JPH0411264B2 - - Google Patents

Description

【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明は、接着剤や塗料等の塗布を自動的に連
続して行なうための装置に関する。

〔従来の技術〕

例えば、自動車の懸架装置やマウント装置に使
用される防振ゴムの製造には、途中で金具等の部
品に接着剤や塗料を塗布する処理が必要である。

この処理のためには、従来から被処理物を回転
させて搬送しながら、スプレーガンを具えたロボ
ツト等を用いて塗布作業を行なつていた。

例えば、第７図ａに示すインデツクステーブル
型の装置では、円形の回転テーブル７に、同一円
周上で上下に貫通した複数個の回転軸２を間隔を
おいてベアリング等で支持し、回転軸２の回転テ
ーブル７より上側に被処理物のホルダー３を係合
し、回転軸の下端にプーリ４や歯車が固定してあ
る。又、第７図ｂに示すチエーン駆動型の装置で
は、上側にホルダー３及び下端に歯車５等を固定
した回転軸２がアタツチメントでチエーン８に取
り付けられ、ほぼ円形の支持板９の外周に沿つて
チエーン８が回転駆動するようになつている。

従来の何れの装置においても、ホルダー３に被
処理物を保持し、プーリ４や歯車５を駆動ベルト
等で回転させることにより回転軸２の回りに被処
理物を回転させると同時に回転テーブル７を回転
させたり又はチエーン８を駆動させて、回転軸２
を中心に自動する被処理物を水平面上をほぼ円形
に搬送しながら、接着剤等の塗布を行なうように
なつていた。

しかし、かかる従来の装置においては、回転軸
２や回転テーブル７若しくはチエーン８等に付着
した接着剤や塗料等を清掃除去する場合や、被処
理物の変更によりホルダー３等を交換する場合に
は稼働を停止しなければならない不便があつた。
しかも、回転軸２が回転テーブル７等に固定され
て取り外しが困難なため、稼働を停止しての清掃
作業等に長時間を要し、稼働率が極めて低かつ
た。更に、回転軸２は大きな回転テーブル７や支
持板８の回りを水平に移動するので、装置の設置
面積が大きくなる欠点があつた。

〔発明が解決しようとする問題点〕

本発明は、かかる従来の事情に鑑み、被処理品
の変更や清掃作業の場合にも稼働を停止する必要
がなく、少ない装置設置面積で能率的に塗布作業
を行なうことのできる連続塗布装置を提供するこ
とを目的としている。

〔問題点を解決するための手段〕

本発明の連続塗布装置は、板状のパレツトと、
該パレツトに回転可能であるが軸方向移動不能に
保持された回転軸と、回転軸の一端に挿脱可能に
嵌合したホルダーとを具えた複数の搬送治具と；
外部から供給された搬送治具を１個又は複数個ず
つ受け入れて一定方向に移動させ且つ１個又は複
数個ずつ外部に取り出し又は排出可能に設けた移
動装置と；搬送治具の回転軸を移動途中の一定区
間で回転させる回転装置と；回転軸の回転区間内
で移動方向側方に設けた塗布装置とを具えてい
る。

〔実施例〕

本発明の一実施例を図面を参照して説明する。

本装置においては、第２図又は第３図に示すよ
うな搬送治具を使用する。即ち、第２図の治具は
四角平板状のパレツト１と、パレツト１を垂直に
貫通して回転可能であるが軸方向移動不能に支持
された回転軸２とを具えている。回転軸２のパレ
ツト１より上側には被処理物を保持するための傘
状のホルダー３がピン等により取り外し可能に嵌
合してあり、回転軸２のパレツト１より下側の端
には歯車４が固定してある。又、第３図の治具は
第２図とはホルダー３の形状が異なるだけであ
る。

このような治具は第３図に示すように、パレツ
ト１の下面を両側の側板１６に取り付けたローラ
１０上に載せ、上面をガイド１１で規制した状態
でパレツト１をプツシヤーで押すことにより順次
横一方向に搬送できるようになつている。又、プ
ツシヤーとローラの代りに駆動ローラやコンベヤ
等を用いても搬送できることは無論である。

第１図及び第４〜６図に本発明装置を示した。

一定間隔をおいて垂直に固定した２枚の側板１
６の上側には夫々移動用のローラ１０が側板１６
の長さ方向に水平に連続して設けてあり、側板１
６の下側には回送用のコンベヤ１７がやはり側板
１６の長さ方向に水平に連続して設けてある。こ
のコンベヤ１７は移動の始端（第４図のパレツト
１ａの位置）と終端（第４図のパレツト１ｂの位
置）の間に設けてあるが、ローラ１０は始端の次
の位置と終端の前の位置との間にのみ設置してあ
る。

ローラ１０が設置してある区間内には駆動スプ
ロケツト１３と従動スプロケツト１４の間に張つ
たチエーン１５が側板１６の長さ方向と平行に設
けてあり、モータ１８の回転がベルト１９、縦の
伝導軸２０及びベルト２１により伝えられるよう
になつている。ローラ１０上に乗つたパレツト１
は、回転軸２下端の歯車５がこのチエーン１５と
噛み合うようになつている。

更に、移動の始端及び終端には、第５図に示す
ような移送板２２がシリンダ２３によりコンベア
１７の間を通つて上下に移動できるように設置し
てある。又、回転軸２がチエーン１５により回転
している区間の側方には、１つ又は複数のスプレ
ーガン２４が設けてあり、回転しながら搬送され
る被処理物６に一種類又は複数の種類の異なる接
着剤、塗料等を塗布できるようになつている。

〔作用〕

第４図及び第５図に示すように、移動の始端に
まずパレツト１ａが移送板２２ａにより供給され
てローラ１０の高さに支持され、被処理物６をホ
ルダー３に保持した後プツシヤー１２でローラ１
０上に押し出される。コンベヤ１７で回送されて
きた次のパレツト１ｂはストツパ２７で停止さ
れ、移送板２２ａがシリンダ２３ａにより上昇し
てパレツト１ｂを移動の始端に上記と同様に支持
する。このようにして複数のパレツト１が横一方
向に次々と移動される。

移動されながらパレツト１の回転軸２は常時駆
動しているチエーン１５と噛み当つた歯車５によ
り回転されるので、被処理物６は回転しながらロ
ーラ１０上を搬送され、この間にスプレーガン２
４により接着剤等が塗布される。尚、２６は塗布
する接着剤等がローラ１０等に付着しないよう
に、移動されるパレツト１とホルダー３の間に設
けた覆板である。

第４図及び第６図に示すように、終端に達した
パレツト１ｃはローラ１０から外れるので下から
シリンダ２３ｂにより上昇してきた移送板２２ｂ
に支持され、パレツト１ｃの歯車５もチエーン１
５から離れるので被処理物の回転は停止する。そ
こで被処理物６をホルダー３から取り外すと光電
スイツチ２８が検出し、移送板２２ｂが下降して
空になつたパレツト１ｃを下に移送する。

下降したパレツト１ｃはコンベヤ１７上に載置
されるが、移送板２２ｂは更にコンベヤ１７の間
を下降する。コンベヤ１７に乗つた空のパレツト
１ｃは検出器２５で検出され、コンベヤ１７によ
りローラ１０の下を逆方向に始端の下まで回送さ
れる。回送されたパレツトは前記した様に別のシ
リンダ２３ａと移送板２２ａにより上に移送され
始端に供給される。

尚、パレツト１の移動装置及び回転軸の回転装
置は上記実施例に限定されず、又処理のための搬
送と治具を元に戻すための回送とは同一垂直面内
であれば処理の都合等によりどちらを上段にして
も良い。

〔発明の効果〕

本発明によれば、回転しながら所定方向に搬送
される被処理物に接着剤等を自動的に塗布できる
だけでなく、被処理物を保持するパレツトが従来
の如く回転板やローラ等の移動装置に固定されて
いないので、パレツトの清掃やホルダー交換の為
に簡単に取り外すことができ、清掃時やホルダー
交換時にも装置を停止せずに連続して稼働を続け
ることが可能である。

又、同一移動装置中にホルダーを変えたパレツ
トを複数種組み込み又これを随時変更することが
できるので、同一装置で多品種の被処理物を同時
に処理できる。

更に、パレツトの移動及び回送を同一垂直面内
の上段と下段とに分け、パレツトがこの面内で循
環するようにしたので、設備の設置面積を大幅に
縮小できる利点もある。

【図面の簡単な説明】

第１図は本発明装置の断面図である。第２図は
搬送治具の一部切欠断面図であり、第３図は別の
搬送治具の搬送状態での断面図である。第４図は
本発明装置の概略平面図であり、第５図は本発明
装置の始端での概略側面図であつて、第６図は本
発明装置の終端での断面図である。第７図はａ及
びｂとも従来の装置の断面図である。 １……パレツト、２……回転軸、３……ホルダ
ー、５……歯車、６……被処理物、１０……ロー
ラ、１２……プツシヤー、１５……チエーン、１
７……コンベヤ、２２……移送板、２３……シリ
ンダ、２４……スプレーガン。

Claims (1)

【特許請求の範囲】
1. １ 板状のパレツトと、該パレツトに回転可能で
   あるが軸方向移動不能に保持された回転軸と、回
   転軸の一端に挿脱可能に嵌合したホルダーとを具
   えた複数の搬送治具と；外部から供給された搬送
   治具を１個又は複数個ずつ受け入れて一定方向に
   移動させ且つ１個又は複数個ずつ外部に取り出し
   又は排出可能に設けた移動装置と；搬送治具の回
   転軸を移動途中の一定区間で回転させる回転装置
   と；回転軸の回転区間内で移動方向側方に設けた
   塗布装置とを具えたことを特徴とする連続塗布装
   置。