JPH04126844A - タフテッドパイ布帛 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明は、カーペット、マット、テーブルクロス、椅子
張地、人工芝生等に使用されるタフテッドパイル布帛に
関するものである。

〔従来の技術〕

タフテッドパイル布帛はニードルによってパイルを基布
にタフティングして形成され、そのバ・７クステツチ面
つまり裏面にバッキング接着剤を塗布して仕上げられ、
その基布には織成された布帛（以下、織基布と言う。）
が使用される。

ニードル差し込み跡の織基布の布目は拡げられており、
パイルは、その２つの差し込み跡にＵ字状に跨る恰好で
差し込まれて係止され、その係１１−力が極めて弱いの
で脱落し易く、それを織基布に強固に固定するためにバ
ッキング接着剤による裏打仕上がなされる。

その織基布には、ニードル差し込み跡の目開きを防ぐと
共に、タフテッドパイル布帛を折り曲げて開かれるパイ
ルとパイルの間から織基布が直接現れる所謂グリンニン
グを解消するため、叉、バ・イルを後染する場合に織基
布も同色に染色し得るようにするため、或は叉、裏打仕
上時に塗布するバッキング接着剤が織基布の布目を透過
してパ・イル面に滲出しない様にするため等々の目的で
、織基布のパイル面側に繊維ウェブが積層される場合が
ある（特願昭４５−１０２６４　　・特公昭５４−３）
１１５　　・特公昭５６−１８７０４、特開昭５５−１
３５０９３・実公昭５８４６１４４　）。

織基布には、そのバックステッチ面側に繊維ウェブが積
層されたものもある。その様な織基布では、０字状をな
して織基布に係止されているパイル糸の弯曲部分である
バックステッチが繊維ウェブに埋没するので、パイルが
脱落し難くなり、パイル抜糸強度が高まるものと考えら
れている（特開昭５２ｍｍ１１７９・特公昭５４−４０
６７０、特開昭５２ｍｍ６３４７８　・特公昭５４−４
０６７１　、実開昭５４−３２３５７　・実公昭５７−
６１１３）＞。

〔発明が解決しようとする問題点〕

繊維ウェブを積層して厚くすると織基布のパイル係止力
が強くなるとしても、その係止力はハ・７キング接着剤
の接着力ムニ比較し一ζ極めて微弱であり、ただそれだ
けでパイルを織基布に強く係止することは出来ず、バッ
キング接着剤による裏打仕上を省くことは出来ない。

そして、パイル面倒に繊維ウェブの積層された織基布で
は、繊維ウェブにバッキング接着剤が付着しないので、
パイル抜糸強度は織基布とハックステッチとの間の接着
強度によって決まるごとになる。

ところで、織基布１２にパイル１１のタフティングされ
たタフテッドパイル布帛１７に塗布されるバッキング接
着剤は、第３図に図示する如く、ハックステッチ１３と
その間の谷間２４に現れる織基布の一部２０を覆・）塗
膜を形成し、パイル１１と織基４ｊ１２とは谷間２４に
面したへツクステッチの際１９においてバッキング接着
剤１８により接合されることになり、バックステッチ１
３の表面や谷間２４に面した織基布の一部２０に付着し
たバッキング接着剤１８は、パ、イル】１と織基布１３
との接合に左程役立たない。

しかし一般には、バッキング接着剤１８の塗布量を多く
すればするほど、パイル抜糸強度が高まると考えられて
いる。

成る程、バッキング接着剤１８の塗布量を多くすると、
パイル抜糸強度は向−トする。

しかしそれは、バックステッチと織基布との間の接着強
度が高まるからではなく、バッキング接着剤１８のバッ
クステッチ内部１３への含浸量が多くなり、０字状をな
すハックステッチ１３が硬く塗り固められ、恰も織基布
に引っ掛けた釣針の如くパイルが織基布に係合すること
によるものであり、このことは、接着性のないポリプロ
ピレンテープヤーンに成る織基布にタフティングして裏
打仕上げたパイルでも所要の抜糸強度を有することから
理解される。

しかしながら、バッキング接着剤を多く塗布することは
コストアップにつながり、叉、バックステッチ間Ｉ３・
１３）の谷間２４が充填されて粗硬本二仕］−がり、そ
の塗膜（１８）も亀裂し易くもなり、叉、パ・７キング
接着剤が織基布の布目を透過し゛ζパイル面に滲み出し
易くなる。

この点で、第４図に図示する如く、ハックステッチ面側
に繊維ウェブ２１を積層した織基布】２では、その繊維
ウェブ２１によってバッキング接着剤１８のパイル面へ
の滲み出しが抑えられるが、バッキング接着剤１８の含
浸した繊維ウェブ２１は硬い板状も二仕上がるのでタフ
テッドパイル布帛１７も粗硬に仕上がり、その繊維ウェ
ブ２１に遮られるのでバッキング接着剤１８は織基布１
２に到るまで浸透し難く、その結果、バックステッチ１
３は繊維ウェブ２１に接着されるとしても織基布１２は
接着されないことになり、織基布１２が繊維ウェブ２１
から剥離してパ・イル面に浮き上がると言う問題も生し
る。

そして叉、繊維ウェブ２１によってバックステッチ１３
が織基布１２から押し上げられることにもなるので、そ
の押し上げられた分すだけパイル糸の使用量（長さ）が
多くなる。

そして、一般にタフテッドカーペットのパイル長りが５
〜７ｍであるから、板金その押し上げられる量すが０．
５１−前後と僅かであっても、それによるパイル糸の増
加分は１０％にもなってコメ１アツプにつながる。

勿ｉ、ニードルパンチングを施して繊維ウェブ２１を織
基布１２に埋め込めば、その増加分すも少なくなり、織
基布１２と繊維ウェブ２１との剥離と言う問題も解消さ
れることになるが、そのように織基布と繊維ウェブを一
体化したものはニードルパンヂフエルトカーベブトと言
うべきものであり、それではパイルをタフティングする
意味がなくなる。

〔発明の目的〕

そこで本発明は、バッキング接着剤の塗布量を増すこと
なくバックステッチと織基布とを強固に接着し得、柔軟
可撓で通気性や透水性に富み、パイル抜糸強度に優れた
カーペア１・や人工芝生等のタフテッド製品に仕上げる
ことの出来るタフテッドパイル布帛を得ることを目的と
する。

〔発明の構成〕

本発明に係るタフテッドパイル布帛１７は、パーイル１
１を係止する織基布１２のバックステッチ面側に起毛処
理が施されて毛羽立っており、その毛羽層２３が、従来
技術に係る積層された繊維ウェブ（２１）と異なり、織
基布１２と不可分の一体のものとなっていることを特徴
とするものである。

ここに「タフテノじパイル布帛」とは、フックを形成し
たパイル布帛を意味し、タフテッド機によって形成され
たものに限定されない。

毛羽１６は、バッキング接着剤１８のパイル面への滲み
出しを防ぐ作用もなすが、本発明では唯それだけではな
く、それがバックステ、チ１３の側面２２に接して織基
布本体１２との接着面積を増し、それによってそれら織
基布１２とハックステッチ】３との間の接着強度を高め
る媒体の役目をなす。

従って、毛羽１６はバックステッチ面に均一に分布し、
目つ、その長さがハックステッチの高さａよりも長くな
るよ・）ム：する必要がある。

それ故に毛羽１６は、在来の０．１重量％程度有する織
糸表面の毛羽が布目間即ち経糸１４と経糸１４′の間や
緯糸１５と緯糸１５’の間から自然発生的に僅かに浮き
出た程度のものであってはならず、積極的に布目間から
長く掻き起こしたものでなければならない。

ところで在来のクフテフトパイル布帛のバックステ、チ
１３の高さａは概して１鶴前後であり、この点からして
毛羽１６の長さは２１１１１以上で概して５〜１５−程
度にするとよく、それがバックステッチ＋３の上に覆い
被されるようにするためにも毛羽層２３の厚みｄを２１
以上とし、その目付を５　ｇ／ｍ′以上で概して１０〜
．５０　ｇ／　ｃｄにするとよい。

しかし、毛羽１６の長さや毛羽層２３の目付を余り多く
しても意味がなく、却って、厚い繊維ウェブ（２１）を
バックステッチ面に積層した従来の織基布（第４図）の
ように毛羽層２３がバックステッチ１３を織基布自体１
２から引き離し、その引き離された分（ｂ）だけパイル
糸の使用量（長さ）が増えるごとになるし、叉、長ずぎ
る毛羽は、シャギー力−ペフトの如くゲージ即ちバック
ステッチの間隔Ｇが粗い場合は別として、その多くがバ
ックステッチ１３に押し倒され、バックステッチ１３に
接する毛羽１６の実質長さ（ｄ）は２〜５Ｉｌｌ１前後
になっζしま・）ので、毛羽１Ｇの長さは余り長くする
必要はない。

従って毛羽１６の長さ（ｄ）は、一般のタフテラ１カー
ペツトの如くゲージＧが１〜３龍の場合は１０龍以上に
する必要はなく、クツテッド人工芝生の如くゲージＧが
３〜６■−の場合は１５曹−以」二にする必要はない。

叉、毛羽層２３の目付を５０ｇ／ｒ＋（以上にするには
余りに多く起毛しなければならず、その分だけ織基布１
２の強度も低下するので、その目付は起毛前の織基布（
Ｉ２）の目付の３０重量％以上にならない程度、好まし
くは織基布（１２）の１重量％以」−で概して２〜５重
量％にとどまる程度にする。

毛羽１６は、それが撓んでバックステッチ１３に覆い被
さるように絡み付くようにする」二でも、その太さは５
０デニール以下、好ましくは２０デニル以下にし、その
太さは織基布１２の経緯糸１４・１５を構成する繊維の
繊度によって設定し得る。

〔発明の効果〕

第２図と第４図を対比して明らかな如く、本発明に係る
織基布１２は、そのバックステッヂ面には毛羽層２３が
形成されており、従来のバックステッチ面側に繊維ウェ
ブ２１を積層した織基布１２に似た形態をなしている。

然るに本発明における毛羽ｒｒ４２３は、第４図に図示
する従来の繊維ウェブ（２１）の如く重ね合わせたもの
ではなく、織基布１２の一部を成すものであってそれか
ら剥離することは出来ず、バックステッチ１３が毛羽層
２３に接着されれば織基布１２に接着されたことになる
から、毛羽層２３にｆｔＪ３シ織基布本体１２に達する
程に多量のバッキング接着剤を塗布する必要がなく、従
って、バッキング接着剤の塗布量が少なくて済み、バン
キング接着剤１８が織基布１２の布［１を透過してパイ
ル面に滲出する虞もなくなり、布目間が接合されて織基
布１２が粗硬になると言・）こともなく、その少ないバ
ンキング接着剤２３によって毛羽層２３が樹脂セットさ
れて多孔なりソション屓を形成することになり、本発明
に係るタフテフじパイル布帛１７は、柔軟可撓性、通気
性、透水性、透湿性、保温性、弾力性等に優れたクフテ
ノ１°製品（１７）に仕上げることが出来る。

そして、毛羽１６は、繊維ウェブ２１（第４図）を構成
する繊維の如く表面に沿って積層されたものではなく、
バックステッチ１３の高さｄよりも長く突き出てバック
ステッチ１３の（則面２２に接するので織基布Ｉ２とハ
ックステッチ１３との接着面積が大きく、その毛羽１６
を介してバックステッチ１３は織基布１２に強固に接着
され、パイル抜糸強度が強く耐摩耗性Ｇこ（裟れたタッ
チ、ｌ−製品（１７）が得られる。

叉、裏材即ち二次基布を貼り合わせる場合には、バック
ステッチ１３の高さａよりも長く突き出た毛羽１Ｇが直
接二次基布に接することになるので、−次基布は、小に
ハックステッチ１３に接着されるだけではなく、織基布
（−次基布）１２にも直接接着され、そのタフテｚｌ″
製品の裏面での浮き剥がれと言・）問題はなくなる。

そし°ζ叉、バンキング接着剤１８の塗布量も少量で済
むので経済的であるだけではなく、その塗布後の乾燥工
程も短くζ済むので裏打仕上もスピー１−アンプされる
。

更に、織基布本体１２にはバンキング接着剤１８が塗着
し難く、その経糸と経糸の間や緯糸と緯糸の間つまり布
目間がバンキング接着剤１８によって強固に接合されて
しま・）ことなく、織基布本体１２が裏打仕上前の伸縮
可撓性を保持するので、タフテッドパイル布帛１７にア
スファルトゴムやポリ塩化ビニルペース１−レジン等の
弾性樹脂組成物を厚く裏打積層してタイルカーペットに
仕１げる場合、その弾力性のある厚い裏打層に沿ってタ
フチンドパ・イル布帛１７が曲折し、起伏のある床面に
も密着施工し得るタイルカーペットが得られる。

更に叉、タイルカーペットでは毛羽層２３を介して織基
布１２が直接厚い裏打層に接着されることにもなり、叉
、バックステッチ１３が織基布１２と厚い裏打層の間に
挟み込まれることにもなるので、バッキング接着剤１８
によりバックステッチ１３　（パイル１１）を織基布１
２に予め接着する所謂ファートバノキング加Ｔをせずに
、タフテッドパイル布帛１７の裏面に弾性樹脂組成物を
直接裏打積層してタイルカーベ、１．に仕上げることも
出来、その場合、その塗布する弾性樹脂組成物がアスフ
ァルｌ−のように高温加熱熔融されたものであっても、
毛羽層２３が断熱材の役目をなすので織基布１２の熱劣
化・変形が抑えられる。

その他、パイル抜糸強度が左程問題視されないｔＡ−ｌ
二カリマノトヤ台Ｗｔマット（ハスマント、キッチンマ
ツｉ）等では、バンキング接着剤による裏打仕上をせず
に本発明に係るタフテッドパイル布帛１７をそのまま用
いることが出来る等、本発明の利とするところ多大であ
る。

【図面の簡単な説明】

第１図は本発明に係るタフテッドパイル布帛の長さ方向
（ステッチ方向）に沿った断面図、第２図は本発明に係
るタフテッドパイル布帛の幅方向（ゲージ方向）に沿っ
た断面図、第３図と第４図とそれぞれ従来のタフテッド
パイル布帛の幅方向（ゲージ方向）に沿った断面図であ
る。 １１・・・パイル、　　　　　１２・・・織基布（本体
）、１３・・・バックステッチ、　１４・・・経糸、１
５・・・緯糸、　　　　　　１６・・・毛羽、１７・・
・タフテノＦパイル布帛、 １８・・・ハフキング接着剤、１９・・・際、２０・・
・一部、　　　　　　２１・・・繊維ウェブ、２２・・
側面、　　　　　　２３・・・毛羽層、２４・・・谷間
。

Claims (3)

【特許請求の範囲】
1. （１）パイル１１を係止する織成された基布１２のバッ
   クステッチ面に起毛処理が施されて、そのバックステッ
   チ面が毛羽立っていることを特徴とするタフテッドパイ
   ル布帛。
2. （２）パイル１１を係止する織成された基布１２のバッ
   クステッチ面の全面に、バックステッチ１３の高さａよ
   りも長く基布１２を構成する糸条１４・１５から突き出
   た毛羽１６が分布していることを特徴とするタフテッド
   パイル布帛。
3. （３）パイル１１を係止する織成された基布１２のバッ
   クステッチ面の全面に、バックステッチ１３の高さａよ
   りも長く基布１２を構成する糸条１４・１５から突き出
   た長さ２ｍｍ以上で太さが５０デニール以下の毛羽１６
   が分布しており、その毛羽層２３の目付が５ｇ／ｍ＾２
   以上であることを特徴とするタフテッドパイル布帛。