JPH04115022U - 記録ペンの昇降装置 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【目的】 ぺンレコーダー等において、記録ペンの昇降
装置の高さ寸法を短縮し、その奥行寸法を小さくすると
共に記録ペンを安定して昇降する。 【構成】 記録ペンを鉛直姿勢で上載的に支持し、把手
８を介して正方向，逆方向に半回転させることによって
上記記録ペンを押し上げてその高さを変化せしめる偏心
枢軸３，３を有する水平短冊状の可動支持板２と、上記
可動支持板２を水平に保持すると共にその偏心枢軸の周
りに回転可能に軸支する前後１対の軸受４，５と、上記
支持板２をその反転前の水平姿勢反転後の起立姿勢にそ
れぞれ固定する停止機構７，９，１０，１１，１２とを
備えたこと。

Description

【考案の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】

本考案は記録ペンの昇降装置に関する。

【０００２】

【従来の技術】

ペンレコーダー等に使用されている記録ペンの昇降装置は、従来図４に示すよ うに、記録ペン１の先端部を支持するためのレバー２１と、レバー２１の右端が 上端に連結された角柱状ロッド２２と、上板２３及び下板２４にそれぞれ穿設さ れた角孔にロッド２２を挿通してこれを直立状態に保持するためのコ字状保持部 材２５と、ロッド２２を上方に付勢するスプリング２６とから構成されており、 記録ペン１は下記のように昇降される。 すなわち、ロッド２２を下方に押下げた後、ロッド２２を軸の周りに角度４５ 度回転すると、ロッド２２の角柱部上端の係止面２２ａが上板２３の角孔裏面に スプリング２６の押圧力によって固定され、ロッド２２に従動してレバー２１が 下方に平行移動し、これに伴って記録ペン１が記録紙上に降下する。 一方上記とは逆にロッド２２をその軸周りに角度４５度逆方向に回転すると、 係止面２２ａが上板２３の角孔から外れ、スプリング２６の復元力によってロッ ド２２が上方に移動し、ロッド２２に従動してレバー２１は上方に平行移動し、 これに伴って記録ペン１が上昇する。なお、２７はストッパーで、ロッド２２が 所定の角度以上に回転することを阻止する。

【０００３】

【考案が解決しようとする課題】

しかしながら、このような従来の記録ペンの昇降装置においては、記録ペン１ を昇降する際、ロッド２２を上下方向に移動する関係上、その高さ奥行寸法が大 きくなり、（すなわち記録装置の奥行寸法が大きくなり）この結果高さ空間に余 地が十分ないと、昇降装置の取付が困難になる。 また、昇降装置を操作する過程で、ロッド２２を誤って外した場合には、記録 ペン１に上下方向の振動を与えるため、記録ペン１を損傷したり、多量のインク が噴出して記録紙を汚す等の惧れがある。

【０００４】 本考案はこのような事情に鑑みて提案されたもので、高さ寸法を短縮化し、記 録装置の奥行寸法を小さくすると共に記録ペンを安定して昇降する記録ペンの昇 降装置を提供する。

【０００５】

【課題を解決するための手段】

そのために本考案は、記録ペンを鉛直姿勢で上載的に支持し把手を介して正方 向，逆方向に半回転させることによって上記記録ペンを押し上げてその高さを変 化せしめる偏心枢軸を有する水平短冊状可動支持板と、上記可動支持板を水平に 保持すると共にその偏心枢軸の周りに回転可能に軸支する前後１対の軸受と、上 記支持板をその反転前の水平姿勢，反転後の起立姿勢にそれぞれ固定する停止機 構とを備えたことを特徴とする。

【０００６】

【作用】

このような構成によれば、操作片を介して弾発部材の弾発力に対抗して支持板 を移動させた後、所定の角度に回転させると支持板は停止機構によって所定の停 止状態で固定される。一方記録ペンは支持板の反転に従動して記録紙から離れて 上昇する。 また操作片を介して支持板を上記とは逆方向に反転した後弾発部材の復元力に より移動させると、支持板は停止機構によって所定の停止状態で固定される。一 方記録ペンは支持板の反転に従動して記録紙上に降下する。

【０００７】

【実施例】

本考案の一実施例を図面について説明すると、図１はその平面図、図２は図１ の支持板を示す全体斜視図、図３は図２のIII 部を示す部分拡大図である。 上図において、図４と同一の符号はそれぞれ同図と同一の部材を示し、本考案 構造が同図のそれと大きく異なるところは倒立Ｌ字状昇降型支持棒２１の代わり に水平短冊状反転型支持板１を備えたことにある。 すなわち、２は水平方向に長い短冊状薄板よりなる支持板でその前後端には記 録ペン１の先端部を支持偏心的に軸３，３が同一軸線上に突設され、軸３ａ，３ ｂはそれぞれ前後軸受４，後部軸受５により回転可能に軸支されている。 支持板２の長手方向の前部軸３ａと前部軸受４との間にはスプリング６が弾装 され、スプリング６の弾発力により支持板２は後部軸受５に向って軸線方向に付 勢され、支持板２の後端には一側に突出するストッパー７と他側に突出する把手 ８が各々設けられ、ストッパー７把手８は、図３に示すように、後部軸受５に一 体的に形成された基台９の各係止部１０，１１，１２によって停止機構を構成し 、各係止部１０，１１，１２は支持板２を所定位置に固定するようになっている 。 すなわち支持板２が反転前の水平状態においては、図３に示すように、ストッ パー７及び把手８は基台９の上面に該当する係止部１０に各々当接して係止して おり、スプリング６の弾発力に抗して把手８を前部軸受４の方向へ押すことによ り支持板２を移動してストッパー７を係止部１０から離したのち図３の矢印方向 に９０度反転するとストッパー７は係止部１１に当接して止まり、スプリング６ の弾発力によって係止部１２に押付けられて起立の状態で固定される。 このように把手８を介して支持部材２を軸方向に若干移動した後反転すること により、支持部板２はその軸線の周りに起立状態で支持されて、記録ペン１は記 録紙１５上から離れて上昇する。 また、把手８を介して支持板２を上記とは逆に反転した後スプリング６の復元 力により移動するとこれに従動して記録ペン１が水平になった支持部材２の面上 に支持されて、記録紙１５上に降下する。

【０００８】

【考案の効果】

このような構造によれば、支持板２を上下方向に移動させるのではなく、正方 向，逆方向に反転することによって軸線の周りに起立させ又は水平に寝かせて記 録ペン１が昇降するようになっているため昇降装置の高さ寸法が短縮化され、そ の結果ペンレコーダーの薄型化が可能となる。 また、支持板２の反転は専ぱら人間の操作に基づくものであって、スプリング ６の弾発力はこれに関与しない故、記録ペン１の昇降操作中に誤って把手８を離 しても、記録ペン１に上下方向の振動を与えることはなく安定して昇降させるこ とができる。 要するに本考案によれば、記録ペンを鉛直姿勢で上載的に支持し把手を介して 正方向，逆方向に半回転させることによって上記記録ペンを押し上げてその高さ を変化せしめる偏心枢軸を有する水平短冊状可動支持板と、上記可動支持板を水 平に保持すると共にその偏心枢軸の周りに回転可能に軸支する前後１対の軸受と 、上記支持板をその反転前の水平姿勢，反転後の起立姿勢にそれぞれ固定する停 止機構とを備えたことにより、高さ寸法を短縮化し、記録装置の奥行寸法を小さ くすると共に記録ペンを安定して昇降する記録ペンの昇降装置を得るから、本考 案は産業上極めて有益なものである。

【図面の簡単な説明】

【図１】本考案の一実施例を示す平面図である。

【図２】図１の支持板を示す全体斜視図である。

【図３】図２のIII 部を示す部分拡大図である。

【図４】公知のペンレコーダーの記録ペンの昇降装置を
示す斜視図である。

【０００９】

【符号の説明】

１ 記録ペン ２ 支持板 ３ａ 前部軸 ３ｂ 後部軸 ４ 前部軸受 ５ 後部軸受 ６ スプリング ７ ストッパー ８ 把手 １０，１１，１２ 係止部

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 【請求項１】 記録ペンを鉛直姿勢で上載的に支持し把
   手を介して正方向，逆方向に半回転させることによって
   上記記録ペンを押し上げてその高さを変化せしめる偏心
   枢軸を有する水平短冊状可動支持板と、上記可動支持板
   を水平に保持すると共にその偏心枢軸の周りに回転可能
   に軸支する前後１対の軸受と、上記支持板をその反転前
   の水平姿勢，反転後の起立姿勢にそれぞれ固定する停止
   機構とを備えたことを特徴とする記録ペンの昇降装置。