための手段) 本発明の骨子とするところは、導電性カーホンブラック
を15〜50重量%含有する熱可塑性エラストマーから
なる導電ポリマー層(A成分)と繊維形成性熱可塑性ポ
リマーからなる・保護ポリマー層(B成分)とが複合さ
れてなり、且つ保護ポリマー層が繊維表面周長の60%
以上を占有し、繊維全体重量の30重量%以上を形成し
、しかも単繊維デニールが5デニール以下であることを
特徴とする導電性複合繊維である。
本発明において、A成分に含まれる導電性カーボンブラ
ックの量は15〜50重量%、好ましくは20〜40重
量%である。導電性カーホンブラックの含量が15重量
%より少ない場合には好ましい導電性が得られず、充分
な除電性能は発揮されない。
方、50重量%を越える量にした場合には、導電性のよ
り一層の向上は認められず、芯成分ポリマーの流動性が
著しく低下して紡糸性か極端に悪化するので好ましくな
い。
本発明において通常用いる導電性カーボンブラックは1
0−3〜102Ω・cmの固有電気抵抗を有ずろものが
よい。周知の如く、カーホンブラックは完全に粒子状分
散をしている場合は一般に導電性が不良であって、スト
ラクヂャーと呼ばれる連鎖構造をとると導電性か向上し
て導電性カーホンブラックと言われるものになる。した
がって、導電性カーボンブラックによってポリマーを導
電化するに当っては、このストラフチャーを破壊しない
でカーボンブラックを分散させることが肝要となる。
そして、導電性カーボンブラック含有複合体の電気伝導
メカニズムとしてはカーボンブラック連鎖の接触による
ものとトンネル効果によるものが考えられているが、前
者の方が主と考えられる。したがって、カーボンブラッ
クの連鎖は長いほうが、また高密度ポリマー中に存在す
るほうか接触確率穴となり高導電性となる。本発明者ら
の検討結果では、導電性カーホンブラック含量が15重
量%未満ではほとんと効果がなく、20重量%になると
急激に導電性が向上し、30重量%を越えるとほぼ飽和
する。
次に本発明で重要な点は、A成分ポリマーとして熱可塑
性エラストマーを用いることである。従来、導電性繊維
の細デニール化、特に実用衣料用繊維デニールである5
デニール以下のものを収率よく得ることは、非常に難し
いことであった。これは、紡糸工程、延伸工程において
導電層が切断する場合が多く、これをどのように解決し
て細デニールのものを得るかということと、実着用にお
ける耐久性をどのようにして付与するのかという2点で
ある。カーボンブラックのバインダーとして結晶性の熱
可塑性樹脂を使用し、繊維を延伸後熱処理を加えるとい
う方法は延伸工程によって切断した導電層を熱処理によ
り再接着するための有用な方法であるが、このような手
法により得られた導電性複合繊維は本発明者らの検討結
果によれば実着用における耐久性が不足していた。耐久
性が不足している原因は、バインダーとして熱可塑性樹
脂、特に結晶性の熱可塑性樹脂を使用した場合には熱処
理により破断した導電層を修復ずろことはできるが導電
層そのものが木質的に脆いために実着用における繰り返
しの伸縮において導電層が再び破断するために耐久性を
発揮することができないからである。
本発明者らは鋭意検討の結果、導電性金属酸化物粒子と
熱可塑性エラストマーとの混合物を導電層とする導電性
複合繊維は低い抵抗値と高い実着用耐久性を宵すること
を認め本発明を完成するに至った。
通常導電性繊維は制電気発生により爆発が発生ずるよう
な場所での作業服等に用いられるが、長期間使用してい
る過程で、過酷な曲げ、引張り、屈曲、摩耗等の繰返し
と同時に洗濯も繰返し行なわれ、その結果として必然的
に導電性繊維の導電層部分の性能低下か進み布帛として
の除電性能が低下してこさるを得なかった。通常導電層
を構成する部分は一層クラック等の歪により連続性が失
なわれると修復は困難であり、長期間の実着用は難しく
、一定年月で交換せざるを得ないのか現状であった。し
かるに、本発明の如く、熱可塑性工Q ラストマーを用いることにより、長期間の実着用によつ
・ても布帛の除電性能があまり低下しないことを見出し
た。しかも、紡糸工程時、延伸工程時の導電層の変形流
動性が良好なため、細デニール化も可能となったもので
ある。
熱可塑性エラストマーとは、常温ではゴム弾性体である
が高温(融点以上の温度域)では可塑化され成型可能な
高分子材料である。−船釣に熱可塑性エラストマーとは
以下の2つのものに分類される。
■6分子回転の容易な無定形分子連鎖(ソフトセグメン
トと称する)と結晶性の高い樹脂分子連鎖(ハードセグ
メントと称する)から構成されるもの。ソフトセグメン
トの部分はハードセグメントの部分により拘束される。
2 基本骨格はソフトセグメントにより拘束されるがイ
オン架橋(熱により解離するが低温で再結合するもの)
による拘束を有する乙の。このような構造による熱可塑
性エラストマーとしてはカルボキシレートポリマー、第
3アミンペンダントNBR等が挙げられる。
本発明において使用される熱可塑性エラストマーとして
は上記の熱可塑性エラストマーのいずれのものも使用す
ることができる。本発明において使用される熱可塑性エ
ラストマーとしてはゴム弾性を有するものであって、引
っ張り破断伸度(JIs  K−6301)が100%
以上、好ましくは200%以上のものを使用するのが良
い。
本発明において特に好ましくは、熱可塑性エラストマー
としてはハードセグメントとソフトセグメントより構成
される熱可塑性エラストマーを用いるのが良い。導電性
金属酸化物粒子のバインダーとしてこのものを用いた場
合に低い抵抗値と高い実着用耐久性を有する導電性複合
繊維が得られる。
本発明において使用される熱可塑性エラストマーとして
は、SBS (ポリスチレンーポリブタジエンーポリス
チレンブロック共重合体)およびその水素添加物、5I
S(ポリスチレン−ポリイソプレン−ポリスチレンブロ
ック共重合体)およびその水素添加物、SI(ポリスチ
レン−ポリイソプレンブロック共重合体)およびその水
素添加物などで代表されるスチレン系重合体と共役ジエ
ン系重合体からなるブロック共重合体あるいはスチレン
系重合体と共役ジエン系重合体の水素添加物からなるブ
ロック共重合体が好適なエラストマーとして挙げられ、
とりわけスチレン系重合体と共役ジエン系重合体の水素
添加物からなるブロック共重合体が除電性能およびその
耐久性の点で特に優れている。これらブロック共重合体
において、特にスチレン系重合体の割合が10〜50重
量%であるものが好ましく、10重量%未満では紡糸性
や耐熱性が劣り、50重量%以上になると伸縮性、耐久
性ある導電性が低下する。なお水素添加は共役ジエン系
重合体の二重結合の全てが水素添加されている必要はな
く、共役ジエン系重合体の二重結合の過半が水素添加さ
れている程度でもよい。
これ以外に本発明に使用できる熱可塑性エラストマーと
しては、ポリウレタン系熱可塑性エラストマー ポリエ
ステル系熱可塑性エラストマーポリアミド系熱可塑性エ
ラストマー、スルホン化エチレンプロピレンゴム、EP
DM、第3アミンペンダントNBR等を挙げることがで
きる。
と また、導電性カーボンブラック・高含量練込まれた樹脂
は、たとえマトリックスとなる樹脂が充分な繊維形成性
を有していたとしても、紡糸性および延伸性が不良で、
単独での繊維化は難しく、保護層ポリマーとの複合化に
より繊維化工程性及び繊維物性の維持を行なうのが好適
である。しかしながらカーボンブラック含有導電性ポリ
マー成分(A成分)が繊維重量の70重量%を越えると
紡糸時の曳糸性が著しく低下してしまい、紡糸断糸、延
伸断糸が頻発し好ましくない。従って保護ポリマー層成
分は繊維重量の30重量%以上、更に好ましくは50重
量%以上占有していることが好ましい。
また、制電性の見地からは導電性ポリマー層が繊維表面
へ露出している方が望ましいわけであるが、あまり露出
面積が多すぎると繊維製造工程中および加工工程中ある
いは実着用中における変質、劣化、脱落等がカーボンブ
ラック含有導電ポリマ−層に発生し、本発明の重要な目
的である、長期間による実着用を続けてもすぐれた除電
性能を維持させることが不可能になってしまう。以」二
の点から繊維表面周長の60%以上を保護ポリマー眉が
占有することが望ましい。
具体的な導電層と保護層との複合形状は任意であるか、
例えば第1図〜第8図のようなものが挙げられる。
保護ポリマー成分(B)が95重量%を越えて多くなり
、導電性のポリマー成分(A)が5重量%未満になると
、安定した複合構造として紡糸することが困難となって
くる。とくに芯木数の多い場合に芯の長さ方向に芯成分
が連続した繊維を得るのがむつかしくなる。一方、導電
性カーボンブラック含有芯成分(A)が70重量%を越
えると、非導電性鞘成分(A)か充分繊維形成性を持っ
ていたとしても前述したように複合した系の紡糸性およ
び延伸性さらに繊維物性か極端に低下し実用性は全く失
なわれてしまう。これは、導電性カーホンブラックを含
有することによってポリマー(A)と曳糸性か著しく低
下してしまい、これが複合繊維中の半分以上を占めるf
こめにポリマー(A)の性質かそのまま現われてしまっ
たためであろう。したがって、導電電性ポリマー層(A
)と保護ポリマー(B)の複合重量比率はA:B  5
・95〜70:300好ましくは15.85〜5050
の範囲である。
保護ポリマー層成分のポリマーとしては、融点150℃
以上の繊維形成性良好なポリマーであればどれても良い
。しかしながらB成分は本発明繊維の繊維化の際の良好
な工程性を維持するための重要な役割を担っているため
、曳糸性の劣るポリマーは基本的には本発明の目的には
不適切である。
好ましくはポリエステルかポリアミドである。ポリエス
テルとしては、例えばテレフタール酸、イソフタール酸
、ナフタレン2,6−ジカルボン酸、フタール酸、α、
β−(4−カルホキンフエキン)エタン、4.4′−ジ
カルホキノジフェニル、5−ナトリウムスルホイソフタ
ル酸などの芳香族ジカルボン酸もしくはアジピン酸、セ
パノン酸などの脂肪族ジカルボン酸またはこれらのエス
テル類と、エチレングリコール、ジエチレングリコール
、1.4−ブタンノオール、ネオペンデルグリコール、
シクロヘキサン−14−ジメタツール、ポリエチレング
リコール、ポリテトラメヂレンクリコールなどのジオー
ル化合物とから合成される繊維形成性ポリエステルであ
り、構成単位の80モル%以」−が、特には90モル%
以」二かエチレンテレフタレート単位又はブチレンテレ
フタレート単位であるポリエステルが好ましい。またポ
リエステル中には、少量の添加剤、螢光増白剤、安定剤
あるいは紫外線吸収剤などを含んでいても良い。
またポリアミドとしては、ナイロン6、ナイロン66、
ナイロン12、メタギンIノンーノ了ミンナイロンを主
成分とするポリアミドてあり、少量の第3成分を含むポ
リアミドでも良い。これらに少量の添加剤、螢光増白剤
、安定剤等を含んでいてら良い。
例えば、B成分としてポリエチレンテレフタレートを使
用する場合においては、紡糸温度か290〜300°C
付近になるため熱可塑性エラストマーに要求される耐熱
性(耐熱分解性)は300℃以上である。このような条
件において好適に使用される熱可塑性エラストマーとし
ては、SISの水素添加物、Slの水素添加物、SBS
の水素添加物、ポリエステル系熱可塑性エラストマー、
ポリアミド系熱可塑性エラストマーが挙げられる。
本発明において熱可塑性エラストマーと導電性カーボン
ブラック粒子の混合物を作製する場合に、導電性カーボ
ンブラック粒子の表面処理剤を添加しても良い。さらに
流動性改善剤、分散剤等を混合しても良い。
本発明の導電性複合繊維は通常の複合繊維の製造法をそ
のまま用いることができる。即ち、複合繊維の原糸を延
伸した延伸糸としてもよいし、また高速紡糸を行うこと
により延伸工程を省略しfニ高配向未延伸の導電性複合
繊維を直接得ることかできる。本発明の大きな特徴は、
紡糸性、延伸性か良好なため単繊維デニールか5デニー
ル以下でも、導電性をイ任持さU−て繊維化か可能とな
ったことである。
本発明において、繊維の除電性能評価は以下に述べるよ
うな繊維自身の放電々流及びそれを布帛中に混合含有せ
しめたときの布帛の摩擦におけるは伝導による静電気除
電と並んで放電による静電気除電がある。導電性繊維を
布帛中に織り込んだ場合には後者が重要であり、放電特
性の評価を採用した。具体的には、放電々流は静電気物
体として500mmX 500mmのアルミ平板上に正
極の直流電圧10KVを印加し、アルミ平板の中央前方
20mmの距離に150mmの長さの試料繊維を平行に
張った時、試料繊維に流れる電流を測定した。測定は、
22℃、30%RHの部屋に24時間放置し、同室内に
て行った。布帛の帯電々荷量は、労働省産業安全研究所
発行の静電気安全指針であるR I I STR7g−
1によって行なった。
本発明の導電性繊維は、モノフィラメント、マルチフィ
ラメントあるいはカットステーブルの如き任意の形態を
とりうるのである。
このようにして得られた本発明の繊維は優れた除電性能
を有することから、たとえばポリエステル綿混紡製品の
ようにそのままでは帯電するものに0.01〜10重量
%混用することによって効果的に除電し静電気によるト
ラブルのないものとする。
とくに、長期間の使用や繰返し洗濯などを経てもその制
電性能があまり低下しないので、作業服や防塵衣あるい
は学生服など耐久性のある制電性が強く要求される分野
において極めて有用性が高く、さらに種々の用途、たと
えば外とう、フォーマル、ユニフォーム、カーペット、
テーブルマット、インテリア、カーテン等の展開が可能
である。
特に、本発明により5デニール以下の導電性繊維を用い
ることにより、従来の導電性繊維の如く、太い導電性繊
維が原因で硬い風合が生じることなく良好な風合のもの
を得ることができた。また、長繊維として用いる以外に
短繊維として用いる場合、単繊維デニールが太すぎると
他の繊維と混綿した場合にカード工程性が極端に悪くな
る場合が多いが、本発明により単繊維デニールが5デニ
ル以下のものを安定に得ることができるようになり、上
記のような問題点も解消できることがわがつた。
以下に実施例によって本発明を詳述するが、これによっ
て本発明はなんら限定れるものではない。
[実施例1] 導電層ポリマー成分として、ハードセグメントとソフト
セグメントよりなる熱可塑性エラストマーとしては水素
添加されたSISを使用した。このものは、数平均分子
量的50000、融点110℃、スチレン含量が30w
t%でゴム弾性を有し、破断伸度が580%であった。
上記ポリマーへ導電性カーボン40重量%を含有させた
ものをA成分とし、保護層ポリマー成分をしてポリエチ
レンテレフタレートを用い、複合比率15/85で4芯
芯鞘型断面で複合紡糸し、その後延伸を実施し24デニ
ール/8フイラメントの導電性複合繊維を得た。繊維化
工程性は良好で問題なかった。
得られた繊維については、ポリエステル(ポリエチレン
テレフタレート)/綿= 65/ 35の混紡糸でカバ
ーリングし、ポリエステル(ポリエチレンテレフタレー
ト)/綿= 65/ 35、細番手2O9/2のタテ糸
に80本に1本の割合で打込んでタテ80本/inヨコ
50本/inの2/1ツイル織物とした。つづいて、通
常ポリエステル綿混繊物の条件で染色加工仕上げを行な
った。
織物の帯電電荷量は1μクーロン/ m !であった。
2年間実着用し、その間500回繰返し洗濯を行なった
のちの帯電電荷量は1.5μク一ロン/m2であり、優
れた除電性能、つまり労働者産業安全研究所発行の静電
気安全指針の基準値(以下基準値と称する)7μク一ロ
ン/m2をクリアーしており耐久性も非常に優れたもの
であった。
また得られた織物の風合は良好なものであった。
[実施例2〜3] 導電性カーボン粒子の混合量を変化させることにより実
施例1と同様な条件で種々の導電性の混合物を作製した
。これを用いて複合繊維を作製し、制電性能を評価した
。この結果を実施例2.3として表1に示した。いずれ
の場合においても繊維の抵抗値が低く制電性能が良好な
導電性複合繊XI=を得ることがてきた。さらに実着用
耐久性についても評価したがいずれの場合にも良好な性
能を有していることが解った。
[比較例1,2] 導電性カーホン粒子の混合率を55 W t%、および
12wt%とし導電性の混合物を作製した。これらのも
の作製条件と性能を比較例1.2(表1)に示した。混
合率が55wt%の場合にはパック寿命が極端に短かく
複合繊維を紡糸することかできなかった。混合率が12
wt%の場合には複合繊維を容易に得ることができたが
繊維の抵抗値が高いために除電性能を有するものではな
かった。
[実施例4] 鞘成分としてポリブヂレンテレフタレートを使用した以
外は実施例1と同様にして導電性複合繊維を作製した。
この乙のの制電性能は良好であって、かつ耐久性能ら優
れたちのであった(表1)。
[実施例5] 鞘成分としてナイロン6を使用した以外は実施例1と同
様にして導電性複合繊維を作製した。このものの制電性
能は良好であって、かつ耐久性能も優れたものであった
[実施例6〜8] 実施例6〜8は複合形状を変更し、実施例6は第1図て
示した芯鞘複合、実施例7は第2図で示した3芯芯鞘複
合、実施例8は第4図で示した3層芯鞘複合で実施した
。他は実施例1と同様の条件で行なった。いずれも繊維
化工程性良好て、しかも除電性能耐久性も良好であった
[実施例9] 導電層ポリマー成分と保護層ポリマー成分の複合比率を
30対70とし、他は実施例1と同様の条件で行なった
。繊維化工程性良好で、かつ除電性能耐久性は良好であ
った。
[比較例3コ 導電層ポリマー成分と保護層ポリマー成分の比率を75
/ 25て実施したが、繊維化工程性が不良であった。
[比較例4] 導電層ポリマー成分と保護層ポリマー成分の複合比率を
3.5/96.5で実施した。しかしながら、除電性能
は基準値をオーバーするらのであった。
[実施例10] バインダーとしてポリエステル・ポリエーテル型の熱可
塑性エラストマー(東洋紡性ペルプレンP40H1構造
を以下に示す。破断伸度は690%。)を使用した。導
電性カーボンとの混合は240℃で行った。その他の条
件は実施例1と同様にして導電性複合繊維の作製を行な
った。この繊維の制電性能は良好であって、かつ耐久性
も優れたものであった(表1)。ただ熱可塑性エラスト
マーとして水素添加SISを用いた場合と比へると除電
性能の劣るものてあった。
ハードセグメント     ソフトセグメント[実施例
II] 第3アミンペンダントNBR(構造を以下に示す)を使
用し、鞘成分としてポリブヂレンテレフタレートを使用
し、導電性複合繊維の作製を試みた。第3アミンペンダ
ントNBRの架橋剤として2.2′−ノクロルパラキン
レンを使用した(第3アミンペンダントNBRに対して
1.5wt%添加した。)導電性カーボンとの混合は2
10℃で行った。
この複合繊維の抵抗値は108Ω/cm・「のレヘルて
あり、水素添加SISを用いた場合と比へると少し劣る
ものではあるが満足できる程度であり、かつ耐久性も優
れたものであった(表1)。
門 ○(Ctl+チ2N(C2H5)2 [比較例5] バインダーとして結晶性の熱可塑性樹脂である高密度ポ
リエチレン(結晶化度70%)を使用し、導電性カーホ
ン粒子の混合率を40 w t%として、導電性複合繊
維を作成し1こ。この繊維の作製直後の制電性能は良好
なものでめったか実着用2年後には制電性能は消失して
いた。
[比較例6] 繊維の太さを従来の導電性繊維なみの12,0デニール
に変更する以外は実施例Iと同様の方法により導電性繊
維を得た。除電性能および耐久性能においては実施例1
とほぼ同等であったが、繊維が12デニールと太いこと
により、織物の風合を損うと共に、導電性繊維の存在が
目立ち、外観を損うものであった。
以下余白 (本発明の効果) 以上、本発明は導電性カーボンブラックを含む熱可塑性
エラストマーとの混合物と繊維形成性熱可塑性ポリマー
とを所定の条件を満足する方法で複合紡糸し、実着用を
長期間実施した後でも優れた除電性能を有している細デ
ニールの導電性繊維を提供することにある。
【図面の簡単な説明】
第1図〜第8図は、本発明繊維の典型的な断面図である
。図中、Aが導電層ポリマー成分、Bが保護層ポリマー
成分をそれぞれ示す。 特許出願人 株式会社 り ラ し

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. (1)導電性カーボンブラックを15〜50重量%含有
    する熱可塑性エラストマーからなる導電ポリマー層(A
    )と、繊維形成性熱可塑性ポリマーからなる保護ポリマ
    ー層(B)とが複合されてなり、且つ保護ポリマー層が
    繊維表面周長の60%以上を占有し、繊維全体重量の3
    0重量%以上95重量%以下を形成し、しかも単繊維デ
    ニールが5デニール以下であることを特徴とする導電性
    繊維。
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