JPH04118217A - プラスチック製容器本体の製造方法および金属蓋付容器の製造方法 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 〔発明の目的〕 （産業上の利用分野） 本発明はプラスチック製容器の製造方法および金属蓋付
容器の製造方法に関する。

（従来の技術） 金属製の容器、例えば金属缶は種々の形態を有するもの
があるが、缶体の構造から３ピ一ス缶と２ピ一ス缶とに
区分することができる。３ピ一ス缶はブリキハンダ缶と
も言われ、円筒状胴部とふた及び底部を二重巻締めで密
封した構造である。

一方、２ピ一ス缶はブリキ打抜き缶とも言われ、胴部及
び底部（容器本体）を一体成形したものにふたを二重巻
締めする構造である。

これら金属缶は食品包装容器として各種食品缶詰、ジュ
ース、清涼飲料、ジャム類、乾燥食品等の容器に使用さ
れ、密封、保存機能が特に優れた剛性容器である。しか
しながら、金属缶には、下記のような改善すべき点があ
る。即ち、■　金属缶であるために、軽量化に限界があ
る。

■　衝撃を受けた時、−度つぶれると復元性がなく、変
形してしまう。

■　プラスチック製容器に比べて、その製造上のエネル
ギーコストが高い。

■　容器外装のデイスプレィ効果が金属の場合、自由に
変えることができず、外装手段は印刷によるしかない。

■　内容物を開缶せずに確認できるような透明容器をつ
くることは不可能である。

このような従来の金属缶における欠点を解決するため、
内部に内容物を収納したプラスチック製の容器本体に金
属蓋を取付けてなる金属蓋付容器が考えられる。

また、プラスチック製の容器本体を製造する方法として
、−船釣な熱成形法により容器形成に必要な厚みを有す
るプラスチック製積層材を加熱し、金型を用いてフラン
ジ部を有する容器本体の成形品を成形する方法（シート
フォーミング）が考えられている。このシートフォーミ
ングにおいては、その後フランジ部の厚みが薄くされ、
さらにフランジ部はその幅が所定の幅となるよう切断さ
れる。

（発明が解決しようとする課題） 上述のように、従来の金属缶の代わりに、プラスチック
製の容器本体に金属蓋を取付けてなる金属蓋付容器が考
えられている。

この場合、容器本体は胴部の上端開口周縁にフランジ部
を設けて構成され、金属蓋の周縁部をこのフランジ部に
二重に巻締めることにより金属蓋付容器が得られる。

ところで、内部に内容物を収納した金属蓋付容器は、巻
締め後、熱水処理（ボイル処理、例えば８０℃３０分）
され、内容物の殺菌が行なわれている場合が多い。しか
しながら、このように金属蓋付容器を熱水処理した場合
、プラスチック製容器本体全体が軟化することが考えら
れる。この場合、とりわけフランジ部の軟化により、フ
ランジ部と周縁部との間の巻締個所に緩みが生じ密閉性
か低下してしまう。

本発明はこのような点を考慮してなされたものであり、
フランジ部の耐熱性を向上させることができるプラスチ
ック製容器本体の製造方法、およびこの容器本体を用い
た金属蓋付容器の製造方法を提供することを目的とする
。

〔発明の構成〕

（課題を解決するための手段） 本発明は、ポリエステル樹脂層を有する積層材を熱成形
してフランジ部を有する容器本体を作成し、前記フラン
ジ部を熱プレスしてこのフランジ部の厚さを所定厚にす
るとともに、前記フランジ部に対応する積層材部分のポ
リエステル樹脂層を結晶化させたことを特徴とするプラ
スチック製容器本体の製造方法、および上記製造方法に
よって製造されたプラスチック製容器本体内に内容物を
収納し、容器本体のフランジ部に金属蓋の周縁部を巻締
めることを特徴とする金属蓋付容器の製造方法である。

（作　用） 本発明によれば、プラスチック製容器本体のフランジ部
のポリエステル樹脂層を結晶化させることにより、フラ
ンジ部の耐熱性を向上させることができる。このため、
金属蓋付容器を熱水処理した場合や内容物をホットフィ
ルした場合に、フランジ部が軟化することはなく、また
フランジ部と周縁部との間の巻締個所が緩むことはない
。

（実施例） 以下、図面を参照して本発明の実施例について説明する
。

第１図乃至第３図は、本発明によるプラスチック製容器
本体製造方法、および金属蓋付容器の製造方法を示す図
である。

まず、第１図により本発明により製造されるプラスチッ
ク製容器本体および金属蓋付容器について説明する。

第１図に示すように、容器本体１１は上端開口を有する
胴部１２ａと、底部１２ｂと、胴部１２ａの上端開口周
縁に設けられ半径方向外方へ突出するフランジ部１３と
から構成され、容器本体１１は全体としてプラスチック
製となっている。

このような構成からなる容器本体１１の内部に高温の内
容物１９を収納し、フランジ部１３に金属蓋１６の周縁
部１７を巻締めることにより、金属蓋付容器１０が得ら
れる。

次に各部の材質について説明する。

まず、金属蓋１６はアルミニウム製により作成され、表
面および裏面に合成樹脂層がコーティングされている。

また、容器本体１１は、後述のようにプラスチック製積
層材を一般的なシートフォーミングで熱成形することに
より得られる。この積層材の層構成として、例えば、 ポリエチレンテレフタレート（ＰＥＴ）／ボリアリレー
ト（ＰＡＲ）／ポリエチレンテレフタレ）　　　（ＰＥ
Ｔ）　　　、 ボリアリレー）　（ＦＡＴ）／ポリエチレンテレフタレ
ート（ＰＥＴ）／ボリアリレート（ＦＡＴ）、 ポリエチレンテレフタレート（ＰＥＴ）またはボリアリ
レート（ＦＡＴ）／接着層／エチレンビニルアルコール
共重合体（ＥＶＯＨ）／接着層／ボリアリレート（ＦＡ
Ｔまたはポリエチレンテレフタレート（ＰＥＴ）が挙げ
られる。

このうちエチレン−ビニルアルコール共重合体層はガス
バリヤ製を有している。さらに接着層として、例えばエ
チレン酢酸ビニル共重合体が用いられる。

次にプラスチック製容器本体および金属蓋付容器の製造
方法について説明する。

はじめに、第２図によって、−船釣なシートフォーミン
グにより熱成形して容器本体の成形品を製造する工程に
ついて説明する。

すなわち、第２図に示すように、上述した層構成でかつ
所定の厚みを有するプラスチック製積層材５０を加熱機
５１で加熱し、金型５２を用いて一般的な成形法により
複数の容器本体１１からなる成形品５５を成形する。成
形方法は、圧空成形、真空成形又はその併用の何れであ
ってもよい。

成形品５５を構成する各容器本体１１の胴部１２ａは、
二重巻締め時に加えられる圧力に充分耐える厚みと強度
を有している。しかし、フランジ部１３は、厚さが厚過
ぎて二重巻締めには適さない。このため、フランジ部１
３に対してプレス工程が必要となる。

すなわち、成形品２０を構成する容器本体１１を１つ１
つ分離した後、フランジ部１３の厚さを薄くする（プレ
ス工程）。

このフランジ部１３のプレス工程について、第３図によ
り詳述する。

第３図はフランジ部のプレス工程プレス工程を行なうプ
レス装置の側断面図である。

第３図に示すように、プレス装置２１のプレス押型２１
ａが、プレス台３６上に連設され、プレス押型２１ａ上
にはガイド２５か取付けられている。ブレス押型２１ａ
およびプレス雌型２１ｂは、容器本体１１のフランジ部
１３をプレスしてフランジ部１３の厚さを所定厚さとす
るものであり、ブレス押型２１ａおよびプレス雌型２１
ｂの内部にはフランジ部１３を加熱するためのヒータ３
３３５がそれぞれ設けられている。またガイド２５内に
は、容器本体１１の胴部１２ａおよび底部１２ｂを冷却
するための冷却水流路３４が形成されている。

プレス装置２１によるフランジ部１３のプレス作業は、
次のように行なわれる。

すなわち、はじめにガイド２５に容器本体１１が装着さ
れ、ガイド２５によって容器本体１１が固定される。

続いてプレス雌型２１ｂが下降し、ブレス押型２１ａと
プレス雌型２１ｂとの間で容器本体１１のフランジ部１
３がプレスされ所定の厚さに調整される。

このプレス工程において、フランジ部１３はブレス押型
２１ａとプレス雌型２１ｂ内に設けられたヒータ３３，
３４により加熱され確実なプレス作業が行なわれる。一
方、容器本体１１の胴部１２ａと底部１２ｂは、冷却水
流路３４中の冷却水により冷却されるので、プレス工程
中に熱変形が生じることはない。

プレス条件は、１例を挙げるとフランジ部１１に当接す
る部分のプレス雄型２１ａおよびプレス雌型２１ｂのプ
レス温度が１５０℃、プレス圧力が４．　ｏｋｇｒ　／
ｃｊ、プレス時間が２秒間、となっている。なお、工程
時間を短縮するために、プレス温度とプレス圧力を上げ
て調節することも可能である。

また同時にプレス工程中、フランジ部１１は高温で加熱
されることになるが、この高温加熱によりフランジ部１
１が白化する。フランジ部１１の白化はフランジ部１１
に対応する積層材のうち、ポリエチレンテレフタレート
層の結晶化により生じるものである。ポリエチレンテレ
フタレート層の結晶化により、ポリエチレンテレフタレ
ート層の耐熱性が向上し、これによりフランジ部全体の
耐熱性が強化される。

このようにプレス工程によって、フランジ部１３の厚さ
を所定厚さに調整するとともに、フランジ部１３を白化
させることができる。次にカット工程によってフランジ
部１３の幅が所定の幅となるよう、フランジ部１３外周
がカットされる。

このようにして第１図に示す容器本体１１が得られる。

次に容器本体１１内に高温の内容物１９が収納され、続
いて容器本体１１のフランジ部１３に金属蓋１６の周縁
部１７が巻締められて金属蓋付容器１０が製造される。

次にこの金属蓋付容器１０について熱水処理（ボイル処
理、例えば８０℃が３０分、あるいはホットフィル）が
行なわれる。この場合テレフタレート層の結晶化により
フランジ部１３の耐熱性が向上するので、金属蓋付容器
１０を熱水処理あるいはホットフィルしてもフランジ部
１３が軟化することはない。

以上のように本実施例によれば、金属蓋付容器１０を熱
水処理あるいはホットフィルしてもフランジ部１３が軟
化することはない。このため金属蓋１６の周縁部１７と
容器本体１１のフランジ部１３との間の巻締め箇所に緩
みが生じることはなく、密閉性の強化を図ることができ
る。また、積層材を構成するエチレン−ビニルアルコー
ル共重合体はガスバリヤ性を有しているので、内容物の
保存性を向上させることができる。

なお、上記実施例において、プレス装置によってフラン
ジ部１１を白化させた例を示したが、フランジ部１１だ
けでなくプレス装置によって容器本体１１の胴部１２ａ
のうちフランジ部１１近傍部分を白化させてもよい。フ
ランジ部１１の近傍部分は巻締め作用に関与する部分な
ので、巻締箇所の精度をより向上させることができる。

〔発明の効果〕

以上説明したように、本発明によれば、プラスチック製
容器本体のフランジ部の耐熱性を向上させることができ
る。このため金属蓋付容器を耐熱処理した場合にフラン
ジ部が軟化することはない。

従って、容器本体のフランジ部と金属蓋の周縁部との間
の巻締箇所の緩みを防止することができるとともに、密
閉性の高い金属蓋付容器を得ることができる。

【図面の簡単な説明】

第１図乃至第３図は本発明の実施例を示す図であり、第
１図は金属蓋付容器を示す断面図、第２図はシートフォ
ーミングにより熱成形して容器本体の成形品を製造する
工程を示す図、第３図はプレス装置を示す側断面図であ
る。 １０・・・金属蓋付容器、１１・・・容器本体、１２ａ
・・・胴部、１２ｂ・・・底部、１３・・・フランジ部
、１６・・・金属蓋、１７・・・周縁部、１９・・・内
容物、５０・・・積層材。

Claims (1)

1. 【特許請求の範囲】 １、ポリエステル樹脂層を有する積層材を熱成形してフ
   ランジ部を有する容器本体を作成し、前記フランジ部を
   熱プレスしてこのフランジ部の厚さを所定厚にするとと
   もに、前記フランジ部に対応する積層材部分のポリエス
   テル樹脂層を結晶化させたことを特徴とするプラスチッ
   ク製容器本体の製造方法。 ２、請求項１記載の製造方法によって製造されたプラス
   チック製容器本体内に内容物を収納し、容器本体のフラ
   ンジ部に金属蓋の周縁部を巻締めることを特徴とする金
   属蓋付容器の製造方法。