JPH04125620A - 電動巻上カメラ - Google Patents

Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 「技術分野」 本発明は、電動巻上カメラに関し、特に巻取スプールの
駆動系の破損防止構造に関する。

「従来技術およびその問題点」 電動巻上（巻戻）カメラは、電動モータの回転を減速ギ
ヤ列を介して巻取スプールに伝達し、この巻取スプール
にフィルムを巻き取る。また巻戻に際しては、巻取スプ
ールを逆転するとともに、パトローネ室内の巻戻フォー
クに電動モータの回転を伝達し、巻取スプールに巻かれ
ていたフィルムをパトローネ内に巻き戻す。

この電動巻上カメラは、以上の通常の使用態様では何ら
問題は生じない。ところがフィルムが入っているのに誤
って裏蓋を開けた場合、ユーザによっては、巻取スプー
ルに巻かれているフィルムを強引に引っ張ってから外し
てしまうことがある。すると、巻取スプールは、巻取方
向と反対の方向に強制的に回転され、その結果、最悪の
場合、減速ギヤ列あるいは電動モータが破損するという
事故の生じることが判明した。これは、フィルムを強制
的に引っ張った場合には、巻取スプールは通常の巻上巻
戻動作に比して遥かに早い速度で回転し、減速ギヤ列に
高負荷が掛かるばかりか、減速ギヤ列は電動モータ側か
ら見れば増速ギヤ列として作用するため、電動モータが
高速で強制回転させられてしまうことによる。勿論、減
速ギヤ列および電動モータを、上記のような場合に予想
される負荷に応じた強度で設計すれば、このような問題
は生じないが、この解決策は、減速ギヤ列および電動モ
ータの大型化を生じ、カメラの小型化の妨げとなる。

「発明の目的」 本発明は、このような問題点の発見に基づき、巻取スプ
ールをフィルム巻取方向と反対の方向に強制回転させた
場合に、減速ギヤ列あるいは電動モータの破損を防止す
ることができる電動巻上カメラを得ることを目的とする
。

「発明の概要」 本発明は、電動モータの回転を減速ギヤ列を介して巻取
スプールに伝達し、該巻取スプールにフィルムを巻き取
る電動巻上カメラにおいて、電動モータから巻取スプー
ルに至る動力伝達経路中に、巻取スプールに巻取方向と
反対方向の一定以上の負荷が加わったとき、該巻取スプ
ールの空転を許す過負荷クラッチ機構を設けたことを特
徴としている。

この過負荷クラッチ機構は、理論的には動力伝達経路中
に存在すればよい。しかし、設置スペースに制限のある
カメラにおいては、特に、巻取スプールと、この巻取ス
プールと同軸で電動モータおよび減速ギヤ列によって回
転駆動される中心ギヤとの間に設けるのが好ましい。

このような過負荷クラッチ機構は、さらに具体的には、
巻取スプールを合成樹脂材料から構成し、この巻取スプ
ールに、基部が該巻取スプールと一体で自由端部が半径
方向に弾性変形可能な弾性腕を設けて、この弾性腕の自
由端部に半径方向に向けて係止爪を形成し、中心ギヤに
は、その略半径方向に向けて、この弾性腕の係止爪と係
脱可能な係上面を形成することにより、構成することが
できる。

「発明の実施例」 以下図示実施例について本発明を説明する。電動モータ
１１の出力軸１２にはビニオン１３が一体に設けられ、
このビニオン１３は、アイドルギヤ１４を介して、中心
ギヤ１５に噛み合っている。電動モータ１１には、スイ
ッチＳを介してバッテリＢの電源電圧が供給される。

巻取スプール１６は、この中心ギヤ１５と同軸に位置し
ていて、その一端面に、中心ギヤ１５の筒状部１５ａを
嵌入させる円孔部１６ａを有している。中心ギヤ１５の
筒状部１５ａには、その−部に、半径方向内方に向いた
係止面１５ｂと、これに続（逃げ面１５ｃが形成されて
いる。

巻取スプール１６には、円孔部１６ａの外側に、弧状溝
１６ｂが形成されていて、この弧状溝１６ｂにより、円
弧状の弾性脚１６ｃが構成されている。この弾性脚１６
ｃは、基部が巻取スプール１６に一体であり、自由端部
に、半径方向内方に向いた係止爪１６ｄが形成されてい
る。弾性脚１６ｃの先端は、半径方向に弾性変形可能で
あり、係止爪１６ｄは、常時は中心ギヤ１５の係止面１
５ｂと係合する。巻取スプール１６の外周−部には、フ
ィルムＦのパーフォレーションＰに嵌まる突起１６ｅが
形成されている。

図では、単純化して示しているが、ビニオン１３、アイ
ドルギヤ１４および中心ギヤ１５は、電動モータ１１の
回転を減速して巻取スプール１６に伝達する減速ギヤ列
を構成する。

上記構成の本装置は、スイッチＳを破線で示すオン位置
にして、バッテリＢの電圧を電動モータ１１に加えると
、ビニオン１３、アイドルギヤ１４および中心ギヤ１５
が矢印六方向に回転する。中心ギヤ１５の係止面１５ｂ
と、巻取スプール１６の係止爪１６ｄとは、中心ギヤ１
５が矢印へ方向に回転するとき、巻取スプール１６が共
に同方向に回転する向きに形成されている。従って巻取
スプール１６は中心ギヤ１５によりＡ方向に回転し、パ
ーフォレーションＰと嵌合している突起１６ｅが、フィ
ルムＦをその外周面に巻き取っていく。この巻取動作は
、フィルム装填時、および撮影動作毎に行なわれる。

以上の巻上装置において、いま、巻取スプール１６にフ
ィルムＦが巻き取られた状態で、カメラの裏蓋が開けら
れ、ユーザがフィルムＦを引っ張って、巻取スプール１
６をＡと反対のＢ方向に強制回転させる場合を考える。

このときスイッチＳは、実線のオフ位置に倒されて電動
モータ１１の両端子を短絡させ、該モータ１１にブレー
キを掛けた状態にある。また減速ギヤ列の回転抵抗によ
っても、中心ギヤ１５には、ブレーキが掛かっている。

この状態においてフィルムＦを引っ張って巻取スプール
１６を強制回転させると、巻取スプール１６の弾性脚１
６ｃは半径方向外方に弾性変形し、その係止爪１６ｄと
、中心ギヤ１５の係止面１５ｂとの係合が解除される。

従って、巻取スプール１６は、ブレーキが掛かった状態
の中心ギヤ１５に対して空転し、中心ギヤ１５は回転し
ない。よって中心ギヤ１５を含む減速ギヤ列あるいは電
動モータ１１の破損を未然に防止することができる。

図では、簡単のため、巻取スプール１６の弾性脚１６ｃ
、係止爪１６ｄと、中心ギヤ１５の係止面１５ｂを、−
組のみ図示したが、これらは複数組、例えば３組を円周
方向に等間隔で設けることが可能である。

「発明の効果」 以上のように、本発明によれば、カメラの裏蓋を誤って
開け、巻取スプールに巻き取られているフィルムを強制
的に引っ張る場合のように、巻取スプールがフィルム巻
取方向と反対の方向に強制回転させられたとき、該巻取
スプールを動力伝達系に対して空転させることができる
。よって動力伝達系を構成する減速ギヤ列や電動モータ
の破損を未然に防止することができる。また請求項２の
位置に過負荷クラッチ棲構を設ければ、その設置スペー
スを容易に確保することができ、請求項３のように過負
荷クラッチ機構を構成すれば、従来の同種の電動巻上カ
メラに比し、部品点数を増加させることなく、簡単な構
成の過負荷クラッチ機構を得ることができる。

【図面の簡単な説明】

第１図は本発明の電動巻上カメラの実施例を示す要部の
分解斜視図である。 １１・・・電動モータ、１２・・・比力軸、１３・・・
ビニオン、１４・・・アイドルギヤ、１５・・・中心ギ
ヤ、１５ａ・・・筒状部、１５ｂ・・・係止面、１５ｃ
・・・逃げ面、１６・・・巻取スプール、１６ａ・・・
円孔部、１６ｂ・・・弧状溝、１６ｃ・・・弾性脚、１
６ｄ・・・係止爪、１６ｅ・・・突起、Ｆ・・・フィル
ム、Ｐ・・・パーフォレージ三ン、Ｓ・・・スイッチ、
Ｂ・・・バッテリ。 第 図

Claims (3)

【特許請求の範囲】
1. （１）電動モータの回転を減速ギヤ列を介して巻取スプ
   ールに伝達し、該巻取スプールにフィルムを巻き取る電
   動巻上カメラにおいて、 上記電動モータから巻取スプールに至る動力伝達経路中
   に、巻取スプールに巻取方向と反対方向の一定以上の負
   荷が加わったとき、該巻取スプールの空転を許す過負荷
   クラッチ機構を設けたことを特徴とする電動巻上カメラ
   。
2. （２）請求項１において、過負荷クラッチ機構は、巻取
   スプールと；この巻取スプールと同軸で上記電動モータ
   および減速ギヤ列によって回転駆動される中心ギヤ；と
   の間に設けられている電動巻上カメラ。
3. （３）請求項２において、過負荷クラッチ機構は、合成
   樹脂材料からなる巻取スプールと；基部がこの巻取スプ
   ールと一体で自由端部が半径方向に弾性変形可能な弾性
   腕と；この弾性腕の自由端部に半径方向に向けて形成し
   た係止爪と；上記中心ギヤの略半径方向に向けて形成し
   た、上記弾性腕の係止爪と係脱可能な係止面とから構成
   されている電動巻上カメラ。