JPH0415233B2 - - Google Patents

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JPH0415233B2
JPH0415233B2 JP5719788A JP5719788A JPH0415233B2 JP H0415233 B2 JPH0415233 B2 JP H0415233B2 JP 5719788 A JP5719788 A JP 5719788A JP 5719788 A JP5719788 A JP 5719788A JP H0415233 B2 JPH0415233 B2 JP H0415233B2
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JP
Japan
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dithiolan
dithiolane
carbon disulfide
thione
reaction
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JP5719788A
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JPH01230574A (ja
Inventor
Yoichi Taguchi
Isao Shibuya
Yasuo Suhara
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National Institute of Advanced Industrial Science and Technology AIST
Original Assignee
Agency of Industrial Science and Technology
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  • Heterocyclic Compounds Containing Sulfur Atoms (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】 本発明は、1,3−ジチオラン−2−オン誘導
体の製造法に関するもので、より詳細にはこれら
の化合物を、エポキシド化合物と二硫化炭素とを
塩基の存在下、2000〜8000Kg/cm2の高圧で反応さ
せることにより、簡単にかつ収率よく製造する方
法に関するものである。
[産業上の利用分野] 従来、1,3−ジチオラン−2−オンの誘導体
は紙またはパルプの染色に有用な直接染料の原料
としての利用が知られており(特開昭51−151724
号)、生理活性物質の中間材料としての利用も多
数報告されている(J,Heterocyl Chem.,21
1845(1984)、特開昭55−120504号、Ger.
Offen.2357930)。
[発明が解決しようとする問題点] このように1,3−ジチオラン−2−オン誘導
体は有用な化合物であるが、現在は1,3−ジチ
オラン−2−チオンと硝酸または酢酸水銀との反
応、あるいはジチオール類とホスゲンとの反応な
どの製造法が知られている。しかし、これらの方
法は、1,3−ジチオラン−2−チオン類は市販
されておらず、また水への溶解性の悪いものが多
い、あるいは猛毒のホスゲンを用いなければなら
ないなどの問題点があつた。
したがつて、本発明の目的は、1,3−ジチオ
ラン−2−オン誘導体の効率的な製造方法を開発
することである。
[問題点を解決するための手段] 本発明者らは、2000〜8000Kg/cm2の条件下にエ
ポキシド(1)と二硫化炭素とを塩基の存在下、ヘキ
サンなどの溶媒中で反応させることにより、1,
3−ジチオラン−2−オン誘導体(2)を高収率で製
造できることを見い出し、本発明を完成するの至
つた。
すなわち、本発明は、 一般式 (式中R1は、アルキル基またはアリール基、R2
は、アルキル基または水素原子を示す。)で示さ
れるエポキシドと二硫化炭素とを塩基の存在下、
2000〜8000Kg/cm2の高圧をかけて反応させること
を特徴とする 一般式 (式中R1およびR2は、前記と同じ。)で示される
1,3−ジチオラン−2−オン誘導体の製造方法
を提供するものである。
本発明の出発原料であるエポキシド化合物(1)は
多種のものが市販されている。したがつて、化合
物(1)を適宜に選択することによりR1およびR2
ついて所望の置換基を導入した任意の1,3−ジ
チオラン−2−オン誘導体を製造することができ
る。なお、本発明において、R1,R2は反応に不
活性な置換基で更に置換されている場合も包含す
る。
次に本発明における目的化合物(2)の生成経路を
塩基としてトリエチルアミンを用いた1−オクテ
ンオキシドと二硫化炭素との反応を例に取れば下
記の式(3)のように表わせる。
本発明の反応は通常、第3級アミン触媒の存在
下、ヘキサンなどの溶媒を用いて高圧条件下で行
なわれる。二硫化炭素を大過剰に用いたり、反応
を初期でとめたりした場合には生成物は1,3−
ジチオラン−2−チオンおよび1,3−オキサチ
オラン−2−チオンのみが得られ(特開昭62−
52748号)、目的の化合物(2)は生成しない。
しかし、エポキシド(1)と二硫化炭素とをほぼ等
モル用い、ヘキサンなどの溶媒で稀釈して反応さ
せると反応後期に化合物(2)が急激に生成する。
塩基としては、トリエチルアミン、ピリジンな
どが触媒として用いられ、溶媒としてはヘキサ
ン、ベンゼンなどが用いられた。圧力は高圧なほ
ど好ましいが、一般には500〜9000Kg/cm2の範囲
で選択される。反応温度は特に制約されないが副
反応の進行を抑制する意味では室温〜120℃の温
度の採用が好ましい。反応時間は圧力、温度など
に左右されるが、通常5〜50時間で十分である。
反応混合物から溶媒を留去した後、減圧蒸留する
ことにより本発明の目的化合物が収率よく得られ
る。かくして得られた目的化合物は、必要に応じ
てカラムクロマトグラフイーにより分離し、IR、
NMR、MSを分析することによりその構造を確
認できる。
[発明の効果] 本発明によれば、あまり市販されていない1,
3−ジチオラン−2−チオンの誘導体や猛毒なホ
スゲンを用いることなく、種々の置換体が容意に
入手できるエポキシドと二硫化炭素を用いて、
1,3−ジチオラン−2−オンの誘導体を一段階
で高収率かつ効率的に製造することができる。ま
た、副生する1,3−ジチオラン−2−チオンは
必要に応じ、既知の方法を用いて、1,3−ジチ
オラン−2−オンに変換でき、更に収率を高める
ことが可能である。
[実施例] 本発明を実施例に基づき、更に詳細に説明す
る。
実施例 1 テフロンチユーブに1−オクテンオキシド0.64
g、トリエチルアミン0.05g、二硫化炭素0.38
g、ヘキサン3mlを封入し、高圧反応装置に入れ
て、8000Kg/cm2に加圧し100℃で20時間反応した。
圧を常圧に戻した後、反応物を取り出し、溶媒を
留去した。残留物を減圧蒸留することにより、4
−ヘキシル−1,3−ジチオラン−2−オンを
62.7%、4−ヘキシル−1,3−ジチオラン−2
−チオンを15.5%の収率で得た。これらの化合物
はシリカゲルを用いたカラムクロマトグラフイー
(ヘキサン:クロロホルム 1:1)によりそれ
ぞれを単離し、構造を確認した。
4−ヘキシル−1,3−ジチオラン−2−オン IR;1720cm-1、1642cm-1 CI−MSによるQM+;205 NMR;0.89(t、3H、CH3)、1.31(s、8H、
−(CH2−)4、1.65〜2.10(m、2H、CH2)、3.24
〜3.86(m、2H、CH2)、3.91〜4.37(m、1H、
CH) 実施例 2 前記と同様にして、1−オクテンオキシド0.64
g、N−メチルモルホリン0.05g、二硫化炭素
0.38g、ヘキサン3mlを、8000Kg/cm2、100℃で
7時間反応させた。前記と同様の処理により、4
−ヘキシル−1,3−ジチオラン−2−オンを
59.8%、4−ヘキシル−1,3−ジチオラン−2
−チオンを15.5%の収率で得た。
実施例 3 前記と同様にして、1−オクテンオキシド0.64
g、トリエチルアミン0.05g、二硫化炭素0.38
g、ベンゼン3mlを、5000Kg/cm2、100℃で20時
間反応させた。前記と同様の処理により、4−ヘ
キシル−1,3−ジチオラン−2−オンを71.6
%、4−ヘキシル−1,3−ジチオラン−2−チ
オンを17.3%の収率で得た。
実施例 4 前記と同様にして、プロピレンオキシド0.29
g、トリエチルアミン0.05g、二硫化炭素0.38
g、ヘキサン3mlを、5000Kg/cm2、100℃で20時
間反応させた。前記と同様の処理により、4−メ
チル−1,3−ジチオラン−2−オンを22.4%、
4−メチル−1,3−ジチオラン−2−チオンを
44.0%の収率で得た。
4−メチル−1,3−ジチオラン−2−オン IR;1713cm-1、1642cm-1 NMR;1.60(d、3H、CH3)、 3.22〜3.53(dd、1H、CH2の1プロトン)、 3.58〜3.85(dd、1H、CH2の1プロトン)、 4.00〜4.42(m、1H、CH) 実施例 5 前記と同様にして、1−ブテンオキシド0.36
g、トリエチルアミン0.05g、二硫化炭素0.38
g、ヘキサン3mlを、5000Kg/cm2、100℃で20時
間反応させた。前記と同様の処理により、4−エ
チル−1,3−ジチオラン−2−オンを47.3%、
4−エチル−1,3−ジチオラン−2−チオンを
24.4%の収率で得た。
4−エチル−1,3−ジチオラン−2−オン IR;1725cm-1、1642cm-1 NMR;1.06(t、3H、CH3)、1.93(guin、2H、
CH2)3.30〜3.56(dd、CH2の1プロトン)、 3.60〜3.87(dd、1H、CH2の1プロトン)、 3.89〜4.22(m、1H、CH) 実施例 6 前記と同様にして、イソブテンオキシド0.36
g、トリエチルアミン0.05g、二硫化炭素0.38
g、ヘキサン3mlを、5000Kg/cm2、100℃で20時
間反応させた。前記と同様の処理により、4,4
−ジメチル−1,3−ジチオラン−2−オンを
29.7%、5,5−ジメチル−1,3オシサチオラ
ンを54.1%、4,4−ジメチル−1,3−ジチオ
ラン−2−チオンを3.7%の収率で得た。
4,4−ジメチル−1,3−ジチオラン−2−チ
オン IR;1725cm-1、1643cm-1 NMR;1.70(s、6H、2CH3)、3.47(s、2H、
CH2) 実施例 7 前記と同様にして、スチレンオキシド0.60g、
トリエチルアミン0.05g、二硫化炭素0.38g、ヘ
キサン3mlを、5000Kg/cm2、100℃で20時間反応
させた。前記と同様の処理により、4−フエニル
−1,3−ジチオラン−2−オンを9.2%、4−
フエニル−1,3−ジチオラン−2−チオンを
48.1%の収率で得た。
4−フエニル−1,3−ジチオラン−2−オン IR;1733cm-1、1651cm-1 NMR;3.84(d、2H、CH2)、5.24(t、1H、
CH)、 7.17〜7.56(m、5H、C6H5) 1,3−ジチオラン−2−チオン類および1,
3オキサチオラン−2−チオン類の構造は既知化
合物とのスペクトルを比較することにより決定し
た。

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 1 一般式 (式中R1は、アルキル基またはアリール基、R2
    は、アルキル基または水素原子を示す。)で示さ
    れるエポキシドと二硫化炭素とを塩基の存在下、
    2000〜8000Kg/cm2の高圧をかけて反応させること
    を特徴とする 一般式 (式中R1およびR2は、前記と同じ。)で示される
    1,3−ジチオラン−2−オン誘導体の製造方
    法。
JP5719788A 1988-03-10 1988-03-10 1,3−ジチオラン−2−オン誘導体の製造方法 Granted JPH01230574A (ja)

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JP5719788A JPH01230574A (ja) 1988-03-10 1988-03-10 1,3−ジチオラン−2−オン誘導体の製造方法

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