JP2540627Y2 - 気体放電反応装置 - Google Patents

気体放電反応装置

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JP2540627Y2
JP2540627Y2 JP3528791U JP3528791U JP2540627Y2 JP 2540627 Y2 JP2540627 Y2 JP 2540627Y2 JP 3528791 U JP3528791 U JP 3528791U JP 3528791 U JP3528791 U JP 3528791U JP 2540627 Y2 JP2540627 Y2 JP 2540627Y2
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守仁 神沢
作 鈴木
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株式会社荏原総合研究所
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Description

【考案の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本考案は誘電体と該誘電体を挾ん
で一対の電極とを具備する気体放電反応装置に関するも
のである。
【0002】
【従来技術】従来、この種の気体放電反応装置として
は、平板状の誘電体の裏面又はパイプ状誘電体の内面に
一方の電極を密着させ、該誘電体の表面から1mm〜数mm
離れた平行位置に対電極を配置し、誘電体表面と対電極
の等厚間隙中に無声放電を発生させ放電反応を起こさせ
るように構成した平行電極無声放電方式(以下、「平行電
極型」と称する)が一般的である。
【0003】また、誘電体の裏面又は内部に一方の電極
を密着又は埋込、誘電体の表面に線状又は帯状の対電極
を密着して配置し、誘電体表面に放電を起こさせる沿面
放電方式(以下、「沿面放電型」と称する)も実用化さ
れている。
【0004】一方誘電体表面側に配置される対電極は、
その表面に土手状突起を設け、該突起の先端を誘電体の
表面に密着するように配置し、該突起間の凹みと誘電体
表面との間に形成されるトンネル状空間を原料及び反応
生成物の流路兼放電空間とする方式(以下、「突起接触
型」という)も提案されている(特願昭61−2863
06号公報参照)。この方式は前記平行電極型と沿面放
電型の複合方式というべきもので放電電力密度が大幅に
高くなる。従って、これを例えばオゾンの生成に用いた
場合、オゾン濃度及び単位放電面当りのオゾン生成量を
高めることができる他、種々の効力が生じるとされてい
る。
【0005】
【考案が解決しようとする課題】しかしながら、上記平
行電極型と沿面放電型との複合方式の突起接触型は下記
のような問題点があった。
【0006】土手状突起先端近傍の放電密度が極めて
高く該先端部及び誘電体の損耗が起こり易い。
【0007】土手状突起先端と誘電体面とが少なくと
も運転中は接触し、且つ接触圧力を一般的に脆弱な誘電
体を破損しない範囲に留まるように組み立てることが難
しい。これは主に放電反応装置において、電極及び誘電
体の運転中の温度上昇やガス圧や冷却水圧によって電極
及び誘電体が変形することによる。
【0008】空気を原料とするオゾン生成において、
Noxの生成が増え、オゾン濃度は平行電極型よりむし
ろ低くなる。
【0009】本考案は上述の点に鑑みてなされたもの
で、上記乃至の問題点を除去或いは軽減してより改
良された複合式の気体放電反応装置を提供することを目
的とする。
【0010】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決するため
本考案は気体放電反応装置を図1に示すように、厚さ
0.5乃至2mmの板状の誘電体板1の片面に第1の電極
2を対向して配置し、該誘電体板1の他面に第2の電極
3を密着させて配置し、第1の電極2の誘電体板1との
対向面にはその頂部が線状の突起部4を設け、突起部4
の頂部線状の厚さt(図2)を0.5mm以下とし、且つ
該頂部から誘電体板との間の間隙δを組立て時に0.0
5乃至0.8mmとし、第1の電極2と第2の電極3との
間に交番高電圧を印加し、第1の電極2と誘電体板3と
の間の空間内に放電を起こさせると共に、該空間に原料
気体を第1の電極2の突起部4の長手方向(図1におい
て、紙面直角方向)に通過させる構成とした。
【0011】
【作用】気体放電反応装置を上記のように構成すること
により、突起部4の先端と誘電体板1とを0.05mm〜
0.8mm離しているので両者が接触している前記突起接
触型より、突起部4の先端近傍の放電密度は緩和される
から、該電極先端部及び対向する誘電体板の損耗を低減
できる。
【0012】また、突起部4の先端と誘電体板の間も気
流が流れているので、温度上昇も軽減され、一部の気流
が高密度空間に長時間滞留することも低減され、これら
も電極及び誘電体板の損耗低減及びせっかく生成した生
成物を分解してしまうことの軽減に寄与する。
【0013】一方、第1の電極2は先端の鋭い突起部4
が設けてあるから電荷が集中し、該突起部4の先端と誘
電体板1との間隔δは0.05〜0.8と小さくしてい
るので、放電開始電圧は最小約1kvと小さく、一旦放
電が開始すると僅かの電位差の増加によって放電は突起
部と突起部との間の領域にまで容易に広がり、低い印加
電圧でも放電領域全体の平均放電密度をでも大きくする
ことができる。
【0014】放電開始電圧が低いことも誘電体板1や電
極2の突起部先端の損耗低減に寄与するし、生成物の汚
染低減にも役立つ。また、平均放電密度が高いことは、
例えばオゾン生成において、放電電極の面積当りの生成
量や濃度を高くすることに寄与する。更に、印加電圧を
低く押えられることは電源の製作、価格において有利と
なる。
【0015】また、突起部4の先端と誘電体板1は接触
していないので、使用中の温度変化や気体及び冷却水の
圧力等によって、誘電体板1と突起先端間に過大な圧力
がかかることもなく、脆弱な誘電体板1を損壊する危険
性もなくなる。
【0016】従って、突起部4の先端と誘電体板1との
距離は使用中に互いに接触しないようにする必要があ
り、一方小型の放電反応装置において、突起部4の高
さ、誘電体板1の厚さの精度はそれぞれ容易に1/10
0〜2/100mm、2/100〜3/100mmにできる
ので、間隔δを最低5/100mm以上とすることが、現
実的である。一方、間隔δを大きくすると、放電開始電
圧、最大印加電圧共に大きくする必要が生じ、0.8mm
を越えると、反応特性が平行電極型と類似してくる。つ
まり本考案の特徴が薄れる。
【0017】また、突起部4の先端を誘電体板から離す
ことによって、空気を原料とするオゾン生成において、
Noxの生成が抑制される。このメカニズムはあきらか
でないが、突起部4の先端を誘電体板から離すことによ
って、放電空間5の体積とそれを形成する壁面積(第1
の電極2と誘電体1の放電空間側表面積の和)の比が大
きくなることによるものと考えられる。
【0018】なお、気流を突起部4の先端と誘電体板1
との間隙を横断する。つまり気流を突起部4の長手方向
と直角に流すことも考えられるが、特に間隔δが小さい
場合に気流の圧損が大きくなる。また、突起部4の先端
の包絡面と誘電体板1の表面とのわずかな不平行による
気流の偏流のため放電反応性能が顕著に低下するので、
気流は突起部4の長手方向に平行とすることが必要であ
る。
【0019】
【実施例】以下、本考案の実施例を図面に基づいて説明
する。図1は本考案の気体放電反応装置の構造を示す横
断面図である。図1において、1は板状の誘電体板であ
り、該誘電体板1の片面に第1の電極2を対向して配置
し、他面に第2の電極3を密着させて配置している。前
記誘電体板1と第2の電極3は水冷ケース6の上部に嵌
合している。前記第1の電極2はパッキン8を介在して
水冷ケース6の上部に配置され、該第1の電極2は押え
枠9により放電間隔δを所望の値にするように固定され
ている。
【0020】誘電体板1は厚さ0.65mmの96%の酸
化アルミニウム(Al23)材からなる誘電体である。
第1の電極2は図2に示すように、断面山形でその頂部
が線状になっている突起部4を有しており、該突起4の
高さは1.5mm、ピッチは3mm、突起部4の頂部線状の
厚さt=0.05mmとし、放電空間5側の表面に厚さ約
10μmの陽極酸化処理膜を被覆したアルミニウム材か
らなる。
【0021】第2の電極3は誘電体板1の表面に形成し
た約10μmのAg−Pd系のメタライズ層である。第
1の電極2の突起部4の先端と誘電体板1との間隔δは
0.25±0.05mmとしている。第1の電極2には突
起部の反対側に冷却用フィン2−1が設けられている。
水冷ケース6は合成樹脂製で、その内部は複数のリブ6
−1(図では3枚)で仕切られ水冷ジャケット7が形成
されている。前記第2の電極3の裏面はケース6の周囲
上端と該リブ6−1で支えられている。
【0022】パッキン8はメチルシリコンゴム製で、緩
衝と共にシール作用を果たしている。押え枠9も合成樹
脂製である。なお、図1において、10は接地側リード
線であり、11は高圧側リード線である。また、図示し
ない2個のノズルを同図紙面の手前側及び奥側に設け、
それぞれ放電空間5への原料気体の入口、生成物の放電
空間5からの出口となっている。また、原料気体は第1
の電極2の突起の長手方向に平行に流れるようになって
いる。
【0023】上記構成の気体放電反応装置おいて、放電
空間に工業用酸素又は乾燥した空気を供給し、リード線
10,11間に6.5kHzの高周波電圧を印加して、
第1の電極2と誘電体板1の間の放電空間5に放電を起
こし、オゾン発生装置とした場合の性能を測定した場合
の結果は下記のようであった。なお、この場合、水冷ジ
ャケット7には給水して第2の電極3を冷却する。
【0024】放電開始電圧は1.2kV〜1.3kVで
あり、3.5kV印加した時の放電電力密度は14kW
/m2となり、従来の実用化されている気体放電反応装
置より大幅に高いが運転・停止を含む数ケ月余の耐久試
験において、第2の電極2の突起4の先端及び誘電体板
1ともなんらの損傷も認められなかった。
【0025】また、オゾン生成性能としては、酸素原料
で最大オゾン濃度が180mg/Nl(リットル)以
上、生成量が酸素原料で2kg/m2.h、空気原料で
0.96kg/m2.hと前記平行電極型より大幅に大
きくなる。つまり、第1の電極2の突起部4の先端と誘
電体板3を離した本実施例において、前記沿面放電型や
突起接触型よりも優れた結果を得た。空気原料において
も、前記突起接触型では、放電電力を約5kWh/m3
以上かけるとNoxの生成が増しオゾン、濃度、生成量
ともかえって減少するが、本実施例では約8kWh/m
3までNoxの生成が顕著にならず、結果として最大オ
ゾン濃度24mg/Nl(リットル)が得られた。
【0026】なお、上記構成の気体放電反応装置におい
て、誘電体板の厚さは、強度、製作のし易さ、高密度放
電に耐え得る放熱性、更に所望の放電密度を得るために
必要な印加電圧を低くするために0.5〜2mmが適当で
ある。また、頂部が線状の突起部4の断面形状は先端の
厚さtが0.5mm以下とできるだけとがったものであれ
ば特に限定されず、図2、図3及び図4に示すように、
横断面が三角形或いは円弧の組合せ状でもよく、更には
突起が連続的に配置されていても、突起と突起との間に
誘電体1の面と平行な部分が存在する不連続の配置でも
よい。但し、突起4の個々の形状及びピッチは均一であ
ることが望まれる。
【0027】なお、本考案の気体放電反応装置は、誘電
体板、先端が線状である突起を持つ第1の電極及び第2
の電極をそれぞれ円筒形にした管型の放電反応装置にす
ることもできる。
【0028】
【考案の効果】以上説明したように本考案の気体放電反
応装置によれば、放電による誘電体板や電極の損耗或い
は破壊を低減或いは防止しながら高密度放電が実現でき
るから、これをオゾン生成に使用した場合、放電面積当
りのオゾン生成量及び濃度を高くでき、小型化ひいては
低価格で且つ長寿命のオゾン発生装置となるという優れ
た効果が得られる。また、Noxの発生も抑制できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本考案の気体放電反応装置の構造を示す横断面
図である。
【図2】本考案の気体放電反応装置の第1の電極の一形
状例を示す斜視図である。
【図3】本考案の気体放電反応装置の第1の電極の他の
形状例を示す斜視図である。
【図4】本考案の気体放電反応装置の第1の電極の他の
形状例を示す斜視図である。
【符号の説明】
1 誘電体板 2 第1の電極 3 第2の電極 4 突起部 5 放電空間 6 水冷ケース 7 水冷ジャケット 8 パッキン 9 押え枠 10 リード線 11 リード線

Claims (1)

    (57)【実用新案登録請求の範囲】
  1. 【請求項1】厚さ0.5乃至2mmの板状の誘電体の片面
    に第1の電極を対向して配置し、該誘電体板の他面に第
    2の電極を密着させて配置し、前記第1の電極の前記誘
    電体板の対向面にはその頂部が線状の突起部を設け、突
    起部の頂部線状の厚さを0.5mm以下とし、且つ該頂部
    から前記誘電体板との間の間隙を組立て時に0.05乃
    至0.8mmとし、前記第1の電極と第2の電極との間に
    交番高電圧を印加し、前記第1の電極と前記誘電体板と
    の間の空間内に放電を起こさせると共に、該空間に原料
    気体を前記第1の電極の突起部の長手方向に通過させる
    ことを特徴とする気体放電反応装置。
JP3528791U 1991-04-18 1991-04-18 気体放電反応装置 Expired - Lifetime JP2540627Y2 (ja)

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