JPH04134166U - エンジン発電機の冷却装置 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【目的】 空冷式のアフタク−ラの設置位置を変えるこ
とにより冷却効率を向上させたもの。 【構成】 密閉されたエンジンル−ム１内にラジエ−タ
２、エンジン３、発電機４およびアフタク−ラ５の順に
設置し、エンジンファン６を押し出しタイプとすると共
に、発電機４の後部にアフタク−ラ５に面する発電機フ
ァン７を設け、アフタク−ラ５から吸い込んだエア−を
エンジンル−ム１内を通してラジエ−タ３から放出させ
るようにしたもの。 【効果】 発電機セット全体としての冷却効率を向上さ
せることができると共に、また、冷却装置としての構造
の簡素化が図れる。

Description

【考案の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】

本考案はエンジン発電機の冷却装置に係り、特に空冷式アフタク−ラを用いた エンジン発電機の冷却装置に関する。

【０００２】

【従来の技術】

エンジンとこれにより駆動される発電機は一般に密閉されたエンジンル−ム内 に直列に配置され可搬式の電力源または圧縮空気源として利用されている。この ようなエンジン発電機においては、エンジンおよび発電機を冷却するためにエン ジン駆動軸にはファンが結合され、エンジンの前端部に外気に開口して配置され たラジエ−タには冷却風が供給される。このファンの作動でエンジンル−ム内に は前方から後方に向かう送風が起こり、これが後部の発電機にも作用するので発 電機も冷却されるようになっている。また、実開昭５６−１０２９７０号公報や 実開昭５７−３３６３公報に開示されているように発電機の後側より冷却風を導 入してエンジンの周囲を通りエンジン前方から排出させて冷却するようにしたも のもある。ところが発電機はその内部の発熱部を十分に冷却しなければならず、 したがって発電機の回転部分には発電機専用の冷却ファンが設けられているもの もあるが冷却効果が十分とは云えない。

【０００３】

【考案が解決しようとする課題】

そこで近年ではエンジン発電機について高出力化やＮＯX 低減を図り、冷却効 率を向上させるために、従来の水冷式から空冷式アフタク−ラを採用したものが 使用されている。例えば、図３に示すようにエンジンル−ム２１内に吸い込みフ ァン２３を有するエンジン２２の後部に冷却ファン２５を有する発電機２４が設 けられ、吸い込みファン２３の前にラジエ−タ２６を設け、その前にアフタク− ラ２７を設けたものがある。この場合、アフタク−ラ２７を冷却空気温度が最も 低い所に設ける方が有利のためにエンジンのラジエ−タ２６の前に設置している 。これによるとアフタク−ラ２７からのエア−は矢印のようにエンジン２２の外 周を冷却してエンジンル−ム２１の左右に設けた通気口２８，２９からル−ム２ １外に放出され、一方、発電機２４後方のエンジンル−ム２１に設けた通気口３ ０からのエア−は矢印のように冷却ファン２５により前記通気口２８，２９から ル−ム２１外に放出される。しかしながらこれでは発電機用の冷却ファン２４と 風向きが逆となりファン効率が低下する。そこで発電機２４の冷却ファン２４を 逆向きにすると高温になったエア−を発電機２４の冷却に使用することになり発 電機２４の効率低下や焼損発生等の問題がある。図中、３１はタ−ボチャ−ジャ 、３２はエア−クリ−ナ、３３はマフラで、エア−クリ−ナ、およびマフラ−は エンジンル−ム２１内より外に突設している。

【０００４】 本考案はこれに鑑み、アフタク−ラの設置位置を変えることにより冷却効率を 向上させることが可能なエンジン発電機の冷却装置を提供して従来技術の持つ欠 点の解消を図ることを目的としてなされたものである。

【０００５】

【課題を解決するための手段】

上記従来技術の問題点を解決する手段として本考案の請求項１は、密閉された エンジンル−ム内に、外気に開口したラジエ−タとエンジン、発電機および大気 に開口した空冷式アフタク−ラの順に直列に設置して、エンジンに押し出し式の エンジン側冷却ファンを設けると共に、発電機後部の空冷式アフタク−ラに面す る吸い込み式の発電機側冷却ファンを設け、前記空冷式アフタク−ラからのエア −を前記ラジエ−タを経てル−ム外に放出させることを特徴とし、請求項２は密 閉されたエンジンル−ム内に、外気に開口したラジエ−タと、エンジンおよび後 部を外気に開口した発電機の順に直列に設置して、エンジンル−ム側面に空冷式 アフタク−ラを設け、エンジンに押し出し式のエンジン側冷却ファンを設けると 共に、発電機の前部または後部に押し出し式の発電機側冷却ファンを設けて、前 記空冷式アフタク−ラからのエア−を一方は前記エンジン側冷却ファンによりラ ジエータを通して前記エンジンル−ム前部からル−ム外に放出させ、他方は発電 機側冷却ファンによりエンジンル−ム後部からル−ム外に放出させることを特徴 とする。

【０００６】

【作用】

上記構成により、請求項１は風向きが同じ、請求項２はそれぞれの風向きが交 わることがないため、エア−の流れがスム−ズになり冷却効率は向上できる。

【０００７】

【実施例】

図１は本考案の請求項１にかかるエンジン発電機の冷却装置一実施例の側面図 、図２は本考案の請求項２にかかるエンジン発電機の冷却装置一実施例の平面図 である。なお、図１および図２において共通する部品については同一符号を付し て説明する。

【０００８】 本考案の請求項１は、図１に示すように密閉されたエンジンル−ム１内に、外 気に開口したラジエ−タ２、エンジン３、発電機４および大気に開口した空冷式 アフタク−ラ５の順に設置して、エンジン３に押し出し式のエンジンファン６を 設けると共に、発電機４の後部にアフタク−ラ５に面する吸い込み式の発電機フ ァン７を設けたもので構成されている。

【０００９】 前記エンジンル−ム１には前部にエア−の放出口となるラジエ−タ２が外気に 開口して取付けられ、後部にエア−の吸い込み口となるように外気に開口した空 冷式アフタク−ラ５が取付けられている。エンジンル−ム１の上部には上面から 外に突出したエァ−クリ−ナ８およびマフラ９が設けられており、エンジン３か らマフラ９に至るル−ム１内の管路途中、およびエア−クリナ８と給気管１０の 管路途中にはタ−ボチャ−ジャ１１が設けられている。そして前記給気管１０は 前記アフタク−ラ５を介して吸気マニホ−ルド１２に連結されている。したがっ て冷却のためのエア−は発電機ファン７の回転により外部からアフタク−ラ５の 取れ入れ口より導入され、アフタク−ラ５を通過して吸入エア−と熱交換し、さ らに発電機４、およびエンジン３の外周部を通過してエンジンファン６に至り、 次いでラジエ−タ２を通過し、この際冷却水と熱交換して大気に放出される。一 方、エンジン３の吸入エア−は、エア−クリ−ナ８から導入され、タ−ボチャ− ジャ１１により加温され、前記アフタク−ラ５を通過して、前述の外部から導入 されたエア−と熱交換した後エンジン３の吸気マニホ−ルド１２に供給される。 この結果エンジンル−ム１内のエア−は流れの方向が同一のため抵抗なく放出が 行われる。

【００１０】 本考案の請求項２は図２に示すように密閉されたエンジンル−ム１内に、外気 に開口したラジエ−タ２、エンジン３および後部を外気に開口した発電機４の順 に設置して、エンジンル−ム１側面に空冷式アフタク−ラ５を設け、エンジン３ に押し出し式のエンジンファン６を設けると共に、発電機４の前部または後部に 押し出し式の発電機ファン７を設けたものにより構成されている。

【００１１】 前記エンジンル−ム１には前部にエア−の放出口となるラジエ−タ２が大気に 開口して取付けられ、後部にもエア−の放出口１３が設けられている。また、エ ンジンル−ム１の中間部側面にはエア−の吸い込み口となる前記アフタク−ラ５ がが設けられている。エンジンル−ム１の上部には上面から外に突出したエァ− クリ−ナ８およびマフラ９が設けられており、エンジン３からマフラ９に至るル −ム１内の管路途中、およびエア−クリナ８と給気管１０の管路途中にはタ−ボ チャ−ジャ１１が設けられている。そして前記給気管１０は前記アフタク−ラ５ を介して吸気マニホ−ルド１２に連結されている。したがって冷却のためのエア −はエンジンファン６と発電機ファン７の回転により外部からアフタク−ラ５の 取れ入れ口より導入され、アフタク−ラ５を通過して吸入エア−と熱交換し、流 れの方向を分岐して一方はエンジンファン６によりエンジン３の外周部を通過し て次いでラジエ−タ２を通過し、この際冷却水と熱交換して大気に放出され、他 方は発電機ファン７により発電機４の外周部を通過して放出口１３よりル−ム１ 外に放出される。また、エンジン３の吸入エア−は、エア−クリ−ナ８から導入 され、タ−ボチャ−ジャ１１により加温され、前記アフタク−ラ５を通過して、 前述の外部から導入されたエア−と熱交換した後エンジン３の吸気マニホ−ルド １２に供給される。そしてこの場合も流れの方向が互いに妨げられることなく放 出が行われる。

【００１２】

【考案の効果】

本考案は以上説明したように、請求項１は密閉されたエンジンル−ム内に、外 気に開口したラジエ−タ、エンジン、発電機および大気に開口した空冷式アフタ ク−ラの順に設置して、エンジンに押し出し式のエンジンファンを設けると共に 、発電機の後部にアフタク−ラに面する吸い込み式の発電機ファンを設け、前記 アフタク−ラからのエア−を前記ラジエ−タを経てル−ム外に放出させ、請求項 ２は密閉されたエンジンル−ム内に、外気に開口したラジエ−タ、エンジンおよ び後部を外気に開口した発電機の順に設置して、エンジンル−ム側面に空冷式ア フタク−ラを設け、エンジンに押し出し式のエンジンファンを設けると共に、発 電機の前部に押し出し式の発電機側冷却ファンを設けて、前記アフタク−ラから のエア−を一方は前記押し出しファンによりラジエ−タを通して前記エンジンル −ム前部からル−ム外に放出させ、他方は冷却ファンによりエンジンル−ム後部 からル−ム外に排出させるようにしたから、発電機セット全体としての冷却効率 を向上させることができると共に、また、冷却装置としての構造の簡素化が図れ る。

【図面の簡単な説明】

【図１】本考案の請求項１にかかるエンジン発電機の冷
却装置の一実施例を示す側面の説明図である。

【図２】本考案の請求項２にかかるエンジン発電機の冷
却装置の一実施例を示す平面の説明図である。

【図３】従来のエンジン発電機の冷却装置においてアフ
タク−ラを用いた場合の平面を示す説明図である。

【符号の説明】

１ エンジンル−ム ２ ラジエ−タ ３ エンジン ４ 発電機 ５ 空冷式アフタク−ラ ６ エンジン側冷却ファン ７ 発電機側冷却ファン

Claims (2)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 【請求項１】 密閉されたエンジンル−ム内に、外気に
   開口したラジエ−タ、エンジン、発電機および大気に開
   口した空冷式アフタク−ラの順に直列に設置して、エン
   ジンに押し出し式のエンジン側冷却ファンを設けると共
   に、発電機の後部に空冷式アフタク−ラに面する吸い込
   み式の発電機側冷却ファンを設け、前記空冷式アフタク
   −ラからのエア−を前記ラジエ−タを経てル−ム外に放
   出させることを特徴とするエンジン発電機の冷却装置。
2. 【請求項２】 密閉されたエンジンル−ム内に、外気に
   開口したラジエ−タ、エンジンおよび後部を外気に開口
   した発電機の順直列に設置して、エンジンル−ム側面に
   空冷式アフタク−ラを設け、エンジンに押し出し式のエ
   ンジンファンを設けると共に、発電機の前部に押し出し
   式の発電機ファンを設けて、前記空冷式アフタク−ラか
   らのエア−を一方は前記エンジン側冷却ファンによりラ
   ジエ−タを通して前記エンジンル−ム前部からル−ム外
   に放出させ、他方は発電機側冷却ファンによりエンジン
   ル−ム後部からル−ム外に放出させることを特徴とする
   エンジン発電機の冷却装置。