JP3802316B2 - 洗濯機 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は洗濯機に関し、更に詳しくは、洗いや濯ぎ運転時の制御に関する。
【0002】
【従来の技術】
一般的な渦巻式全自動洗濯機では、有底円筒形状の洗濯脱水槽の内底部にパルセータが回転自在に設けられている。洗濯脱水槽内に水が貯留された状態でパルセータが回転駆動されると水流が発生し、この水流に乗って洗濯物が移動しつつ洗濯物同士、洗濯物とパルセータ、洗濯物と洗濯脱水槽内壁とが擦れ合うことにより、或いは水が洗濯物の繊維の隙間を通過することにより、洗濯物の洗浄や濯ぎが達成されるようになっている。
【0003】
このような洗濯機の課題の一つとして、洗いむらや濯ぎむらをなくすことが挙げられる。そのために、従来の洗濯機では、パルセータの回転を小刻みに正逆反転させ、右周り及び左周りの水流を交互に発生させることが行われている。また、通常、洗濯脱水槽内では底部側より上部側のほうが洗浄能力が低くなる傾向にあるから、洗濯脱水槽内で洗濯物が適宜に上下入れ替わるようにする必要がある。そこで、パルセータの正逆回転時間を変化させることにより、上下方向にも水流を発生させ、これにより上下の洗濯物の入れ替わりを促進する方法も採られている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、このような方法によっても、洗濯物をあまり絡み合わせることなく上下に入れ替えることは難しい。また、パルセータの回転時間を長くしたときには強い水流が発生し、次にパルセータを反転させた際に逆方向に進行する水流が衝突して大きな水跳ねを生じ、上蓋が開いている場合には、洗濯機の周囲に飛び散ることがあった。更には、一方向へパルセータの回転時間を長くすると洗濯物が片寄って揺動し、外槽が筐体に接触することもあった。
【0005】
本発明はこのような課題を解決するために成されたものであり、その目的とするところは、上述したような水跳ねや外槽の筐体への接触を回避しつつ、洗濯物の上下の入れ替えを効果的に促進して洗いむらや濯ぎむらを解消することができる洗濯機を提供することにある。
【0006】
【課題を解決するための手段、発明の実施の形態、及び効果】
上記課題を解決するために成された本発明に係る洗濯機は、
a)洗濯槽と、
b)該洗濯槽の内底部に回転自在に設けられた撹拌翼と、
c)該撹拌翼を回転駆動するモータと、
d)前記撹拌翼が左右方向に交互に回転するように前記モータを制御する回転制御手段であって、モータへの通電時間が相対的に短く回転速度が相対的に高い右方向への1回の回転とモータへの通電時間が相対的に長く回転速度が相対的に低い左方向への1回の回転とを1周期とした複数回のアンバランス周期と、モータへの通電時間が相対的に短く回転速度が相対的に高い左方向への1回の回転とモータへの通電時間が相対的に長く回転速度が相対的に低い右方向への1回の回転とを1周期とした複数回のアンバランス周期と、これらアンバランス周期の間に介在する、左右両方向の通電時間及び回転速度を略同一にするバランス周期とで構成された駆動パターンでモータを回転させる回転制御手段と、
を備えることを特徴としている。
【0007】
本発明に係る洗濯機では、回転制御手段が、モータへの通電時間を相対的に短く回転速度を相対的に高くするようにモータを制御したとき、短時間、強い一方向への水流が発生する。そのあと、通電時間を相対的に長く回転速度を相対的に低くすると、反対方向への弱い水流が発生する。強い水流によって洗濯物は洗濯槽の内周壁側に片寄り、例えば循環水路などの膨出個所に滞留して積層する。次いで、逆方向に水流が発生すると、その積層した洗濯物のうち下方に位置する洗濯物が先に移動し、その上側の洗濯物は下に沈み込むように移動する。これにより、洗濯物の上下方向の入れ替えを促進することがでできる。また、強い水流の発生時間が長いと、水面上に隆起した洗濯物に当たった水流が大きな水跳ねを生じることがあるが、この第1の洗濯機では、強い水流の発生時間が短いので、大きな水跳ねや外槽が筐体に接触することを回避できる。
【0008】
また、この構成によれば、上述したような洗濯物の上下移動を促進させるような制御のほかに、左右方向にバランスのとれた反転水流も発生するので、洗いむらの少ない、高い洗浄性能を達成することができる。
【0013】
【実施例】
以下、本発明に係る洗濯機の一実施例を図面に基づいて説明する。
【0014】
図1は、本実施例の洗濯機の構成を示す概略側面断面図である。この洗濯機の筐体1の内部には、有底円筒形状の外槽2が前吊棒3及び後吊棒4(図では各1本ずつが見えているが実際には各2本ずつ存在する)により前方に向けて傾斜するように吊支されている。この外槽2の上部前方への突出に対応して、筐体1の前面上部も張り出している。外槽2の内部には、周壁に多数の脱水孔24を有する洗濯脱水槽5が主軸6を中心に回転自在に軸支されている。また、この洗濯脱水槽5の底部には洗濯物を撹拌するためのパルセータ7が配置されており、主軸6の延伸上にはダイレクトドライブ用のモータ8と、動力切換え用のクラッチ9とが設けられている。クラッチ9は、主として洗い運転や濯ぎ運転時にはパルセータ7のみを一方向又は両方向に回転させ、脱水運転時には洗濯脱水槽5とパルセータ7とを一体に一方向に回転させるべく切換えを行う。
【0015】
外槽2の上部後方には、内部に収容した洗剤等を投入するための洗剤容器及び柔軟仕上剤容器を備えた注水口10が設けられている。注水口10には、途中に給水バルブ12及び仕上剤バルブ13が設けられた給水管11が接続されており、給水バルブ12が開放されると、外部の給水栓等から給水管11を通して注水口10の洗剤容器に水が流れ込み、一方、仕上剤バルブ13が開放されると、給水管11を通して注水口10の仕上剤容器に水が流れ込み、いずれの場合も、下方の外槽2内に向けて注水口10から水が吐き出される。外槽2の底部の前端部、つまり最低部には排水管14の一端が接続されており、この排水管14は排水バルブ15により開閉されるようになっている。排水管14の他端は、図示しないが、起立自在な排水ホースを介して外部の排水溝に連なっている。
【0016】
洗濯脱水槽5上端部には振動防止用の環状のバランスリング20が取り付けられており、洗濯脱水槽5底部からバランスリング20直下まで垂直に延伸する内部循環水路21が、洗濯脱水槽5内壁に沿って膨出して形成されている。この循環水路21の上端開口には、洗濯水に混入している糸屑などのゴミを捕集するためのリントフィルタ22が着脱自在に設けられている。洗濯脱水槽5内に所定量の水が貯留された状態でパルセータ7が回転されると、パルセータ7の下面に放射状に形成されている裏羽根のポンプ作用によって、洗濯脱水槽5底面に開口している通水開口23を通して洗濯脱水槽5底面と外槽2底面との間の水が吸い上げられる。吸い上げられた水は強い圧力でもってパルセータ7の外周へ押し出され、内部循環水路21の下端開口から該水路21内を上昇して、その上端開口から洗濯脱水槽5内へ吐出される。また、洗濯脱水槽5内の水は脱水孔24を通して外槽2側へ出てゆき循環する。
【0017】
また、外槽2の底面下側には循環ポンプ16が取り付けられており、この循環ポンプ16の吸入口側に接続された吸入ホース17は、排水管14にあって外槽2と排水バルブ15の間に接続されている。循環ポンプ16の吐出口側には外槽2の外側に立設された外部循環水路18が接続されており、その上端は外槽2上部まで延伸して洗濯脱水槽5内側を指向する吐出口19に形成されている。すなわち、外槽2の底部に水が貯留した状態で循環ポンプ16が駆動されると、吸入ホース17を介して外槽2から吸い込んだ水を外部循環水路18へと圧送し、該水路18内を上昇した水が吐出口19から洗濯脱水槽5内へと吐き出される。これにより、例えば給水時に洗剤の溶解を促進したり洗濯物の吸水を促進したりすることができる。
【0018】
上述のように本実施例の洗濯機では、外槽2及び洗濯脱水槽5を前方に傾斜させることによって、その上面開口が鉛直上方よりも前方を向いている。即ち、外槽2の中心軸線CLは鉛直線VLに対して、予め定める傾斜角度αだけ傾くように配置されている。そのため、この洗濯機の前方に立った使用者が洗濯脱水槽5の底部を視認し易く、また洗濯物を取り出し易くすることができる。ここで、傾斜角度αを5〜20°程度の範囲とすれば、十分に洗濯物を取り出し易くできるとともに、筐体1の突出をあまり大きくせずにすむ。本実施例ではこの傾斜角度αを約10°に設定している。
【0019】
図2は本実施例の洗濯機の要部の電気系構成図である。制御の中心には、CPU、RAM、ROM、タイマなどを含んで構成される制御部30が据えられている。制御部30には、複数のボタンを備えるキー入力部31から操作信号が、蓋スイッチ32から上蓋の開閉に連動する蓋開閉信号が、水位センサ33から外槽2の内部に貯留された水の水位に応じた水位検知信号が入力される。制御部30は、インバータ駆動部34を介してモータ8の回転を制御するとともに、負荷駆動部35を介して、給水バルブ12、仕上剤バルブ13及び排水バルブ15の開閉動作と、クラッチ9の連結・離脱動作と、循環ポンプ16の作動・停止とを制御する。更に、制御部30は、キー入力の受付状態や洗濯の進行状況などを表示部36に表示させるとともに、必要に応じてブザー37を鳴動させる。
【0020】
図3は本実施例の洗濯機における標準的な洗濯行程の流れを示すフローチャートである。図3を参照して、この洗濯機の動作を概略的に説明する。使用者が洗濯物を洗濯脱水槽5に収容し、キー入力部31によりスタートボタンを押すと、給水を行う前に、洗濯脱水槽5に投入された洗濯物の量つまり負荷量が検知される(ステップS1)。具体的には、パルセータ7を短時間回転させ、それによる惰性回転が継続する時間に応じて負荷量を検知している。勿論、負荷量検知はこの方法に限らず、如何なる方法を用いてもよい。こうして検知された負荷量に応じて、後記洗いや溜め濯ぎ時の水位(以下、「設定水位」という)が決定される。表示部36にはこの設定水位に応じた洗剤量を示す表示がなされ、使用者はこの表示に従って適宜量の洗剤を投入する。
【0021】
実質的な洗濯が開始されると、洗濯脱水槽5内に上述のようにして決められた設定水位まで給水が行われ、パルセータ7を所定速度で且つ正逆回転することによって洗いが実行される(ステップS2)。こうした洗いが終了すると洗濯脱水槽5内の水は排水され、洗濯脱水槽5とパルセータ7とを一体に高速で回転することにより中間脱水が実行される(ステップS3)。この中間脱水により、洗濯物に染み込んでいる洗剤水が飛散して除去される。
【0022】
次に、1回目の濯ぎとして脱水濯ぎが行われる(ステップS4)。脱水濯ぎは、洗濯脱水槽5を回転させつつ注水口10から水をシャワー状に洗濯物に降り掛けることにより、洗濯物にきれいな水を吸水させ、その代わりに洗濯物に染み込んでいる洗剤水を押し出そうとするものである。そして、洗濯物に十分に水を含ませた後に、ステップS3と同様のステップS5の処理により中間脱水が行われ、洗濯物に染み込んでいる水が飛散される。次いで、2回目、つまり最終濯ぎとして溜め濯ぎが実行される(ステップS6)。すなわち、洗濯脱水槽5内に設定水位まで給水がなされ、ステップS2と同様にパルセータ7が回転駆動される。なお、最終濯ぎの給水時には、仕上剤容器に収容されている柔軟仕上剤が洗濯脱水槽5内に投入される。この溜め濯ぎが終了すると、洗濯脱水槽5内の水は排水され、中間脱水と同様に洗濯脱水槽5とパルセータ7とを一体に高速で回転することにより最終脱水が実行される(ステップS7)。
【0023】
なお、上記手順は標準的なものであって、洗濯物の種類などに応じて、例えば脱水濯ぎの代わりに溜め濯ぎや注水濯ぎを行ったり、脱水濯ぎや溜め濯ぎの回数を増したりするなど、手順は適宜に変更され得る。
【0024】
本実施例の洗濯機の特徴は、洗い運転時や濯ぎ運転(脱水濯ぎを除く)におけるモータ8の制御方法にある。次に、洗い運転時の制御について詳しく説明する。なお、濯ぎ運転時も同様である。
【0025】
本実施例の洗濯機では、大別して、A水流及びB水流と呼ぶ2種類の水流を組み合わせて洗い運転を実行する。簡単に言えば、B水流では、クラッチ9により洗濯脱水槽5とパルセータ7との連結を解除し、パルセータ7のみを正逆方向に回転駆動することにより水流を発生させる。このようにパルセータ7を回転させることにより、洗濯脱水槽5内に主として水平方向の水流を発生させ、この水流により洗濯物を撹拌し、洗濯物同士、洗濯物とパルセータ7、洗濯物と洗濯脱水槽5の内壁面との接触、更には洗濯物の繊維の隙間を水が通過することによって洗浄が進む。
【0026】
一方、A水流では、洗濯脱水槽5とパルセータ7とを一体に正転方向に略1回転程度回転させ、その後、クラッチ9により洗濯脱水槽5とパルセータ7との連結を解除してパルセータ7を逆転方向に略1回転程度回転させる。このとき、洗濯脱水槽5は惰性で正転方向に回転しているため、洗濯脱水槽5とパルセータ7とは互いに逆方向に回転し、水流は大きく乱れて上下方向の大きな水流が生じる。特に、本洗濯機にように洗濯脱水槽5を傾斜して配置した構成では、より一層上下方向の水流は強くなる。これによって、絡み合って大きなかたまりとなっていた洗濯物を水中で上下方向に反転させるとともに、ほぐし易くすることができる。このような洗濯脱水槽5とパルセータ7との回転の組み合わせを複数回繰り返す。
【0027】
図4は、洗い運転時の水流の移行状況を示す図である。B水流が洗いの基本であるから、B水流をTb時間だけ行い、そのあとA水流をTa時間行って洗濯物の上下方向の入れ替えやほぐしを促進させ、またB水流に戻す、という処理を繰り返す。例えば、Tb時間は4分程度、Ta時間は30秒程度である。
【0028】
上述の如く、A水流により上下の洗濯物が入れ替わるものの、より洗いむらを少なくするには、B水流の期間中にも、徐々に、しかも確実に洗濯物が上下方向に入れ替わるようにすることが好ましい。そのために、本実施例の洗濯機では、B水流の期間においてもパルセータ7の駆動パターンを工夫することにより、上下方向に洗濯物がうまく入れ替わるようにしている。次にその駆動方法について説明する。
【0029】
図5は、本洗濯機におけるB水流時のモータ制御の1周期の基本駆動パターンを示す図である。図5に示すように、モータ8の制御の基本的な駆動パターンは、右方向(正転方向)にT1onだけモータ8をオン(つまり通電)したあと、T1offだけモータ8をオフ(つまり通電を停止)し、そのあと今度は、左方向(逆転方向)にT2onだけモータをオン(つまり通電)したあと、T2offだけモータをオフ(つまり通電を停止)する。また、左右回転駆動時の回転速度は、それぞれR1及びR2である。これが1周期である。
【0030】
図6及び図7は、本洗濯機におけるB水流時のモータ制御に関するパラメータを示す図であって、図6は5段階の設定水位に対する基本パラメータを示す図、図7はモータのオン時間及び回転速度の変動パラメータを示す図である。図6及び図7ではモータ8の回転速度を示しているが、本例では、モータ8とパルセータ7との減速比は6.4であるので、例えばモータ8の回転速度が740rpmであるときにはパルセータ7の回転速度は約116rpmである。
【0031】
図6に示すように、基本の駆動パターンとしては、設定水位が高いほど、つまり負荷量が多いほど、モータ8のオン時間を長くするとともにオフ時間を短くし、モータ8の回転速度は高くなるようにしている。すなわち、負荷量が多い場合には、洗濯物は回転しにくくなるから、それだけ強い水流が発生するように決められている。
【0032】
また、図7に示すように、上述の如く設定水位に対応して決められたモータ8のオン/オフ時間及び回転速度を基本とし、モータ8のオン/オフの1周期毎に、オン時間を0.2秒ずつ、また回転速度を60rpmずつ増減させており、8周期で1変動周期となるようにしている。ここで、右方向回転、左方向回転ともに、1変動周期内の時間変動及び回転速度の変動を加算すると(つまり図7で横欄方向に数値を加算すると)いずれも0になる。つまり、オン時間、回転速度ともに左右方向のバランスが保たれている。これにより、左右方向の洗いむらをなくすようにしている。
【0033】
図8は、水位が高水位である場合の1変動周期(つまり8周期)の駆動パターンを示す図である。このような駆動パターンとすることによって上下方向の洗濯物の入れ替わりが促進される理由を、図9を参照しながら説明する。図9は洗濯物の移動状況をわかり易く示すために、洗濯脱水槽5を周方向に展開して示した模式図である。
【0034】
いま、例えば図8中の第3周期のように、右方向に高い回転速度(モータ回転速度:860rpm)でパルセータ7が回転駆動されると、洗濯脱水槽5内には強い水流が短時間の間に発生する。洗濯物はこの水流によって外周側、つまり洗濯脱水槽5の内壁に近い側に片寄って回ろうとするが、洗濯脱水槽5の側周面内側には内部循環水路21が膨出しているため、このような膨出個所に押しつけられて洗濯物の移動が制限される。図9(a)に示すように或る洗濯物が膨出個所で停止したあと、その回転後方からくる洗濯物は前方に停止している洗濯物に乗り上げるような形で移動が規制される。したがって、始めに停止した洗濯物の上に後方からきた洗濯物が順次積層するように滞留する(図9(b)参照)。一方、このとき膨出個所の回転前方は洗濯物の数が少なくなり、一種の空白状態になる。
【0035】
なお、上述のような強い水流が長い時間継続すると、水流が水面上に隆起した洗濯物に当たって大きな水跳ねを生じるおそれがあるが、ここでは、強い水流の時間は短いため、そのような水跳ねは殆ど回避できる。
【0036】
このような状態からパルセータ7の回転方向が逆転するが、その回転速度は相対的に低い(モータ回転速度:620rpm)ため水流は弱い。したがって、パルセータ7に近い、底部側の洗濯物は水流に乗って移動し易いが、上部側の洗濯物は移動しにくい。そのため、膨出個所付近で積層していた洗濯物の下側の洗濯物は速やかに移動するが、上方に積層している洗濯物はその位置に留まろうとする。上述したように、このときの回転後方(先の場合で言えば回転前方)には洗濯物の数が少なく、移動した洗濯物の部分に空白が生じるから、積層していた洗濯物の中で上方にあった洗濯物は沈み込む(図9(c)参照)。これにより、右方向に回転される時点で上部にあった洗濯物の一部は底部側へと移動する(図9(d)参照)。このとき、左方向の弱い水流は長く継続するので、先に積層していた洗濯物は適当にばらけて回転する。
【0037】
すなわち、このような駆動によれば、A水流で意図しているような上下の洗濯物全体が反転してしまうような大きな入れ替わりではなく、上部にあった洗濯物の一部が次には下側へ潜り込むような形で徐々に入れ替わりが進む。
【0038】
また、第1周期及び第5周期のように、左右の水流の強さがほぼ同一となるような駆動パターンも含むため、周期的に通常の左右バランスのとれた水流も生じる。これらが相まって、高い洗浄性能を得ることができる。
【0039】
なお、上記実施例は一例であって、本発明の趣旨の範囲で適宜変更や修正を行えることは明らかである。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の一実施例による洗濯機の概略側面断面図。
【図2】 本実施例の洗濯機の要部の電気系構成図。
【図3】 本実施例の洗濯機における標準的な洗濯行程の流れを示すフローチャート。
【図4】 本実施例の洗濯機における洗い運転時の水流の状態を示す図。
【図5】 本洗濯機におけるB水流時のモータ制御の1周期の基本駆動パターンを示す図。
【図6】 本洗濯機におけるB水流時のモータ制御に関するパラメータを示す図。
【図7】 本洗濯機におけるB水流時のモータ制御に関するパラメータを示す図。
【図8】 本洗濯機におけるB水流時のモータ制御の1変動周期の駆動パターンの一例を示す図。
【図9】 本洗濯機におけるB水流時の洗濯物の移動状況を示す模式図。
【符号の説明】
1…筐体
2…外槽
5…洗濯脱水槽
6…主軸
7…パルセータ
8…モータ
9…クラッチ
21…内部循環水路
22…リントフィルタ
23…通水開口
24…脱水孔
30…制御部
34…インバータ駆動部
Claims (1)
- a)洗濯槽と、
b)該洗濯槽の内底部に回転自在に設けられた撹拌翼と、
c)該撹拌翼を回転駆動するモータと、
d)前記撹拌翼が左右方向に交互に回転するように前記モータを制御する回転制御手段であって、モータへの通電時間が相対的に短く回転速度が相対的に高い右方向への1回の回転とモータへの通電時間が相対的に長く回転速度が相対的に低い左方向への1回の回転とを1周期とした複数回のアンバランス周期と、モータへの通電時間が相対的に短く回転速度が相対的に高い左方向への1回の回転とモータへの通電時間が相対的に長く回転速度が相対的に低い右方向への1回の回転とを1周期とした複数回のアンバランス周期と、これらアンバランス周期の間に介在する、左右両方向の通電時間及び回転速度を略同一にするバランス周期とで構成された駆動パターンでモータを回転させる回転制御手段と、
を備えることを特徴とする洗濯機。
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