JP2002011278A - 洗濯機 - Google Patents
洗濯機Info
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Abstract
を促進して均一な洗いや濯ぎを達成する。 【解決手段】 洗い運転時にパルセータを正逆反転駆動
する際に、一方向に高い回転速度でオン時間を短くした
あと、逆転方向に低い回転速度でオン時間を長くするよ
うなパターンや、正逆転方向に同一のオン時間、回転速
度とするパターンを含め、オン時間と回転速度との両者
が変化するような駆動パターンとする。これにより、上
下の洗濯物を徐々に入れ替えつつ、洗いむらの少ない洗
浄を行うことができ、強い水流の時間は短いので、大き
な水跳ねも回避できる。
Description
詳しくは、洗いや濯ぎ運転時の制御に関する。
円筒形状の洗濯脱水槽の内底部にパルセータが回転自在
に設けられている。洗濯脱水槽内に水が貯留された状態
でパルセータが回転駆動されると水流が発生し、この水
流に乗って洗濯物が移動しつつ洗濯物同士、洗濯物とパ
ルセータ、洗濯物と洗濯脱水槽内壁とが擦れ合うことに
より、或いは水が洗濯物の繊維の隙間を通過することに
より、洗濯物の洗浄や濯ぎが達成されるようになってい
る。
いむらや濯ぎむらをなくすことが挙げられる。そのため
に、従来の洗濯機では、パルセータの回転を小刻みに正
逆反転させ、右周り及び左周りの水流を交互に発生させ
ることが行われている。また、通常、洗濯脱水槽内では
底部側より上部側のほうが洗浄能力が低くなる傾向にあ
るから、洗濯脱水槽内で洗濯物が適宜に上下入れ替わる
ようにする必要がある。そこで、パルセータの正逆回転
時間を変化させることにより、上下方向にも水流を発生
させ、これにより上下の洗濯物の入れ替わりを促進する
方法も採られている。
うな方法によっても、洗濯物をあまり絡み合わせること
なく上下に入れ替えることは難しい。また、パルセータ
の回転時間を長くしたときには強い水流が発生し、次に
パルセータを反転させた際に逆方向に進行する水流が衝
突して大きな水跳ねを生じ、上蓋が開いている場合に
は、洗濯機の周囲に飛び散ることがあった。更には、一
方向へパルセータの回転時間を長くすると洗濯物が片寄
って揺動し、外槽が筐体に接触することもあった。
成されたものであり、その目的とするところは、上述し
たような水跳ねや外槽の筐体への接触を回避しつつ、洗
濯物の上下の入れ替えを効果的に促進して洗いむらや濯
ぎむらを解消することができる洗濯機を提供することに
ある。
効果】上記課題を解決するために成された本発明に係る
洗濯機は、 a)洗濯槽と、 b)該洗濯槽の内底部に回転自在に設けられた撹拌翼と、 c)該撹拌翼を回転駆動するモータと、 d)前記撹拌翼が左右方向に交互に回転するように前記モ
ータを制御する回転制御手段であって、モータへの通電
時間が相対的に短く回転速度が相対的に高い一方向への
回転と、通電時間が相対的に長く回転速度が相対的に低
い反対方向への回転とを組み合わせた制御を行う回転制
御手段と、 を備えることを特徴としている。
が、モータへの通電時間を相対的に短く回転速度を相対
的に高くするようにモータを制御したとき、短時間、強
い一方向への水流が発生する。そのあと、通電時間を相
対的に長く回転速度を相対的に低くすると、反対方向へ
の弱い水流が発生する。強い水流によって洗濯物は洗濯
槽の内周壁側に片寄り、例えば循環水路などの膨出個所
に滞留して積層する。次いで、逆方向に水流が発生する
と、その積層した洗濯物のうち下方に位置する洗濯物が
先に移動し、その上側の洗濯物は下に沈み込むように移
動する。これにより、洗濯物の上下方向の入れ替えを促
進することがでできる。また、強い水流の発生時間が長
いと、水面上に隆起した洗濯物に当たった水流が大きな
水跳ねを生じることがあるが、この第1の洗濯機では、
強い水流の発生時間が短いので、大きな水跳ねや外槽が
筐体に接触することを回避できる。
回ずつの回転を1周期とし、前記回転制御手段は、モー
タへの通電時間を相対的に短く回転速度を相対的に高く
して一方向へ回転させる駆動パターンと、通電時間を相
対的に長くし回転速度を相対的に低くして反対方向へ回
転させる駆動パターンとを組み合わせたアンバランス周
期と、左右両方向の通電時間及び回転速度を略同一にす
るバランス周期とを含んで回転制御を行う構成とするこ
とが好ましい。この構成によれば、上述したような洗濯
物の上下移動を促進させるような制御のほかに、左右方
向にバランスのとれた反転水流も発生するので、洗いむ
らの少ない、高い洗浄性能を達成することができる。
し、1変動周期には、右方向への通電時間が短い前記ア
ンバランス周期、左方向への通電時間が短いアンバラン
ス周期、及び前記バランス周期を少なくとも1つずつ含
む構成とすれば、より高い洗浄性能が得られる。
1変動周期内で、左右方向の通電時間の和、及び/又は
回転速度の和が略同一になるようにすることが好まし
い。また、同様の理由により、1変動周期内で、右方向
及び左方向の通電時間の1周期毎の変動量、及び右方向
及び左方向の回転速度の1周期毎の変動量をそれぞれ略
一定にした構成とすることが好ましい。
槽に収容された洗濯物の量を検知する負荷量検知手段を
備え、前記回転制御手段は、該洗濯物の量が少ないほど
相対的に通電時間を短くするとともに回転速度を低くす
ることが好ましい。この構成によれば、洗濯物の量が多
いときには相対的に強い水流が発生するので、洗濯物が
順調に回転する。したがって、洗濯物の量に依らず、常
に高い洗浄性能を維持することができる。
物の上下方向の入れ替えを促進することができるが、好
ましくは、より大きく上下の洗濯物を反転させるような
制御を組み合わせるとよい。すなわち、前記洗濯槽は外
槽内に回転自在に配設され、洗濯槽とパルセータとを一
体に回転させるか又はパルセータのみを回転させるよう
にモータの回転駆動力を切り換える動力切換手段を備
え、前記回転制御手段は、前記パルセータの回転駆動を
行う途中で、前記洗濯槽とパルセータとを一体に一方向
へ回転させる駆動パターンと、パルセータのみを反対方
向に回転させる駆動パターンとを組み合わせた制御を所
定時間実行するとよい。
に基づいて説明する。
略側面断面図である。この洗濯機の筐体1の内部には、
有底円筒形状の外槽2が前吊棒3及び後吊棒4(図では
各1本ずつが見えているが実際には各2本ずつ存在す
る)により前方に向けて傾斜するように吊支されてい
る。この外槽2の上部前方への突出に対応して、筐体1
の前面上部も張り出している。外槽2の内部には、周壁
に多数の脱水孔24を有する洗濯脱水槽5が主軸6を中
心に回転自在に軸支されている。また、この洗濯脱水槽
5の底部には洗濯物を撹拌するためのパルセータ7が配
置されており、主軸6の延伸上にはダイレクトドライブ
用のモータ8と、動力切換え用のクラッチ9とが設けら
れている。クラッチ9は、主として洗い運転や濯ぎ運転
時にはパルセータ7のみを一方向又は両方向に回転さ
せ、脱水運転時には洗濯脱水槽5とパルセータ7とを一
体に一方向に回転させるべく切換えを行う。
剤等を投入するための洗剤容器及び柔軟仕上剤容器を備
えた注水口10が設けられている。注水口10には、途
中に給水バルブ12及び仕上剤バルブ13が設けられた
給水管11が接続されており、給水バルブ12が開放さ
れると、外部の給水栓等から給水管11を通して注水口
10の洗剤容器に水が流れ込み、一方、仕上剤バルブ1
3が開放されると、給水管11を通して注水口10の仕
上剤容器に水が流れ込み、いずれの場合も、下方の外槽
2内に向けて注水口10から水が吐き出される。外槽2
の底部の前端部、つまり最低部には排水管14の一端が
接続されており、この排水管14は排水バルブ15によ
り開閉されるようになっている。排水管14の他端は、
図示しないが、起立自在な排水ホースを介して外部の排
水溝に連なっている。
のバランスリング20が取り付けられており、洗濯脱水
槽5底部からバランスリング20直下まで垂直に延伸す
る内部循環水路21が、洗濯脱水槽5内壁に沿って膨出
して形成されている。この循環水路21の上端開口に
は、洗濯水に混入している糸屑などのゴミを捕集するた
めのリントフィルタ22が着脱自在に設けられている。
洗濯脱水槽5内に所定量の水が貯留された状態でパルセ
ータ7が回転されると、パルセータ7の下面に放射状に
形成されている裏羽根のポンプ作用によって、洗濯脱水
槽5底面に開口している通水開口23を通して洗濯脱水
槽5底面と外槽2底面との間の水が吸い上げられる。吸
い上げられた水は強い圧力でもってパルセータ7の外周
へ押し出され、内部循環水路21の下端開口から該水路
21内を上昇して、その上端開口から洗濯脱水槽5内へ
吐出される。また、洗濯脱水槽5内の水は脱水孔24を
通して外槽2側へ出てゆき循環する。
6が取り付けられており、この循環ポンプ16の吸入口
側に接続された吸入ホース17は、排水管14にあって
外槽2と排水バルブ15の間に接続されている。循環ポ
ンプ16の吐出口側には外槽2の外側に立設された外部
循環水路18が接続されており、その上端は外槽2上部
まで延伸して洗濯脱水槽5内側を指向する吐出口19に
形成されている。すなわち、外槽2の底部に水が貯留し
た状態で循環ポンプ16が駆動されると、吸入ホース1
7を介して外槽2から吸い込んだ水を外部循環水路18
へと圧送し、該水路18内を上昇した水が吐出口19か
ら洗濯脱水槽5内へと吐き出される。これにより、例え
ば給水時に洗剤の溶解を促進したり洗濯物の吸水を促進
したりすることができる。
2及び洗濯脱水槽5を前方に傾斜させることによって、
その上面開口が鉛直上方よりも前方を向いている。即
ち、外槽2の中心軸線CLは鉛直線VLに対して、予め
定める傾斜角度αだけ傾くように配置されている。その
ため、この洗濯機の前方に立った使用者が洗濯脱水槽5
の底部を視認し易く、また洗濯物を取り出し易くするこ
とができる。ここで、傾斜角度αを5〜20°程度の範
囲とすれば、十分に洗濯物を取り出し易くできるととも
に、筐体1の突出をあまり大きくせずにすむ。本実施例
ではこの傾斜角度αを約10°に設定している。
成図である。制御の中心には、CPU、RAM、RO
M、タイマなどを含んで構成される制御部30が据えら
れている。制御部30には、複数のボタンを備えるキー
入力部31から操作信号が、蓋スイッチ32から上蓋の
開閉に連動する蓋開閉信号が、水位センサ33から外槽
2の内部に貯留された水の水位に応じた水位検知信号が
入力される。制御部30は、インバータ駆動部34を介
してモータ8の回転を制御するとともに、負荷駆動部3
5を介して、給水バルブ12、仕上剤バルブ13及び排
水バルブ15の開閉動作と、クラッチ9の連結・離脱動
作と、循環ポンプ16の作動・停止とを制御する。更
に、制御部30は、キー入力の受付状態や洗濯の進行状
況などを表示部36に表示させるとともに、必要に応じ
てブザー37を鳴動させる。
洗濯行程の流れを示すフローチャートである。図3を参
照して、この洗濯機の動作を概略的に説明する。使用者
が洗濯物を洗濯脱水槽5に収容し、キー入力部31によ
りスタートボタンを押すと、給水を行う前に、洗濯脱水
槽5に投入された洗濯物の量つまり負荷量が検知される
(ステップS1)。具体的には、パルセータ7を短時間
回転させ、それによる惰性回転が継続する時間に応じて
負荷量を検知している。勿論、負荷量検知はこの方法に
限らず、如何なる方法を用いてもよい。こうして検知さ
れた負荷量に応じて、後記洗いや溜め濯ぎ時の水位(以
下、「設定水位」という)が決定される。表示部36に
はこの設定水位に応じた洗剤量を示す表示がなされ、使
用者はこの表示に従って適宜量の洗剤を投入する。
5内に上述のようにして決められた設定水位まで給水が
行われ、パルセータ7を所定速度で且つ正逆回転するこ
とによって洗いが実行される(ステップS2)。こうし
た洗いが終了すると洗濯脱水槽5内の水は排水され、洗
濯脱水槽5とパルセータ7とを一体に高速で回転するこ
とにより中間脱水が実行される(ステップS3)。この
中間脱水により、洗濯物に染み込んでいる洗剤水が飛散
して除去される。
れる(ステップS4)。脱水濯ぎは、洗濯脱水槽5を回
転させつつ注水口10から水をシャワー状に洗濯物に降
り掛けることにより、洗濯物にきれいな水を吸水させ、
その代わりに洗濯物に染み込んでいる洗剤水を押し出そ
うとするものである。そして、洗濯物に十分に水を含ま
せた後に、ステップS3と同様のステップS5の処理に
より中間脱水が行われ、洗濯物に染み込んでいる水が飛
散される。次いで、2回目、つまり最終濯ぎとして溜め
濯ぎが実行される(ステップS6)。すなわち、洗濯脱
水槽5内に設定水位まで給水がなされ、ステップS2と
同様にパルセータ7が回転駆動される。なお、最終濯ぎ
の給水時には、仕上剤容器に収容されている柔軟仕上剤
が洗濯脱水槽5内に投入される。この溜め濯ぎが終了す
ると、洗濯脱水槽5内の水は排水され、中間脱水と同様
に洗濯脱水槽5とパルセータ7とを一体に高速で回転す
ることにより最終脱水が実行される(ステップS7)。
洗濯物の種類などに応じて、例えば脱水濯ぎの代わりに
溜め濯ぎや注水濯ぎを行ったり、脱水濯ぎや溜め濯ぎの
回数を増したりするなど、手順は適宜に変更され得る。
濯ぎ運転(脱水濯ぎを除く)におけるモータ8の制御方
法にある。次に、洗い運転時の制御について詳しく説明
する。なお、濯ぎ運転時も同様である。
及びB水流と呼ぶ2種類の水流を組み合わせて洗い運転
を実行する。簡単に言えば、B水流では、クラッチ9に
より洗濯脱水槽5とパルセータ7との連結を解除し、パ
ルセータ7のみを正逆方向に回転駆動することにより水
流を発生させる。このようにパルセータ7を回転させる
ことにより、洗濯脱水槽5内に主として水平方向の水流
を発生させ、この水流により洗濯物を撹拌し、洗濯物同
士、洗濯物とパルセータ7、洗濯物と洗濯脱水槽5の内
壁面との接触、更には洗濯物の繊維の隙間を水が通過す
ることによって洗浄が進む。
ータ7とを一体に正転方向に略1回転程度回転させ、そ
の後、クラッチ9により洗濯脱水槽5とパルセータ7と
の連結を解除してパルセータ7を逆転方向に略1回転程
度回転させる。このとき、洗濯脱水槽5は惰性で正転方
向に回転しているため、洗濯脱水槽5とパルセータ7と
は互いに逆方向に回転し、水流は大きく乱れて上下方向
の大きな水流が生じる。特に、本洗濯機にように洗濯脱
水槽5を傾斜して配置した構成では、より一層上下方向
の水流は強くなる。これによって、絡み合って大きなか
たまりとなっていた洗濯物を水中で上下方向に反転させ
るとともに、ほぐし易くすることができる。このような
洗濯脱水槽5とパルセータ7との回転の組み合わせを複
数回繰り返す。
す図である。B水流が洗いの基本であるから、B水流を
Tb時間だけ行い、そのあとA水流をTa時間行って洗濯
物の上下方向の入れ替えやほぐしを促進させ、またB水
流に戻す、という処理を繰り返す。例えば、Tb時間は
4分程度、Ta時間は30秒程度である。
入れ替わるものの、より洗いむらを少なくするには、B
水流の期間中にも、徐々に、しかも確実に洗濯物が上下
方向に入れ替わるようにすることが好ましい。そのため
に、本実施例の洗濯機では、B水流の期間においてもパ
ルセータ7の駆動パターンを工夫することにより、上下
方向に洗濯物がうまく入れ替わるようにしている。次に
その駆動方法について説明する。
タ制御の1周期の基本駆動パターンを示す図である。図
5に示すように、モータ8の制御の基本的な駆動パター
ンは、右方向(正転方向)にT1onだけモータ8をオン
(つまり通電)したあと、T1offだけモータ8をオフ
(つまり通電を停止)し、そのあと今度は、左方向(逆
転方向)にT2onだけモータをオン(つまり通電)した
あと、T2offだけモータをオフ(つまり通電を停止)す
る。また、左右回転駆動時の回転速度は、それぞれR1
及びR2である。これが1周期である。
時のモータ制御に関するパラメータを示す図であって、
図6は5段階の設定水位に対する基本パラメータを示す
図、図7はモータのオン時間及び回転速度の変動パラメ
ータを示す図である。図6及び図7ではモータ8の回転
速度を示しているが、本例では、モータ8とパルセータ
7との減速比は6.4であるので、例えばモータ8の回
転速度が740rpmであるときにはパルセータ7の回
転速度は約116rpmである。
しては、設定水位が高いほど、つまり負荷量が多いほ
ど、モータ8のオン時間を長くするとともにオフ時間を
短くし、モータ8の回転速度は高くなるようにしてい
る。すなわち、負荷量が多い場合には、洗濯物は回転し
にくくなるから、それだけ強い水流が発生するように決
められている。
水位に対応して決められたモータ8のオン/オフ時間及
び回転速度を基本とし、モータ8のオン/オフの1周期
毎に、オン時間を0.2秒ずつ、また回転速度を60r
pmずつ増減させており、8周期で1変動周期となるよ
うにしている。ここで、右方向回転、左方向回転とも
に、1変動周期内の時間変動及び回転速度の変動を加算
すると(つまり図7で横欄方向に数値を加算すると)い
ずれも0になる。つまり、オン時間、回転速度ともに左
右方向のバランスが保たれている。これにより、左右方
向の洗いむらをなくすようにしている。
周期(つまり8周期)の駆動パターンを示す図である。
このような駆動パターンとすることによって上下方向の
洗濯物の入れ替わりが促進される理由を、図9を参照し
ながら説明する。図9は洗濯物の移動状況をわかり易く
示すために、洗濯脱水槽5を周方向に展開して示した模
式図である。
右方向に高い回転速度(モータ回転速度:860rp
m)でパルセータ7が回転駆動されると、洗濯脱水槽5
内には強い水流が短時間の間に発生する。洗濯物はこの
水流によって外周側、つまり洗濯脱水槽5の内壁に近い
側に片寄って回ろうとするが、洗濯脱水槽5の側周面内
側には内部循環水路21が膨出しているため、このよう
な膨出個所に押しつけられて洗濯物の移動が制限され
る。図9(a)に示すように或る洗濯物が膨出個所で停
止したあと、その回転後方からくる洗濯物は前方に停止
している洗濯物に乗り上げるような形で移動が規制され
る。したがって、始めに停止した洗濯物の上に後方から
きた洗濯物が順次積層するように滞留する(図9(b)
参照)。一方、このとき膨出個所の回転前方は洗濯物の
数が少なくなり、一種の空白状態になる。
続すると、水流が水面上に隆起した洗濯物に当たって大
きな水跳ねを生じるおそれがあるが、ここでは、強い水
流の時間は短いため、そのような水跳ねは殆ど回避でき
る。
向が逆転するが、その回転速度は相対的に低い(モータ
回転速度:620rpm)ため水流は弱い。したがっ
て、パルセータ7に近い、底部側の洗濯物は水流に乗っ
て移動し易いが、上部側の洗濯物は移動しにくい。その
ため、膨出個所付近で積層していた洗濯物の下側の洗濯
物は速やかに移動するが、上方に積層している洗濯物は
その位置に留まろうとする。上述したように、このとき
の回転後方(先の場合で言えば回転前方)には洗濯物の
数が少なく、移動した洗濯物の部分に空白が生じるか
ら、積層していた洗濯物の中で上方にあった洗濯物は沈
み込む(図9(c)参照)。これにより、右方向に回転
される時点で上部にあった洗濯物の一部は底部側へと移
動する(図9(d)参照)。このとき、左方向の弱い水
流は長く継続するので、先に積層していた洗濯物は適当
にばらけて回転する。
流で意図しているような上下の洗濯物全体が反転してし
まうような大きな入れ替わりではなく、上部にあった洗
濯物の一部が次には下側へ潜り込むような形で徐々に入
れ替わりが進む。
右の水流の強さがほぼ同一となるような駆動パターンも
含むため、周期的に通常の左右バランスのとれた水流も
生じる。これらが相まって、高い洗浄性能を得ることが
できる。
の趣旨の範囲で適宜変更や修正を行えることは明らかで
ある。
面図。
の流れを示すフローチャート。
の状態を示す図。
周期の基本駆動パターンを示す図。
するパラメータを示す図。
するパラメータを示す図。
変動周期の駆動パターンの一例を示す図。
況を示す模式図。
Claims (7)
- 【請求項1】 a)洗濯槽と、 b)該洗濯槽の内底部に回転自在に設けられた撹拌翼と、 c)該撹拌翼を回転駆動するモータと、 d)前記撹拌翼が左右方向に交互に回転するように前記モ
ータを制御する回転制御手段であって、モータへの通電
時間が相対的に短く回転速度が相対的に高い一方向への
回転と、通電時間が相対的に長く回転速度が相対的に低
い反対方向への回転とを組み合わせた制御を行う回転制
御手段と、 を備えることを特徴とする洗濯機。 - 【請求項2】 左右方向への1回ずつの回転を1周期と
し、前記回転制御手段は、モータへの通電時間を相対的
に短く回転速度を相対的に高くして一方向へ回転させる
駆動パターンと、通電時間を相対的に長くし回転速度を
相対的に低くして反対方向へ回転させる駆動パターンと
を組み合わせたアンバランス周期と、左右両方向の通電
時間及び回転速度を略同一にするバランス周期とを含ん
で回転制御を行うことを特徴とする請求項1に記載の洗
濯機。 - 【請求項3】 複数の周期で1変動周期を構成し、1変
動周期には、右方向への通電時間が短い前記アンバラン
ス周期、左方向への通電時間が短いアンバランス周期、
及び前記バランス周期を少なくとも1つずつ含むことを
特徴とする請求項2に記載の洗濯機。 - 【請求項4】 1変動周期内で、左右方向の通電時間の
和、及び/又は回転速度の和が略同一になるようにした
ことを特徴とする請求項3に記載の洗濯機。 - 【請求項5】 1変動周期内において、右方向及び左方
向の通電時間の1周期毎の変動量、及び右方向及び左方
向の回転速度の1周期毎の変動量をそれぞれ略一定にし
たことを特徴とする請求項4に記載の洗濯機。 - 【請求項6】 洗濯槽に収容された洗濯物の量を検知す
る負荷量検知手段を備え、前記回転制御手段は、該洗濯
物の量が少ないほど相対的に通電時間を短くするととも
に回転速度を低くすることを特徴とする請求項1〜5の
いずれかに記載の洗濯機。 - 【請求項7】前記洗濯槽は外槽内に回転自在に配設さ
れ、洗濯槽とパルセータとを一体に回転させるか又はパ
ルセータのみを回転させるようにモータの回転駆動力を
切り換える動力切換手段を備え、前記回転制御手段は、
前記パルセータの回転駆動を行う途中で、前記洗濯槽と
パルセータとを一体に一方向へ回転させる駆動パターン
と、パルセータのみを反対方向に回転させる駆動パター
ンとを組み合わせた制御を所定時間実行することを特徴
とする請求項1〜6のいずれかに記載の洗濯機。
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