JPH04120070A - 低着色性スルホン化α,β―不飽和カルボン酸無水物の製造方法 - Google Patents

低着色性スルホン化α,β―不飽和カルボン酸無水物の製造方法

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JPH04120070A
JPH04120070A JP24075590A JP24075590A JPH04120070A JP H04120070 A JPH04120070 A JP H04120070A JP 24075590 A JP24075590 A JP 24075590A JP 24075590 A JP24075590 A JP 24075590A JP H04120070 A JPH04120070 A JP H04120070A
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浩一 中川
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康仁 久米
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Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 (産業上の利用分野) 本発明は、スルホン化α、β−不飽和カルボン酸無水物
の製造方法に関するものである。スルホン化α、β−不
飽和カルポン酸無水物は、乳化剤、分散剤、帯電防止剤
、スケール防止剤、導電材料などの原料として広汎な用
途を持つ有用な化合物であるが、特に近年、種々の優れ
た界面活性剤の原料として用いられている。本発明は、
当該化合物の有利な製造方法を提供するものである。
(従来の技術) 種々の有機化合物を硫酸、発煙硫酸、無水硫酸などのス
ルホン化剤と反応させることにより該当するスルホン化
合物を製造できることは古くから知られており、スルホ
ン化α、β−不飽和カルボン酸無水物それ自身も古くか
ら知られている化合物である。
しかしながら、その製造方法については詳細な研究はほ
とんど為されていないのが現状である。
米国特許第3,987,043号には、α5 β−不飽
和カルボン酸無水物、たとえば無水マレイン酸と無水硫
酸を有機溶媒の非存在下、60〜110℃の温度範囲で
反応させる方法が開示されており、その中で得られた製
品は暗褐色に着色していることが明示されている。事実
、このような方法にもとづいて製造されたスルホン化α
、β−不飽和カルボン酸無水物は褐色の着色が著しく極
端な場合には赤褐色を呈するような製品しか得ることが
できない。
(発明が解決しようとする課題) このように従来の製造法で合成されたスルホン化α、β
−不飽和カルボン酸無水物は、その着色のためにその物
自身は良好な性能を持っているにもかかわらず、極めて
限られた用途にしか使用することができなく、スルホン
化α、β−不飽和カルボン酸無水物の製造方法について
は、未だ工業的に満足できる方法は開発されていないの
が現状である。
そこで、本発明の目的は、α、β−、β−カルボン酸無
水物を無水硫酸によりスルホン化反応せしめて、スルホ
ン化α、β−不飽和カルボン酸無水物を製造するに際し
、収率良く着色の少ないスルホン化α、β−不飽和カル
ボン酸無水物を製造する方法を提供することにある。
(課題を解決するための手段) 本発明者等は、かかる目的を達成すべ(鋭意研究した結
果、スルホン化剤である無水硫酸そのものを、α、β−
、β−カルボン酸無水物のスルホン化溶媒に用いること
により著しく着色性の改良されたスルホン化α、β−不
飽和カルボン酸無水物を全く収率を損なうことなく得る
ことが出来ることを発見し本発明を完成させるに至った
のである。
α、β−、β−カルボン酸無水物のスルホン化時に使用
するスルホン化剤が着色性不純物生成の原因であること
からスルホン化剤を溶媒として多量に使用することによ
りスルホン化α、β−不飽和カルボン酸無水物の着色性
が効果的に抑制されることは全(予期せざることと言わ
ざるをえない。
すなわち、本発明は、α、β−、β−カルボン酸無水物
を無水硫酸によりスルホン化反応せしめて、スルホン化
α5 β−不飽和カルボン酸無水物を製造するに際し、
α、β−不飽和不飽和カルボン酸照応硫酸を反応終了後
反応系から除去することを特徴とするスルホン化α、β
−不飽和カルボン酸無水物の製造方法である。
本発明の最も特徴とする点は、α、β−、β−カルボン
酸無水物の無水硫酸によるスルホン化反応においてスル
ホン化剤の無水硫酸そのものを溶媒として用いることに
より着色性成分の生成を効果的に抑制することである。
当該着色成分抑制機構については定かではないがα、β
−、β−カルボン酸無水物の無水硫酸によるスルホン化
反応において初期に生成するスルホン化中間体は、過剰
の無水硫酸中では、容易にスルホン化α、β−不飽和カ
ルボン酸無水物に変化するが、α、β−、β−カルボン
酸無水物が残存する反応系においては、スルホン化中間
体がスルホン化α、β−不飽和カルボン酸無水物へと変
化する以外に着色を誘発する不純物にも変化してしまう
ためと推定される。
したがって常に過剰の無水硫酸中にα、β−、β−カル
ボン酸無水物を添加することにより着色の少ないスルホ
ン化α、β−不飽和カルボン酸無水物を得ることが出来
るものと考えられる。
使用する無水硫酸は溶融状態にて用いるが、その温度は
17〜60°C1好ましくは20〜50°Cである。温
度が17°C未満の場合、無水硫酸は固体であり反応の
制御が困難となる。温度が60°Cを越える場合には、
無水硫酸の蒸気圧が大きくなり操作上問題となり、この
場合には生成したスルホン化α、β−不飽和カルボン酸
無水物の着色の程度も大きくなる。
無水硫酸の使用量は、α、β−、β−カルポン酸無水物
に対して等モル以上であればよく、好ましくは1.3〜
10.0モル倍量、さらに好ましくは、α、β−、β−
カルボン酸無水物に対して1.5〜3.0モル倍量であ
る。使用量が1.3モル倍量より少ない場合、スルホン
化α5 β−不飽和カルボン酸無水物の着色の程度が大
きく、使用量が10モル倍量より多い場合には、無水硫
酸のコスト及びその回収除去にコストが高くなり経済的
に不利なものとなる。
本発明において用いられるα、β−不飽和カルボン酸無
水物は下記一般弐で表現される化合物である。
ここで、RIRzとしては水素原子、低級アルキル基、
ハロゲン原子等をあげることができるが、そのうち少な
くとも一方は水素原子である。
具体例として無水マレイン酸、モノクロロ無水マレイン
酸、無水シトラコン酸などをあげることができる。
スルホン化反応に用いられる無水硫酸は、αβおよびT
型のいずれの形態でも使用できるが、取扱いおよび反応
性の点からするとT型が最も良い。反応に用いられる無
水硫酸の純度については、特に制限はないが高い純度で
あるほど良好な結果が得られることは言うまでもない。
反応系の気相はできるだけ水分を含有しないことが必要
である。本発明者らの知見によれば気相中の水含有量は
3重量%以下であれば特に着色防止に有効であることが
わかっている。
このような理由から、当該方法を実施するにあたり、反
応器中の気相部には乾燥空気、高純度窒素ガス、乾燥窒
素ガス、アルゴンガスなどが充填される。
反応時間は、スルホン化反応が行なわれる温度によって
異なるが、通常少なくともα、β−不飽和カルボン酸無
水物と無水硫酸との反応による発熱が見られなくなるま
で反応が続けられる。
また、未反応の無水硫酸は反応終了後反応系から除去回
収され再使用することができる。未反応の無水硫酸を反
応系から除去するためには、窒素、アルゴン、乾燥空気
、二酸化炭素等の気体を吹き込む方法、減圧により残存
する無水硫酸を留去する方法などいずれの方法も採用で
きる。
以下、本発明を実施例によって詳しく説明するが、本発
明はこれらに限定されるものではない。
実施例1 (2,0mol)を30°Cで溶融撹拌し、フラスコ内
の気相を窒素ガス(水分含有量0.1重量%以下)に共
に内温は上昇するが、滴下終了後反応熱にょる内温の上
昇が見られなくなるまで反応を続けた。
反応終了後、上述の窒素ガスを100 ml /min
の速度となるよう調節しながら吹き込み、未反応の無水
硫酸を留去した。除去後、イオンクロマトグラフィーに
より残存無水硫酸を測定したところ、0.1重量%であ
った。しかるのち、反応液を冷却することにより淡黄白
色のスルホン化無水マレイン酸の結晶177gを得た。
得られた結晶を高速液体クロマトグラフィー(以下HP
LCと略記する。)により分析した結果およびガードナ
ー比色計による測定結果を第1表に示した。
実施例2 実施例1と同じ装置を用い、仕込み蟹を無水硫酸120
 g  (1,5mol)および無水マレイン酸98g
  (1,0mol)として実施例1と同様の反応を行
った。反応終了後、減圧下にて50°Cで未反応の無水
硫酸を除去した。除去後イオンクロマトグラフィーによ
り残存無水硫酸を測定したところ0.1重量%であった
。冷却して得られた177gの淡黄白色の結晶のHPL
Cによる分析結果、ガードナー測定結果を第1表に示し
た。
実施例3 実施例1と同し装置、仕込量で、フラスコ内の気相部の
置換を乾燥空気(水分含有量2.5重量%)で行った以
外は実施例1と同様の反応を行った。
得られた淡黄白色結晶のHPLCによる分析結果、ガー
ドナー測定結果を第1表に示した。
比較例1 実施例1と同じ装置を用い、仕込み量を無水硫酸80g
(1,0曙o1)および無水マレイン酸98g(1,0
mol)として実施例1と同様の反応及び反応終了後の
後処理を行い、未反応の無水硫酸を留去した。
除去後イオンクロマトグラフィーにより残存無水硫酸を
測定したところ0.1重量%であった。冷却して得られ
た169gの赤褐色の結晶のHPLCによる分析結果、
ガードナー測定結果を第1表に示した。
比較例2 実施例1と同じ装置を用い、仕込み量を無水硫酸80 
g  (1,0mol)および無水マレイン酸98g(
1,0mo+)として実施例1と同様の反応を行った。
反応終了後、実施例2と同様の後処理を行ない、未反応
の無水硫酸を留去した。除去後イオンクロマトグラフィ
ーにより残存無水硫酸を測定したところ0.1重量%で
あった。冷却して得られた168gの赤褐色の結晶のH
PLCによる分析結果、ガードナー測定結果を第1表に
示した。
第 ■ 表 収 率 色 相 実施例1 98.3 淡黄白色

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. (1)α,β−不飽和カルボン酸無水物を無水硫酸によ
    りスルホン化反応せしめてスルホン化α,β−不飽和カ
    ルボン酸無水物を製造するに際し、α,β−不飽和カル
    ボン酸無水物を等モルを越える量の溶融無水硫酸中に連
    続的または間欠的に添加し、溶融状態で反応せしめたの
    ち、未反応の無水硫酸を反応終了後反応系から除去する
    ことを特徴とする低着色性スルホン化α,β−不飽和カ
    ルボン酸無水物の製造方法。
  2. (2)無水硫酸の使用量が、α,β−不飽和カルボン酸
    無水物に対して1.3〜10.0モル倍量である請求項
    1記載の方法。
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