JPH04141557A - リニアモーターカー鋼橋用高Mn非磁性鋼 - Google Patents

リニアモーターカー鋼橋用高Mn非磁性鋼

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JPH04141557A JP2259170A JP25917090A JPH04141557A JP H04141557 A JPH04141557 A JP H04141557A JP 2259170 A JP2259170 A JP 2259170A JP 25917090 A JP25917090 A JP 25917090A JP H04141557 A JPH04141557 A JP H04141557A
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Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 (産業上の利用分野) 本発明はリニアモーターカー鋼橋用高Mn非磁性鋼に関
する。
(従来の技術) 近年強力なマグネット、特に超電導マグネットによる磁
気浮上を利用したリニアモーターカーの実用化研究が盛
んに行われている。このリニアモーターカーが実用化さ
れる場合、当然、河川を渡るのにも架設した橋梁上を走
行しなければならない。この橋梁はコンクリート橋と鋼
橋に代表される。本発明鋼は後者の鋼橋への適用を目的
にしている。現在鋼橋用厚板としては、JISの5M4
1 (C; <0.25%、Si:<045%、Mn:
<1.4%、P : <0.040%、S: <0.0
40%、Fe:残り)や5M50 (C: <0.22
%、S i:< 0.55%、Mn:<1.5%、P 
: <0.04%、S : <0.040%、Fe:残
り)などの普通炭素鋼が使用されているが、リニアモー
ターカーが鋼橋上を走行する場合には、列車の近接によ
り普通炭素鋼が容易に磁化して列車の走行を妨げるとい
う問題が生じる。
(発明が解決しようとする課1i) 上記した従来の鋼橋における問題点を解消するために、
本発明は透磁率(μ)の低い非磁性鋼を橋梁材として使
用すること、しかも、線膨張係数が小さく、機械的特性
を満足し、被削性や溶接性、さらに耐応力腐食割れ性が
すぐれている等の諸特性を有する非磁性鋼橋用材を提供
することを目的とする。
(課題を解決するための手段) 本発明が対象とする鋼橋用非磁性鋼材に要求されている
特性は次のとおりである。(1)透磁率(μ)が小さい
こと。すなわち本発明鋼においては1.02以下を目標
とした。(2′)線膨張係数が12X10−’/”C程
度かそれより小さいこと。(3)機械的性質はJISの
SM相当とし、耐力(P S)が24kg f /−以
上、引張強さ(TS)が41kg f / m4以上、
0℃におけるシャルピー吸収エネルギー(vEo)が2
.8kgf−m以上であること。(4)溶接性が優れて
いること。(5)被削性、特にドリルによる穴開は加工
性が優れていること。 (6)耐応力腐食割れ性が良好
であること。すなわち、これまで使用されてきた5M4
1などの普通炭素鋼では、線膨張係数が大きいため、日
中でも日照部と日陰部の鋼材の伸張や収縮量の差異が大
きく橋梁構造物の設計が難しくなる。また橋梁製作にお
いても、溶接やボルト接合が非常に多いため、良好な溶
接性と穴開は性を要求されている。さらに、橋梁構造物
として最終的には塗装されるが、使用中の塗装の損傷を
考慮すれば応力腐食割れ感受性の小さいことが望まれる
本発明鋼は以上に述べた特性を有するリニアモーターカ
ー鋼橋用の非磁性鋼材として、特に厚板や形鋼を対象に
開発を進めたものであって、その結果、次の鋼成分(重
量%)とすること、すなわち、 C、0,01〜0.30%、S i、0.05−2.0
%、Mn;20〜28%、Cr;7.0%以下、0.l
0(%)≦N(%)≦0.002Mn(%) + 0.
007Cr(%) +0.050%を含有して残部が鉄
および不可避的不純物からなる鋼であり、 さらに必要に応じてN j 、 0.10〜2.0%、
Cu;0.10〜2.0%、Mo;0.10〜2.0%
のうちの少くとも1種、および/あるいはNb;o、o
t〜0.50%、V 、 0.01〜2.0%、T 1
;0.01〜0.5096(7) ウチノ少くとも1種
を含有することにより達成できる。
以下本発明の成分を限定した理由について詳細に説明す
る。
Cニオ−ステナイト安定化元素で、非磁性化に極めて有
効な元素である。それとともに、強度を上げる働きをも
つ。そのためには、少なくとも0.01%以上含有して
いなければならない。しかし、0.30%を越えて含有
すると、被削性、特にドリル穴開は性が悪くなる。第1
図は、CD、10〜0.70%、S io、20〜0.
40%、Mn 14〜26%、Cr 6.0%以下、N
i 2%以下を含有する鋼(13+n厚の厚板)の、圧
延まま材(O印)と溶体化処理材(・印)について、ハ
イスドリル(SKH5e、直径12+o璽)により刃先
寿命までの穴開き個数を求めた結果を示す。この結果か
ら穴開は性はC含有量により強く支配され、その量が0
.30%以下で向上することがわかる。
Si :高強度化には有効な元素であるが、フェライト
安定化元素であるため、多量の含有は非磁性化に不利で
ある。したがって、0.10%以上で2.0%以下とし
た。
Mnニオ−ステナイト安定化元素で、非磁性化に極めて
有効な元素である。それとともに、強度を上げる働きを
もつ。そのためには、少なくとも20%以上含有してい
なければならない。しかし、28%を越えて含有するの
は合金コストによる製造コストをいたづらに高くするだ
けである。また、Mnの添加は線熱膨張係数を小さくす
る働きをもち、20〜28%の範囲の添加により線熱膨
張係数を12XIO−6/℃と同等か小さくなる。
Cr、オーステナイト安定化元素で、非磁性化に有効な
元素である。それとともに、強度を上げる働きをもつ。
しかし70%を越えて含有するのは結晶粒界にCr炭化
物生成に起因するCr欠乏層が生じ、応力腐食割れ感受
性を高める。
Ni ニオ−ステナイト安定化元素で、非磁性化および
靭性向上に極めて有効な元素である。そのためには少な
くとも0,10%以上の含有が必要である。しかし、多
量の含有は合金コストによる製造コストをアップするた
め2.0%以下とした。
Cuニオ−ステナイト安定化元素で、非磁性化および靭
性向上に極めて有効な元素である。そのためには少なく
とも0.10%以上の含有が必要である。しかし、多量
の含有は熱間圧延時に表面きず発生の原因になるので、
その上限を2.0%とした。
Moニオ−ステナイト安定化元素で、非磁性化および靭
性向上に極めて有効な元素である。そのためには少なく
とも0.10%以上の含有が必要である。しかし、多量
の含有は合金コストによる製造コストをアップするため
2.0%以下とした。
Nニオ−ステナイト安定化元素で、非磁性化に極めて有
効な元素である。また、強度を上げるのに著しい働きを
もつ。そのためには、少なくとも0.010%以上含有
していなければならない。しかし、0.002Mn(%
) +0.007 Cr(%) +0.050%以上の
含有は熱間加工性を低下させ、連続鋳造による鋳片や造
塊工程による鋼塊を熱間圧延する場合に割れ発生の原因
となる。第2図は、CO,10〜0.20%、S i 
0.20〜0.40%、Mn20〜28%、Cr6.0
%以下、Ni2.0%以下を含有する鋼塊を圧延した場
合におけるN含有量と圧延割れとの関係を示す、N含有
量を0.002Mn(%)、 +0.007Cr(%)
+0゜050%以下にコントロールすることにより割れ
を防止できることがわかる。
Nb、Tf  :それぞれ0.01%以上含有すること
により製品の組織を細粒化し耐力を上げる。しかし、多
量の含有は熱間加工性の低下を招くのでそれぞれ0.5
0%以下とした。
V:細粒化および微細析出物形成により強度を上げる。
そのためには0.01%以上の含有が必要である。しか
し、多量の含有は合金コストによる製造コストアップと
なるため2.0%以下とした。
その他の成分として、脱酸元素としてAllとCaを各
々0.20%以下と0.02%以下含有するのは鋼の清
浄度を上げ靭性および熱間加工性を向上させるのに有効
である。
不純物元素として、Sは靭性を低下さすために少ない方
がよく、0.05%以下が望ましい。また、Pも靭性を
下げるためにその含有量は少ないことが必要で、0.0
40%以下が望ましい。
本発明鋼は次の工程で製造される。電気炉または転炉で
溶製し、連続鋳造によってスラブとするか、造塊作業に
よって鋼塊とした後分塊圧延によってスラブとする。こ
のスラブは一旦室温近くまで冷却されるか、あるいは冷
却されることなく加熱炉に挿入して熱間圧延により厚板
とされる。この厚板圧延において、仕上温度は1050
〜700℃が好ましく、仕上温度からの冷却は自然冷却
でもよいが、圧延後700℃以上の温度から500℃以
下の温度に30℃/分以上の速度で冷却されるならば、
炭化物の生成を防止して靭性を向上させる。次いで必要
に応じて、900〜1200℃の温度領域で溶体化熱処
理か行われる。
次に、本発明の実施例について説明をする。
(実施例1) 実験室真空溶解炉により第1表に示す成分組成の鋼塊を
作製し、第2表に示すような条件で厚さ18龍の厚板に
厚板圧延し、溶体化熱処理を行った。
これらの鋼板について、室温における引張試験、0℃に
おけるシャルピー衝撃試験、20%の引張歪を付与した
試験片について磁場200エルステツドでASTM −
A342−84に従った透磁率測定、−50℃〜+50
℃間の平均線熱膨張係数測定、およびハイスドリル(S
KH56,12+nφ)による刃先消耗までの穴開は個
数測定結果を第3表に示した。さらにこれらの鋼板につ
いて、0.11%C−0,58%5i−15,8%Mn
−15,1%Cr−2,5%Ni成分を含有し、残部実
質的Feの4關φの溶接棒で被覆アーク溶接しく入熱1
3.4kJ) 、この継手部についてシャルピー衝撃試
験およびUベンド法による応力腐食割れ試験結果も第3
表に示した。このUベンド法による応力腐食割れ試験で
は50℃の人工海水中30日間浸漬した後断面を光学顕
微鏡で観察し判定した。また、鋼塊を厚板圧延した場合
における割れ発生の有無判定結果を第3表に示した。
鋼魔1から15の本発明鋼は各特性ともに良好で、圧延
時に全く割れが発生していない。比較鋼の嵐IBはN含
有量がN1量を超過しているために圧延時に割れが発生
している。磁17はC含有量が多すぎるために穴開は性
が劣り応力腐食割れも発生している。またMn含有量が
低いために線熱膨張係数がやや大きい。No、18もC
含有量がやや多いために同様の傾向がある。
(発明の効果) 以上説明したように本発明は透磁率が低い非磁性鋼であ
り、しかも機械的諸性質、線膨張係数、被削性、溶接性
、耐応力腐食割れ性、などの鋼橋に要求される特性を満
足すると共に、圧延加工性も極めて良好であり、リニア
モーターカー鋼橋用材料として極めて有効である。
【図面の簡単な説明】
第1図は鋼中C含有量と穴開は性の関係を示す図、第2
図はMnおよびNの含有量が熱間圧延割れに及ぼす影響
を示す図である。

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 (1)重量%として C;0.01〜0.30%、 Si;0.05〜2.0%、 Mn;20〜28%、 Cr;7.0%以下、 0.010(%)≦N(%)≦0.002Mn(%)+
    0.007Cr(%)+0.050% を含み、残部が鉄および不可避的不純物から成るリニア
    モーターカー鋼橋用高Mn非磁性鋼。 (2)重量%として C;0.01〜0.30%、 Si;0.05〜2.0%、 Mn;20〜28%、 Cr;7.0%以下、 0.010(%)≦N(%)≦0.002Mn(%)+
    0.007Cr(%)+0.050% を含み、且つ、 Ni;0.10〜2.0%以下、 Cu;0.10〜2.0%および Mo;0.10〜2.0% のうち1種あるいは2種以上を含有して、残部が鉄およ
    び不可避的不純物から成るリニアモーターカー鋼橋用高
    Mn非磁性鋼。 (3)重量%として C;0.01〜0.30%、 Si;0.05〜2.0%、 Mn;20〜28%、 Cr;7.0%以下、 0.010(%)≦N(%)≦0.002Mn(%)+
    0.007Cr(%)+0.050% を含み、さらに、強化元素として Nb;0.01〜0.50%、 V;0.01〜2.0%、 Ti;0.01〜0.50% のうち1種あるいは2種以上を含有し、残部が鉄および
    不可避的不純物から成るリニアモーターカー鋼橋用高M
    n非磁性鋼。 (4)重量%として C:0.01〜0.30%、 Si;0.05〜 2.0%、 Mn;20〜28%、 Cr;7.0%以下、 0.010(%)≦N(%)≦0.002Mn(%)+
    0.007Cr(%)+0.050% を含み、且つ Ni;0.10〜2.0%以下、 Cu;0.10〜 2.0%および Mo;0.10〜2.0% のうち1種あるいは2種以上を含有し、さらに、強化元
    素として Nb;0.01〜0.50%、 V;0.01〜2.0%、 Ti;0.01〜0.50% のうち1種あるいは2種以上を含有し、残部が鉄および
    不可避的不純物から成るリニアモーターカー鋼橋用高M
    n非磁性鋼。
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