JPH04128780U - スロツトマシン - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【目的】リールの停止順序の選択が可能なスロットマシ
ンを提供する。 【構成】機体の前面に、複数の選択スイッチから成る停
止順序選択部１０を設ける。選択スイッチによって決定
されたリールの停止順序は制御部１７のＲＡＭ２１に記
憶され、各リール駆動後、ランダム設定された時間が経
過する毎に自動的に、又は単一の停止スイッチ９を手動
操作する毎に、ＣＰＵ１８内はリール駆動部２５へスト
ップ指令を発して、ＲＡＭ２１に記憶された順にリール
を停止させる。

Description

【考案の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】

この考案は、複数個のリールを始動させた後、各リールを個別に停止させて、 停止ライン上に並ぶ図柄の組み合わせに応じてゲームの勝敗を決するスロットマ シンに関する。

【０００２】

【従来の技術】

従来のスロットマシンは、機体の前面にリール表示窓を備え、リール表示窓の 直下に、メダルを投入するメダル投入口と、全リールを一斉始動させる始動レバ ーと、回転する各リールを個別に停止させる複数の停止スイッチとが配備されて いる。 遊戯者は、メダル投入後、始動レバーの操作により全リールを一斉始動させた 後、所定の停止ライン上に所定の図柄の組み合わせが成立するように各停止スイ ッチを最適なタイミングで順次操作して各リールを停止させる。

【０００３】 この種のスロットマシンの場合、各リールを停止させるためには、それぞれ のリールに対応した停止スイッチを押操作する必要があり、特にゲームが白熱し ている時など操作が煩雑である。 そこで、単一の停止スイッチを繰り返し押操作することにより、各リールを順 次停止させていく構造のスロットマシンが考案されている（実公平３−８３０８ 号）。

【０００４】

【考案が解決しようとする問題点】

しかしながら、この種のスロットマシンでは、リールの停止順序は固定されて おり、遊戯者による選択は出来ないため、遊戯者の趣向に合ったゲームを展開す ることができないという問題がある。

【０００５】 この考案は、上記問題に着目してなされたもので、各リールの停止順序を選択 可能となすことにより、遊戯者の趣向に合わせることができるスロットマシンを 提供することを目的とする。

【０００６】

【課題を解決するための手段】

この考案は、複数のリールを駆動させた後、各リールを順次停止させて停止ラ イン上に各リールに描かれた図柄を停止させるスロットマシンにおいて、各リー ルを個別に駆動し停止させるリール駆動部と、前記リールの停止順序を選択する ための選択スイッチと、前記選択スイッチにより選択されたリールの停止順序を 記憶するメモリと、前記メモリに記憶された停止順序により前記リール駆動部へ 停止指令を出力して各リールを順次停止させるリール停止制御部とを設けたもの である。

【０００７】

【作用】

ゲームに先立ち、遊戯者は自らの趣向に応じてリールの停止順序を選択スイッ チにより選択すると、選択されたリールの停止順序はメモリに記憶される。ゲー ムを開始して全リールを駆動させると、リール停止制御部はメモリの記憶内容に 基づきリール駆動部へ停止指令を出力して選択された順序でリールを停止させる 。

【０００８】

【実施例】

図１は、この考案の一実施例であるスロットマシン１の外観を示す。このスロ ットマシン１は、周面に複数の図柄がそれぞれ表示された３個のリール３Ａ，３ Ｂ，３Ｃを備え、機体２の前面には、リール表示窓４，停止順序表示器５Ａ，５ Ｂ，５Ｃ，メダルの預け枚数表示器６，メダル投入口７，始動レバー８，停止ス イッチ９，停止順序選択部１０，ゲームスイッチ１１，精算スイッチ１２，メダ ル選択スイッチ１３，メダル排出口１４，メダル受け皿１５などが設けられてい る。

【０００９】 前記リール表示窓４には３個の各リール３Ａ，３Ｂ，３Ｃが位置し、このリー ル表示窓４より各リール３Ａ，３Ｂ，３Ｃの回転状態が透視可能であると共に、 リール３Ａ，３Ｂ，３Ｃを停止させたとき、各リールの３駒分の図柄が上、中、 下、斜めの各停止ライン上に整列して並ぶようになっている。 前記停止順序表示器５Ａ，５Ｂ，５Ｃは、各リールの下方位置に各リールに対 応させて設けられ、対応するリールの停止順序をディジタル表示する。

【００１０】 前記始動レバー８は３個のリール３Ａ，３Ｂ，３Ｃを一斉に始動させるための もの、停止スイッチ９は各リール３Ａ，３Ｂ，３Ｃを順次停止させるためのもの である。

【００１１】 前記メダル投入口７はゲームの開始に先立ち、多数枚のメダルを投入したり、 各ゲーム毎に１枚ないし複数枚のメダルを投入する箇所であり、メダル受け皿１ ５はメダルの配当または精算に際してメダル排出口１４から放出されるメダルを 収容する。

【００１２】 このスロットマシンは、遊戯者が多数枚のメダルを機械に預けて貯蔵し、その 貯蔵メダルを使ってゲームを実行することが可能な方式を採用しており、預け枚 数表示器６には貯蔵メダルの残り枚数がディジタル表示される。前記ゲームスイ ッチ１１はゲームの実行に際して貯蔵メダルを用いることを指示し、１回押操作 すると１枚のメダルが、２回押操作すると２枚のメダルが、３回押操作すると３ 枚のメダルが、それぞれ自動投入される。

【００１３】 精算スイッチ１２は貯蔵メダルを精算して返還すべき枚数のメダルをメダル受 け皿１５へ放出させる。メダル選択スイッチ１３はゲーム毎にメダルをメダル投 入口７から投入してゲームを行うか、または貯蔵メダルを消費してゲームを行う かを選択するスイッチである。

【００１４】 停止順序選択部１０は、リール表示窓４の下方に位置し、各リール３Ａ，３Ｂ ，３Ｃの停止順序を遊戯者の好みに応じて自由に決定するためのものである。 この実施例では、図２に示すごとく、６個の選択スイッチ１０ａ，１０ｂ，１ ０ｃ，１０ｄ，１０ｅ，１０ｆをもって停止順序選択部１０が構成されている。 各選択スイッチの上面にはリールの停止順序がＡ（第１リール３Ａを示す），Ｂ （第２リール３Ｂを示す），Ｃ（第３リール３Ｃを示す）の各文字をもって、プ リント印刷されている。これにより遊戯者は３個のリールの停止順序である６通 りの順序の中から好きなものを選択することができる。また、各選択スイッチは 背照式の押ボタンスイッチであって、内側には豆ランプが設けられており、押操 作によってこの豆ランプが点灯して遊戯者に現在選択しているスイッチを知らせ る。

【００１５】 図３は、リール表示窓４の拡大正面図である。 前記停止順序表示器５Ａ，５Ｂ，５Ｃは前記選択スイッチ１０ａ〜１０ｆの操 作に連動して、対応するリールの停止順序を１，２，３の数字によって表示する 。

【００１６】 図４は、上記スロットマシンの主要な回路構成例を示している。 図中、マイクロプロセッサなどで構成される制御部１７は、ＣＰＵ１８にバス １９を介してＲＯＭ２０やＲＡＭ２１が接続された公知の構成を備えている。前 記ＣＰＵ１８は制御・演算の主体であって、ＲＯＭ２０にはプログラムや固定デ ータが格納されている。また、ＲＡＭ２１にはメダルの預け入れ枚数や選択され たリールの停止順序などを記憶する領域が存在し、作業エリアとして機能する。

【００１７】 前記バス１９にはＩ／Ｏインターフェイス２２を介してリール駆動部２５が、 表示インターフェイス２４を介して表示回路２６が、それぞれ接続されている。 リール駆動部２５はＣＰＵ１８からの指令をうけて各リール駆動用のステッピン グモータの作動を制御する。表示回路２６は前記預け枚数表示器６，各選択スイ ッチ１０ａ〜１０ｆの豆ランプ，および停止順序表示器５Ａ，５Ｂ，５Ｃなどを 表示動作させる。

【００１８】 始動レバー８，停止スイッチ９，停止順序選択部１０は第２のＩ／Ｏインター フェイス２３を介してそれぞれ接続され、その操作による電気信号がＣＰＵ１８ に取り込まれる。

【００１９】 図５には、前記リール駆動部２５の回路構成例とＣＰＵ１８の機能とがあわせ て示してある。なお同図はひとつのリール（他のリールも同様）についての回路 構成のみが示してある。

【００２０】 図中、リール駆動部２５はクロック信号を受けて駆動パルスｐを生成し、この 駆動パルスｐをステッピングモータより成るリールモータ２６へ供給して、リー ルを駆動する。このリール駆動部２５にはＣＰＵ１８のリール制御部２７よりス タート指令やストップ指令が与えられる。

【００２１】 メダルの投入がありかつ始動レバー８が操作されると、前記リール制御部２７ にはスタート信号が入力され、リール制御部２７はスタート指令を発してリール 駆動部２５を作動させる。また停止スイッチ９の操作に対応してストップ信号が リール制御部２７に入力されると、リール制御部２７はリール駆動部２５へスト ップ指令を発してリールモータ２６の作動を停止させる。

【００２２】 前記駆動パルスｐは、ＣＰＵ１８のカウンタ部２８に与えられて計数される。 このカウンタ部２８の計数値はリールが一回転する毎に与えられる基準信号によ りリセットされる。かくて図柄検出部２９はこのカウンタ部２８の計数値からリ ール上のどの図柄が有効ライン上に位置するのかを検出してその検出結果を出力 する。

【００２３】 図６および図７は前記制御部１７による制御手順をステップ１（図中「ＳＴ１ 」で示す）〜ステップ１９で示すもので、以下、同図の手順に従って上記スロッ トマシンの動作を説明する。 まず、ゲームの開始に先立ち、図のステップ１，２において、ＣＰＵ１８はＲ ＡＭ２１の停止順序記憶エリアに対しＲＯＭ２０が記憶するリールの停止順序の 初期状態（例えばリール３Ａ，３Ｂ，３Ｃの順に停止）を書き込み、停止順序表 示器５Ａ，５Ｂ，５Ｃ上にその順序を数字で表示する。（この例の場合ならば、 ５Ａに「１」，５Ｂに「２」，５Ｃに「３」と表示される。）

【００２４】 つぎに、ＣＰＵ１８はステップ３においてメダルの投入に待機する。ステップ ３でメダルが投入されると、つぎにＣＰＵ１８は選択スイッチ１０ａ〜１０ｆに よるリール停止順序の選択に待機する。もし、いずれの選択スイッチも押操作さ れなければ、ステップ４での判定が「ＮＯ」であり、ＲＡＭ２１の停止順序記憶 エリアの内容は書き換えられず、ステップ８へと進む。もしいずれか選択スイッ チが押操作されると、ステップ４の判定が「ＹＥＳ」となり、ＲＡＭ２１の停止 順序記憶エリアの内容が新しい停止順序に書き換えられ、ＣＰＵ１８は停止順序 表示器５Ａ，５Ｂ，５Ｃに新しい停止順序を表示させる（ステップ５，６）。な おステップ７は、さらに停止順序が変更されたか否かを判断する手順であって、 その判定が「ＹＥＳ」であれば、再びステップ５に戻って同様の処理を行う。

【００２５】 上記の過程を経てリール停止順序が確定した後、遊戯者が始動レバー８を操作 すると、ステップ８の判定が「ＹＥＳ」となり、ＣＰＵ１８は各リール３Ａ，３ Ｂ，３Ｃを一斉に始動させる（ステップ９）。つぎに停止スイッチ９が操作され ると、ステップ１０の判定が「ＹＥＳ」となって、ＣＰＵ１８は１番目に停止す るよう記憶したリールを停止させる（ステップ１１）。 同様にステップ１２およびステップ１３において、第２設定のリールの停止制 御が、さらにステップ１４およびステップ１５において、第３設定のリールの停 止制御が、ＲＡＭ２１の記憶内容を参照して実行される。

【００２６】 ３個のリールの停止後、ＣＰＵ１８はステップ１６で有効図柄の組み合わせが 成立したか否かを判断し、判定が「ＹＥＳ」となるとステップ１７でメダルの払 い出しを実行させる。つぎのステップ１８では、電源投入状態をチェックするこ とにより、ゲームが終了か否かを判定しており、その判定が「ＮＯ」の場合は、 再びステップ３へ戻り、判定が「ＹＥＳ」の場合は、ＣＰＵ１８はＲＡＭ２１の 記憶データをクリアする（ステップ１９）。

【００２７】 図８，９は、停止順序選択部１０の他の実施例を示したものである。 図８の停止順序選択部１０は、９個の選択スイッチ１０ａ〜１０ｉが３列、３ 行にわたり設けられ、停止順序を表わす各列毎に１つの選択スイッチを押操作す るように設定されている。

【００２８】 各選択スイッチの表面には各リールに対応する文字が印刷され、スイッチを操 作すると、内部の豆ランプが点灯する。もし誤って同一のリールを重複して選択 した場合などはランプは点灯せず、選択は無効となる。なお、この実施例では各 列毎に停止順序を示す文字３０ａ，３０ｂ，３０ｃがプリント印刷されている。

【００２９】 図９の停止順序選択部１０は各リールに対応して３個の選択スイッチ１０ａ〜 １０ｃが設けられたもので、遊戯者は停止させたい順番に前記停止スイッチ１０ ａ〜１０ｃを押操作する。先の実施例と同様、各選択スイッチには内部に豆ラン プが設けられ、押操作によって点灯する。もし操作を誤って同じスイッチを重複 して操作した場合などは、このランプが点滅して遊戯者に操作ミスを知らせる。

【００３０】 なお、上記実施例のスロットマシンは停止スイッチ８の操作に基づきリールが 停止する手動停止方式のものであるが、この発明は、これに限らず、各リールが 順次自動停止する自動停止方式のものにも実施できる。この場合には制御部はラ ンダム設定される時間の経過後にストップ指令を順次出力して、選択された停止 順序に基づいて各リールを順次停止させる。

【００３１】

【考案の効果】

この考案は上記の如く、各リールを個別に駆動し停止させるリール駆動部と、 前記リールの停止順序を選択するための選択スイッチと、前記選択スイッチによ り選択されたリールの停止順序を記憶するメモリと、前記メモリに記憶された停 止順序により前記リール駆動部へ停止指令を出力して各リールを順次停止させる リール制御部とを設けたから、リールの停止順序を遊戯者の望みどおりに自由に 設定できるなど、考案目的を達成した顕著な効果を奏する。

【提出日】平成３年７月４日

【手続補正２】

【補正対象書類名】明細書

【補正対象項目名】００１７

【補正方法】変更

【補正内容】

【図４】

【図面の簡単な説明】

【図１】この考案の一実施例にかかるスロットマシンの
正面図である。

【図２】停止順序選択部の拡大正面図である。

【図３】リール表示窓の拡大正面図である。

【図４】スロットマシンの回路構成例を示すブロック図
である。

【図５】リール駆動部の回路構成およびＣＰＵの機能を
示すブロック図である。

【図６】スロットマシンの動作手順を示すフローチャー
トである。

【図７】スロットマシンの動作手順を示すフローチャー
トである。

【図８】停止順序選択部の他の実施例を示す拡大正面図
である。

【図９】停止順序選択部の他の実施例を示す操作部分の
拡大正面図である。

【符号の説明】

１ スロットマシン ８ 始動レバー ９ 停止スイッチ １０ 停止順序選択部 １８ ＣＰＵ ２５ リール駆動部 ２７ リール制御部

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 【請求項１】 複数のリールを駆動させた後、各リール
   を順次停止させて停止ライン上に各リールに描かれた図
   柄を停止させるスロットマシンにおいて、各リールを個
   別に駆動し停止させるリール駆動部と、前記リールの停
   止順序を選択するための選択スイッチと、前記選択スイ
   ッチにより選択されたリールの停止順序を記憶するメモ
   リと、前記メモリに記憶された停止順序により前記リー
   ル駆動部へ停止指令を出力して各リールを順次停止させ
   るリール制御部とを備えて成るスロットマシン。