JPH0413195Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 この考案は、多量の印刷物を作成する際の第１
原紙および刷版用のマスター、版下として電子写
真式プリンタにおいて使用できるプリントシート
に関するものである。

従来、ゼログラフイ方式、静電方式などの電子
写真式プリンタを用いトレーシングペーパーの如
く半透明のシートにプリントを行い、プリントし
たシートを第１原紙および刷版用のマスター、版
下として用い各種複写または印刷方式により多量
の印刷物を得ていた。

しかしながら、従来のシートにおいては、電子
写真式プリンタの構造によりトナー定着時の熱、
水分によりシートに延び、シワが発生し、精度の
高い印刷物を得るには不都合であつたり、第１原
紙を連続して多量に作成する場合は電子写真式プ
リンタ中の移送において多量の静電気が発生し、
プリント中、プリント後の取扱いに支障を来して
いた。またシート自身プリンタの通常のシートの
プリント適性と異なつているためシートの移送が
スムーズに行えないなどの不都合を生じていた。

そこで、この考案においては上述の点に鑑み、
電子写真式プリンタにおける延び、シワ、余分な
静電気の発生を除去し、プリンタ中の移送がスム
ーズに行えるようにすると共に、プリンタの文
字、記号、図柄などのプリント適性を向上し、精
度の高い多量の印刷物が得られるところのプリン
トシートを提供するものである。

次に、この提案に基づく実施例を示す図面によ
りこの考案を説明する。

第１図は、この考案のプリントシートの断面説
明図であり、プリントシート１は、用紙２の上面
に不乾燥性粘着剤層３が設けられ、この上面に裏
面が剥離性を有する剥離面Ａとしてなり表面が投
錨処理を施された印字面Ｂとしてなる半透明の合
成樹脂フイルム４が設けられてなるものである。

第２図は、この考案のプリントシート１を連続
状態に構成した連続プリントシートの説明図であ
り、この連続プリントシート１０は、プリントシ
ート１がミシン目５を介して連続してなり、連続
方向に沿う両端部に電子写真式プリンタの送り装
置のトラクタピンに合致する移送穴６を有し、合
成樹脂フイルム４には、第１原紙として使用する
部分をプリントシート１から剥離するための切込
７が用紙２に達しないように設けられてなり、ミ
シン目５に沿つてジグザグに折りたたまれてな
る。

なお、切込７の枠内には必要に応じて記入欄８
や複写、印刷後の断裁、製本に必要な位置合わせ
の印９を前もつて印刷しておいてもよく、また枠
外には取扱い説明書等を前もつて印刷しておいて
もよい。

また、他の実施例においては、上述の連続プリ
ントシート１０において切込み７を設けず、プリ
ンタにおいて所望の情報を印字した後不乾燥性粘
着剤より連続状に剥離し、移送穴６を利用し連続
的に複写機にかけ連続的に複写印刷物を作成した
り、刷版作成用の機械にかけ連続的に刷版を作成
しその後印刷物を作成したりできるようにしても
よい。

上述において、用紙２は、電子写真式プリンタ
で通常用いられている用紙と略同質で合成樹脂フ
イルムと重なる部分は無模様の上質紙系統の用紙
であればよく、厚さは、合成樹脂フイルム４の厚
さにより異なるが0.04mm〜0.12mmの範囲のものが
よく、合成樹脂フイルム４と対向する面は不乾燥
性粘着剤との粘着強度を増すため剥離性を有して
いないことが重要である。

合成樹脂フイルム４は、裏面は凹凸がなく、剥
離性を有していることが重要であるが、不乾燥性
粘着剤との相性によつてはシリコンなど塗布し剥
離面としてもよく、表面は裏面とは異にし電子写
真式プリンタでの印字適性を向上させるための投
錨処理として放電処理、放射線処理、化学処理ま
たはサンド処理などを施し、手で触れた程度では
凹凸が感じられない程度以内の微細な凹凸を設け
るなどしてなる。厚さは0.025mm〜0.125mmの範囲
のものがよい。

また、合成樹脂フイルム４は主として二軸延伸
型のポリエチレン、ポリプロピレン、ポリ塩化ビ
ニル、ポリスチレン、ポリエステル、ポリアミ
ド、ポリカーボネートフイルムなどが使用できる
が、加工適性、印字適性、使用適性、経済性など
総合評価としてポリエステルフイルム例えば東レ
株式社通製の「ルミラー」が優れていた。

プリントシート１の全体の厚さは通常の取扱い
フイード適性および電子写真式のプリント特性か
ら0.25mm以上にならないようにし、フイード適
性、定着適性を考慮し精度の高い多量の印刷物作
成用の第１原紙、刷版作成用のマスター、版下と
して用いるには0.08mm〜0.2mmの範囲に納めると
よい。

次にこの考案の作用、効果を上述の連続プリン
トシート１０の使用に従つて説明すると、電子計
算装置の出力装置として用いられている通称漢字
プリンタ（東レ8500、富士通6504、富士通6505な
ど）と称せられている電子写真式プリンタのトラ
クタピンの送りに従つて順次連続プリントシート
１０を移送させ、電子計算装置より出力っされる
情報を出力しプリンタに潜像ドラムに潜像を作
り、次いで、この潜像にトナーを付着させ、この
付着したトナーをプリントシート１の印字面Ｂの
所定位置に転移させ、熱を付与し、乾燥、定着し
プリントを行なう。

上述において、この考案のプリントシート１お
よび連続プリントシート１０は、台紙が通常電子
写真式プリンタで使用される用紙と略同質であ
り、この用紙に合成樹脂フイルムが不乾燥性粘着
剤を介して添付されているので、連続的にプリン
トシート１を使用した場合も合成樹脂フイルムだ
けを移送するのに比して静電気の発生が少く、プ
リントシートの腰も適当にできるので移送がスム
ーズに行なえ、トナーの定着においても合成樹脂
フイルムの表面が投錨処理が施こされているので
トナーの定着がよく印字に欠けがなく、また合成
樹脂フイルムが不乾燥性粘着剤を介して添付され
ているので、移送時の密着性がよく移送もスムー
ズに行え、定着時の熱が付与された場合にも延
び、シワが少なく、精度の高い第１原紙および刷
版用のマスターが得られ、特に、OCR，OMR，
MICRおよびバーコードなど光学的、磁気的読取
りを行なう文字、記号の印刷物を作成する場合に
適しており、さらにプリント後は印字された合成
樹脂フイルムの裏面が不乾燥性粘着剤が容易に剥
離するので多数頁の印刷物を作成する場合にも手
間を要さず取扱い易く、剥離後直ちに所望の複
写、印刷方式の印刷物作成用として使用でき、特
に合成樹脂フイルムが透明、半透明の場合には安
価な複写、印刷方式に使用できる等の効果を有す
る。

【図面の簡単な説明】

第１図は、この考案のプリントシートの断面説
明図、第２図はこの考案のプリントシートの連続
状態の説明図。 １はプリントシート、２は用紙、３は不乾燥性
粘着剤層、４は合成樹脂フイルム、１０は連続プ
リントシート、Ａは剥離面、Ｂは印字面である。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 用紙の上面に不乾燥性粘着剤層が設けられ、こ
   の不乾燥性粘着剤層の上面に裏面が剥離性を有し
   剥離面としてなり表面が印字のための投錨処理を
   施されて印字面としてなる合成樹脂フイルムが設
   けられてなる電子写真式プリンタ用のプリントシ
   ート。