JP2001218993A - ドラム式洗濯機及び洗濯方法 - Google Patents

ドラム式洗濯機及び洗濯方法

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JP2001218993A
JP2001218993A JP2000031634A JP2000031634A JP2001218993A JP 2001218993 A JP2001218993 A JP 2001218993A JP 2000031634 A JP2000031634 A JP 2000031634A JP 2000031634 A JP2000031634 A JP 2000031634A JP 2001218993 A JP2001218993 A JP 2001218993A
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drum
water
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water tank
speed
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Yoshio Tanaka
美穂 田中
Giichi Munamoto
義一 胸元
Takako Tazawa
貴子 田沢
Yoshiyuki Makino
嘉幸 牧野
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Toshiba Corp
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 洗濯時の機械力で傷みやすいウール等の洗濯
物を傷めず、効果的に洗うことができるようにする。 【解決手段】 ドラム13をその内底部で洗濯物Sが転
がる速度で回転させることにより、洗濯物に過度な機械
力が与えられずに、適度な機械力が与えられ、洗濯物の
上下の入れ替えも適度に行われるようにした。又、この
場合、ドラム13の内周部には、中空で、水が出入りす
る通水孔16を有するバッフル15を具え、そして、ド
ラム13の回転速度を、そのバッフル15内に通水孔1
6から水が入り、この入った水がバッフル15が上方に
至ったときに通水孔16から下方へ放出される速度とす
ることにより、ドラム13内での水の循環がよくなされ
ると共に、洗濯物Sの、水面から上方に出た部分に水が
かかって汚れが流し落とされるようにした。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、洗濯物を傷めずに
洗うことが可能なドラム式洗濯機及び洗濯方法に関す
る。
【0002】
【従来の技術】従来より、ドラム式洗濯機においては、
洗濯時の機械力で傷みやすいウール等の洗濯物を洗うた
めに、ドラムを回転させずに揺動させたり、あるいはド
ラムを静止させて該ドラム内の水中に洗濯物を浸すだけ
にするものが供されている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】上記従来のもののう
ち、前者のドラムを回転させずに揺動させるものは、ド
ラムを回転駆動するモータを間欠的に短時間ずつ通電す
るというだけのものであり、それによって揺動されるド
ラムの回転速度が高く、その高速の揺動により洗濯物が
持ち上げられてから落とされるというたたき洗いが行わ
れるため、機械力による洗濯物の傷みを未だ生じやすか
った。
【0004】又、後者のドラムを静止させて該ドラム内
の水中に洗濯物を浸すだけにするものでは、洗濯物の上
下の入れ替えが行われず、特に水面から上方に出た部分
には水による洗浄力ですら及ばずして、充分な洗浄効果
を得ることができなかった。更に、この場合、洗濯物の
上下の入れ替えをするために、所定時間ごとにドラムを
回転させるようにしたものも供されているが、そのとき
もドラムの回転速度が高く、機械力による洗濯物の傷み
を生じやすかった。
【0005】本発明は上述の事情に鑑みてなされたもの
であり、従ってその目的は、洗濯時の機械力で傷みやす
いウール等の洗濯物を傷めず、効果的に洗うことのでき
るドラム式洗濯機及び洗濯方法を提供するにある。
【0006】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に、本発明のドラム式洗濯機は、第1に、水槽と、この
水槽の内部に配設したドラムと、前記水槽の内部に給水
する給水装置と、前記ドラムを回転駆動する駆動装置
と、これらの装置を制御する制御手段とを具えたものに
おいて、その制御手段が、前記ドラムをその内底部で洗
濯物が転がる速度で回転させる制御をするようにしたこ
とを特徴とする(請求項1の発明)。
【0007】又、本発明の洗濯方法は、第1に、水槽
と、この水槽の内部に配設したドラムと、前記水槽の内
部に給水する給水装置と、前記ドラムを回転駆動する駆
動装置とを具え、前記ドラムをその内底部で洗濯物が転
がる速度で回転させることにより、該洗濯物を洗濯する
ようにしたことを特徴とする(請求項2の発明)。これ
らによれば、洗濯物に適度な機械力が与えられ、洗濯物
の上下の入れ替えも適度に行われる。
【0008】この場合、ドラムが内周部に、中空で、水
が出入りする孔を有するバッフルを具え、ドラムの回転
速度が、そのバッフル内に孔から水が入り、この入った
水がバッフルが上方に至ったときに孔から下方へ放出さ
れる速度であると良い(請求項3の発明)。このもので
は、ドラム内での水の循環がよくなされると共に、洗濯
物の、水面から上方に出た部分に水がかかって洗浄効果
が上げられる。
【0009】又、ドラムの回転速度は10〜15〔rp
m〕が好ましい(請求項4の発明)。このものでは、実
験的に、確実に、洗濯物の傷みを少なく抑えつつ、洗濯
物の上下の入れ替えをする作用が得られる。
【0010】本発明のドラム式洗濯機は、第2に、水槽
と、この水槽の内部に配設したドラムと、前記水槽の内
部に給水する給水装置と、前記ドラムを回転駆動する駆
動装置と、これらの装置を制御する制御手段とを具えた
ものにおいて、その制御手段が、前記ドラムを標準洗い
より低い回転速度で揺動させる制御をするようにしたこ
とを特徴とする(請求項5の発明)。
【0011】又、本発明の洗濯方法は、第2に、水槽
と、この水槽の内部に配設したドラムと、前記水槽の内
部に給水する給水装置と、前記ドラムを回転駆動する駆
動装置とを具え、前記ドラムを標準洗いより低い回転速
度で揺動させることにより、該洗濯物を洗濯するように
したことを特徴とする。これらによっても、洗濯物に適
度な機械力が与えられる。
【0012】本発明のドラム式洗濯機は、第3に、水槽
と、この水槽の内部に配設したドラムと、前記水槽の内
部に給水する給水装置と、前記ドラムを回転駆動する駆
動装置と、これらの装置を制御する制御手段とを具えた
ものにおいて、その制御手段が、前記ドラムをその内底
部で洗濯物が転がる速度で回転させることと、ドラムを
標準洗いより低い回転速度で揺動させることとを組み合
わせ行う制御をするようにしたことを特徴とする(請求
項7の発明)。このものによれば、洗濯物に適度な機械
力が与えられると共に、洗濯物の上下の入れ替えも適度
に行われ、それでいて更に、洗濯物の傷みが少なく抑え
られる。
【0013】そして、これらの場合、ドラムの揺動は、
洗濯物が転がらない角度で行うことが好ましい(請求項
8の発明)。このものでは、洗濯物の傷みがより少なく
抑えられる。
【0014】
【発明の実施の形態】以下、本発明の一実施例につき、
図面を参照して説明する。まず、図3には、ドラム式洗
濯機の全体構成を示しており、外箱1を外殻として有し
ている。この外箱1の前面部には、やゝ上向きの傾斜状
を成す傾斜面部のほゞ中央に洗濯物出入口2を形成する
と共に、この出入口2を開閉する扉3を枢設している。
又、外箱1の後面部には、点検口4を形成すると共に、
この点検口4を開閉する裏蓋5を取付けている。更に、
外箱1の外底部には、脚6を複数個、例えば四隅に取付
けている。
【0015】外箱1の内部には、水槽7を配設してい
る。この水槽7は円筒形のドラム状を成すもので、それ
を、図示しない複数組のサスペンションにより、その軸
方向が前後となる横軸状態で、しかも、この場合、前上
がりの傾斜状態に弾性支持している。又、この水槽7の
前面部には、径大な開口部8を形成しており、この開口
部8をベロー9によって前記洗濯物出入口2に水密に連
接している。
【0016】一方、水槽7の後面部には、モータ10を
取付けている。このモータ10は、例えばアウターロー
タ形のブラシレス直流モータから成っており、そのロー
タ10aに一体化したシャフト10bを水槽7内に突入
位置させている。更に、水槽7の後側底部には排水弁1
1を取付け、この排水弁11に排水ホース12を接続し
ている。
【0017】水槽7の内部には、ドラム13を回転可能
に配設している。このドラム13も円筒形を成すもので
あり、それを、水槽7と同じ、軸方向が前後となる横軸
状態の、しかも、前上がりの傾斜状態にて、後面部の中
心部を上記モータ10のシャフト10bの先端部に取付
けたいわゆる片持ち構造により支持している。そして、
この取付けにより、ドラム13をモータ10によって回
転駆動、特には直接回転駆動(ダイレクトドライブ)す
るようにもしており、従って、モータ10はドラム13
を回転駆動する駆動装置として機能するものである。
【0018】ドラム13の胴部には、通水孔14を多数
ほゞ全域に形成(一部のみ図示)すると共に、バッフル
15を複数個(図1及び図2に示すように、例えば3
個)、内周部に均等間隔置きに取付けている。このバッ
フル15の一つ一つは、詳細には図4に示すように、中
空で、断面形が先細状を成しており、且つドラム13の
軸方向のほゞ全長にわたる長さを有していて、その突出
端部である峰部に多数の通水孔16を有し、この通水孔
16以外の部分でねじ17によりドラム13にほゞ水密
に取付けている。なお、ドラム13の前面部には、図3
に示すように径大な開口部18を形成しており、この開
口部18を前記水槽7の開口部8に臨ませている。
【0019】そして、そのほか、外箱1内の水槽7より
上方の部分には、給水装置19を配設している。この給
水装置19は、主として、水槽7内に水道水を供給する
ための給水弁20と、風呂水を供給するための給水ポン
プ21、及びこれらから供給される水を受容する注水ケ
ース22、並びにその注水ケース22で受容された水を
水槽7内に導く注水ホース23から成っている。なお、
注水ケース22には、図示しない洗剤ケースにより洗剤
がセットされるようになっており、従って、水槽7内に
は、注水ケース22内を通った水がその洗剤を伴って供
給される。
【0020】又、外箱1前面部の上記注水ケース22と
並ぶ位置には、洗濯機の運転に係る各種操作をするため
の操作スイッチ24を有する操作パネル25と、洗濯機
の運転全般を制御する制御手段たる制御装置26とを配
設しており、外箱1内の前下部には、それに応動する駆
動回路27を配設している。
【0021】図5は、上記制御装置26を中心とした電
気的構成を示しており、該制御装置26には、上記操作
スイッチ24から各種操作信号が入力されると共に、水
槽7内の水位を検知するように設けた水位検知手段であ
る水位センサ28から水位検知信号が入力され、更に、
前記モータ10の回転を検知するように設けた回転検知
手段である回転センサ29から回転検知信号が入力され
るようにしている。なお、回転センサ29は、モータ1
0における前記ロータ10aの図示しない内周部に配列
したマグネットと対応して該マグネットの各極を検知す
ることにより、ロータ10aの回転、ひいてはモータ1
0の回転を検知し、回転検知信号を出力するようになっ
ている。
【0022】そして、それらの入力並びにあらかじめ記
憶された制御プログラムに基づいて、制御装置26は、
前記操作パネル25に存する各種表示部30と、報知手
段であるブザー31、前記給水弁20、排水弁11、及
びモータ10を駆動するための前記駆動回路27に駆動
制御信号を与えるようになっている。
【0023】なお、モータ10に対して、駆動回路27
には、モータ駆動制御手段としての例えばインバータ装
置を組込んでおり、このインバータ装置が、上記回転セ
ンサ29からの入力信号に基づき制御装置26から与え
られる速度指令信号によって、モータ19を指令速度で
回転させる制御をするようになっている。
【0024】次に、上記構成のものの作用を述べる。運
転に先立ち、使用者は、扉3を開けて、ドラム13内に
洗濯物(この場合、洗濯時の機械力で傷みやすいウール
等)を入れる。その後、扉3を閉じて、注水ケース22
内に洗剤をセットし、更に、操作パネル25の操作スイ
ッチ24を操作して「ドライマークコース」を選択し、
運転をスタートさせる。
【0025】すると、最初に給水弁20又は給水ポンプ
21が作動されることにより、水槽7内に水道水又は風
呂水が、注水ケース22内にセットされた洗剤を伴って
供給される。このとき、図6に示すように、ドラム13
は正転及び反転の両方向に間欠的に回転され、これによ
って、供給された洗剤の溶解を促進させる。
【0026】たゞし、この場合、供給された水が充分に
溜まっていないために、洗濯物が傷むことが考えられ
る。従って、このときのドラム13の回転に関しては、
モータ10の駆動時間を短く、駆動回数を少なくする必
要がある。本実施例においては、図7に示すように、こ
のときのモータ10の駆動時間を、正転及び反転のいず
れの方向についても1秒としており、休止時間を30秒
としているため、水槽7内の貯留水位が水位センサ28
で検知される所定水位に達するまでの給水中、モータ1
0の駆動回数は2回程度に留められる。
【0027】又、この場合、モータ10の回転速度は4
0〔rpm〕としており、本実施例においては、その所
定回転速度までの立上げ時間を設定することが可能であ
るため、その立上げ時間を例えば0.8秒と長くするこ
とで、洗濯物に与える機械力を最小限に抑えるようにし
ている。
【0028】しかして、所定水位までの給水後には、給
水弁20又は給水ポンプ21を閉塞させて給水を止め、
代わって、ドラム13を揺動させる。このドラム13の
揺動は、ドラム13を360°角未満の角度で回動させ
るもので、それを本実施例においては、わずかな例えば
10°角(駆動時間で0.4秒)ずつ、正転及び反転の
両方向に交互に間断なく回動させる内容で実行するよう
にしており、この内容では、図2に示すように、ドラム
13内では、水Wが動くだけで、洗濯物Sはほとんど動
かない(転がらない)。又、この場合、ドラム13(モ
ータ10)の回転速度は4〔rpm〕に抑えており、こ
れによって、洗濯物に与える機械力を更に少なく抑える
ようにしている。
【0029】このようなドラム13の揺動を30秒間行
った後には、ドラム13を回転させる。このドラム13
の回転は、本実施例の場合、ドラム13(モータ11)
を6回転(駆動時間で28秒)ずつ、正転及び反転の両
方向に交互に間断なく回動させる内容で実行するように
しており、その回転速度は10〜15〔rpm〕(その
うちの一例として13〔rpm〕)としている。これに
より、ドラム13内では、図1に矢印Aで示すように洗
濯物Sがドラム13の内底部で転がり、その上下が入れ
替えられる。この場合、ドラム13の回転速度は、低過
ぎれば、洗濯物Sの上下の入れ替えが行われず、一方、
高過ぎれば、洗濯物Sが上方に持ち上げられてから落と
されるというたたき洗いが行われて、機械力による洗濯
物の傷みを生じやすい。よって、ドラム13の回転速度
は、10〜15〔rpm〕としている。
【0030】更に、このとき、ドラム13内では、バッ
フル15が洗濯物を順次引掛けるが、上方に持ち上げる
までには至らない。このバッフル15は、上述のドラム
13の回転により、ドラム13内の水W中に通水孔16
が沈んだときに、該通水孔16から内部に水Wが入り、
それがほとんど溜められたまま上方に至って、通水孔1
6から図1に矢印Bで示すように下方へ放出される。こ
の放出された水Wは、洗濯物Sの、水面から上方に出た
部分にかかり、又、ドラム13内の底部に戻って、次の
バッフル15の通水孔16から該バッフル15内に入る
ということが繰返されることで循環される。
【0031】このようなドラム13の回転は、上述の、
正転及び反転の両方向に6回転(駆動時間で28秒)ず
つ行われることで、約1分間行われるもので、その後に
は、先のドラム13の揺動、上記ドラム13の回転を交
互に繰返す。
【0032】このドラム13の揺動と、上記ドラム13
の回転との順番は逆であっても、効果は変わらない。
又、そのうち、ドラム13の回転は、正転のみ、又は反
転のみであっても、洗濯の効果は変わらない。更に、こ
のときのドラム13の回転は、動きがゆっくりであるた
め、洗濯物にまんべんなく給水するという意味で、先の
給水時のドラム13の回転に適用することも可能であ
る。加えて、このときのドラム13の回転角度は、洗濯
物の状態によって設定するようにすることも可能であ
る。
【0033】そして、この給水からドラム13の揺動、
ドラム13の回転は、図8に示す「洗い」行程を形成す
るもので、該「洗い」行程中のドラム13駆動時間が6
分であれば、ドラム13の揺動及びドラム13の回転の
組み合わせは4回行われる。
【0034】この後、排水弁11を開放させることによ
り、ドラム13内及び水槽7内からの排水をし、その
後、「第1中間脱水」、「第1すすぎ」、「第2中間脱
水」、「第2すすぎ」、「第3中間脱水」、「最終すす
ぎ」、「最終脱水」の行程を順に経る。このうち、各
「脱水」の行程は、ドラム13を高速で回転させて洗濯
物の残留水分を通水孔14から遠心排出するものであ
り、各「すすぎ」の行程は、「洗い」行程同様の運転を
行うものである。たゞし、上述のドラム13の揺動及び
ドラム13の回転は「洗い」行程でのみ行うようにして
も良く、又は「最終すすぎ」行程でのみ、もしくはその
双方でのみ行うようにしても良い。
【0035】又、標準コースも、行程順は上記同様であ
り、その中で、「洗い」行程中のドラム13の回転速度
は40〜80〔rpm〕であり、従って、上述の「ドラ
イマークコース」におけるドラム13の揺動及びドラム
13の回転についての各回転速度は、標準コースの洗い
より低い回転速度に定めている。
【0036】このように本構成のものでは、ドラム13
をその内底部で洗濯物が転がる速度で回転させるように
しており、それによって、洗濯物には過度な機械力が与
えられず、適度な機械力が与えられ、洗濯物の上下の入
れ替えも適度に行われるから、洗濯時の機械力で傷みや
すいウール等の洗濯物を傷めず、効果的に洗うことがで
きる。
【0037】又、この場合、ドラム13の内周部には、
中空で、水が出入りする通水孔16を有するバッフル1
5を具えており、そして、ドラム13の回転速度を、そ
のバッフル15内に通水孔16から水が入り、この入っ
た水がバッフル15が上方に至ったときに通水孔16か
ら下方へ放出される速度としている。これにより、ドラ
ム13内での水の循環がよくなされると共に、洗濯物
の、水面から上方に出た部分に水がかかって汚れが流し
落とされるから洗浄効果が上げられる。よって、洗濯時
の機械力で傷みやすいウール等の洗濯物を、より効果的
に洗うことができる。
【0038】なお、このドラム13の回転と、中空で、
水が出入りする通水孔16を有するバッフル15とによ
る、ドラム13内の水の循環は、通常の洗濯物の洗濯を
するときでも、水中に洗濯物を浸漬させて置く漬け置き
や、のりを水に添加して洗濯物に付着させるのり付け、
あるいは柔軟仕上剤を水に添加して洗濯物に付着させる
柔軟仕上げをする場合など、均質な仕上がりのために水
をよく循環させたいときに適用することが可能である。
【0039】更に、このときのドラム13の回転速度は
10〜15〔rpm〕としている。これについて、図9
は、ドラム13の回転速度と洗濯物の傷みとの関係を、
発明者の実験に基づいて表している。この場合、実験と
しては、洗濯時の機械力で傷みやすいウールの洗濯物
を、5〜50〔rpm〕のうちのいくつかの異なる回転
速度で、10回ずつ洗濯する実験を行った。
【0040】洗濯物の傷みは、洗濯物の収縮率でとらえ
られるものであり、一般に苦情が出る洗濯物の傷みは、
洗濯物の収縮率で10〔%〕以上といわれている。これ
を図9で見ると、ドラム13の回転速度は20〔rp
m〕未満に抑える必要があることが分かる。
【0041】又、前述のように、ドラム13の回転速度
は、高過ぎれば、洗濯物が上方に持ち上げられてから落
とされるというたたき洗いが行われて、機械力による洗
濯物の傷みを生じやすいが、低過ぎても、洗濯物の上下
の入れ替えが行われない。そこで、このときのドラム1
3の回転速度を10〜15〔rpm〕とすることによ
り、確実に、洗濯物の傷みを少なく抑えつつ、洗濯物の
上下の入れ替えをする作用が得られ、洗濯時の機械力で
傷みやすいウール等の洗濯物を効果的に洗うことができ
る。
【0042】加えて、本構成のものでは、ドラム13を
標準洗いより低い回転速度で揺動させるようにもしてお
り、これによっても、洗濯物には過度な機械力が与えら
れず、適度な機械力が与えられるから、洗濯時の機械力
で傷みやすいウール等の洗濯物を傷めずに洗うことがで
きる。
【0043】更に、本構成のものでは、ドラム13をそ
の内底部で洗濯物が転がる速度で回転させることと、ド
ラム13を標準洗いより低い回転速度で揺動させること
とを組み合わせて行うようにもしており、これによっ
て、洗濯物に適度な機械力が与えられると共に、洗濯物
の上下の入れ替えも適度に行われ、それでいて更に、洗
濯物の傷みが少なく抑えられるから、洗濯時の機械力で
傷みやすいウール等の洗濯物を傷めず、効果的に洗うこ
とができる。
【0044】そして、これらの場合、ドラム13の揺動
は、洗濯物が転がらない角度で行うようにしており、こ
れによって、洗濯物の傷みがより少なく抑えられるか
ら、洗濯時の機械力で傷みやすいウール等の洗濯物を傷
めずに洗うことができる。
【0045】なお、ドラム13の駆動方式は、ドラム1
3をモータ10によって直接回転駆動するものに限られ
ず、ベルト伝動機構など適宜の伝動機構を介して間接的
に回転駆動するものであっても良い。そのほか、本発明
は上記し且つ図面に示した実施例にのみ限定されるもの
ではなく、要旨を逸脱しない範囲内で適宜変更して実施
し得る。
【0046】
【発明の効果】以上の記述で明らかなように、本発明の
ドラム式洗濯機及び洗濯方法によれば、洗濯時の機械力
で傷みやすいウール等の洗濯物を傷めず、効果的に洗う
ことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施例を示す、ドラム回転時の主要
部分の縦断正面図
【図2】ドラム揺動時の主要部分の縦断正面図
【図3】ドラム式洗濯機全体の破断側面図
【図4】ドラムのバッフル取付部分の拡大破断斜視図
【図5】概略電気構成図
【図6】ドラム駆動のタイムチャート
【図7】ドラム駆動の仕様図
【図8】洗濯行程図
【図9】ドラムの回転速度と洗濯物の傷みとの関係を示
した特性図
【符号の説明】
7は水槽、10はモータ(駆動装置)、13はドラム、
15はバッフル、16は通水孔、19は給水装置、26
は制御装置(制御手段)を示す。
フロントページの続き (72)発明者 田沢 貴子 愛知県瀬戸市穴田町991番地 株式会社東 芝愛知工場内 (72)発明者 牧野 嘉幸 愛知県瀬戸市穴田町991番地 東芝エー・ ブイ・イー株式会社名古屋事業所内 Fターム(参考) 3B155 AA01 BA08 CA02 CB06 DC16 KA16 LA03 LB18 LB19 MA01 MA02 MA05 MA06 MA07

Claims (8)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 水槽と、 この水槽の内部に配設したドラムと、 前記水槽の内部に給水する給水装置と、 前記ドラムを回転駆動する駆動装置と、 これらの装置を制御する制御手段とを具えたものにおい
    て、 その制御手段が、前記ドラムをその内底部で洗濯物が転
    がる速度で回転させる制御をするようにしたことを特徴
    とするドラム式洗濯機。
  2. 【請求項2】 水槽と、 この水槽の内部に配設したドラムと、 前記水槽の内部に給水する給水装置と、 前記ドラムを回転駆動する駆動装置とを具え、 前記ドラムをその内底部で洗濯物が転がる速度で回転さ
    せることにより、該洗濯物を洗濯するようにしたことを
    特徴とする洗濯方法。
  3. 【請求項3】 ドラムが内周部に、中空で、水が出入り
    する孔を有するバッフルを具え、ドラムの回転速度が、
    そのバッフル内に孔から水が入り、この入った水がバッ
    フルが上方に至ったときに孔から下方へ放出される速度
    であることを特徴とする請求項1記載のドラム式洗濯
    機。
  4. 【請求項4】 ドラムの回転速度を10〜15〔rp
    m〕としたことを特徴とする請求項1又は3記載のドラ
    ム式洗濯機。
  5. 【請求項5】 水槽と、 この水槽の内部に配設したドラムと、 前記水槽の内部に給水する給水装置と、 前記ドラムを回転駆動する駆動装置と、 これらの装置を制御する制御手段とを具えたものにおい
    て、 その制御手段が、前記ドラムを標準洗いより低い回転速
    度で揺動させる制御をするようにしたことを特徴とする
    ドラム式洗濯機。
  6. 【請求項6】 水槽と、 この水槽の内部に配設したドラムと、 前記水槽の内部に給水する給水装置と、 前記ドラムを回転駆動する駆動装置とを具え、 前記ドラムを標準洗いより低い回転速度で揺動させるこ
    とにより、該洗濯物を洗濯するようにしたことを特徴と
    する洗濯方法。
  7. 【請求項7】 水槽と、 この水槽の内部に配設したドラムと、 前記水槽の内部に給水する給水装置と、 前記ドラムを回転駆動する駆動装置と、 これらの装置を制御する制御手段とを具えたものにおい
    て、 その制御手段が、前記ドラムをその内底部で洗濯物が転
    がる速度で回転させることと、ドラムを標準洗いより低
    い回転速度で揺動させることとを組み合わせ行う制御を
    するようにしたことを特徴とするドラム式洗濯機。
  8. 【請求項8】 ドラムの揺動を、洗濯物が転がらない角
    度で行うことを特徴とする請求項5又は7記載のドラム
    式洗濯機。
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