JPH04123510U - 高周波用薄形コイル、それを用いたインダクタおよび薄形変圧器 - Google Patents

高周波用薄形コイル、それを用いたインダクタおよび薄形変圧器

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JPH04123510U
JPH04123510U JP1242791U JP1242791U JPH04123510U JP H04123510 U JPH04123510 U JP H04123510U JP 1242791 U JP1242791 U JP 1242791U JP 1242791 U JP1242791 U JP 1242791U JP H04123510 U JPH04123510 U JP H04123510U
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JP
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coil
thin
inductor
insulated
transformer
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JP1242791U
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English (en)
Inventor
弘之 副島
Original Assignee
古河電気工業株式会社
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 渦電流による電力損失が少なく、しかも薄形
である高周波用薄形コイルおよび、このコイルを応用し
て形成したインダクタ・薄形変圧器などを提供する。 【構成】 複数本の絶縁電線を同じ面内で並行に配置し
て互いに密着した長尺な絶縁帯状体1を、順次、エッジ
ワイズ方向に折り曲げて所望ターン数のスパイラル状コ
イルにする。このコイルを磁性コアに組込んで薄形のイ
ンダクタにする。また、このコイルを一次コイル、二次
コイルとして組込んで薄形の変圧器にする。 【効果】 導体が絶縁電線として複数に細分化されてい
るので、高周波電流を流しても、渦電流による電極損失
は少なくなる。また、全体の厚みは、絶縁電線の径の略
2倍値に等しいので非常に薄くなる。

Description

【考案の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】
本考案は、全体の厚みが薄く、渦電流による電力損失が少ない高周波用薄形コ イル、この薄形コイルを組込んだ薄形インダクタおよび薄形変圧器に関する。
【0002】
【従来の技術】
近年、電源の高周波化に伴い、インダクタ、変成器などの小型化が進められて いる。また、電子回路基板では、同一基板上にインダクタや変成器などの電源部 品が搭載されるようになっているが、この分野でも、上記電源部品の薄形化が要 求されている。
【0003】 ところで、導体に高周波電流が流れると、導体は、発生する渦電流によって表 皮効果が大きくなり、電流の流れる有効断面積は小さくなってその抵抗が増大す るので、電力損失を生ずるようになる。 このような問題を回避するために、通常、導体を多数本の絶縁電線に分割し、 これら絶縁電線を撚りあわせたリッツ線を用いている。
【0004】 また、電子回路基板に搭載する前記電源部品の場合には、全体を薄形にするた めに、銅板や銅箔を用いたスパイラルコイルが用いられている。
【0005】
【考案が解決しようとする課題】
しかしながら、前記したリッツ線は、多数本の絶縁電線を撚りあわせたもので あるため、全体の断面形状は円形である。そのため、例えば、このリッツ線を電 子回路基板の電源部品のコイルとして搭載する場合、その厚みを薄形にすること はできない。
【0006】 また、銅板や銅箔のスパイラルコイルの場合、表皮効果に基づく電力損失を少 なくするためには、その厚みを極めて薄くしなければならない。その結果、これ らスパイラルコイルの面積は可成り大きくならざるを得ないため、電子回路基板 に搭載する電源部品の容量に制限を受けるという問題が生ずる。 本考案は、上記したような問題を解決し、薄形であって、電力損失が少ない新 規構造の高周波用薄形コイル、それを用いたインダクタおよび薄形変圧器が提供 される。
【0007】
【課題を解決するための手段】
上記した目的を達成するために、本考案においては、同一面内に並行配置した 複数本の絶縁電線を互いの側部で密着して一体化した長尺な絶縁帯状体を、順次 、折り返しながらエッジワイズ方向に曲げてスパイラル状にしたことを特徴とす る高周波用薄形コイルが提供され、また、前記薄形コイルの所望数を絶縁材料と ともに磁性コアに埋め込んだインダクタ、および、2個の前記薄形コイルを、互 いに対向させた状態で絶縁材料とともに磁性コアに埋め込んだ薄形変圧器が提供 される。
【0008】
【作用】
本考案の薄形コイルの場合、導体が各絶縁電線に細分化されているので、高周 波電流を流したときに、渦電流の発生に基づく電力損失は少なくなる。しかも、 薄形コイルを構成する絶縁帯状体において、その厚みは、折り曲げたコーナ部が 各絶縁電線の直径の略2倍値に等しいので、リッツ線使用の場合に比べ、大幅に 薄形のコイルになっている。
【0009】
【実施例】
以下に添付図面に基づいて本考案を説明する。 まず、図1は本考案の薄形コイルを形成するに用いる絶縁帯状体を示す概略斜 視図である。図において、絶縁帯状体1は、導体2aとこの導体2aの周囲を被 覆する絶縁層2bとから成る絶縁電線2を、同一面内に複数本並行配置し、互い の絶縁電線の側部、すなわち、絶縁層2bが接触する部分を密着一体化して構成 されている。
【0010】 なお、本考案において用いられる絶縁帯状体は通常の絶縁電線2を所望本数同 一面内に並行に引揃え、この外周に接着剤などを用いて一体化したものや通常の 絶縁電線の絶縁層の上に加熱融着性または溶剤処理後の加熱処理などにより絶縁 電線相互を接着し一体化したものなどが用いられる。 図2は、本考案の実施例薄形コイルを示す平面図である。図においては、1枚 の長尺な絶縁帯状体1をエッジワイズ方向に順次直角に折り返して、面内でスパ イラル状にループを描き、中心に正方形の穴3を有する6ターンの板状コイルが 示されている。
【0011】 例えば絶縁電線として、JISC3202で規定する熱融着性ポリウレタン銅 線2種(線径が0.07mm)の7本を並行配置して互いを密着することにより、厚み 0.088mm 、幅0.63mmの絶縁帯状体1を製作し、この帯状体をエッジワイズ方向に 折り曲げて、中心の穴3が縦5mm、横5mmの正方形になっている図2の薄形コイ ルを製造したところ、外寸は縦4.0mm、横4.0mmであり、その厚みはコーナ部最 大で0.18mmになる。
【0012】 これに比べ、同様のポリウレタン銅線をピッチ5mmで撚りあわせたリッツ線の 場合、その外径は0.27mmとなり、たとえこれをスパイラル状に巻いても、その厚 みは前記実施例コイルより大幅に厚くなる。 図2では、全体として1層のコイル構造が示されているが、本考案のコイルは この態様に限定されるものではなく、例えば、絶縁帯状体1の一方の端部1a側 を内側から外側へと、再び同じように順次折り返したり、または他方の端部1b を、外側から内側へと順次逆方向に折り返したりすれば、2層以上で絶縁帯状体 1が積層しているコイルを成形することができる。
【0013】 なおこのとき、例えば各絶縁電線2の絶縁層2bの外周に、更に、加熱処理や 溶剤塗布後の加熱処理で固着化する絶縁材料で最外層を形成した自己融着性絶縁 電線を用いて、図2のようにコイル成形したのち、全体を加熱圧着したり、また は溶剤塗布後に加熱圧着したりすれば、全体を一体化することができる。 例えば、前記した6ターンのコイルを、2枚の耐熱ゴムシートで両面を挟み、 両面から100gの荷重をかけながら、150℃で30分間加熱すると、最大厚 みが0.16mmで、外寸が縦4.0mm、横4.0mmの正方形一体化コイルを製造すること ができた。
【0014】 図3は、本考案の薄形コイルを応用して形成したインダクタを示す概略断面図 である。図において、フェライトコアのような磁性コア4の表面には、所定の幅 と深さを有し平面形状が角形のループ溝4aが形成されている。そして、磁性コ ア4の中央突起4bを図2で示したコイルの穴3に嵌め込み、コイルを絶縁材料 5に埋め込んだ状態でループ溝4aに収納し、その上から他の磁性コア6で密封 されている。
【0015】 図4は、本考案の薄形コイルを応用して形成した薄形変圧器を示す概略断面図 である。図において、磁性コア4の前記ループ溝4aには、2段で、薄形コイル A,Bが絶縁材料5と一緒に収納され、全体は他の磁性コア6で密封されている 。 薄形コイルA,Bはそれぞれ、ターン数が異なっていて、一方は一次コイル、 他方は二次コイルになっている。これらコイルA,Bの境界には絶縁フィルム7 が介装されているが、低圧使用の場合は、この絶縁フィルム7を組込まなくても よい。
【0016】
【考案の効果】
以上の説明で明らかなように、本考案の薄形コイルは、導体が相互に絶縁状態 を保って細分化しているので、高周波電流を流した時に、渦電流による電力損失 が少ない。そして、全体の厚みは、折り曲げたコーナ部分が絶縁電線の径の2倍 値と略同じであり、従来のリッツ線を用いたコイルに比べて大幅にその厚みが薄 形になる。
【0017】 また、コイル面積に制約を受けるような部品に使う場合には、このコイルを多 層に積層してターン数を自由に増加して使うことができる。更に、変圧器コイル として使用する場合には、絶縁帯状体の一部を引き剥がしてタップを自由に取り 出すこともできる。 なお、この薄形コイルは、単線を使ったコイル製造の場合と同様に、長尺な絶 縁帯状体で連続的に多数個を製造することができる。
【提出日】平成3年12月13日
【手続補正1】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0011
【補正方法】変更
【補正内容】
【0011】 例えば絶縁電線として、JISC3202で規定する熱融着性ポリウレタン銅 線2種(導体径が0.07mm)の7本を並行配置して互いを密着することによ り、厚み0.088mm、幅0.63mmの絶縁帯状体1を製作し、この帯状体 をエッジワイズ方向に折り曲げて、中心の穴3が縦5mm、横5mmの正方形に なっている図2の薄形コイルを製造したところ、外寸は縦4.0mm、横4.0 mmであり、その厚みはコーナ部最大で0.18mmになる。
【手続補正2】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0012
【補正方法】変更
【補正内容】
【0012】 これに比べ、同様のポリウレタン銅線7本をピッチ5mmで撚りあわせたリッ ツ線の場合、その外径は0.27mmとなり、たとえこれをスパイラル状に巻い ても、その厚みは前記実施例コイルより大幅に厚くなる。 図2では、全体として1層のコイル構造が示されているが、本考案のコイルは この態様に限定されるものではなく、例えば、絶縁帯状体1の一方の端部1a側 を内側から外側へと、再び同じように順次折り返したり、または他方の端部1b を、外側から内側へと順次逆方向に折り返したりすれば、2層以上で絶縁帯状体 1が積層しているコイルを成形することができる。
【手続補正3】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0013
【補正方法】変更
【補正内容】
【0013】 なおこのとき、例えば各絶縁電線2の絶縁層2bの外周に、更に、加熱処理や 溶剤塗布後の加熱処理で固着化する絶縁材料で最外層を形成した自己融着性絶縁 電線を用いて、図2のようにコイル成形したのち、全体を加熱圧着したり、また は溶剤塗布後に加熱圧着したりすれば、全体を一体化することができる。 例えば、前記した6ターンのコイルを、2枚の耐熱ゴムシートで両面を挟み、 両面から100gの荷重をかけながら、150℃で30分間加熱すると、最大厚 みが0.17mmで、外寸が縦4.0mm、横4.0mmの正方形一体化コイル を製造することができた。
【図面の簡単な説明】
【図1】絶縁帯状体を示す概略斜視図である。
【図2】実施例の薄形コイルを示す平面図である。
【図3】本考案の薄型コイルを応用して形成したインダ
クタの概略断面図である。
【図4】本考案の薄形コイルを応用して形成した薄形変
圧器の概略断面図である。
【符号の説明】
1 絶縁帯状体 1a,1b 絶縁帯状体1の端部2 絶縁電線 2a 導体 2b 絶縁層 3 薄形コイルの中心の穴 4 磁性コア 4a ループ溝 4b 中央突起 5 絶縁材料 6 磁性コア 7 絶縁フィルム A,B 薄形コイル

Claims (3)

    【実用新案登録請求の範囲】
  1. 【請求項1】 同一面内に並行配置した複数本の絶縁電
    線を互いの側部で密着して一体化した長尺な絶縁帯状体
    を、順次、折り返しながらエッジワイズ方向に曲げてス
    パイラル状にしたことを特徴とする高周波用薄形コイ
    ル。
  2. 【請求項2】 請求項1の薄形コイルを、絶縁材料と一
    緒に磁性コアに組込んだことを特徴とするインダクタ。
  3. 【請求項3】 請求項1の薄形コイルを、1個を一次コ
    イル、他の1個を二次コイルとして絶縁材料とともに磁
    性コアに埋め込んだことを特徴とする薄形変圧器。
JP1242791U 1991-03-07 1991-03-07 高周波用薄形コイル、それを用いたインダクタおよび薄形変圧器 Pending JPH04123510U (ja)

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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2012127953A1 (ja) * 2011-03-22 2012-09-27 パナソニック 株式会社 コイルモジュール、およびこれを備える非接触式給電装置の受電装置、およびこれを備える非接触式給電装置
WO2012127936A1 (ja) * 2011-03-22 2012-09-27 パナソニック 株式会社 コイルモジュール、およびこれを備える非接触式給電装置の受電装置、およびこれを備える非接触式給電装置

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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPS509507A (ja) * 1973-05-29 1975-01-31
JPS6432608A (en) * 1987-07-28 1989-02-02 Matsushita Electric Works Ltd Electromagnetic device

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