JPH04126241A - スチレン系樹脂積層物 - Google Patents

スチレン系樹脂積層物

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JPH04126241A
JPH04126241A JP24616990A JP24616990A JPH04126241A JP H04126241 A JPH04126241 A JP H04126241A JP 24616990 A JP24616990 A JP 24616990A JP 24616990 A JP24616990 A JP 24616990A JP H04126241 A JPH04126241 A JP H04126241A
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JP
Japan
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vinyl acetate
layer
weight
ethylene
acetate copolymer
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JP24616990A
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Hiroyuki Sato
裕之 佐藤
Masahide Ochiumi
落海 雅英
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Mitsubishi Petrochemical Co Ltd
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Mitsubishi Petrochemical Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 [産業上の利用分野] 本発明は、スチレン系樹脂m屑物に関するものであり、
さらに詳しくは、特定の変性ポリオレフィン組成物から
なる接着性重合体層によって、エチレン−酢酸ビニル共
重合体のケン化物またはポリアミド樹脂からなるガスバ
リヤ−性樹脂層とスチレン系樹脂層を接着したことから
なる、多層スチレン系樹脂積層物に関するものである。
[従来の技術] スチレン系樹脂は、熱に対して安定であり、成形加工性
も良好であり、低吸湿性、無味無臭、化学的に不活性で
あると言った特性を有し、食品用容器、包装材等の用途
に広く利用されている。しかし、酸素遮断性の点で必ず
しも実用上十分ではない。
従って、これらスチレン系樹脂の持っている長所を生か
しつつ欠点を克服するために、補完的な特性を有する樹
脂、例えば、酸素遮断性に優れるケン化エチレン−酢酸
ビニル共重合体と積層する試みがなされている。
特に、積層構造体を効率的に製造することのできる共押
出成形、共射出成形、さらには、これに引きつづき実施
される延伸成形の分野で、積極的に検討されている。
[発明が解決しようとする課題] しかしながら、スチレン系樹脂とガスバリヤ−性樹脂と
を有効に接着する接着剤は開発されていない0例えば、
スチレン系樹脂とエチレン−酢酸ビニル共重合体との積
層において、その接着性向上を期待して多量の酢酸ビニ
ルをエチレンとの共重合体の形で導入すると、かえって
共重合体の機械的強度が下がり、結局、接着強度はさほ
ど改良されないという欠点があり、好ましくないもので
あった。
また、通常の接着性ポリオレフィンとして知られている
α、β−不飽和カルボン酸グラフト変性またはエポキシ
基含有ポリオレフィンとスチレン系樹脂との接着性能も
十分なものではない。
本発明は、上記のような従来技術の欠点を解決すること
を目的とする。すなわち、スチレン系樹脂とエチレン−
酢酸ビニル共重合体のケン化物とを強固に接着すること
のできる接着性樹脂を提供し、それによって、酸素遮断
性等に優れた多層スチレン系樹脂を提供することを目的
とするものである。
[課題を解決するための手段] 本発明者らは、鋭意検討した結果、特定の変性ポリオレ
フィン樹脂組成物が上記のような課題を解決し得ること
を見いだした。
すなわち本発明は、第1には、 エチレン−酢酸ビニル共重合体のケン化物またはポリア
ミド樹脂からなるガスバリヤ−性樹脂層(A層)と、 スチレン系樹脂層(B層)が、 不飽和カルボン酸またはその無水物含量が0.01〜1
0重量%のグラフト変性ポリオレフィン0.5〜99.
5重量部と、酢酸ビニル含量5〜50重量%のエチレン
−酢酸ビニル共重合体に酢酸ビニルが2重量%以上グラ
フト共重合され、VFRが0.5〜30g/10分且つ
全酢酸ビニル含量が20〜80重量%である改質エチレ
ン−酢酸ビニル共重合体99.5〜0.5重量部とを配
合した重合体組成物からなる接着性重合体層(C層)を
介して接着されていることを特徴とする、スチレン系樹
脂積層物を提供するものである。
改質エチレン−酢酸ビニル共重合体が、酢酸ビニル含量
5〜50重量%のエチレン−酢酸ビニル共重合体粒子、
酢酸とニルモノマーおよびラジカル発生剤を含む水性懸
濁液を、該発生剤の分解が実質的に起こらない温度に昇
温し、該モノマーを該エチレン−酢酸ビニル共重合体粒
子に含浸させた後、該発生剤の分解温度以上に加熱して
該モノマーを2重量%以上グラフト共重合させて得られ
るものである、前記に記載の積層物である。
[発明の詳細な説明] (1)  ガスバリヤ−性樹脂 本発明の積層物のA層として使用するガスバリヤ−性の
樹脂は、エチレン−酢酸ビニル共重合体のケン化物また
はポリアミド樹脂から選ばれる。
エチレン−酢酸ビニル共重合体のケン化物としては、そ
の化学組成をとくに限定するものではないが、ガスバリ
ヤ−性、耐油性および水蒸気透過性等を考慮すると、そ
のケン化度が93%以上、好ましくは96%以上となる
ようにエチレン含量が25〜50モル%のエチレン−酢
酸ビニル共重合体をケン化することにより得られるもの
が好ましい。
また、ポリアミド樹脂は、ジアミンとジカルボン酸の縮
合、アミノ酸の縮合およびラクタムの開環により得られ
る酸アミド結合を有する線状合成高分子で、例えばナイ
ロン6、ナイロン6・6、ナイロン6・10、ナイロン
11、ナイロン12等を使用することができる。
(2)  スチレン系樹脂 本発明の積層物のB層として用いることのできるスチレ
ン系樹脂は、ポリスチレン、耐衝撃性ポリスチレン、ス
チレン−アクリロニトリル共重合体、スチレン−アクリ
ロニトリル−ブタジェン共重合体、スチレン−メタクリ
ル酸メチル共重合体、スチレン−ブタジェンスチレンブ
ロック共重合体(SBS)、スチレンイソブチレンスチ
レンプロ・ツク共重合体(SRBS)、水添5IS(S
EPS)等を例示することができる。中でもポリスチレ
ン、耐衝撃性ポリスチレン、スチレン−アクリロニトリ
ル共重合体、スチレン−アクリロニトリル−ブタジェン
共重合体が好ましい。
これらアクリル系樹脂は、市販品の中から適宜選んで用
いることができ、また本発明の効果を損なわない範囲で
、各種の可塑剤、安定剤、無機フィラー、帯電防止剤や
顔料等の添加剤を配合したものであってもよい。
(3)  接着性重合体 本発明の1711物の0層として用いることのできる接
着性重合体は、不飽和カルボン酸またはその無水物でグ
ラフト変性されたポリオレフィンおよびエチレン−酢酸
ビニル共重合体に酢酸ビニルをグラフト共重合させた改
質エチレン−酢酸ビニル共重合体により構成される。
(イ) グラフト変性ポリオレフィン 接着性樹脂の一成分として使用されるグラフト変性ポリ
オレフィンとは、オレフィンの重合体または共重合体の
少なくとも一部が不飽和カルボン酸またはその無水物で
グラフトされているものである。オレフィンの重合体ま
たは共重合体とは、オレフィンのホモポリマーおよびオ
レフィンとこれに共重合可能なモノマーとの共重合体、
ブロック重合体をも包含する。
このような重合体または共重合体の好例としては、エチ
レン、プロピレン、l−ブテン、1−ペンテン、3−メ
チル−1−ブテン、1−ヘキセン、4−メチル−1−ペ
ンテン等のα−オレフィンの単独重合体、2種以上のこ
れらα−オレフィンの共重合体、あるいは前記のオレフ
ィンと共重合可能な、例えば酢酸ビニル、アクリロニト
リル、アクリル酸エステルなどとの共重合体またはそれ
らの混合物が挙げられる。
さらにオレフィンの重合体または共重合体は、単独重合
体、共重合体の単一重合体ばかりでなく、それらの混線
物も包含されることを意味し、且つこの重合体が樹脂状
物であるかエラストマーであるかを問わない。
また、この変性オレフィン重合体にグラフトしている単
量体の不飽和カルボン酸またはその無水物は、例えば、
アクリル酸、メタアクリル酸、マレイン酸、フマル酸、
イタコン酸等の酸およびこれら酸の無水物を例示するこ
とができる。これらの中では無水マレイン酸がもつとも
好ましい。
これらの単量体を前述のオレフィン重合体にグラフトす
る方法としては公知の方法を用いることができる1例え
ば、オレフィン重合体および単量体を溶媒の存在下また
は不存在下において、ラジカル重合開始剤を添加してま
たは添加せずに高温で加熱することにより行われる。
オレフィン重合体へのグラフト単量体の最終添加量は、
グラフト生成物の全重量に対して0.01〜10重量%
であり、とくに0.1〜5重量%の範囲が好ましい、工
業的には、予め0.5〜15重量%の高濃度に単量体が
グラフトされているオレフィン重合体を製造しておき、
これを未変性オレフィン重合体で希釈混合する方法が、
グラフト単量体量を適当に調整することができるため好
ましいが、もちろん、変性オレフィン重合体のみを用い
ても良い、オレフィン重合体へのグラフト量が少なすぎ
る場合は、ガスバリヤ−性樹脂への接着効果が低くて実
用的ではない。
(El)  改質エチレン−酢酸ビニル共重合体本発明
に使用することのできる接着性重合体層の他の一成分で
ある改質エチレン−酢酸ビニル共重合体(以下、「改質
EVA、という)は、酢酸ビニル含量5〜50重量%、
好ましくは10〜35重量%のエチレン−酢酸ビニル共
重合体(以下、rEVA、という)に酢酸ビニルが2重
量%以上グラフト共重合され、MFRが0.5〜30g
/10分、好ましくは1〜10g/10分、全酢酸ビニ
ル含量が20〜80重量%、好ましくは20〜50重量
%のものである。
ここで用いるEVAの酢酸ビニル含量が5重量%未満で
はこれを改質するのに用いられる酢酸とニルモノマーが
含浸する際の拡散が困難で、均質な改質EVAを得るこ
とが難しく、一方50重量%超過では、成形加工性が劣
って好ましくない。
このEvAのMFRは一般に5〜400g/10分、特
にlO〜200g/10分が好適である。
また、用いる酢酸とニルモノマーの量は最終的に生成さ
れる改質EVAに含有されるべき全酢酸ビニルの量に基
づいて決められる。改質EVAに含有される全酢酸ビニ
ルの含有量が20重量%未満では接着性と強度とのバラ
ンス上、所期の目的の達成を期しがたい、また、全酢酸
ビニル含量が80重量%超過では成形性が悪くなる。
さらに、本改質EVAは、酢酸ビニルが2重量%以上グ
ラフト共重合されている必要がある。酢酸ビニルのグラ
フト量が2重量%未満では接着性と強度とのバランス上
、所期の目的を達成し難い。
コノような改質EVAはMFRが0.5〜30g/10
分の範囲にあるものであって、このMFRが0.5g/
10分未満では薄膜化することが困難であり、一方、3
0g/10分超過では成形加工性に劣り好ましくない。
EVAとのグラフト共重合に使用される酢酸とニルモノ
マーは、通常市販のものを用い得る。この酢酸とニルモ
ノマーの過半重量にこれと共重合可能な他のビニル単量
体を混合したものを用いてもよい、ここで他のビニル単
量体としては、プロピオン酸ビニル、バーサチック酸ビ
ニル等のビニルエステル類;アクリル酸、アクリル酸エ
チル、アクリル酸ブチル、アクリル酸−2−エチルヘキ
シル、メタクリル酸、メタクリル酸メチル、メタクリル
酸ブチル、無水マレイン酸、マレイン酸°ジメチル、マ
レイン酸ジ(2−エチルヘキシル)などの不飽和有機酸
またはその誘導体;スチレン、2.5−ジクロロスチレ
ン等の不飽和芳香族単量体;アクリロニトリル、メタク
リロニトリル等の不飽和ニトリル類;塩化ビニル、塩化
ビニルデン等の不飽和モノないしシバライド等がある。
上記のようなEVAおよび酢酸とニルモノマーをグラフ
ト反応条件に付すに当たっては放射線による反応以外は
通常ラジカル発生剤が用いられる。
ラジカル発生剤としては、汎用の物が使用できるが、後
に記載する好ましいグラフト反応方法との関係で、10
時間の半減期を得るための分解温度が50℃以上であっ
て、かつ油溶性であるものが好ましい、「10時間の半
減期を得るための分解温度」とはベンゼン1リツトル中
にラジカル発生剤0.1モルを添加し10時間放置した
ときにラジカル発生剤の分解率が50%となるときの温
度を意味する。
この分解温度が低いものを用いると、酢酸とニルモノマ
ーの重合が異常に進行してしまうことがあり、均質な改
質EVAが得られない欠点がある。
しかし、この分解温度が高いものと低いものを適宜組み
合わせて段階的ないし連続的に分解を行わせ、効率よく
グラフト反応させることもできる。
この様なラジカル発生剤としては、例えば2.4−ジク
ロロベンゾイルパーオキサイド、t−ブチルパーオキシ
ピバレート、0−メチルベンゾイルパーオキサイド、ビ
ス−3,5,5−)リメチルヘキサノイルパーオキサイ
ド、オクタノイルパーオキサイド、ベンゾイルパーオキ
サイド、t−ブチルパーオキシ−2−エチルヘキサノエ
ート、シクロヘキサノンパーオキサイド、2.5−ジメ
チル−2,5−ジベンゾイルバーオキシヘキサン、t−
ブチルパーオキシベンゾエート、ジ−t−ブチル−シバ
−オキシフタレート、メチルエチルケトンパーオキ′サ
イド、ジクミルパーオキサイド、ジ−t−ブチルパーオ
キサイド等の有機過酸化物:アゾビスイソブチロニトリ
ル、アゾビス(2,4−ジメチルバレロニトリル)等の
アゾ化合物等がある。
ラジカル発生剤の使用量は、用いる酢酸とニルモノマー
の量に対して0.01〜10重量%程度の範囲内で、ラ
ジカル発生剤の種類、反応条件により適宜加減する。使
用量が0.01重量%未満では、反応が円滑に進まず、
一方、10重量%超過では改質EVA中にゲルが生成し
やすく本発明の効果が発現されにくくなる。
次に、これらの各成分を用いたグラフト反応としては、
以下に説明する水性懸濁グラフト手法がゲルのコントロ
ールの点で特に好ましい。
すなわち、酢酸ビニル含量5〜50重量%のEVA粒子
、酢酸ビニルモノマーおよびラジカル発生剤を含む水性
懸濁液を、この開始剤の分解が実質的に起こらない温度
に昇温し、該モノマーを該EVA粒子にその含浸されて
いない遊離のモノマー量が20重量%未満となるように
含浸させたのち、この水性懸濁液をさらに昇温してモノ
マーの重合を完結させる方法が好ましい、EVA粒子に
含浸されない遊離の酢酸とニルモノマーが多く存在する
と、重合時に酢酸ビニルのホモポリマーが形成され、グ
ラフト共重合体の物性に悪影響を与えるので注意を要す
る。以下に、この方法について説明する。
EVA   への  ビニルの 水性媒体中でEVA粒子に酢酸ビニルモノマーを含浸さ
せる代表的な方法は、EVA粒子の水性懸濁液に、好ま
しくはラジカル発生剤(および必要に応じてその他の添
加剤)が溶存している酢酸ビニルモノマーを加えて撹拌
するか、または、ラジカル発生剤が溶存した酢酸ビニル
モノマーの水性分散液にEVA粒子を加えて撹拌する方
法により始まる。
含浸工程では、工業的には上記ラジカル発生剤が実質的
に分解しない温度に昇温して、効率よく酢酸とニルモノ
マーを含浸させるべきであり、−般には室温〜100℃
、とくに40〜100℃で操作するのが好ましい。
EVAは酢酸ビニルモノマーと比較的相溶性があるので
、グラフト重合反応開始前に20重量%未満の酢酸ビニ
ルモノマーが遊離していても重合中にこれがEVA粒子
に含浸されるので、遊離の酢酸ビニルモノマーのみが重
合して、得られるポリ酢酸ビニル粒子が改質EVA粒子
と独立して析出することはない、含浸時間は2〜8時間
程度が普通である。
水性懸濁液中のEVA粒子および酢酸とニルモノマーと
の水に対する使用量は、水100重量部に対して5〜1
00重量部程度置部るのが普通である。
この様な水性懸濁液は、単に撹拌を充分に行うだけでも
安定に懸濁状態に維持することができるが、適当な懸濁
安定剤を使用すれば、より容易かつ安定に懸濁液を調製
することができる。この場合の懸濁安定剤としては、具
体的には、例えばポリビニルアルコール、メチルセルロ
ース、ヒドロキシセルロース等の水溶性高分子物質、ア
ルキルベンゼンスルホネート等のような陰イオン性界面
活性剤、ポリオキシエチレンアルキルエーテル等の非イ
オン性界面活性剤、あるいは酸化マグネシウム、リン酸
カルシウム等の水不溶性の無機塩等が、単独あるいは混
合して水に対して0.01〜10重量%程度の量で使用
される。
EVA粒子に酢酸ビニルモノマー(およびラジカル発生
剤等)を含浸させる際に、可塑剤、滑剤、酸化防止剤等
の補助資材を同時に含浸させることができる(これらの
補助資材はEVAに既に添加されている場合もあり、ま
たグラフト重合反応後に配合することもできる)。
また この様にして調製した水性懸濁液を昇温して、使用した
ラジカル発生剤が適当な速度で分解する温度以上にする
と、含浸された酢酸ビニルモノマーはグラフト共重合し
て改質EVA粒子が生成する。
重合進行中の水性懸濁液は、適当に撹拌することが好ま
しい。
重合温度は一般に50〜100’Cの範囲で適宜嬢択す
べきであるが、重合工程を通じて一定である必要はない
8重合温度が100’Cを超えるとゲル化を起こし易く
なるばかりでなく、撹拌により粒子の割裂細粒化や粒子
同志の粘着塊状化も起こし易くなる。
重合時間は2〜10時間程度であるのが普通である0重
合後、通常のビニル単量体(例えばスチレン)の水性懸
濁重合の後処理と同様の処理を行えば、使用したEVA
粒子の形状がほぼその!tま保持された改質重合体粒子
が得られる。従って、改質前に用いるEVAは、粉末状
でもよいが、後の成形加工時のハンドリングを考慮する
と粒子状である方が便利である。すなわち、粒子寸法は
、通常成形材料として用いられる程度のものである方が
生成される改質重合体をそのまま成形材料に用いること
ができて好ましく、一般には平均粒径1〜8−鵬、好ま
しくは3〜7一−程度である。その寸法は、改質処理前
後でさして変化が認められない。
(ハ) 接着性重合体の製造 本発明の積層物の0層である接着性重合体層は、上記の
グラフト変性ポリオレフィン0.5〜99.5重量部お
よび改質EVA99.5〜0.5重量部(両者合計10
0重量部)からなるものである。
グラフト変性ポリオレフィンの量が少なすぎると、A層
のガスバリヤ−性樹脂層との接着性が劣るようになり、
一方、改質EVAの量が少なすぎると8層のスチレン系
樹脂層との接着性が劣るようになり好ましくない。
この接着性重合体には、本発明の効果を阻害しない限り
、他のEVA、無機フィラー、安定剤、着色剤等を混入
して用いることができる6例えば、ホットメルト系接着
剤に通常用いられる石油樹脂や粘着付与剤なども配合す
ることができる。
このような接着性重合体は、積層成形時に各成分を投入
して接着性重合体層としてもよいが、積層成形物に先立
って予め、各成分を混合または混練して製造したもので
あってもよい。
(4)積層物 本発明の積層物を製造する方法としては、各層の樹脂ま
たは重合体を共押出し成形、プレス成形、押出しラミネ
ート等で積層する方法が用いられる。
なお、本発明の樹脂積層物は上記の3種の層のみならず
、この3層を構成層とする3層以上の層からなる多層樹
脂積層物も包含する。このとき、他の層として基材とな
りうるものは、例えば、ポリエチレン、ポリプロピレン
等のa−オレフィン系樹脂;エチレン−プロピレン系共
重合体ゴム、アクリロニトリル−ブタジェンゴム、スチ
レン−ブタジェンゴム等の各種ゴム;ポリ塩化ビニル、
ポリ塩化ビニリデン等の塩素含有樹脂;ポリフッ化ビニ
ル、ポリフッ化ビニリデン等のフッ素樹脂;アルミニウ
ム、鉄等の金属;不飽和ポリエステル、エポキシ樹脂、
ウレタン樹脂等の熱硬化性樹脂;熱可塑性ポリエステル
、ポリカーボネート、ポリフェニレンエーテル等のエン
ジニアリングプラスチック等が考えられる。
[実 施 例] 次に実施例によって本発明をさらに具体的に説明する。
EVAの 50リツトル容量のオートクレーブに純水20に、、懸
濁剤としての第3リン酸カルシウム0.6に、、および
ドデシルベンゼンスルホン酸ナトリウム0.6gを混入
して水性媒質とし、これに粒径3〜411―のEvA粒
子(MFR30#/10分、酢酸ビニル含量33重量%
)7に#を加え、撹拌して懸濁させた。別にt−ブチル
パーオキシピバレート64、’lおよびベンゾイルパー
オキサイド3.6gを酢酸ビニル3に、に溶解し、これ
を先の懸濁系に添加し、オートクレーブ内に窒素を導入
し、系内を0 、5 kg/ cm”に加圧した。さら
にオートクレーブ内を50℃に昇温し、この温度で撹拌
しながら3時間放置して、重合開始剤等を含む酢酸ビニ
ルを全量EVA粒子中に含浸させた0次にこの懸濁液を
63℃に昇温し、この温度で撹拌しながら8時間放置し
て重合を行い、さらに70℃に昇温して2時間、80℃
に昇温して1時間維持して重合を完結した。冷却後、内
容固形物を取り出して水洗し、改質EVA粒子10kg
を得た。得られた改質EVAf)MFRは1−0g/1
0分、全酢酸ビニル含量は53重量%であった。
えI九 参考例で得られた改質BVA粒子と無水マレイン酸含量
0.7重量%の無ホマレイン酸グラフト変性ポリオレフ
ィン粒子を第1表に示す配合割合で混合した後140℃
で溶融混練し、ベレット化した。
このペレットを中間の接着性重合体層とし、外層を耐衝
撃性ポリスチレン(を気化学社製デンカスチロールHI
−E4)、内層をEVAのケン化物(クラレ社製エバー
ルFIOIA)またはポリアミド(三菱化成社製ツバミ
ツド102OCA)とした3層押出シート(耐衝撃性ポ
リスチレン層200μ1、接着性重合体層50μm、E
VAのケン化物またはポリアミドW450μmの厚み構
成)を作成した。得られたシートの初期接着強度は、押
出シートから幅IC1+zの試験片を切り取り、インス
トロン型引張試験機で層間接着強度を測定した(引張速
度50131/分、180度剥離)、その結果を第1表
に示す。
[比較例] 接着性重合体として実施例で用いた成分のほかにEVA
(三菱油化社製X−700)を用いて第1表に示す配合
物とした以外は、実施例と同様に行い、3N押出シート
を作成した。得られたシートの初期接着強度を第1表に
示す。
[発明の効果] 本発明の積層物は、良好な層間接着力を有し、スチレン
系樹脂の長所と、エチレン−酢酸ビニル共重合体のケン
化物またはポリアミド樹脂からなるガスバリヤ−性樹脂
の優れたガスバリヤ−性を併せ持つことができ、食品包
装材料等の用途に好適な工業材料を提供することができ
る。

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 1、エチレン−酢酸ビニル共重合体のケン化物またはポ
    リアミド樹脂からなるガスバリヤー性樹脂層(A層)と
    、 スチレン系樹脂層(B層)が、 不飽和カルボン酸またはその無水物含量が 0.01〜10重量%のグラフト変性ポリオレフィン0
    .5〜99.5重量部と、酢酸ビニル含量5〜50重量
    %のエチレン−酢酸ビニル共重合体に酢酸ビニルが2重
    量%以上グラフト共重合され、MFRが0.5〜30g
    /10分且つ全酢酸ビニル含量が20〜80重量%であ
    る改質エチレン−酢酸ビニル共重合体99.5〜0.5
    重量部とを配合した重合体組成物からなる接着性重合体
    層(C層)を介して接着されていることを特徴とする、
    スチレン系樹脂積層物。 2、改質エチレン−酢酸ビニル共重合体が、酢酸ビニル
    含量5〜50重量%のエチレン−酢酸ビニル共重合体粒
    子、酢酸ビニルモノマーおよびラジカル発生剤を含む水
    性懸濁液を、該発生剤の分解が実質的に起こらない温度
    に昇温し、該モノマーを該エチレン−酢酸ビニル共重合
    体粒子に含浸させた後、該発生剤の分解温度以上に加熱
    して該モノマーを2重量%以上グラフト共重合させて得
    られるものである、請求項1記載の積層物。
JP24616990A 1990-09-05 1990-09-18 スチレン系樹脂積層物 Pending JPH04126241A (ja)

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* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP2001341246A (ja) * 2000-06-05 2001-12-11 Asahi Kasei Corp スチレン系樹脂積層シート
JP2009066915A (ja) * 2007-09-13 2009-04-02 Nippon A & L Kk 多層フィルムまたはシート

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