JPH04135920U - ヘルメツトの空気取入装置 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 ［目的］ 帽体内を換気するために帽体に取付けた空気
取入装置が塵埃、泥土等の侵入で汚れた場合、空気取入
装置のシャッタ等を取外して水洗等により容易に清掃し
得るようにする。 ［構成］ ベース１２、カバー１３、及びこれらの間に
画成されたシャッタ室１４に収納されるシャッタ１５に
より空気導入ユニット９を構成し、カバー１３の入口孔
１８に臨む個所でベース板１２を帽体１内の取付板２３
にビス２６で着脱可能に固着する。

Description

【考案の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】

本考案は、主として自動車、自動二輪車等の乗員が使用するヘルメットにおい て、走行風を帽体内に導入して換気を図ったり、その導入を遮断したりする空気 取入装置に関し、特に、帽体の前面に、その前面に開口する空気導入孔への外気 の導入、遮断を行うシャッタを備えたものゝ改良に関する。

【０００２】

【従来の技術】

かゝる空気導入装置は、例えば実公平２−７８４４号公報に開示されているよ うに既に知られており、従来のものでは、シャッタを支持するカバーを帽体前面 に接着剤をもって固着している。

【０００３】

【考案が解決しようとする課題】

乗車用ヘルメットでは、その使用状態により、塵埃、泥土等の侵入によりカバ ー内面やシャッタが汚される。この場合、上記のようにカバーが帽体に取外し不 能に固着されていると、シャッタ等の清掃が極めて困難である。

【０００４】 本考案は、かゝる事情に鑑みてなされたもので、帽体から取外し得てシャッタ 等の清掃を容易に行うことができるようにした前記空気取入装置を提供すること を目的とする。

【０００５】

【課題を解決するための手段】

上記目的を達成するために、本考案は、ベース板と、このベース板に接合され てそれとの間にシャッタ室を画成するカバーと、前記シャッタ室に収容されるシ ャッタとから空気導入ユニットを構成し、前記カバーには、シャッタにより開閉 されその開放時に前記空気導入孔と連通する入口孔を設け、この入口孔に臨んで 取付孔を前記ベース板に設け、この取付孔に挿通したビスにより前記ベース板を 帽体内の取付部材に着脱可能に固着したこと特徴とする。

【０００６】

【実施例】

以下、図面により本考案の一実施例について説明する。

【０００７】 先ず図１において、ヘルメットの帽体１は、前面の窓２の直下に顎覆い部を有 するフルフェース型に構成されると共に、前記窓２を開閉するシールド板３を備 える。

【０００８】 帽体１には、その内部の換気のために、前記窓２の直上に本考案の空気取入装 置５が設けられる。

【０００９】 図２，図４及び図７に示すように、帽体１のシェル６には、窓２の直上で浅い 凹部８が形成され、この凹部８に空気取入装置５の主体をなす空気導入ユニット ９が設置される。またこの凹部８においてシェル６には、帽体１内の換気路１０ に連なる左右一対の空気導入孔１１，１１が穿設され、各空気導入孔１１は左右 方向に長い長円形をなしている。

【００１０】 空気導入ユニット９は、凹部８の底面に重ねられるベース板１２と、このベー ス板１２に接着されてその前面との間に扁平なシャッタ室１４を画成するカバー １３と、シャッタ室１４に上下方向摺動可能に収容される板状のシャッタ１５と から構成されるもので、いずれの構成部材も合成樹脂製である。

【００１１】 ベース板１２には、前記空気導入孔１１，１１に突入する左右一対の導風筒１ ６，１６と、これらに隣接する左右一対の取付孔１８，１８が設けられる。また 、カバー１３には、上記導風筒１６，１６及び取付孔１８，１８を臨ませる左右 一対の入口孔１７，１７と、これら入口孔１７，１７の間に挟まれる操作窓１９ とが設けられ、この操作窓１９には前記シャッタ１５の操作ノブ１５ａが配置さ れる。而して、この操作ノブ１５ａを上下させれば、シャッタ１５により両入口 孔１７，１７を同時に開閉することができる。

【００１２】 シャッタ１５の閉鎖状態を図２及び図４に示し、その開放状態を図３及び図５ に示す。シャッタ１５の開放時には、外気が図５の矢印のように、入口孔１７、 導風筒１６及び空気導入孔１１を通して換気路１０に導入され、帽体１内の換気 に寄与する。

【００１３】 シャッタ１５を、その開放位置及び閉鎖位置に保持するために、図６に示すよ うに、シャッタ１５内面の小突起２０がベース板１２外面の上下のノッチ２１， ２２にシャッタ１５自体の弾性力により選択的に係合される。

【００１４】 再び図３，図４及び図７に示すように、空気導入ユニット９を支持するための 取付板２３（取付部材）が帽体１を構成するシェル６及び緩衝ライナ７間に挿入 される。

【００１５】 この取付板２３は、前記両空気導入孔１１，１１に突入してそれらの間の隔壁 ６ａに近接する左右一対のボス２４，２４を備えており、これらボス２４，２４ と空気導入孔１１，１１内面との間隙の範囲内で取付板２３は上下及び左右方向 へ移動可能である。また取付板２３は、ボス２４，２４と空気導入孔１１，１１ 内面との当接により、帽体１からの脱落が防止される。

【００１６】 前記ボス２４，２４にはねじ孔２５，２５が設けられており、前記取付孔１８ ，１８に挿通したビス２６，２６をこれらねじ孔２５，２５に螺着することによ り、空気導入ユニット９は帽体１に着脱可能に取付けられる。

【００１７】 而して、空気導入ユニット９の取付けに当っては、先ずビス２６，２６をねじ 孔２５，２５に緩く螺合した状態で、空気導入ユニット９を凹部８の所定位置に 合せる。このとき、取付板２３は前述のように前後及び左右方向に移動可能であ るから、空気導入ユニット９の位置に追従し、空気導入ユニット９の凹部８に対 する位置合せを何等妨げない。その後、ビス２６，２６を緊締すれば、取付板２ ３及びベース板１２は共にシェル６に固着される。したがって、各部の製作誤差 に左右されることなく、空気導入ユニット９を凹部８の定位置に正確に設置する ことができる。

【００１８】 そして、固着後、シャッタ１５を閉じれば、これによりビス２６，２６を覆い 隠すことができ、平時の外観を良好に保つことができる。

【００１９】 空気導入ユニット９が塵埃や泥土等の侵入により汚れた場合には、ビス２６， ２６を外して空気導入ユニット９を帽体１から取外し、これを水洗いすれば、そ の外面は勿論、内部まで奇麗に清掃することができる。

【００２０】

【考案の効果】

以上のように本考案によれば、ベース板と、このベース板に接合されてそれと の間にシャッタ室を画成するカバーと、前記シャッタ室に収容されるシャッタと から空気導入ユニットを構成し、前記カバーには、シャッタにより開閉されその 開放時に前記空気導入孔と連通する入口孔を設け、この入口孔に臨んで取付孔を 前記ベース板に設け、この取付孔に挿通したビスにより前記ベース板を帽体内の 取付部材に着脱可能に固着したので、ビスを外すことにより空気導入ユニットを 帽体から取外すことができ、したがって、これを直ちに水洗い等によりその内部 まで奇麗に清掃することができ、衛生的である。またベース板をビスにより帽体 内の取付部材に固着することにより空気導入ユニット全体が帽体に装着されるか ら清掃後の再組立も極めて簡単であると共に、再組立時部品の紛失の心配もない 。しかもベース板を固着したビスは平時、シャッタにより覆われるので、特別な 化粧部材を用いることなく外観を良好に保つことができる。

【図面の簡単な説明】

【図１】本考案の空気取入装置を備えたヘルメットの側
面図

【図２】空気取入装置のシャッタを閉鎖状態で示した図
１の２矢視正面拡大図

【図３】同シャッタを開放状態で示した図２と同様の正
面図

【図４】図２の４−４線断面図

【図５】図３の５−５線断面図

【図６】図３の６−６線断面図

【図７】空気取入装置の分解斜視図

【符号の説明】

１ 帽体 ５ 空気取入装置 １０ 換気路 １１ 空気導入孔 １２ ベース板 １３ カバー １４ シャッタ室 １５ シャッタ １７ 入口孔 １８ 取付孔 ２３ 取付板（取付部材） ２４ ボス ２５ ねじ孔 ２６ ビス

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 【請求項１】 帽体（１）の前面に、その前面に開口す
   る空気導入孔（１１）への外気の導入、遮断を行うシャ
   ッタ（１５）を備えた、ヘルメットの空気取入装置にお
   いて、ベース板（１２）と、このベース板（１２）に接
   合されてそれとの間にシャッタ室（１４）を画成するカ
   バー（１３）と、前記シャッタ室（１４）に収容される
   シャッタ（１５）とから空気導入ユニット（９）を構成
   し、前記カバー（１３）には、シャッタ（１５）により
   開閉されその開放時に前記空気導入孔（１１）と連通す
   る入口孔（１８）を設け、この入口孔（１８）に臨んで
   取付孔（１７）を前記ベース板（１２）に設け、この取
   付孔（１７）に挿通したビス（２６）により前記ベース
   板（１２）を帽体（１）内の取付部材（２３）に着脱可
   能に固着したこと特徴とする、ヘルメットの空気取入装
   置。