JPH04122641U - 気体放電反応装置 - Google Patents
気体放電反応装置Info
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- JPH04122641U JPH04122641U JP3528791U JP3528791U JPH04122641U JP H04122641 U JPH04122641 U JP H04122641U JP 3528791 U JP3528791 U JP 3528791U JP 3528791 U JP3528791 U JP 3528791U JP H04122641 U JPH04122641 U JP H04122641U
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- Physical Or Chemical Processes And Apparatus (AREA)
Abstract
(57)【要約】
【目的】 放電面積当りの生成量及びオゾン濃度を高く
でき、小型で且つ長寿命のオゾン発生装置に好適な複合
式の気体放電反応装置を提供すること。 【構成】 厚さ0.5乃至2mmの板状の誘電体板1の片
面に第1の電極2を対向して配置し、該誘電体板1の他
面に第2の電極3を密着させて配置し、第1の電極2の
誘電体板1の対向面にはその頂部が線状の突起部4を設
け、突起部4の頂部線状の厚さtを0.5mm以下とし、
且つ頂部から誘電体板との間の間隙δを組立て時に0.
05乃至0.8mmとし、第1の電極2と第2の電極3
との間に交番高電圧を印加し、第1の電極2と誘電体板
3との間の空間内に放電を起こさせると共に、空間に原
料気体を第1の電極2の突起部4の長手方向に通過させ
る。
でき、小型で且つ長寿命のオゾン発生装置に好適な複合
式の気体放電反応装置を提供すること。 【構成】 厚さ0.5乃至2mmの板状の誘電体板1の片
面に第1の電極2を対向して配置し、該誘電体板1の他
面に第2の電極3を密着させて配置し、第1の電極2の
誘電体板1の対向面にはその頂部が線状の突起部4を設
け、突起部4の頂部線状の厚さtを0.5mm以下とし、
且つ頂部から誘電体板との間の間隙δを組立て時に0.
05乃至0.8mmとし、第1の電極2と第2の電極3
との間に交番高電圧を印加し、第1の電極2と誘電体板
3との間の空間内に放電を起こさせると共に、空間に原
料気体を第1の電極2の突起部4の長手方向に通過させ
る。
Description
【0001】
本考案は誘電体と該誘電体を挾んで一対の電極とを具備する気体放電反応装置
に関するものである。
【0002】
従来、この種の気体放電反応装置としては、平板状の誘電体の裏面又はパイプ
状誘電体の内面に一方の電極を密着させ、該誘電体の表面から1mm〜数mm離れた
平行位置に対電極を配置し、誘電体表面と対電極の等厚間隙中に無声放電を発生
させ放電反応を起こさせるように構成した平行電極無声放電方式(以下、「平行電
極型」と称する)が一般的である。
【0003】
また、誘電体の裏面又は内部に一方の電極を密着又は埋込、誘電体の表面に線
状又は帯状の対電極を密着して配置し、誘電体表面に放電を起こさせる沿面放電
方式(以下、「沿面放電型」と称する)も実用化されている。
【0004】
一方誘電体表面側に配置される対電極は、その表面に土手状突起を設け、該突
起の先端を誘電体の表面に密着するように配置し、該突起間の凹みと誘電体表面
との間に形成されるトンネル状空間を原料及び反応生成物の流路兼放電空間とす
る方式(以下、「突起接触型」という)も提案されている(特願昭61−286
306号公報参照)。この方式は前記平行電極型と沿面放電型の複合方式という
べきもので放電電力密度が大幅に高くなる。従って、これを例えばオゾンの生成
に用いた場合、オゾン濃度及び単位放電面当りのオゾン生成量を高めることがで
きる他、種々の効力が生じるとされている。
【0005】
しかしながら、上記平行電極型と沿面放電型との複合方式の突起接触型は下記
のような問題点があった。
【0006】
土手状突起先端近傍の放電密度が極めて高く該先端部及び誘電体の損耗が起こ
り易い。
【0007】
土手状突起先端と誘電体面とが少なくとも運転中は接触し、且つ接触圧力を一
般的に脆弱な誘電体を破損しない範囲に留まるように組み立てることが難しい。
これは主に放電反応装置において、電極及び誘電体の運転中の温度上昇やガス圧
や冷却水圧によって電極及び誘電体が変形することによる。
【0008】
空気を原料とするオゾン生成において、Noxの生成が増え、オゾン濃度は平
行電極型よりむしろ低くなる。
【0009】
本考案は上述の点に鑑みてなされたもので、上記乃至の問題点を除去或い
は軽減してより改良された複合式の気体放電反応装置を提供することを目的とす
る。
【0010】
上記課題を解決するため本考案は気体放電反応装置を図1に示すように、厚さ
0.5乃至2mmの板状の誘電体板1の片面に第1の電極2を対向して配置し、該
誘電体板1の他面に第2の電極3を密着させて配置し、第1の電極2の誘電体板
1との対向面にはその頂部が線状の突起部4を設け、突起部4の頂部線状の厚さ
t(図2)を0.5mm以下とし、且つ該頂部から誘電体板との間の間隙δを組立
て時に0.05乃至0.8mmとし、第1の電極2と第2の電極3との間に交番高
電圧を印加し、第1の電極2と誘電体板3との間の空間内に放電を起こさせると
共に、該空間に原料気体を第1の電極2の突起部4の長手方向(図1において、
紙面直角方向)に通過させる構成とした。
【0011】
気体放電反応装置を上記のように構成することにより、突起部4の先端と誘電
体板1とを0.05mm〜0.8mm離しているので両者が接触している前記突起接
触型より、突起部4の先端近傍の放電密度は緩和されるから、該電極先端部及び
対向する誘電体板の損耗を低減できる。
【0012】
また、突起部4の先端と誘電体板の間も気流が流れているので、温度上昇も軽
減され、一部の気流が高密度空間に長時間滞留することも低減され、これらも電
極及び誘電体板の損耗低減及びせっかく生成した生成物を分解してしまうことの
軽減に寄与する。
【0013】
一方、第1の電極2は先端の鋭い突起部4が設けてあるから電荷が集中し、該
突起部4の先端と誘電体板1との間隔δは0.05〜0.8と小さくしているの
で、放電開始電圧は最小約1kvと小さく、一旦放電が開始すると僅かの電位差
の増加によって放電は突起部と突起部との間の領域にまで容易に広がり、低い印
加電圧でも放電領域全体の平均放電密度をでも大きくすることができる。
【0014】
放電開始電圧が低いことも誘電体板1や電極2の突起部先端の損耗低減に寄与
するし、生成物の汚染低減にも役立つ。また、平均放電密度が高いことは、例え
ばオゾン生成において、放電電極の面積当りの生成量や濃度を高くすることに寄
与する。更に、印加電圧を低く押えられることは電源の製作、価格において有利
となる。
【0015】
また、突起部4の先端と誘電体板1は接触していないので、使用中の温度変化
や気体及び冷却水の圧力等によって、誘電体板1と突起先端間に過大な圧力がか
かることもなく、脆弱な誘電体板1を損壊する危険性もなくなる。
【0016】
従って、突起部4の先端と誘電体板1との距離は使用中に互いに接触しないよ
うにする必要があり、一方小型の放電反応装置において、突起部4の高さ、誘電
体板1の厚さの精度はそれぞれ容易に1/100〜2/100mm、2/100〜
3/100mmにできるので、間隔δを最低5/100mm以上とすることが、現実
的である。一方、間隔δを大きくすると、放電開始電圧、最大印加電圧共に大き
くする必要が生じ、0.8mmを越えると、反応特性が平行電極型と類似してくる
。つまり本考案の特徴が薄れる。
【0017】
また、突起部4の先端を誘電体板から離すことによって、空気を原料とするオ
ゾン生成において、Noxの生成が抑制される。このメカニズムはあきらかでな
いが、突起部4の先端を誘電体板から離すことによって、放電空間5の体積とそ
れを形成する壁面積(第1の電極2と誘電体1の放電空間側表面積の和)の比が
大きくなることによるものと考えられる。
【0018】
なお、気流を突起部4の先端と誘電体板1との間隙を横断する。つまり気流を
突起部4の長手方向と直角に流すことも考えられるが、特に間隔δが小さい場合
に気流の圧損が大きくなる。また、突起部4の先端の包絡面と誘電体板1の表面
とのわずかな不平行による気流の偏流のため放電反応性能が顕著に低下するので
、気流は突起部4の長手方向に平行とすることが必要である。
【0019】
以下、本考案の実施例を図面に基づいて説明する。図1は本考案の気体放電反
応装置の構造を示す横断面図である。図1において、1は板状の誘電体板であり
、該誘電体板1の片面に第1の電極2を対向して配置し、他面に第2の電極3を
密着させて配置している。前記誘電体板1と第2の電極3は水冷ケース6の上部
に嵌合している。前記第1の電極2はパッキン8を介在して水冷ケース6の上部
に配置され、該第1の電極2は押え枠9により放電間隔δを所望の値にするよう
に固定されている。
【0020】
誘電体板1は厚さ0.65mmの96%の酸化アルミニウム(Al2O3)材から
なる誘電体である。第1の電極2は図2に示すように、断面山形でその頂部が線
状になっている突起部4を有しており、該突起4の高さは1.5mm、ピッチは3
mm、突起部4の頂部線状の厚さt=0.05mmとし、放電空間5側の表面に厚さ
約10μmの陽極酸化処理膜を被覆したアルミニウム材からなる。
【0021】
第2の電極3は誘電体板1の表面に形成した約10μmのAg−Pd系のメタ
ライズ層である。第1の電極2の突起部4の先端と誘電体板1との間隔δは0.
25±0.05mmとしている。第1の電極2には突起部の反対側に冷却用フィン
2−1が設けられている。水冷ケース6は合成樹脂製で、その内部は複数のリブ
6−1(図では3枚)で仕切られ水冷ジャケット7が形成されている。前記第2
の電極3の裏面はケース6の周囲上端と該リブ6−1で支えられている。
【0022】
パッキン8はメチルシリコンゴム製で、緩衝と共にシール作用を果たしている
。押え枠9も合成樹脂製である。なお、図1において、10は接地側リード線で
あり、11は高圧側リード線である。また、図示しない2個のノズルを同図紙面
の手前側及び奥側に設け、それぞれ放電空間5への原料気体の入口、生成物の放
電空間5からの出口となっている。また、原料気体は第1の電極2の突起の長手
方向に平行に流れるようになっている。
【0023】
上記構成の気体放電反応装置おいて、放電空間に工業用酸素又は乾燥した空気
を供給し、リード線10,11間に6.5kHzの高周波電圧を印加して、第1
の電極2と誘電体板1の間の放電空間5に放電を起こし、オゾン発生装置とした
場合の性能を測定した場合の結果は下記のようであった。なお、この場合、水冷
ジャケット7には給水して第2の電極3を冷却する。
【0024】
放電開始電圧は1.2kV〜1.3kVであり、3.5kV印加した時の放電
電力密度は14kW/m2となり、従来の実用化されている気体放電反応装置よ
り大幅に高いが運転・停止を含む数ケ月余の耐久試験において、第2の電極2の
突起4の先端及び誘電体板1ともなんらの損傷も認められなかった。
【0025】
また、オゾン生成性能としては、酸素原料で最大オゾン濃度が180mg/N
l(リットル)以上、生成量が酸素原料で2kg/m2.h、空気原料で0.9
6kg/m2.hと前記平行電極型より大幅に大きくなる。つまり、第1の電極
2の突起部4の先端と誘電体板3を離した本実施例において、前記沿面放電型や
突起接触型よりも優れた結果を得た。空気原料においても、前記突起接触型では
、放電電力を約5kWh/m3以上かけるとNoxの生成が増しオゾン、濃度、
生成量ともかえって減少するが、本実施例では約8kWh/m3までNoxの生
成が顕著にならず、結果として最大オゾン濃度24mg/Nl(リットル)が得
られた。
【0026】
なお、上記構成の気体放電反応装置において、誘電体板の厚さは、強度、製作
のし易さ、高密度放電に耐え得る放熱性、更に所望の放電密度を得るために必要
な印加電圧を低くするために0.5〜2mmが適当である。また、頂部が線状の突
起部4の断面形状は先端の厚さtが0.5mm以下とできるだけとがったものであ
れば特に限定されず、図2、図3及び図4に示すように、横断面が三角形或いは
円弧の組合せ状でもよく、更には突起が連続的に配置されていても、突起と突起
との間に誘電体1の面と平行な部分が存在する不連続の配置でもよい。但し、突
起4の個々の形状及びピッチは均一であることが望まれる。
【0027】
なお、本考案の気体放電反応装置は、誘電体板、先端が線状である突起を持つ
第1の電極及び第2の電極をそれぞれ円筒形にした管型の放電反応装置にするこ
ともできる。
【0028】
以上説明したように本考案の気体放電反応装置によれば、放電による誘電体板
や電極の損耗或いは破壊を低減或いは防止しながら高密度放電が実現できるから
、これをオゾン生成に使用した場合、放電面積当りのオゾン生成量及び濃度を高
くでき、小型化ひいては低価格で且つ長寿命のオゾン発生装置となるという優れ
た効果が得られる。また、Noxの発生も抑制できる。
【図1】本考案の気体放電反応装置の構造を示す横断面
図である。
図である。
【図2】本考案の気体放電反応装置の第1の電極の一形
状例を示す斜視図である。
状例を示す斜視図である。
【図3】本考案の気体放電反応装置の第1の電極の他の
形状例を示す斜視図である。
形状例を示す斜視図である。
【図4】本考案の気体放電反応装置の第1の電極の他の
形状例を示す斜視図である。
形状例を示す斜視図である。
1 誘電体板
2 第1の電極
3 第2の電極
4 突起部
5 放電空間
6 水冷ケース
7 水冷ジャケット
8 パッキン
9 押え枠
10 リード線
11 リード線
Claims (1)
- 【請求項1】厚さ0.5乃至2mmの板状の誘電体の片面
に第1の電極を対向して配置し、該誘電体板の他面に第
2の電極を密着させて配置し、前記第1の電極の前記誘
電体板の対向面にはその頂部が線状の突起部を設け、突
起部の頂部線状の厚さを0.5mm以下とし、且つ該頂部
から前記誘電体板との間の間隙を組立て時に0.05乃
至0.8mmとし、前記第1の電極と第2の電極との間に
交番高電圧を印加し、前記第1の電極と前記誘電体板と
の間の空間内に放電を起こさせると共に、該空間に原料
気体を前記第1の電極の突起部の長手方向に通過させる
ことを特徴とする気体放電反応装置。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP3528791U JP2540627Y2 (ja) | 1991-04-18 | 1991-04-18 | 気体放電反応装置 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP3528791U JP2540627Y2 (ja) | 1991-04-18 | 1991-04-18 | 気体放電反応装置 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH04122641U true JPH04122641U (ja) | 1992-11-04 |
JP2540627Y2 JP2540627Y2 (ja) | 1997-07-09 |
Family
ID=31917499
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP3528791U Expired - Lifetime JP2540627Y2 (ja) | 1991-04-18 | 1991-04-18 | 気体放電反応装置 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2540627Y2 (ja) |
-
1991
- 1991-04-18 JP JP3528791U patent/JP2540627Y2/ja not_active Expired - Lifetime
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JP2540627Y2 (ja) | 1997-07-09 |
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Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
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