JPH04121880U - 全自動洗濯機 - Google Patents

全自動洗濯機

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JPH04121880U
JPH04121880U JP1071992U JP1071992U JPH04121880U JP H04121880 U JPH04121880 U JP H04121880U JP 1071992 U JP1071992 U JP 1071992U JP 1071992 U JP1071992 U JP 1071992U JP H04121880 U JPH04121880 U JP H04121880U
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秀幸 飛田
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株式会社日立製作所
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Abstract

(57)【要約】 【目的】本考案は洗濯効率を向上できるとともに洗い時
間を短縮できる全自動洗濯機を提供するものである。 【構成】洗い工程も前段と後段に分け、前段の方を後段
よりも正逆反転の周期を長くしたものである。 【効果】高い洗浄力が得られるので洗濯時間が短縮され
る。

Description

【考案の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】
本考案は、洗い,すすぎ及び脱水が自動的に行なわれる全自動洗濯機の改良に 関するものである。
【0002】
【従来の技術】
全自動洗濯機は、予め設定されたタイムサイクルにより、洗い,すすぎ及び脱 水の各工程が自動的に遂行されるようになっている。そして、洗いの動作は、洗 濯溝底部の回転翼が、モータにより減速機構を介在し低速回転駆動されて水流を 作り、この水流によって洗濯物が撹拌され汚れを落す機械力が布地に作用される ようになっている。洗浄力は、上記の機械力と洗剤による化学的な作用による汚 れの分離によって成立するもので、一方だけの洗浄力では不充分である。全自動 洗濯機では、水が全く入っていない状態で洗濯物と洗剤とを投入した後、蓋を閉 じスタートスイッチを押すことになり、一度セットした後は、洗濯機により自動 的に洗濯作業を続行させることができることが特長である。
【0003】
【考案が解決しようとする課題】
従来の回転翼は、高速(400rpm )で長時間(23秒)一方向に回転した後 、一定時間(3秒)休止し、反転して同一時間回転する水流を作り出していた。 この制御方式では、強い渦が作られるため、洗濯物は水流によって渦に巻き込ま れるので、洗いの初期に洗剤が速やかに溶解し、洗濯機が水没浸漬するため、短 時間で洗うことができる。
【0004】 一方、新洗浄方式として、回転翼を低速(190rpm)で短時間(0.8秒)一 方向に回転した後、一定時間(0.5秒 )休止し、反転して同一時間回転するも のにおいては、渦は形成されず、振り洗いやもみ洗いに近い洗浄方式となるため 、洗濯機を定格投入して洗うと、洗剤の溶解がすみやかに行なわれず、また、洗 濯機が水面上に浮上し、水没浸漬するのに時間を要し、洗いの時間を、有効に汚 れを落すために使えない問題があった。この短周期反転の新洗浄方式は、洗濯物 どうしがからまないため、布の傷みが少なく、洗いむらが少ない長所があるが、 上記の如く、解決を要する課題であった。洗剤の溶解が遅れると化学作用による 洗浄力がないため、機械力による作用だけでは効率のよい洗浄は不可能である。 また、水面上に顔を出した洗濯物は、きめられた時間内において水没していない 時間は、洗浄作用が及ばないからこの場合も効率のよい洗浄は不可能であった。 また、洗浄の時限及び全体のタイムサイクルは、機械式タイマーを用いている と、360度の回転カム板に凹凸を設けてタイムサイクルを設定している。この 場合、洗い時間を摘みで合わせて設定稼動させるため、洗い時間内における回転 翼の回転時間及び休止時間は、一定で標準的な値が選択されるもので、目的に応 じて最適な時間で洗浄することは不可能であり、一定周期で初めから最後まで反 転稼動するものであった。
【0005】 本考案は上記の状況に鑑みなされたものであり、洗濯効率を向上できると共に 洗い時間を短縮できる全自動洗濯機を提供することを目的としたものである。
【0006】
【課題を解決するための手段】
本考案は、洗濯物が入れられるバスケットと、このバスケットの内底部に回動 自在に置かれる回転翼と、バスケットを内置する水受槽と、水受槽の下方に支持 され、回転翼およびバスケットの回転駆動を行なうモータと、水受槽を内置する 外枠と、水受槽を外枠に懸吊する吊り棒と、マイクロコンピュータの指示制御部 を有する電子タイマーとを備え、この電子タイマーにてモータの運転を制御して 洗い,すすぎ,脱水の各工程順に運転を行なう全自動洗濯機において、洗い工程 における回転翼が低い回転速度で高頻度の正逆反転回転が繰返されるようにモー タを正逆回転させ、上記洗い工程を前段と後段に分け、前段の方を後段よりも正 逆反転の周期を長くしたことを特徴とするものである。
【0007】
【作用】
洗い工程の前段では、回転翼の正逆反転の周期が長く、後段では回転翼の正逆 反転の周期が短く行なわれる。
【0008】
【実施例】
以下本考案の全自動洗濯機を、実施例を用い図1,図2により説明する。図1 は断面図、図2は図1の洗濯機の電気回路図である。図1において、1は外枠、 2は外枠1の上面を覆うトップカバー、3はコーナプレートで外枠1の上部四隅 に固定され水受槽4を四隅の四個所で吊り棒5により支持している。6は防振ば ねで、吊り棒5に取り付けられて脱水時に水受槽4の振動を吸収するように形成 されている。7はバスケットで脱水時に高速回転して洗濯物を遠心力脱水するよ うになっている。8はモータで、モータ8の動力はベルト9,プーリ10を介し クラッチ減速部11に伝達され減速され、回転翼12が低速回転駆動されるよう になっている。14は注水ホース、15は水栓からの水を水受槽4内に給水する 注水口、16(図2参照)は電子タイマーで、モータ8,給水弁13などの電気 部品の運転を指示制御するようになっている。また、モータ8は正逆の両方向に 回転し回転翼12を正逆の繰返えし回転駆動ができるようになっている。
【0009】 図2において、17はモータ8の進相用コンデンサ、18は排水弁、19は電 源コンセント、20は電源スイッチ、21はネオンランプ、22はコネクターで ある。23は圧力スイッチ、24は安全スイッチ、25は指示制御部で、マイク ロコンピュータなどの計算機能を有するLSi素子である。26は発光ダイオー ドで構成された進行表示部、27は電源回路部で、交流(AC)を直流(DC) に変換し高電圧(AC100V)を低電圧(DC10V)にして電子タイマー 16の電源を作る部分である。
【0010】 28は発振回路部で、指示制御部25へクロックを供給する一方、ブザー29 へ発振周波数を供給するようになっている。30は入力信号処理回路で、入力信 号バスライン31により指示制御部25に伝達するようになっており、32は入 力スイッチ部で、同様に信号バスライン31により指示制御部25に伝達するよ うになっている。33は出力信号バスラインで、指示制御部25の信号を進行表 示部26,駆動回路34に伝達するようになっている。また、ライン35はコネ クター22を経て給水弁13に、ライン36はモータ8の正回転側に、ライン 37は逆回転側に、ライン38は排水弁18にそれぞれ接続されている。
【0011】 上記の構成において、入力スイッチ部32に運転の指示入力があると、圧力ス イッチ23の信号を判定し、満水でないときは指示制御部25の出力回路から、 出力信号バスライン33を経て駆動回路34で増幅、スイッチング処理され、ラ イン35より給水弁13をオンする信号が発せられ、注水ホース14を介して注 水口15より水が供給される。そして、満水になると、圧力スイッチ23の信号 が切り換わり給水弁13の通電が遮断され、洗いの工程に入る。
【0012】 洗いは、通常、右回転0.8秒オン,休止0.5秒,左回転0.8秒,休止0.5 秒の短周期反転で行われ、回転翼12の作用により洗濯物に機械力が作用するも のである。上記のような洗濯方式においては、洗いの時間として約12分まで可 能となっているが汚れの程度に応じ時間を少なく調整し運転できるようになって いる。本発明は洗濯工程の中の洗いに関するものであるため、以下の説明は洗い に限定して進めることとする。
【0013】 図3は洗い工程のサブルーチンの動作を示すフローである。洗い工程がエント リーされると洗い時間がセットされる。次に、圧力スイッチ23がONかどうか 調べ、NOの時は給水弁13をONさせる。水が溜って満水になると圧力スイッ チ23がONとなるためYESと判断され、給水弁13はOFFとなり、反転サ ブルーチンの処理に移り、洗いのサブルーチンから抜け出て元の処理に戻るもの である。
【0014】 図4は反転サブルーチンの動作を示すフローである。まず、洗い時間更新のた め減算タイマーのマスクを解除し、減算カウントを開始する。被減算数は、図3 の始めにセットされた洗い時間である。次にTは、 T=(洗い時間)−(減算タイマー値) で洗い実行時間を示すものであるが、この値が定数T0 に至るまでの間は、回転 翼運転時間tMを定数t1とし、休止時間tSを定数t2に設定するものである 。T≧T0 になるとtMを定数t3とし、TSを定数t4に変更設定するもので ある。
【0015】 ここで、t1>t3,t2>t4,t1>t2,t3>t4の関係のもとに運 転が行われる。t1は通常t3の2〜3倍、t2も同じくt4の2〜3倍の値が 適切である。t3は0.8秒、t4は0.5秒が後述する布からみ特性上最適値と なるため、t1は約2秒、t3は約1.5 秒となる。次の処理は回転翼12を設 定されたtM及びtSに従って短周期反転運転するフローである。以上洗い実行 時間がT0 になるまでとそれ以降では、反転周期が長→短に変化する制御を示し ている。
【0016】 図4における破線枠39の処理はT0 を境に反転周期が1/2〜1/3になる ことを示すものであるが、図5における破線枠40は本発明の他の実施例の一つ である。図5でT≧T0 と処理された後でt1及びt2が徐々に短くなり、終り には、t3,t4と一致するまでtM,tSを変化させるものである。t1と t3,t2とt4をn等分し、その1/nの値をそれぞれΔt1,Δt2とする と、 tM=t1−n×Δt1 tS=t2−n×Δt2 となる。図5の処理によれば、t1→t3,t2→t4への反転周期変動は徐々 に切り換えできるものである。nは通常1分以内に切り換わるように設定される 。反転周期回数で上記変化をとらえると、毎分約7回の反転周期から23回の反 転周期まで徐々に変化するものである。このような徐々に変化させることにより 、洗濯物の動きを滑らかに変化させることが可能であり、目的をよりよく完遂す ることができるものである。即ち、反転周期を急激に変えると、洗濯物が団子状 になってしまい、ほぐして洗うことが難しくなってしまう。
【0017】 図6はモータ8のON,OFF信号を記したもので、図4におけるt1,t2 の関係を(イ),(ロ)に示し、(イ)は正転信号でライン36によりモータ8へ 伝わり、(ロ)は逆転信号でライン37によりモータ8に伝わるようになってい る。また、t3,t4の関係は(ハ),(ニ)に示され、全く同様に、正逆信号が モータ8に伝わるものである。
【0018】 図7は横軸に洗い時間をとり縦軸に回転翼の運転及び休止時間をとって示した 説明図で、t1,t2,t3,t4の関係を図にしたもので、図5の実施例を示 している。洗いを開始してからT0 まで一定時間で長周期反転した後、約1分で 徐々に短くなり、次に一定時間の短周期反転に移ることを示したものである。
【0019】 図8は横軸に洗い時間をとり縦軸に洗剤濃度をとって示した効果の説明図であ る。洗濯物を定格量投入するとともに洗剤を入れて、tM=t3,tS=t4の 周期で運転した場合は、洗剤の溶解が円滑に行われず二点鎖線Aで示した如く溶 解の曲線はゆるやかに上昇する形態となる。実線Bは洗濯物を全て入れない無負 荷で、tM=t3,tS=t4の周期で運転した場合の曲線を示し、急な立ち上 がり形態をとり短時間のうちに濃度が高まるものである。同一洗剤濃度α%にな る所要時間は、二点鎖線Aと実線Bとでは、T″とT′となり、二点鎖線Aの曲 線では設定された洗い時間のうち、スタートしてからT″までは化学作用による 洗浄力の期待は不可能で、機械力だけにより洗浄が行われることになる。次に、 tM=t1,tS=t2の周期で運転すると一点鎖線Cの如く洗濯物が定格入れ られても水流が強くなるため、洗剤の溶解が進み、T0 の時間で濃度αになるた め、早期に洗剤の化学作用による洗浄効果が期待できる。
【0020】 図9は布からみ率の説明図で、ケース1は、tM=t1,tS=t2の長周期 運転した場合の布からみ率でa%であり、ケースIIはtM=t3,tS=t4の 短周期運転した場合の布からみ率はb%となる。a>bの関係が成り立つため、 長周期のケースIの水流を長時間続けることは、好ましくなく洗剤が溶解したら 速やかにケースIIに水流を戻すことに意味があるものである。
【0021】 このように上記実施例の全自動洗濯機においては洗い工程における、正転,停 止,逆転,停止,正転と順次繰り返えすタイムサイクルを、前半では長周期とし 後半では短周期としたことにより、洗剤の溶解を促進させ洗い時間中に有効洗濯 時間を確保でき洗濯効率を向上でき、従って洗い時間を短縮でき、また、撥水性 の水面下に沈みにくい布地でも水面下に引き入れができる強い水流の形成が可能 であるため、部分的な洗濯不足を解消し均一にまんべんなく洗うことができる。 そして、長周期から短周期への切換えを徐々にできることにより布からみに悪影 響を与えることなく切換えができる。また、電子タイマーの採用により、洗い時 間を選択設定した場合でも、洗いが始まってからT0 の時間までは必ず長周期運 転となるために、使用者の手を煩わすことなく最良の状態で汚れを落すことがで きる化学作用と機械力が発揮できる。
【0022】
【考案の効果】
以上述べたとおり、本考案は、洗濯物が入れられるバスケットと、このバスケ ットの内底部に回動自在に置かれる回転翼と、バスケットを内置する水受槽と、 水受槽の下方に支持され、回転翼およびバスケットの回転駆動を行なうモータと 、水受槽を内置する外枠と、水受槽を外枠に懸吊する吊り棒と、マイクロコンピ ュータの指示制御部を有する電子タイマーとを備え、この電子タイマーにてモー タの運転を制御して洗い,すすぎ,脱水の各工程順に運転を行なう全自動洗濯機 において、洗う工程における回転翼が低い回転速度で高頻度の正逆反転回転が繰 返されるようにモータを正逆回転させ、上記洗い工程を前段と後段に分け、前段 の方を後段よりも正逆反転の周期を長くしたことを特徴とする全自動洗濯機にあ る。
【0023】 この構成によれば次のような良さがある。
【0024】 (1)洗い工程の前段では後段よりも回転翼の正逆反転の周期を長くしているので 回転翼の正転および逆転の回転角度が大きい。このため、洗濯水流が強く、布 の活発な動きで洗剤の溶解がよく、高い洗浄力も得られるので洗濯時間が短縮 される。
【0025】 (2)洗濯工程の後段では回転翼の正逆反転の周期が短いので前段よりは回転翼の 回転角度が小さい。前段の活発な布動きで生じがちな布からまりは、後段に来 る比較的小さな回転角度の回転翼の反転回転によって解消される。布からまり の少ない洗濯が行なわれる。
【0026】 (3)布からまりが少ないとバスケット内の洗濯物のアンバランス(偏在)も少な くなるので脱水不良も生じにくいのである。
【0027】 (4)マイクロコンピュータの指示制御部をもつ電子タイマーを用いているので、 高頻度の正逆反転回転および前段,後段の長短反転周期をもつモータの運転制 御がきめ細かく、正確に行なわれるのである。
【提出日】平成4年4月1日
【手続補正2】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】考案の詳細な説明
【補正方法】変更
【補正内容】
【0003】
【考案が解決しようとする課題】
従来の洗浄方式は、小径(例えば直径が250mm)の回転翼を高速(400 rpm )で長時間(23秒)一方向に回転した後、一定時間(3秒)休止し、反転 した同一時間回転する長周水流を作り出していた。この制御方式では、強い渦が 作られるため、洗濯物は水流によって渦に巻き込まれるので、洗いの初期に洗剤 が速やかに溶解し、洗濯機が水没浸漬するため、短時間で洗うことができる。
【0004】 一方、新洗浄方式として、大径(例えば直径が350mm)の回転翼を低速 (190rpm)で短時間(0.8秒)方向に回転した後、一定時間(0.5秒 )休 止し、反転して同一時間回転する短周期洗浄水流においては、渦は形成されず、 振り洗いやもみ洗いに近い洗浄方式となるため、洗濯機を定格投入して洗うと、 洗剤の溶解がすみやかに行われず、また、洗濯機が水面上に浮上し、水没浸漬す るのに時間を要し、洗い時間を、有効に汚れを落すために使えない問題があった 。この短周期洗浄水流の新洗浄方式は、洗濯物どうしがからまないため、布の傷 みが少なく、洗いむらが少ない長所があるが、上記の如く、解決を要する課題で あった。洗剤の溶解が遅れると化学作用による洗浄力がないため、機械力による 作用だけでは効率のよい洗浄は不可能である。また、水面上に顔を出した洗濯物 は、きめられた時間内において水没していない時間は、洗浄作用が及ばないから この場合も効率のよい洗浄は不可能であった。 また、洗浄の時限及び全体のタイムサイクルは、機械式タイマーを用いている と、360度の回転カム板に凹凸を設けてタイムサイクルを設定している。この 場合、洗い時間を摘みで合わせて設定稼働させるため、洗い時間内における回転 翼の回転時間及び休止時間は、一定で標準的な値が選択されるもので、目的に応 じて最適な時間で洗浄することは不可能であり、一定周期で初めから最後まで反 転稼働するものであった。
【0006】
【課題を解決するための手段】
本考案は、洗濯物が入れられるバスケットと、このバスケットの内底部に回動 自在に置かれる前述の大径回転翼と、バスケットを内置する水受槽と、水受槽の 下方に支持され、回転翼およびバスケットの回転駆動を行うモータと、水受槽を 内置する外枠と、水受槽を外枠に懸吊する吊り棒と、マイクロコンピュータの指 示制御部を有する電子タイマーとを備え、この電子タイマーにてモータの運転を 制御して洗い,すすぎ,脱水の各工程順に運転を行う全自動洗濯機において、洗 い工程における大径回転翼が低い回転速度で高頻度の正逆反転回転が繰返される ようにモータを正逆回転させ、上記洗い工程を前段と後段に分け、前段の方が後 段の短周期洗浄水流よりも正逆反転の周期を長くした布まき込み水流としたこと を特徴とするものである。なお洗い工程の全てを布まき込み水流で洗った場合は 、水流が強すぎて、布からみが増し、布の傷みが増し、洗いむらも増してしまう ため実用的な性能が低下するものである。
【作用】
洗い工程の前段では、回転翼の正逆反転の周期が長い布まき込み水流で運転し 、後段では回転翼の正逆反転の周期が短い短周期洗浄水流で運転が行われる。
【0008】
【実施例】
以下本考案の全自動洗濯機を、実施例を用い図1,図2により説明する。図1 は断面図、図2は図1の洗濯機の電気回路図である。図1において、1は外枠、 2は外枠1の上面を覆うトップカバー、3はコーナプレートで外枠1の上部四隅 に固定され水受槽4を四隅の四個所で吊り棒5により支持している。6は防振ば ねで、吊り棒5に取り付けられて脱水時に水受槽4の振動を吸収するように形成 されている。7はバスケットで脱水時に高速回転して洗濯物を遠心力脱水するよ うになっている。8はモータで、モータ8の動力はベルト9,プーリ10を介し クラッチ減速部11に伝達され減速され、大径回転翼12が低速回転駆動される ようになっている。14は注水ホース、15は水栓からの水を水受槽4内に給水 する注水口、16(図2参照)は電子タイマーで、モータ8,給水弁13などの 電気部品の運転を指示制御するようになっている。また、モータ8は正逆の両方 向に回転し、大径回転翼12を正逆の繰返えし回転駆動ができるようになってい る。
【0012】 洗いは、通常、右回転0.8秒オン,休止0.5秒,左回転0.8秒,休止0.5 秒の短周期反転で行われ、大径回転翼12の作用により洗濯物に機械力が作用す るものである。上記のような洗濯方式においては、洗いの時間として約12分ま で可能となっているが汚れの程度に応じ時間は少なく調整し運転できるようにな っている。本発明は洗濯工程の中の洗いに関するものであるため、以下の説明は 洗いに限定して進めることとする。
【0019】 図8は横軸に洗い時間をとり縦軸に洗剤濃度をとって示した効果の説明図であ る。洗濯物を定格量投入するとともに洗剤を入れて、tM=t3,tS=t4の 周期で運転した場合は、洗剤の溶解が円滑に行われず二点鎖線Aで示した如く溶 解の曲線はゆるやかに上昇する形態となる。実線Bは洗濯物を全て入れない無負 荷で、tM=t3,tS=t4の周期洗浄水流で運転した場合の曲線を示し、 急な立ち上がり形態をとり短時間のうちに濃度が高まるものである。同一洗剤濃 度α%になる所要時間は、二点鎖線Aと実線Bとでは、T″とT′となり、二点 鎖線Aの曲線では設定された洗い時間のうち、スタートしてからT″までは化学 作用による洗浄力の期待は不可能で、機械力だけにより洗浄が行われることにな る。次に、tM=t1,tS=t2の周期の布まき込み水流で運転すると一点鎖 線Cの如く洗濯物が定格入れられても水流が強くなるため、洗剤の溶解が進み、 T0 の時間で濃度αになるため、早期に洗剤の化学作用による洗浄効果が期待で きる。
【0020】 図9は布からみ率の説明図で、ケース1は、tM=t1,tS=t2の布まき 込み水流で 運転した場合の布からみ率でa%であり、ケースIIはtM=t3, tS=t4の短周期洗浄水流で運転した場合の布からみ率はb%となる。a>b の関係が成り立つため、長周期の布まき込み水流を長時間続けることは、好まし くなく洗剤が溶解したら速やかに短周期洗浄水流戻すことに意味があるもので ある。
【0022】 以上述べたとおり、本考案は、洗濯物が入れられるバスケットと、このバスケ ットの内底部に回動自在に置かれる回転翼と、バスケットを内置する水受槽と、 水受槽の下方に支持され、大径回転翼およびバスケットの回転駆動を行うモータ と、水受槽を内置する外枠と、水受槽を外枠に懸吊する吊り棒と、マイクロコン ピュータの指示制御部を有する電子タイマーとを備え、この電子タイマーにてモ ータの運転を制御して洗い,すすぎ,脱水の各工程順に運転を行う全自動洗濯機 において、洗う工程における回転翼が低い回転速度で高頻度の正逆反転回転が繰 返されるようにモータを正逆回転させ、上記洗い工程を前段と後段に分け、前段 の方を後段の短周期洗浄水流よりも正逆反転の周期を長くした布まきこみ水流と した ことを特徴とする全自動洗濯機にある。
【0024】 (1)洗い工程の前段では後段よりも大径回転翼の正逆反転の周期を長くしている ので、回転翼の正転および逆転の回転角度が大きい。このため、洗濯水流が強く 、布の活発な動きで洗剤の溶解がよく、高い洗浄力も得られるので洗濯時間が短 縮される。
【図面の簡単な説明】
【図1】本考案の全自動洗濯機の実施例の縦断面図。
【図2】図1の洗濯機の電気回路図。
【図3】図1の洗濯機の動作フロー図。
【図4】図1の洗濯機の動作フロー図。
【図5】本考案の全自動洗濯機の他の実施例の動作フロ
ー図。
【図6】図1の洗濯機の動作信号説明図。
【図7】図5の動作フローのシーケンス図。
【図8】図1の洗濯機の効果説明図である。
【図9】図1の洗濯機の効果説明図である。
【符号の説明】
1…外枠、4…水受槽、7…バスケット、8…モータ、
12…回転翼、13…給水弁、16…電子タイマー、1
8…排水弁。
─────────────────────────────────────────────────────
【手続補正書】
【提出日】平成4年4月1日
【手続補正1】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】実用新案登録請求の範囲
【補正方法】変更
【補正内容】
【実用新案登録請求の範囲】
【請求項1】洗濯物が入れられるバスケットと、このバ
スケットの内底部に回動自在に置かれる大径回転翼と、
バスケットを内置する水受槽と、水受槽の下方に支持さ
れ、回転翼およびバスケットの回転駆動を行うモータ
と、水受槽を内置する外枠と、水受槽を外枠に懸吊する
吊り棒と、マイクロコンピュータの指示制御部を有する
電子タイマーとを備え、この電子タイマーにてモータの
運転を制御して洗い,すすぎ,脱水の各工程順に運転を
行う全自動洗濯機において、洗い工程における回転翼が
低い回転速度で高頻度の正逆反転回転が繰返されるよう
にモータを正逆回転させ、上記洗い工程を前段と後段に
分け、前段の方を後段の短周期洗浄水流よりも正逆反転
の周期を長くした布まきこみ水流としたことを特徴とす
る全自動洗濯機。 ─────────────────────────────────────────────────────
【手続補正書】
【提出日】平成4年4月1日
【手続補正3】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】図面の簡単な説明
【補正方法】変更
【補正内容】
【符号の説明】 1…外枠、4…水受槽、7…バスケット、8…モータ、
12…大径回転翼、13…給水弁、16…電子タイマ
ー、18…排水弁。

Claims (1)

    【実用新案登録請求の範囲】
  1. 【請求項1】洗濯物が入れられるバスケットと、このバ
    スケットの内底部に回動自在に置かれる回転翼と、バス
    ケットを内置する水受槽と、水受槽の下方に支持され、
    回転翼およびバスケットの回転駆動を行なうモータと、
    水受槽を内置する外枠と、水受槽を外枠に懸吊する吊り
    棒と、マイクロコンピュータの指示制御部を有する電子
    タイマーとを備え、この電子タイマーにてモータの運転
    を制御して洗い,すすぎ,脱水の各工程順に運転を行な
    う全自動洗濯機において、洗い工程における回転翼が低
    い回転速度で高頻度の正逆反転回転が繰返されるように
    モータを正逆回転させ、上記洗い工程を前段と後段に分
    け、前段の方を後段よりも正逆反転の周期を長くしたこ
    とを特徴とする全自動洗濯機。
JP1992010719U 1992-03-04 1992-03-04 全自動洗濯機 Expired - Lifetime JPH0733749Y2 (ja)

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JP1992010719U JPH0733749Y2 (ja) 1992-03-04 1992-03-04 全自動洗濯機

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JPS493168A (ja) * 1972-04-27 1974-01-11
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