JP3503077B2 - タフテッド一次基布及びタフテッド製品 - Google Patents
タフテッド一次基布及びタフテッド製品Info
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Description
有するタフテッド製品に関するものである。
レを防いだ目粗な織物を一次基布としてパイルを植設し
たタフテッドパイル布帛原反裏面に、一次基布のネット
状布目隙間を塞ぐことによってバッキング剤を塗布して
仕上げた通気性ないし透水性を有するタフテッド製品を
開発し、特公昭63−14121号(特開昭58−20
0706号)に開示している。この方法では、タフテイ
ング過程において一次基布が常に一定速度で移動してい
るので、それに差し込まれるニードルは一次基布の移動
を一時的に停止させる恰好になる。その状態をニードル
側から見ると、ニードルが一次基布の移動方向に引っ張
られて撓む恰好になり、又、一次基布側から見ると、一
次基布が移動方向に逆向きにニードルに引っ掛けられる
恰好になる。そのとき一次基布の緯糸はニードルに引っ
掛けられズレる恰好になるので、特公昭63−1412
1号(特開昭58−200706号)に係る経糸と緯糸
を接着した目粗な一次基布は、その接着していた経糸と
緯糸とが剥がれて不安定なものになるので、特に、その
ネット状布目隙間よりも細いパイル糸をタフテイングし
たものでは、パイルが一次基布から抜け易い不安定な状
態におかれることになる。
を抜け難くするため本発明者は更に研究し、タフテッド
パイル布帛原反ではパイルのステッチ間に介在する数本
の緯糸がバックステッチの前後において直角方向に折れ
曲がってU字状に突き出る一対のパイル片とパイル片の
間に挟まれて寄せ集められること、及び、一次基布が如
何に高密に織成されたものであってもパイルの根元を前
後から挟む一対の緯糸間にはパイルの太さに応じた隙間
が出来ることに着目し、経糸間に隙間が出来るように密
度を粗く経糸を配列すると共に、緯糸には滑り易いプラ
スチックテープ糸を用い、緯糸間に隙間なく緻密に一次
基布を織成し、それに太いパイル糸をタフテイングする
ことにより、パイル根元に前後する緯糸間に、通気性な
いし透水性に必要な隙間を形成することを試みた。
経糸や緯糸に目ズレが生じ易くなり、又、搬送過程にお
いて緯糸が一次基布の幅方向に真っ直ぐに揃わず斜行湾
曲し易くなり、その結果特に柄物タフテッド製品では、
そのパイル面に描出される図柄の横線を真っ直ぐに揃え
ることが難しくなることが明らかになった。
糸が真っ直ぐに揃っており、その真っ直ぐに揃った緯糸
と経糸に沿ってパイルが縦横整然と植設され、而も、通
気性ないし透水性に富むタフテッド製品を得ることを目
的とする。
布16は、扁平率が1.3未満であり、太さが200〜
2500デニールのプラスチックモノフイラメント糸を
経糸11とし、扁平率が5以上であり、幅Wが1〜4m
mであり、太さが300〜3000デニールのプラスチ
ックテープ糸を緯糸12として織成され、緯糸12が融
点温度差50℃以上の低融点プラスチック25と高融点
プラスチック24との二層以上の積層構造を成し、その
表裏少なくとも一方が低融点プラスチック25によって
構成されており、経糸11の融点が緯糸12の低融点プ
ラスチック24の融点よりも50℃以上高く、緯糸表面
の低融点プラスチック25を介して緯糸12と経糸11
が剥離可能に融着していることを特徴とする。
タフテッド一次基布16に、経糸間隔Lの5倍以上とな
るニードルゲージNと、緯糸間隔Mの2倍以上となるス
テッチゲージSをもって、見掛け太さが緯糸12の幅W
よりも太いパイル糸によるパイル22が植設されている
ことを特徴とするものである。
平率が1.3未満であるから、釣り糸(テグスヤーン)
のように円形断面をなし、その表面は滑り易くなってい
る。そして、経糸間11a・11bに0.7mm以上の
隙間13があるので、タフテイング時にニードル23が
経糸11に突き刺さることなく経糸を避けて差し込まれ
るようになり、その結果、タフテイング時にニードル2
3が一次基布16から受ける抵抗を受けることがなくな
る一方、経糸11もニードル23に傷つけられにくくな
る。
寄せられた隙間15が絣模様状に形成されているので、
その隙間15に差し込まれるニードル23は一次基布1
6からの抵抗を受けなくなるので、タフテイングが総じ
てスムーズになる。
のでタフテイング前の一次基布16に斜行湾曲が起き難
く、植設されるパイル列も斜行湾曲のない緯糸12の長
さ方向に真っ直ぐに揃うようになる。
着しており、特に経糸11が略円形断面の滑り易いもの
であるから緯糸12から剥離し易く、その剥離した緯糸
12は経糸11の長さ方向に滑り易いので、一定速度で
移動している一次基布16にニードル23を差し込むタ
フテイング過程では、緯糸12がニードル23に引っ掛
けられて経糸11から剥離して経糸11の長さ方向に滑
ることになり、その結果、ニードル23が緯糸12に引
っ張られて一次基布16の移動方向に撓むようなことは
起きなくなる。
ら剥離された緯糸12は、ニードル23によって一次基
布16の移動方向に逆向きに寄せ集められることにな
り、そのように寄せ集められた2本以上の緯糸12a・
12c・12d・12bはバックステッチ18の前後か
ら突き出る一対のパイル片19とパイル片20の間で束
ねられることになり、その結果パイル根元の左右には寄
せ集められた緯糸12a・12c・12dの本数に応じ
た隙間21が出来ることになり、そのようにして出来る
隙間21はタフテイング前に出来ている皺寄箇所の隙間
15と共に通隙孔を形成することになるので、通気性な
いし透水性を有するタフテッド製品17が得られること
になる。
12の幅Wよりも狭い隙間13を開けて経糸11が整経
され、緯糸の打込間隔Mが緯糸の幅Wの0.8〜1.2
倍になっており、緯糸密度が経糸密度よりも粗く、緯糸
12が部分的に緯糸の幅方向(W)に皺寄せられて幅
(W)が狭くなっており、その皺寄せられて幅Wが狭く
なった皺寄箇所14が縦横各10cm×10cm(10
cm角)の単位面積内に10か所以上散在しており、そ
の皺寄箇所14を挟んで隣合う緯糸間12a・12bに
裏面を透視し得る隙間15が形成された一次基布16で
は、バックステッチ18の前後一対のパイル片19とパ
イル片20の間には2本以上の緯糸12a・12c・1
2d・12bが挟まれることになり、その中の一次基布
16の搬送方向の後側となる緯糸12bは直接ニードル
23によって一次基布の移動方向に逆向きに押しやられ
ることはなく、その後側となる緯糸12bは経糸11と
融着状態を維持することが出来るので、一次基布はタフ
テイング後も形状安定性を維持し、従って、タフテッド
パイル布帛原反(17)を裏打工程へと移動する過程に
おいて一次基布16に斜行湾曲が生じ難く、タフテイン
グ時と同様にパイル22が経糸11と緯糸12の各長さ
方向に整然と揃ったまま裏打加工されて固定されること
になる。
タフテイング時に引き寄せられて一対のパイル片19と
パイル片20の間に挟まれた数本の緯糸12a・12c
・12d・12bが相互に融着することになるので、一
次基布16の幅方向への引張強度が向上し、緯糸密度が
経糸密度よりも粗くなっていても、縦横の強度のバラン
スがとられ、同時にタフテッド製品の裁断口が解れ難く
なるのでその分だけバッキング剤が節減されることにな
もなる。
製織後の一次基布を熱シリンダー等に通して加熱すれば
よく、緯糸の一部を幅方向Wに皺寄せるには、その加熱
前に一次基布16の表面を硬めのブラシやスパイク等の
凹凸面で擦ればよく、そのようにして緯糸12の一部
(14)を引き寄せて皺を付け易くする上でも経糸11
には表面が滑り易い円形断面のプラスチックモノフイラ
メント糸を用いる。
において一次基布16に不規則な弛みや変形が生じない
ようにするには、経糸11に緯糸12の高融点プラスチ
ック24よりも融点が50℃以上、好ましくは100℃
以上高いプラスチックモノフイラメント糸を用いること
が望ましい。緯糸12の低融点プラスチック25は、上
記の通り緯糸12と経糸11を仮接着するバインダーの
役目をなすものであるから、その使用量は緯糸全体の5
〜20%を占める程度にする。
るに、経糸11には扁平率が1(円形段断面)で太さが
300デニール(直径約0.2mm)のポリエステルモ
ノフイラメント糸が使用される。緯糸12には扁平率が
70でテープ幅Wが約2mm、太さが500デニール
(厚み約30μ)であり、表裏がポリエチレン樹脂25
の皮膜(表裏各厚み約5μ)で覆われたポリプロピレン
樹脂24のテープ糸が使用され、経糸間隔Lを1mm
(経糸密度10本/cm)とし、緯糸間隔Mを1.8m
m(緯糸密度5.6本/cm)として一次基布16が織
成される。
部(14)を皺寄せして長さ10mmの皺寄箇所14を
縦横各10cm×10cm内に約80箇所設け、加熱シ
リンダーに通して経糸11と緯糸12を融着し、ニード
ルゲージ(N)5/16吋(8mm)のタフテッド機に
より、ステッチゲージSを10mmとして3000デニ
ールのテープヤーン(見掛け太さ約2.5mm)のパイ
ル糸をタフテイングし、塩化ビニル系ラテックスを塗布
し、バキュームを通して塗膜に微細孔を付け、加熱乾燥
して人工芝生17を製造した。
のズレ移動状態を図示するものであり、図中、26は、
ルーパーである。
12に斜行湾曲がなく、パイル22が縦緯に整然と揃
い、ニードルが一次基布16から受ける抵抗が少なく、
タフテイングがスムーズに行われ、一次基布16がニー
ドルによって引き裂かれることがなく、通気性ないし透
水性を有し、裁断口から経糸11や緯糸12が解れ難い
タフテッド製品が得られる。
大図である。
イング過程における側面拡大図である。
Claims (2)
- 【請求項1】 扁平率が1.3未満であり、太さが20
0〜2500デニールのプラスチックモノフイラメント
糸を経糸(11)とし、扁平率が5以上であり、幅
(W)が1〜4mmであり、太さが300〜3000デ
ニールのプラスチックテープ糸を緯糸(12)として織
成され、緯糸(12)が融点温度差50℃以上の低融点
プラスチック(25)と高融点プラスチック(24)と
の二層以上の積層構造を成し、その表裏少なくとも一方
が低融点プラスチック(25)によって構成されてお
り、経糸(11)の融点が緯糸(12)の低融点プラス
チック(24)の融点よりも50℃以上高く、緯糸表面
の低融点プラスチック(25)を介して緯糸(12)と
経糸(11)が剥離可能に融着していること、幅(V)
が0.5mm以上であって緯糸(12)の幅(W)より
も狭い隙間(13)を開けて経糸(11)が整経され、
緯糸の打込間隔(M)が緯糸の幅(W)の0.8〜1.
2倍になっており、緯糸密度が経糸密度よりも粗く、緯
糸(12)が部分的に緯糸の幅方向(W)に皺寄せられ
て幅(W)が狭くなっており、その緯糸(12)が皺寄
せられて幅(W)が狭くなった皺寄箇所(14)が縦横
各10cm×10cm(10cm角)の単位面積内に1
0か所以上散在しており、その皺寄箇所(14)を挟ん
で隣合う緯糸間(12a・12b)に裏面を透視し得る
隙間(15)が形成されていることを特徴とするタフテ
ッド一次基布。 - 【請求項2】 前掲請求項1に記載のタフテッド一次基
布(16)に、経糸間隔(L)の5倍以上となるニード
ルゲージ(N)と、緯糸間隔(M)の2倍以上となるス
テッチゲージ(S)をもって、見掛け太さが緯糸(1
2)の幅(W)よりも太いパイル糸によるパイル(2
2)が植設されていることを特徴とするタフテッド製
品。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP10454694A JP3503077B2 (ja) | 1994-04-19 | 1994-04-19 | タフテッド一次基布及びタフテッド製品 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP10454694A JP3503077B2 (ja) | 1994-04-19 | 1994-04-19 | タフテッド一次基布及びタフテッド製品 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
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JPH07292559A JPH07292559A (ja) | 1995-11-07 |
JP3503077B2 true JP3503077B2 (ja) | 2004-03-02 |
Family
ID=14383486
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP10454694A Expired - Fee Related JP3503077B2 (ja) | 1994-04-19 | 1994-04-19 | タフテッド一次基布及びタフテッド製品 |
Country Status (1)
Country | Link |
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Families Citing this family (2)
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---|---|---|---|---|
KR101369668B1 (ko) * | 2012-05-08 | 2014-03-04 | 이상천 | 섬유필터 및 섬유필터의 제조방법 |
CN115948839A (zh) * | 2022-12-24 | 2023-04-11 | 江苏共创人造草坪股份有限公司 | 一种高渗水底布、包含其的人造草坪及制备方法 |
-
1994
- 1994-04-19 JP JP10454694A patent/JP3503077B2/ja not_active Expired - Fee Related
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Publication number | Publication date |
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