JPH04128340A - エレベータ装置 - Google Patents

エレベータ装置

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JPH04128340A
JPH04128340A JP24758490A JP24758490A JPH04128340A JP H04128340 A JPH04128340 A JP H04128340A JP 24758490 A JP24758490 A JP 24758490A JP 24758490 A JP24758490 A JP 24758490A JP H04128340 A JPH04128340 A JP H04128340A
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Toshitaka Watanabe
利隆 渡辺
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奈良 俊彦
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高橋 龍彦
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Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明は新規なコンパクト・バーミキュラ黒鉛鋳鉄に係
り、特にエレベータ−用シーブに好適なコンパクト・バ
ーミキュラ黒鉛鋳鉄に関する。
〔従来の技術〕
例えばエレベータ−の乗かごを吊るワイヤローブを巻掛
けて駆動するシーブは、−船釣に片状黒鉛鋳鉄(Fer
rum Castings以下FCと略称する)が用い
られている。これは黒鉛による自己潤滑作用のためにワ
イヤロープとの相性が良いことと、加工性が容易で安価
なためである。そして、前記シーブは、ワイヤロープと
の摩擦駆動力を確保するために、ワイヤロープを巻掛け
るロープ溝を断面V形あるいはワイヤロープがロープ溝
の底に接触しないようにするためアンダーカット形のロ
ープ溝としている。即ち、前記ワイヤロープをロープ溝
の側面と接触させ、その接触面圧を高め、摩擦力を増加
させている。このように、ワイヤロープとローブ溝間の
くさび効果を利用すれば、摩擦力が増大するが、ワイヤ
ロープによってシーブの摩耗が促進され、シーブの寿命
を短かくする問題があった。
上記FCよりも耐摩耗性が優れたものとして、鋳放し状
態で基地組織がパーライトである球状黒鉛鋳鉄(Fer
ru鳳Casting Ductile、以下FCDと
略称する)がある(特開昭57−188645号公報、
特開平1−123048号公報)、シかし、上記FCD
は。
組織が緻密で、硬度が高いことから、一般に機械加工時
の切削性が上記FCに比べて劣り、鋳造価格も割高とな
るために、エレベータ−用シーブの材料として適してい
るとは云えない。
一方、機械的性質、物理的性質、切削性、鋳造性が上記
FCと上記FCDとの中間となるコンパクト・バーミキ
ュラ黒鉛鋳鉄(CompactVermicular 
Graphite、以下CVと称す)が考えられている
(特開昭60−248864号公報、特開昭61−38
66号公報)。
〔発明が解決しようとする課題〕
上記C■は上記FCとFCDとの中間特性を有するが、
耐摩耗性及び鋳造性がまだまだ低く、加えて、パーライ
ト組織の安全化についても十分でなく、FCとFCDと
の中間特性を備えた鋳鉄として十分に満足できるもので
はなかった。
本発明の目的の一つは、耐摩耗性を向上し得るコンパク
ト・バーミキュラ黒鉛鋳鉄を得ることにある6 本発明の別の目的の一つは、鋳造性がすぐれたコンパク
ト・バーミキュラ黒鉛鋳鉄を得ることにある。
本発明の他の目的は、パーライト組織を安定化し得るコ
ンパクト・バーミキュラ黒鉛鋳鉄を得ることにある。
本発明のさらに他の目的の一つは、エレベータ−用シー
ブに適したコンパクト・バーミキュラ黒鉛鋳鉄を得るこ
とにある。
〔課題を解決するための手段〕
本発明は上記目的を達成するために、コンパクト・バー
ミキュラ黒鉛鋳鉄を、重量比でC: 3.3〜3.8%
、Si:1.5〜3.0%を有する亜共晶成分からなり
、鋳放しパーライト面積率が90%以上で構成したので
ある。
〔作用〕
上記構成のうちCは黒鉛を析出させるための必須成分で
あり、SiはCvの組織の安定化を図るために必要な成
分である。このほか、重要なことはパーライト組織を面
積率9o%以上で安定化させるためには炭素当量を亜共
晶成分とすることである。従来のCvではFCDの成分
組成が過共晶の範囲で黒鉛形状をコンパクト・バーミキ
ュラ形状にしているのに対し、上記新規なCvはFCの
成分組成が亜共晶の範囲で黒鉛形状をコンパクト・バー
ミキュラ形状にすることでパーライト組織の安定化を図
ったのである。
〔実施例〕
以下本発明による新規なコンパクト・バーミキュラ黒鉛
鋳鉄(Ferru+++ Compact Vermi
cular、以下FCVと略称する)の実施例を説明す
る。
キュポラで溶解後、黒鉛球状化処理、接種処理及び脱硫
処理を行ない、第1表に示す成分組成の溶湯を鋳型に注
湯し、その後、冷し金により冷却速度を調整しつつ凝固
させ試験片を製作した。そして、これら試験片について
機械的性質、黒鉛の球状化率、基地組織のパーライト化
率等を測定した。尚、第1表において、試料Nα1及び
2は比較例であり、試料Nα3は本発明による実施例で
ある。
そして、試料N(11,2の炭素当量(C+1/3S 
i )第1表 注)Nα1,2・・比較例 &3・・・本発明は4.3
% を越えて過共晶となっているのに対し、試料Na 
3は4.3%以下の亜共晶成分となっている。これら試
料1〜3の各種測定結果を第2表に示す。この第2表か
ら判るように、過共晶成分となった試料41.2はパー
ライト化率が68%。
74%であるのに対し、亜共晶成分となる試料Nα3は
パーライト化率が94%まで高められ、安定したパーラ
イト組織のFCVとなった。この試料Na 3の鋳放し
状態における金属組織は、第1図の顕微鏡写真(倍率1
00倍)に示すように、片状黒鉛の先端の丸みが特徴で
あり、はぼ完全なパーライト基地に晶出している様子が
判る。また、第2表から各種機械的性質(引張強さ、伸
び、硬度)も試料Nα3が優れていることが判る。
表2表 注)Nα1,2・・比較例 HB 3・・・本発明向、
第1表の成分組織から判るように、本発明のFCVの場
合(試料&3)は、C及びSiのほかにM n t S
 n + Cu v S r M g + P及びFe
を有している。このうちCは黒鉛を析出させるための必
須成分であり、FCVのためには3.0〜3.9%が必
要である。しかし、3.3%未満であると、チル化(炭
化物の析出)傾向が大となり、反面3.8% を越える
とフェライトが出易くなるので3.3〜3.8%の範囲
が実用的であり、最も好ましい範囲は3.4〜3.6%
である。
Siは添加量が少ないとFCVの安定化を阻害してチル
化傾向が大となり、反面添加量が多くなると黒鉛の形状
が粗大化してフェライト化し易くなるために、1.5〜
3.0%の範囲が実用的であり、最も好ましい範囲は1
.8〜2.5%である。
また、Mnはパーライト組織を安定させるために有効で
あるが、多量に含有するとチル化傾向を高めるため、0
.2〜0.8%の範囲が好ましい。
Snは一般には添加を制限されているものであるが、0
.03%以上添加することでパーライト組織を安定化さ
せていることは注目すべき点である。しかし、0.25
%以上になると黒鉛形状が片状になってFCVの黒鉛形
状が得られないので。
0.03〜0.2% の範囲が望ましい。
Cuも一般には添加を制限されているものであるが、0
.25%以上添加することで、FCVをパーライト基地
化すると共に、耐力及び靭性を向上させる点で注目され
る。しかし、2.0% を越えると組織に偏析をおこし
易いために、0.25〜1.5% が好ましい。
Sは黒鉛の球状化を阻害する成分であり、0.01%未
満では黒鉛が球状化し、球状黒鉛鋳鉄に近くなる。そし
て、収縮が大きくなり、ひげのために鋳巣などの鋳造欠
陥が発生し易くなる。反面0.09%以上になると黒鉛
が片状化するので安定したFCVが得られなイ、ソノた
めに、0.01〜0.08% の範囲が好ましい。
Mgは0.05%未満では黒鉛形状が片状黒鉛となり、
0.04% を越えると球状黒鉛となると共に、ノロか
みなどの鋳造欠陥が生ずるので、0.005〜0.04
%の範囲が望ましい。
またPは0.1% を越えると基地に硬い組織であるリ
ン化鉄(ステダイト)が析出し、本鋳鉄でプーリなどを
形成した場合、相手部材であるワイヤロープの摩耗を早
めるので、0.1%以下とした。
以上説明したように本発明の実施例によれば、パーライ
ト組織を面積率90%以上として安定化することができ
、耐摩耗性に優れたFCVを得ることができる。さらに
、上記FCVは鋳放し状態で得られるので、凝固後の処
理は不要となり、鋳造性が優れたFCVが得られる。
次に、上記本発明によるFCVによりエレベータ−用シ
ーブを形成した場合を第2図〜第5図について説明する
。一般に、エレベータ−装置は昇降路1の頂部に形成し
た機械室2内に巻上機3を設置し、この巻上機3により
後述の乗かと9を昇降させている。前記巻上機3は電動
機4と、この電動機4の回転を減速する減速機5と、こ
の減速機5の畠力軸に連結されたシーブ6と、前記減速
機5の入力軸を制動する電磁ブレーキ7とで構成されて
いる。そして、前記シーブ6はその外周に複数本のロー
プ溝6Gを有しており、このロープ溝6Gにワイヤロー
プ8を巻掛け、その両端を昇降路1内に吊下げて乗かと
9及びつり合いおもり10を連結している。そして、前
記シーブ6を電動機4によって回転させることにより、
前記ワイヤロープ8は前記ロープ溝6Gとの摩擦力によ
って移動し、前記乗かと9を昇降させる。
上記エレベータ−用のシーブ6を本発明によるパーライ
ト組織のFCVで形成した場合の効果を検証するために
、第6図及び第7図に示す試験装置を用いて摩耗寿命試
験を行った。試験装置は水平方向に間隔をおいて設置さ
れた2組の供試シーブ20a、20bと、これら2組の
供試シーブ20a、20bの中間上部に位置するアイド
ルプーリ21と、前記供試シーブ20a、20bの外側
下方に位置する駆動プーリ22と張力調整プーリ23と
、これら供試シーブ20a、20b、アイドルプーリ2
1.駆動プーリ22.張力調整プーリ23に巻掛けられ
連結金具24により無端状に連結されたワイヤロープ8
とより構成されている。そして前記2組の供試シーブ2
0a、20bは夫夫複数回転軸25上に取付けられてい
る。この回転軸25の一端は軸受26を貫通しており、
その貫通端に夫々歯数がわずかに異なるスプロケット2
7a、27bを取付けている。そして1両供試シーブ2
0a、20bのスプロケット27a。
27b間をチェーン28で連結している。また、前記駆
動プーリ22には駆動軸29を介して駆動装置30が連
結され、前記張力調整プーリ23には油圧装W31を連
結して前記駆動プーリ22との距離を調整している。
以上の構成の試験装置において、前記駆動装置30を正
転、逆転させ、これを繰返すことにより。
前記ワイヤロープ8が第6図の矢印a、bの如く走行す
るが、この際前述したように前記スプロケット27aと
27bは歯数をわずかに異なるようにして供試シーブ2
0a、20bの周速に差をもたせているため、前記供試
シーブ20a、20bと前記ワイヤロープ8との間には
わずかな滑りが生じ、前記供試シーブ20a、20bを
強制的に摩耗させるのである。尚、スプロケット27a
27bの歯数の代りに、一方の供試シーブの速度を変え
たり、外径を変えたりしてもよい。
上記試験装置に、供試品シーブ20a、20bとして本
発明によるパーライト組織のFCVを用いたシーブと、
パーライト基地組織のFCDを用いたシーブと、FCを
用いたシーブを装着し、比較試験を実施した。
ここで、供試シーブの摩耗量の評価法として、第8図に
示すように、シーブ20の摩耗によりワイヤロープ8a
が8bの位置に変位するのであるが、その摩耗した断面
積32をシーブ摩耗量(m”)として測定することにし
た。シーブ摩耗量の測定はモデリング・コンパウンドに
より型を採取し、その断面を拡大して計測した。
以上の方法にて前述の供試品シーブの摩耗寿命の比較試
験を実施した結果の一例を第9図に示す。
第9図より明らかなように1本発明によるFCVから成
るシーブの摩耗量は、FCから成るシーブに比較して著
しく低減し、FCDのシーブと同等な耐摩耗性を有して
いることがわかる。
尚、前述の供試シーブに用いたFCVはパーライト面積
率が94%のものであるが、同様なシーブ摩耗試験機に
よる試験結果より、パーライト面積率は90%以上であ
れば良好な耐摩耗性を有することを得ている。具体例と
しては、パーライト面積率が80%の場合には耐摩耗性
が30〜40%低下することを確認している。
上記FCVから成るシーブを、定格速度が105m/分
の規格形エレベータ−の走行距離に換算すると、560
00km以上の使用に耐えることが判った。走行距離5
6000kmは、稼動実績から求めた月当りの走行時間
が120時間となる上記規格形エレベータ−の走行距離
であり、また定格速度105m/分は規格形エレベータ
−として最も早いエレベータ−である。そして、上記走
行距離56000kmは、約7年の使用期限に相当する
ものであり、実際に3〜5年で交換していた従来のシー
ブに比べて大幅に耐摩耗性が向上している。
次に、本発明によるFCVをエレベータ−用巻上機のシ
ーブに応用した場合のワイヤロープへの影響を確認する
ため、第10図及び第11図に示す試験装置を用いてワ
イヤロープの寿命試験を実施した。
第10図において、供試シーブ20a、20bとアイド
ルプーリ21はワイヤロープがダブル8字の如く巻掛け
られるように配置し、供試ワイヤロープ33を屈曲させ
る。試験装置の各部位は前述のシーブ摩耗試験装置とほ
ぼ同しであり、異なるのはチェーン28がないのと第1
1図に示す構成である。即ち、第11図は第10図の供
試シーブ20aの部分の断面を示すC−C断面図である
供試ワイヤロープ33を巻掛けた供試シーブ20aは、
軸受26に両端回転支持された軸25との間に各々独立
した滑り軸受34を介して回転支持されている。このよ
うに構成しであるため、供試ワイヤロープ33の連続屈
曲試験、つまりワイヤロープの屈曲疲労の寿命試験が可
能である。
上記のワイヤロープ寿命試験装置に、供試シーブとして
、本発明によるFCVで形成したシーブと、FCから成
るシーブを装着した。これと組合せる供試ワイヤロープ
33の断面の一例を第12図に示す。第12図において
、35はワイヤロープの芯綱、36は3種類の細いワイ
ヤから構成されたストランドを示し、このストランド3
6は外層素線37.中間素線38.芯線39から成って
いる。
前記の外層素線37の抗張力が13 ’E、kgf/r
m2級のワイヤロープをE種(又はエレベータ−種)と
呼び、エレベータ−用ワイヤロープとして一般に使用さ
れているものであるため、前述のFCの供試シーブと組
合せることにした。
同様に、外層素線37の抗張力が165kgf/ff1
12級のワイヤロープをA種と呼ぶが、本発明のFCV
を用いた供試シーブと組合せ、ワイヤロープの寿命試験
を実施することにした。
以上の試験装置登用い、前述の供試シーブと供試ワイヤ
ロープとの組合せによるワイヤロープの寿命比較試験を
実施した結果の一例を第13図に示す。第13図は、試
験装置の往復回数、つまり供試ワイヤロープ33の屈曲
回数と、供試ワイヤロープ33のシーブと接触する外層
素線37の損傷状態(素線断線の数)との関係を示した
ものである。第13図より明らかなように、FCから成
る供試シーブと組合せたE種のワイヤロープの損傷に比
較して、本発明によるFCVから成る供試シーブと組合
せたA種のワイヤロープの損傷の度合は著しく軽減され
、エレベータ−用巻上機のシーブとワイヤロープに適し
ていることがわかる。
具体的には損傷の度合が約50%軽減されることを確認
している。
尚、前述のワイヤロープの外層素線の抗張力が165k
gf/閣2級のA種ロープについて詳述したが、このワ
イヤロープの外層素線の硬度はHv420〜460であ
るワイヤロープが適していることを同様な試験結果より
得ている。
次に、本発明によるFCVの超音波による非破壊検査に
ついて述べる。一般に鋳鉄中の超音波の通過速度は、内
在する黒鉛の形状と強い正相関関係にあることが知られ
ている。このため、鋳鉄の機械的性質と超音波の通過速
度との関係を把握することにより、鋳鉄の黒鉛形状は実
際に超音波を当ててその超音波速度を測定すれば区分で
きる。
本発明によるFCVについても超音波による検査を実施
してみた。第14図にその一例として、鋳鉄の機械的性
質である引張強さと超音波通過速度との関係を示す試験
結果を示す、供試品の鋳物は本発明によるFCVから成
るシーブ、FCDのシーブ及びFCのシーブの実体強度
(引張強さ)と超音波速度の関係を求めたものである。
第14図より明らかなように、FCの領域とFCDの領
域の中間に本発明によるFCVの領域はあり、その領域
における超音波速度の範囲は4800 m / s〜5
400 m / sにあることがわかる。同様に、本発
明によるFCVの硬度と超音波速度との関係を測定する
と、超音波速度が4800m/s〜5400 m / 
sにおける硬度がHB=200〜250に相当すること
がわかった。
以上述べてきた本発明によるFCVは、亜共晶成分から
成る鋳放しパーライト基地組織のCvであるが、亜共晶
成分から成るCvであっても凝固後に熱処理、例えば焼
入れ、焼戻し、あるいは焼ならしを施すことによりパー
ライト基地組織のFCVが得られる。一方、凝固中の亜
共晶成分から成るFCVの冷却速度を調整する目的で、
冷し金などの冷却速度調整手段を用いてパーライト基地
組織のFCVが得られる。
〔発明の効果〕
本発明によれば、鋳放し状態でパーライト基地組織の面
積率が90%以上で安定化したコンパクト・バーミキュ
ラ黒鉛鋳鉄を得ることができ、しかも耐摩耗性及び鋳造
性に優れているので、ワイヤロープを巻掛け、これを駆
動するシーブに適した新規なコンパクト・バーミキュラ
に適した黒鉛鋳鉄を得ることができる。
【図面の簡単な説明】
第1図は本発明によるコンパクト・バーミキュラ黒鉛鋳
鉄の金属組織を示す顕微鏡写真、第2図はエレベータ−
用シーブを示す正面図、第3図はエレベータ−用シーブ
の一部縦断側面図、第4図はエレベータ−装置を示す概
略構造図、第5図はエレベータ−用巻上機を示す平面図
、第6図はシーブの摩耗試験装置を示す構造図、第7図
は第6図のB−B線に沿う拡大断面図、第8図はシーブ
の摩耗状態を示す説明図、第9図は試験回数とシーブの
摩耗量との関係を示す線図、第10図はロープの寿命試
験装置を示す構造図、第11図は第10図のC−C線に
沿う拡大断面図、第12図はワイヤロープを示す拡大断
面図、第13図はロープ寿命試験結果を示す線図、第1
4図は引張強さと音速の関係を示す線図である。 6・・・シーブ、8・・・ワイヤロープ、9・・・乗か
ご。 第 図 (X 1OIJ) 第 図 第 図 第 図 イヤローブ、 9・・・乗かご、 10・・・つり合いおもり。 第 図 第 図 第 図 第 図 C 試験回数 第10図 第11 図 第12図 試験回数(対数) 第14 図 超音波速度

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 1、亜共晶成分からなり、鋳放しパーライト面積率が9
    0%以上で構成されることを特徴とするコンパクト・バ
    ーミキュラ黒鉛鋳鉄。 2、重量比でC:3.3〜3.8%、Si:1.5〜3
    .0%を有する亜共晶成分からなり、鋳放しパーライト
    面積率が90%以上で構成されることを特徴とするコン
    パクト・バーミキュラ黒鉛鋳鉄。 3、超音波の通過速度が片状黒鉛鋳鉄より早く球状黒鉛
    鋳鉄よりも遅く、また引張強さが前記片状黒鉛鋳鉄より
    大きく前記球状黒鉛鋳鉄よりも小さいことを特徴とする
    コンパクト・バーミキュラ黒鉛鋳鉄。 4、超音波の通過速度が4800〜5400m/sで、
    硬度がH_B200〜250であることを特徴とするコ
    ンパクト・バーミキュラ黒鉛鋳鉄。 5、重量比でC:3.3〜3.8%、Si:1.5〜3
    .0%、S:0.01〜0.08%、Mg:0.005
    〜0.04%、P:0.1%以下を有する亜共晶成分か
    らなり、かつ鋳放しパーライト面積率が90%以上で構
    成されることを特徴とするコンパクト・バーミキュラ黒
    鉛鋳鉄。 6、重量比でC:3.3〜3.8%、Si:1.5〜3
    .0%、Cu:0.25〜1.5%、Sn:0.03〜
    0.2%、P:0.1%以下を有する亜共晶成分からな
    り、かつ鋳放しパーライト面積率が90%以上で構成さ
    れることを特徴とするコンパクト・バーミキュラ黒鉛鋳
    鉄。 7、重量比でC:3.3〜3.8%、Si:1.5〜3
    .0%、Mn:0.2〜0.8%、P:0.1%以下、
    S:0.03〜0.2%、Cu:0.25〜1.5%、
    Sn:0.01〜0.08%、Mg:0.005〜0.
    04%、残部がFeと不可避的不純物を有する亜共晶成
    分からなり、かつ鋳放しパーライト面積率が90%以上
    で構成されることを特徴とするコンパクト・バーミキュ
    ラ黒鉛鋳鉄。 8、亜共晶成分からなるコンパクト・バーミキュラ黒鉛
    鋳鉄を得る第一の工程と、この第一の工程により得たコ
    ンパクト・バーミキュラ黒鉛鋳鉄に熱処理を施してパー
    ライト面積率90%以上にする第2の工程とを含むコン
    パクト・バーミキュラ黒鉛鋳鉄の製造方法。 9、前記熱処理は、焼入れ及び焼戻し処理であることを
    特徴とする請求項8記載のコンパクト・バーミキュラ黒
    鉛鋳鉄の製造方法。 10、前記熱処理は、焼ならし処理であることを特徴と
    する請求項8記載のコンパクト・バーミキュラ黒鉛鉄鋳
    鉄の製造方法。 11、亜共晶成分とした溶湯を鋳込み、これを冷却調整
    手段を用いて凝固冷却して鋳放しで面積率90%以上の
    パーライト基地組織を得るようにしたことを特徴とする
    コンパクト・バーミキュラ黒鉛鋳鉄の製造方法。 12、前記冷却調整手段は、冷し金であることを特徴と
    する請求項11記載のコンパクト・バーミキュラ黒鉛鋳
    鉄の製造方法。 13、乗かごを昇降させるワイヤロープを巻掛けて回転
    するエレベーター用シーブを、重量比でC:3.3〜3
    .8%、Si:1.5〜3.0%を有する亜共晶成分か
    らなり鋳放しパーライト面積率が90%以上で構成され
    るコンパクト・バーミキュラ黒鉛鋳鉄で形成したことを
    特徴とするエレベーター用シーブ。 14、ワイヤロープを巻掛けて回転するシーブを、超音
    波の通過速度が4800〜5400m/sで、硬度がH
    _B200〜250のコンパクト・バーミキュラ黒鉛鋳
    鉄で形成したことを特徴とするエレベーター用シーブ。 15、乗かごを吊るワイヤロープと、このワイヤロープ
    を巻掛けて回転するシーブとを備えたエレベーター装置
    において、前記ワイヤロープを外層素線の抗張力が16
    5kg・f/mm^2級のA種ロープとし、かつ前記シ
    ーブを重量比でC:3.3〜3.8%、Si:1.5〜
    3.0%を有する亜共晶成分からなり鋳放しパーライト
    面積率が90%以上で構成されるコンパクト・バーミキ
    ュラ黒鉛鋳鉄で形成したことを特徴とするエレベーター
    装置。 16、ワイヤロープと、このワイヤロープを巻掛けて回
    転するシーブとを備えたエレベーター装置において、前
    記ワイヤロープを外層素線の抗張力が165kg・f/
    mm^2級のA種ロープとし、かつ前記シーブを超音波
    の通過速度が4800〜5400m/sで硬度がH_B
    200〜250のコンパクト・バーミキュラ黒鉛鋳鉄で
    形成したことを特徴とするエレベーター装置。 17、乗かごを吊るワイヤロープと、このワイヤロープ
    を巻掛けて回転するシーブとを備えたエレベーター装置
    において、前記ワイヤロープを外層素線の硬度がHv4
    20〜460のワイヤロープとし、かつ前記シーブを重
    量比でC:3.3〜3.8%、Si:1.5〜3.0%
    を有する亜共晶成分からなり鋳放しパーライト面積率が
    90%以上で構成されるコンパクト・バーミキュラ黒鉛
    鋳鉄で形成したことを特徴とするエレベーター装置。 18、ワイヤロープと、このワイヤロープを巻掛けて回
    転するシーブとを備えたエレベーター装置において、前
    記ワイヤロープを外層素線の硬度がHv420〜460
    のワイヤロープとし、かつ前記シーブを超音波の通過速
    度が4800〜5400m/sで硬度がH_B200〜
    250のコンパクト・バーミキュラ黒鉛鋳鉄で形成した
    ことを特徴とするエレベーター装置。 19、軸支された一対の供試シーブと、これら供試シー
    ブの間に位置するアイドルプーリと、前記一対の供試シ
    ーブと前記アイドルプーリに巻掛けたワイヤロープと、
    このワイヤロープを駆動するワイヤロープ駆動装置と、
    前記一対の供試シーブの周速に差を生じさせる速度差発
    生手段とを備えたことを特徴とするシーブの摩耗試験装
    置。 20、第1の部材に対し第2の部材を摺動させてなる摺
    動装置において、前記第1及び第2の部材のうち少なく
    とも一方を、超音波の通過速度が片状黒鉛鋳鉄より早く
    球状黒鉛鋳鉄よりも遅く、かつ引張強さが前記片状黒鉛
    鋳鉄より大きく前記球状黒鉛鋳鉄より小さいコンパクト
    ・バーミキュラ黒鉛鋳鉄により形成したことを特徴とす
    る摺動装置。 21、第1の部材と第2の部材とを接触させて動力の伝
    達を行う動力伝達装置において、前記第1及び第2の部
    材のうち少なくとも一方を、超音波の通過速度が片状黒
    鉛鋳鉄より早く球状黒鉛鋳鉄よりも遅く、かつ引張強さ
    が前記片状黒鉛鋳鉄よりも大きく前記球状黒鉛鋳鉄より
    小さいコンパクト・バーミキュラ黒鉛鋳鉄により形成し
    たことを特徴とする動力伝達装置。
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