JPH0411386B2 - - Google Patents

Description

【発明の詳細な説明】 本発明は、ボトル周面の回動位置を一定に位置
決めするボトル回動位置決め装置と、このボトル
回動位置決め装置を利用したボトル外周面への印
刷装置に関するもので、さらに詳言すれば、ボト
ルの底面に形成された回転方向の位置合わせ用の
係止凹部を利用して供給されてくるボトルの回動
方向の位置決めを、簡単にかつ正確にそして自動
的に達成することを目的とするものである。

ボトルの胴部外周面に所定の文字とか模様とか
を印刷することが一般的に行われているが、この
際、ボトルの平断面形状とか、ボトルが合成樹脂
製の場合、パーテイングラインの位置との位置関
係とが、さらにはボトルを密閉保持しているキヤ
ツプとの位置関係とかによつて、前記ボトル外周
面への印刷位置が正確に設定される必要のある場
合がある。

このボトル外周面への印刷の位置設定に利用さ
れる手段としては、ボトルの底面に位置決め用の
係止凹部を予め成形しておき、この係止凹部を利
用してボトルの回転方向の位置決めを達成するの
が最も一般的である。

従来、この係止凹部を利用したボトルの回転方
向の位置決め達成は、予め設定された位置に前記
係止凹部に係止出来る係止突起を設けた受け台上
で、供給されて来たボトルを回転変位させて、前
記係止突起を係止凹部に係止させてボトルの回転
変位動作を停止させ、もつてボトルを一定の向き
に停止保持するようにしていた。

このように、従来のボトルの周方向の位置決め
手段は、商品であるボトルに直接回転力を作用さ
せてボトルを回転させているので、係止突起が係
止凹部に係止して停止した際における大きな機械
的衝撃力によつて、ボトルに傷を付けたり、係止
突起が係止凹部に係止した際に、確実にボトルの
回転動作が停止するとは限らないことによる動作
の不確実さがあり、さらにボトルを回転させるの
に専用の装置を必要とするために、この装置を特
定の場所に設置するので、ボトルは特定の位置で
位置決めされる必要があり、これがためボトルは
間歇移動されることになつて、位置決めに要する
時間がかかるばかりでなく装置が複雑で大型とな
る欠点がある等の不満および不都合があつた。

本発明は、上記した従来例における欠点および
不都合を解消すべく創案されたもので、ボトルへ
の回転駆動力を、ボトルに直接作用させるのでは
なく、ボトルの底部を保持する部分に与えると共
に、この部分と前記回転力を直接受ける部分との
間に、予め設定した一定以上の力が作用した際に
スリツプするクラツチを設けてボトル回転位置決
め装置を構成し、またこのボトル回動位置決め装
置を一定速度で連続回転移動させながら、保持し
たボトルを一回転以上回転させ、次いで保持した
ボトルの外周面所定箇所に印刷を施すべくボトル
外周面への印刷装置を構成したものである。

以下、本発明の一実施例を図面を参照しながら
説明する。

本発明によるボトル回動位置決め装置１は、不
動に起立状に固定された直線円筒形状の固定筒体
９と、この固定筒体９内に回動変位不能であるが
昇降動自在に組付けられ、固定筒体９の下端から
下端を突出させると共に、上端に、ボトルＢの底
面に成形された係止凹部に上端を係止させる係止
駒１４を固定筒体９から上方に突出した状態で固
定した昇降柱体１３と、前記固定筒体９に回転自
在であるが昇降動不能に組付けられ、上面に前記
ボトルＢの下端部が嵌入位置することの出来る嵌
合凹部８を形成したケース筒体２と、そしてこの
ケース筒体２にクラツチ板４を介して固定された
プーリ３とから成り、前記固定筒体９と昇降柱体
１３との間に、この昇降柱体１３に常時押上げ力
を作用させるスプリング１５を設けて構成されて
いる。

固定筒体９は、本発明によるボトル回動位置決
め装置１の基部となる部分で、適当な手段によつ
て不動部分に強固に組付け固定され、ボトル回動
位置決め装置１の他の構成部分の組付けベースを
提供している。

この固定筒体９内に組付けられた昇降柱体１３
の上端に固定されている係止駒１４は、その上端
を、前記ケース筒体２の上面に成形された嵌合凹
部８内に下方から突出位置させるべく取付けられ
ていて、この嵌合凹部８内に嵌入するボトルＢの
底面にその上端を押し付けることが出来るように
なつている。

この係止駒１４は、その上端を、スプリング１
５の弾力に従つた押圧力で、嵌合凹部８内に組付
けられたボトルＢの底部に押付けるのであるが、
この係止駒１４の上端は、ボトルＢの底面の中心
に関して、この底面に成形された係止凹部が位置
する仮想される円周上に突き当たるようその位置
が設定されている。

それゆえ、昇降柱体１３、すなわち係止駒１４
に対してボトルＢが回転変位すると、ボトルＢが
一回転する内に、必ず係止駒１４の上端はボトル
Ｂの係止凹部に係止することになる。

固定筒体９の下端から突出した昇降柱体１３の
下端には、図示実施例の場合、軟弱性材料製の検
出ブロツク２１が取付けられていて、ボトルＢが
このボトル回動位置決め装置１にセツトされたこ
とを検出する部分を構成することが出来るように
なつている。

固定筒体９の外側に、この固定筒体９を回転軸
としてベアリング１１および１２によ回転自在で
はあるが昇降変位不能に組付けられたケース筒体
２は、ボトルＢを受け止める部分を提供するもの
であつて、円筒形状の本体部分の上端に、上面に
嵌合凹部８を形成した受け片７を固定して構成さ
れている。

この受け片７は、図示実施例の場合、リング形
状をしていて、その中央部に形成された孔部に、
前記嵌合凹部８へのボトルＢの底部の組付きを円
滑に達成させるために、第１の押さえ片１６と第
２の押さえ片１７とを昇降動自在に組付けてい
る。

第１の押さえ片１６は、スプリング１８により
常時押し上げ力を受けた状態で、ケース筒体２に
昇降動自在に組付けられており、また第２の押さ
え片１７は、スプリング１９により常時押し上げ
力を受けた状態で、固定筒体９に昇降動自在に組
付けられている。

また、このケース筒体２にクラツチ板４を介し
て取付けられたプーリ３は、ケース筒体２に対す
る外力である回転力を受ける部分であるが、この
プーリ３はケース筒体２に組付け固定される２つ
のスペーサ５，５の間に２枚のクラツチ板４，４
を介して組付け固定されている。

このプーリ３を組付け固定している一方のスペ
ーサ５には、一端をケース筒体２に固定された止
ねじ６に弾接させたスプリング２０の他端が弾接
していて、両クラツチ板４間に、プーリ３を、前
記スプリング２０の弾力に従つた力で挟持するこ
とによつて、クラツチ板４とプーリ３との間に所
望する摩擦抵抗力が発揮されるようにされてい
る。

すなわち、プーリ３を介してケース筒体２に伝
達される回転力は、回転に対するケース筒体２の
抵抗力が、前記クラツチ板４とプーリ３との間の
摩擦抵抗力よりも大きい場合には、プーリ３がケ
ース筒体２に対して空転するだけで、ケース筒体
２に伝達されない状態となる。

本発明によるボトル回動位置決め装置１は、上
記の如き構造となつているので、両押え片１６お
よび１７を押し下げてボトルＢの底部を嵌合凹部
８内に嵌合させることによつて、ボトルＢのボト
ル回動位置決め装置１への組付けが達成される。

ボトルＢを組付けた状態において、係止駒１４
すなわち昇降柱体１３は、スプリング１５の弾力
に逆らつて下降変位するが、係止駒１４の上端が
ボトルＢの係止凹部に係止した状態では、前記係
止駒１４の下降変位量は、係止駒１４の上端がボ
トルＢの係止凹部に係止していない状態よりも前
記係止凹部の深さ分だけ小さくなる。

それゆえ、昇降柱体１３の下端に設けられた検
出ブロツク２１を利用して上記した下降変位量の
差により、ボトルＢがボトル回動位置決め装置１
に正しく組付けられたか否かを知ることが出来
る。

また、ボトルＢを組付けた状態において、プー
リ３を介して回転力がケース筒体２に伝達される
と、ボトルＢはこのケース筒体２と一緒に回転す
ることが出来るが、係止駒１４は回転しない。

このため、係止駒１４の上端が係止凹部に係止
している状態であれば、プーリ３に回転力が伝達
されたとしても、ボトルＢは回転することが出来
ず、プーリ３はケース筒体２に対してクラツチ板
４で空転することになる。

他方、係止駒１４の上端が係止凹部に係止して
いない状態の時は、ボトルＢは、係止駒１４が係
止凹部係止するまで、プーリ３およびケース筒体
２と一緒に回転することになる。

このように、ボトル回動位置決め装置１に組付
けられたボトルＢは、プーリ３に回転力が与えら
れることによつて、その係止凹部を係止駒１４に
係止させる回転位置に固定されるので、前記係止
駒１４の回転方向の位置を所定位置に設定してお
くことによつて、ボトルＢの回動姿勢を一定にセ
ツトすることが出来ることになる。

次に、このボトル回路位置決め装置１を利用し
たボトルＢ外周面への印刷装置を説明する。

このボトル外周面への印刷装置は、前記したボ
トル回動位置決め装置１を、一定速度で連続回転
する回転テーブル４６の周端に等間隔毎に組付け
固定し、この回転テーブル４６の上方に前記ボト
ル回動位置決め装置１に供給されたボトルＢの姿
勢を保持する保持テーブル３１を設け、また前記
各ボトル回動位置決め装置１の直上に、供給され
たボトルＢに押下げ力を作用させる押下げ片５１
を設け、さらに回転テーブル４６の近傍に、この
回転テーブル４６の回転動作に伴うボトル回転位
置決め装置１の移動軌跡に沿つて、このボトル回
動位置決め装置１のプーリ３に駆動ベルト３３を
接触させてボトル回動位置決め装置１に保持され
たボトルＢを少なくとも一回転以上回転させるボ
トルスピン装置３２と、ボトル回動位置決め装置
１に保持されたボトルＢ周面に印刷を施す印字プ
リンター３８とを順に配置して構成されている。

すなわち、このボトル外周面への印刷装置は、
回転テーブル４６の周端に、等間隔毎にボトル回
動位置決め装置１を配置固定し、このボトル回動
位置決め装置１上に、順次供給されているボトル
Ｂを起立姿勢のまま位置させた状態で保持し、こ
の起立姿勢に保持されたボトルＢに押下げ力を作
用させて、ボトルＢの底部をボトル回動位置決め
装置１の嵌合凹部８に嵌合させ、この状態でボト
ルスピン装置３２によつてボトル回動位置決め装
置１を回転駆動させてボトルＢの周方向の位置決
めを前記したボトル回動位置決め装置１の機能に
よつて達成し、次いでこの位置決めされたボトル
Ｂの周面所定箇所に、印字プリンター３８によつ
て所望の文字および模様を印刷するのである。

図示実施例の場合、回転テーブル４６は、ベー
ス板２７上に固定された組付け柱体４５の上端に
回転自在に組付けられており、この組付け柱体４
５上で図示省略した駆動装置により一定速度で一
定方向に連続回転駆動されている。

この回転テーブル４６に上には、適当なスペー
サブロツク４７を介して取付けテーブル４８が固
定されており、さらにこの取付けテーブル４８上
に、押下げ片５１取付け用の柱体４９と、上下２
枚の保持テーブル３１とが取付けられている。

回転テーブル４６周端部への各ボトル回動位置
決め装置１の固定は、ボトル回動位置決め装置１
の固定筒体９のケース筒体２内から突出した下端
部を固定片１０によつて回転テーブル４６に固定
することによつて達成されているが、さらに取付
けテーブル４８の周端に取付けリング２２を固定
し、この取付けリング２２内に、ベアリング２３
を介してボトル回動位置決め装置１のケース筒体
２の上端部を回動自在に嵌合組付けすることによ
つて、ボトル回動位置決め装置１の回転テーブル
４６への組付け固定をより安定したものとしてい
る。

押下げ片５１は、前記した柱体４９に組付け固
定されていて、図示省略したカム機構の作用によ
つて予め設定された回動範囲で、ボトル回動位置
決め装置１上に供給されたボトルＢに押下げ力を
作用させて、このボトル回動位置決め装置１にボ
トルＢの周方向の位置決め動作を行わせる。

上下２枚の保持テーブル３１は、ボトル回動位
置決め装置１上に供給されたボトルＢのボトル回
動位置決め装置１上での起立姿勢を確実に保持す
るためのもので、取付けテーブル４８上に起立設
された複数の組付け柱片５０によつて取付けテー
ブル４８上に組付け固定されている。

ボトルスピン装置３２は、図示省略された適当
を駆動源により回転駆動される駆動プーリ３４
と、テンシヨンプーリ３５と、そして案内プーリ
３６とにエンドレス状の駆動ベルト３３を掛け渡
して構成されていて、回転テーブル４６の回転動
作に従つて回動移動してくるボトル回動位置決め
装置１のプーリ３が、その回動移動によつて駆動
ベルト３３にその周面を押付け、もつてこの走行
駆動されている駆動ベルト３３によりプーリ３を
回転させて、ボトル回動位置決め装置１に所定の
動作を行わせるのである。

ボトル回動位置決め装置１を利用したボトル外
周面への印刷装置は、上記の如き構造となつてい
るのであるが、このボトル外周面への印刷装置の
一つの使用例を第１図に示す。

第１図において、２４は搬送テーブルで、この
搬送テーブル２４上には、その搬送方向に沿つ
て、搬送中のボトルＢの起立姿勢を保持するため
のガイドレール２６が設けられていると共に、前
記回転テーブル４６の回転速度に同期した搬送速
度および回転テーブル４６の周端に取付けられた
各ボトル回動位置決め装置１同志の間隔に一致し
た間隔で、ボトルＢを搬送するタイミングスクリ
ユー２５が設けられている。

タイミングスクリユー２５の搬送端には、ガイ
ド板２８と繰入用スターホイル２９とが配置され
ているが、ガイド板２８には、タイミングスクリ
ユー２５によつて搬送されてきたボトルＢを繰入
用スターホイル２９と一体に移動させるためのガ
イド面２８ａが設けられており、またタイミング
スクリユー２５のボトルＢ搬送速度と同じ同速度
で回転する繰入用スターホイル２９の周端には、
ボトルＢ保持用の保持凹部２９ａが形成されてい
て、タイミングスクリユー２５により搬送されて
来たボトルＢを、繰入用スターホイル２９によ
り、回転テーブル４６に取付けられた各ボトル回
動位置決め装置１に、第１のガイド片３０でガイ
ドしながら、順に供給するようになつている。

また、ガイド板２８の前記第１のガイド面２８
ａが設けられた側とは反対の側には、第２のガイ
ド面２８ｂが形成されていると共に、この第２の
ガイド面２８ｂにその周面を対向させて繰出用ス
ターホイール３９が設けられて、各ボトル回動位
置決め装置１の公転移動速度と同じ周速度になる
よう設定された繰出用スターホイール３９の周端
に形成された保持凹部３９ａに、ボトル回動位置
決め装置１からボトルＢを受け取り、そのまま第
２のガイド面２８ｂに沿つて搬出するようになつ
ている。

一対の排出ガイドレール５２により搬送テーブ
ル２４上に形成された排出路の始点端には、良好
な印刷を施すことの出来なかつたボトルＢを、こ
の排出ガイドレール５２により形成される排出路
以外の部分に排出するための不良品排出ゲート４
０が、前記排出ガイドレール５２の排出路を閉鎖
する方向に回動変位出来るように揺動軸４２によ
り回動可能に取付けられている。

図示実施例の場合、この不良品排出ゲート４０
による排出ガイドレール５２の排出路の開閉は、
シリンダ４１により達成されるように構成されて
いる。

繰出用スターホイール３９の近傍には、不良品
テーブル４４が配置されていて、不良品排出ゲー
ト４０と組合わさつてボトルＢを、繰出用スター
ホイール３９の保持凹部３９ａに保持されたまま
の状態とする第２のガイド片４３と、繰出用スタ
ーホイール３９の保持凹部３９ａに保持されたボ
トルＢを不良品テーブル４４上にガイドするガイ
ド壁４４ａとの作用によつて、印刷不良ボトルＢ
が発生した場合には、この不良ボトルＢを不良品
テーブル４４に搬出することが出来るようになつ
ている。

この第１図に示した実施例において、ボトルＢ
の不良品とは、印刷が良好に施されなかつたボト
ルを意味するのであつて、この不良ボルトＢの判
断基準は、ボトルＢがボトル回動位置決め装置１
に正確に位置決めされて保持されたか否かにより
判断される。

それゆえ、図示実施例の場合は、ボトル回動位
置決め装置１の昇降柱体１３の下端に設けられた
検出ブロツク２１を軟磁性材料で製作しておき、
回転テーブル４６の回転方向に沿つて、ボトルス
ピン装置３２よりも下流側で、前記検出ブロツク
２１の直下に位置するベース板２７箇所に磁気を
利用した近接スイツチ等の検出スイツチ３７（第
２参照）を設けておき、この検出スイツチ３７の
オン・オフによつて不良品の発生を判断するよう
にしている。

すなわち、図示実施例の場合、ボトル回動位置
決め装置１において、ボトルＢの周方向の位置決
めは、係止駒１４がボトルＢの係止凹部に係止す
ることによつて達成されるのであるから、係止駒
１４が係止凹部に係止してボトルＢの周方向の位
置決めが達成された状態と、係止駒１４が係止凹
部に係止出来ず、ボトルＢの周方向の位置決めが
達成出来なかつた状態とでは、検出ブロツク２１
と検出スイツチ３７との対向した時における間隔
が、前記係止凹部の深さ分だけ異なることになる
ので、この間隔の差によつて、係止駒１４が係止
凹部に係止していないで位置決めが達成されなか
つた時に、検出スイツチ３７が検出信号を出力す
るのである。

次に、この第１図に示した使用例の動作例を説
明する。

搬送テーブル２４上をガイドレール２６に案内
されながらタイミングスクリユー２５により搬送
されてきたボトルＢは、このタイミングスクリユ
ー２５の搬送速度と同期した回転速度に設定され
た繰入用スターホイール２９の保持凹部２９ａに
係合すると共に、ガイド板２８の第１のガイド面
２８ａに規制されて、このガイド板２８の第１の
ガイド面２８ａに沿つて繰入用スターホイール２
９により回転テーブル４６に向かつて搬送され
る。

回転テーブル４６に取付けられたボトル回動位
置決め装置１上にボトルＢが位置すると、ボトル
Ｂは、第１のガイド片３０により繰入用スターホ
イール２９側から回転テーブル４６側へと移送さ
れると同時に、各ボトル回動位置決め装置１に対
応して設けられた押下げ片５１が、図示省略した
カム等の作用によりボトルＢを押下げて、ボトル
Ｂの底部をボトル回動位置決め装置１の嵌合凹部
８に嵌合させて、ボトルＢのボトル回動位置決め
装置１への組付けを達成する。

この状態において、ボトル回動位置決め装置１
に組付けられたボトルＢは、上下２枚の保持テー
ブル３の保持凹部３１ａ内に位置しているので、
ボトルＢは極めて安定した状態でボトル回動位置
決め装置１に組付け保持されることになる。

押下げ片５１の押下げ力によつて、スプリング
１８および１９の弾力に逆らつて第１および第２
の押さえ片１６，１７を押下げて、ボトルＢの底
部を嵌合凹部８に嵌合させてボトルＢをボトル回
動位置決め装置１に組付けた状態のまま回転テー
ブル４６の回転が進んでボトルスピン装置３２に
ボトルＢが対向位置すると、ボトルスピン装置３
２の駆動ベルト３３がボトル回動位置決め装置１
のプーリ３に押付けられるので、ボトルＢはボト
ル回動位置決め装置１のケース筒体２と一緒にな
つて回転させられることになる。

このボトルＢの回転は、係止駒１４がボトルＢ
の係止凹部に係合するまで断続されるが、係止駒
１４と係止凹部とは、ボトルＢが一回転する間に
必ず一回対向するので、ボトルスピン装置３２に
よるボトルＢの回転は一回転程度で良い。

このように、ボトルスピン装置３２によつてボ
トルＢが回転させられて、係止駒１４が係止凹部
に係合することによつて、ボトルＢの周方向の位
置決めが達成される。

この係止駒１４が係止凹部に係合することによ
るボトルＢの周方向の位置決め操作に際して、係
止駒１４と係止凹部との係合は、ボトルＢが一回
転する以前に達成されるのが一般であるので、係
止駒１４と係止凹部とが係合している状態にもか
かわらず、ボトルスピン装置３２からプーリ３に
回転力が伝達されることになる場合があるが、こ
のような状態においては、クラツチ板４によつて
プーリ３とケース筒体２との間に滑りが発生し
て、プーリ３が空転するので、ボトルＢは回転変
位させられることがなく、設定された一定の周方
向位置に保持されることになる。

このボトルスピン装置３２により、周方向位置
決めを達成すべくボトルＢを回転させたボトル回
動位置決め装置１は、次いでその検出ブロツク２
１を検出スイツチ３７に対向位置させて、係止駒
１４が係止凹部に正しく係合位置しているか否か
によつて、ボトルＢの周方向の位置合わせが達成
されているか否かを検出する。

ボトルＢの周方向の位置合わせの検出が終わつ
た後に、周方向の位置合わせの正しいボトルＢに
対してだけ、印字プリンター３８により所定の文
字とか模様とかを印刷し、もつてボトルＢの周面
の一定した周方向位置に印刷を施すことが出来る
のである。

ボトル回動位置決め装置１に供給されたボトル
Ｂは、周方向の位置決めが達成さたものおよびさ
れなかつたものを問わず、印字プリンター３８に
よる印刷位置を過ぎた所でガイド板２８の第２の
ガイド面２８ｂに従つて、ボトル回動位置決め装
置１から繰出用スターホイール３９の保持凹部３
９ａ内に移送され、この繰出用スターホイール３
９によつて搬送テーブル２４上に搬送されて、正
常なボトルＢは一対の排出ガイドレール５２に沿
つて排出され、不良ボトルＢは、シリンダ４１の
作動により動作位置に移動した不良品排出ゲート
４０および第２のガイド片４３さらにガイド壁４
４ａに導かれて不良品テーブル４４上に排出され
る。

なお、前記ボトルＢがボトル回動位置決め装置
１から繰出用スターホイール３９側に移動するに
際しては、繰出用スターホイール３９の保持凹部
３９ａが、ボトル回動位置決め装置１に保持され
たボトルＢの間近になつた所で、押下げ片５１を
上昇変位させてボトル回動位置決め装置１のボト
ルＢに対する保持力を解除しておく。

このように、本発明によるボトル回動位置決め
装置１は、プーリ３に回転力を作用させるだけで
ボトルＢの周方向の位置合わせを達成することが
出来ると共に、プーリ３とケース筒体２との間に
は、クラツチ板４が介在しているので、過剰な回
転力がボトルＢに伝達されることがなく、ボトル
Ｂの周方向の位置合わせが安全に達成することが
出来る。

また、ボトルＢの周方向の位置合わせが達成さ
れたか否かは、昇降柱体１３の昇降変位位置を知
るだけで判断することが出来、この昇降柱体１３
の下端はボトル回動位置決め装置１外に突出位置
しているので、前記昇降柱体１３の昇降変位位置
を知るのが容易であることから、ボトルＢの周方
向の位置合わせの判断が正確にかつ簡単に達成す
ることが出来る。

さらに、ボトル回動位置決め装置１を利用して
構成されたボトル外周面への印刷装置は、その装
置全体の構造が簡単であり、またその動作も単純
であるので操作が容易である。

以上の説明から明らかなように、本発明による
ボトル回動位置決め装置およびこのボトル回動位
置決め装置を利用したボトル外周面への印刷装置
は、構造が簡単であるので、その実施が容易であ
り、また位置合わせ動作および各工程での動作が
単純であるので、その動作制御が容易であると共
に正確に達成することが出来、さらに取扱われる
ボトルに無理な力を作用させることがないので、
ボトルが合成樹脂製である場合のように、決して
機械的に強いものでない場合でも、安全に位置合
わせおよび印刷を達成することができる等多くの
優れた効果を有するものである。

【図面の簡単な説明】

第１図は、本発明装置の一使用例を示す平面図
である。第２図は、回転テーブルとボトル回動位
置決め装置との組合わせ物の構成例を示す一部断
面図である。第３図は、本発明によるボトル回動
位置決め装置の一実施例を示す縦断面図である。 符号の説明、１；ボトル回動位置決め装置、２；
ケース筒体、３；プーリ、４；クラツチ板、７；
受け片、８；嵌合凹部、９；固定筒体、１０；固
定片、１１，１２，２３；ベアリング、１３；昇
降柱体、１４；係止駒、１５，１８，１９，２
０；スプリング、２１；検出ブロツク、２４；搬
送テーブル、２５；タイミングスクリユー、２
６；ガイドレール、２７；ベース板、２８；ガイ
ド板、２９；繰入用スターホイル、３１；保持テ
ーブル、３２；ボトルスピン装置、３７；検出ス
イツチ、３８；印字プリンター、３９；繰出スタ
ーホイル、４４；不良品テーブル、４５；組付け
柱体、４６；回転テーブル、４７；スペーサブロ
ツク、４８；取付けテーブル、４９；柱体、５
１；押下げ片、Ｂ；ボトル。

Claims (1)

1. 【特許請求の範囲】 １ 不動に起立状に固定された直線円筒形状の固
   定筒体と、該固定筒体内に回動変位不能であるが
   昇降動自在に組付けられ、前記固定筒体の下端か
   ら下端を突出させると共に、上端に、ボトルの底
   面に成形された係止凹部に上端を係止させる係止
   駒を前記固定筒体から上方に突出した状態で固定
   した昇降柱体と、前記固定筒体に回転自在である
   が昇降動不能に組付けられ、上面に前記ボトルの
   下端部が嵌入位置することの出来る嵌合凹部を形
   成したケース筒体と、そして該ケース筒体にクラ
   ツチ板を介して固定されたプーリとから成り、前
   記固定筒体と昇降柱体との間に、該昇降柱体に常
   時押上げ力を作用させるスプリングを設けて構成
   したボトル回動位置決め装置。 ２ 不動に起立状に固定された直線円筒形状の固
   定筒体と、該固定筒体内に回動変位不能であるが
   昇降動自在に組付けられ、前記固定筒体の下端か
   ら下端を突出させると共に、上端に、ボトルの底
   面に成形された係止凹部に上端を係止させる係止
   駒を前記固定筒体から上方に突出した状態で固定
   した昇降柱体と、前記固定筒体に回転自在である
   が昇降動不能に組付けられ、上面に前記ボトルの
   下端部が嵌入位置することの出来る嵌合凹部を形
   成したケース筒体と、そして該ケース筒体にクラ
   ツチ板を介して固定されたプーリとから成り、前
   記固定筒体と昇降柱体との間に、該昇降柱体に常
   時押上げ力を作用させるスプリングを設けて構成
   したボトル回動位置決め装置を、一定速度で連続
   回転する回転テーブルの周端に等間隔毎に組付け
   固定し、該回転テーブルの上方に前記ボトル回動
   位置決め装置に供給されたボトルの姿勢を保持す
   る保持テーブルを設け、また前記各ボトル回動位
   置決め装置の直上に、前記供給されたボトルに押
   下げ力を作用させる押下げ片を設け、さらに前記
   回転テーブルの近傍に、該回転テーブルの回転動
   作に伴う前記ボトル回動位置決め装置の移動軌跡
   に沿つて、前記ボトル回動位置決め装置のプーリ
   に駆動ベルトを接触させて前記ボトル回動位置決
   め装置に保持されたボトルを少なくとも一回転以
   上回転させるボトルスピン装置と、前記ボトル回
   動位置決め装置に保持されたボトル周面に印刷を
   施す印字プリンターとを順に配置して成るボトル
   外周面への印刷装置。