JPH0411240Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本考案は、ビデオテープレコーダー等に用いら
れるガイドローラー装置に関するものである。

〔従来の技術〕

一般に、ビデオテープレコーダーの磁気ヘツド
の両側には、磁気テープの走行方向を変えるガイ
ドローラーユニツトが設けられている。例えば、
第２図に示すように磁気ヘツド３３の両側に、磁
気テープをガイドするガイドローラーユニツト３
１が設けられている。このガイドローラーユニツ
ト３１は、第３図に示すように基台２８上に設け
られた支持体（支持突起）２６上に取り付けられ
たもので、その構造は第４図に断面図にて示す通
りである。即ち、シヤフト２３に取付けられた上
フランジ２１と下フランジ２２と、該上下のフラ
ンジ２１，２２の間でシヤフト２３に回動自在に
配置された円筒形のガイドローラー２４と、取付
ねじ２５とからなつている。このガイドローラー
ユニツト３１は支持体２６に形成されている挿入
孔２６ａ内にシヤフト２３の先端部分２３ａを挿
入し、前記取付ねじ２５により取付ける。この取
付け作業は上フランジ２１を回転させてガイドロ
ーラーユニツト３１の上下動の位置を調節して、
磁気ヘツド１１に対するガイドローラー２４の高
さを合わせた後、挿入孔２６ａへ挿入したシヤフ
ト２３の側面へ固定ねじ２７を押し付けてガイド
ローラーユニツト３１を支持体２６へ固定する。

以上のような構造のテープガイド装置は、ガイ
ドローラーユニツト３１を固定する際に、前述の
ように固定ねじ２７による締付作業が面倒であ
り、しかも、この固定ねじによる押付けのために
シヤフト２３が傾いてガイドローラー２４の位置
がずれ、この位置ずれのためにガイドローラー２
４の位置を再度調整しなければならない欠点を有
していた。

〔考案が解決しようとする問題点〕

本考案が解決しようとする問題点は、ガイドロ
ーラーユニツトを支持体に取付ける際に、シヤフ
ト側面を固定ねじで締付けることなく簡単に、し
かも正確に位置決めされた状態にて取付け得るテ
ープガイド装置を提供することにある。

〔問題点を解決するための手段〕

本考案のガイドローラー装置は、前記の問題点
を解決するためにガイドローラーを回転自在に支
持するシヤフトの先端部分に段部を設けることに
より大径部と小径部を構成し、他方、ガイドロー
ラーユニツトを支持する支持体の圧入孔も段部を
設けて大径孔と小径孔に形成し、ガイドローラー
ユニツトの取付けに際してシヤフトの大径部と小
径部が夫々対応する支持体の大径孔と小径孔に圧
入されて保持されるようにしたものである。

このように本考案のテープガイド装置は、ガイ
ドローラユニツトを支持体の圧入孔に圧入するの
みでよく固定ねじで締付ける必要がないので取付
けが簡単であり、又大径孔と小径孔の少なくとも
二個所以上にてシヤフトが支持されるので、正し
く位置決めされた状態で同時に固定される。

〔実施例〕

次に本考案のテープガイド装置の実施例を第１
図にもとづき説明する。第１図はテープガイド装
置の断面図である。図中の１は先端側に圧入部
１′としての大径部１ａと小径部１ｂをなす断面
が円形のシヤフト、２はシヤフト１に圧入され
た、例えば金属製の下フランジ、３は同様にシヤ
フト１に圧入され、下フランジ２の下部に取付け
られた取付けねじ、４はシヤフト１の上方に取付
けられた金属製の上フランジ、５は上フランジ４
と下フランジ２との間で、回転し得るようシヤフ
ト１に取付けられ、磁気テープＴをガイドする円
筒のガイドローラーで、これらによつてガイドロ
ーラーユニツト１１を構成する。６はガイドロー
ラーユニツト１１を取付け支持する支持体で、前
記取付ねじ３が噛合するねじ部６ａと、前記圧入
部１′が圧入する断面が円形の大径孔９ａ及び小
径孔９ｂからなる圧入孔９を有している。８は合
成樹脂製の基台であつて、支持体６がこの基台８
に一体に形成されている。

この実施例のテープガイド装置１０は、シヤフ
ト１に取付けねじ３と下フランジ２を夫々順次圧
入した後、ガイドローラー５を挿入し、その後に
上フランジ４を圧入することによつて図示するガ
イドローラーユニツト１１を形成する。このガイ
ドローラーユニツト１１をシヤフト１の先端側
（小径部１ｂ側）から支持体６の圧入孔９へ挿入
し、小径部１ｂが小径孔９ｂに、又大径部１ａが
大径孔９ａに夫々圧入されるように取付ねじ３を
ねじ孔７へねじ込んで行く。次に、上フランジ４
の切欠き溝４ａにセツトした治具（図示してな
い）を回転することによつてガイドローラーユニ
ツト１１を上下動調節して磁気ヘツドに対するガ
イドローラー５の高さ位置の調整を行なう。これ
によつて支持体６に対するガイドローラーユニツ
ト１１の取付け並びに調整作業が同時に終了す
る。

このように本実施例のテープガイド装置１０
は、単に支持体６の圧入孔９にガイドローラーユ
ニツト１１のシヤフト１を圧入するのみの簡単な
操作でガイドローラーユニツト１１の取付けが行
なわれ、又治具によりガイドローラーユニツト１
１の回転のみで調整が可能であり、調整後に固定
ねじ２７（第４図参照）での固定の必要はない。
しかも、ガイドローラーユニツト１１は支持体６
に形成された圧入孔９の大径孔９ａと小径孔９ｂ
にシヤフト１の大径部１ａと小径部１ｂが夫々圧
入して保持される。従つて、支持体６の圧入孔９
の間隔のあいた２個所でシヤフト１が保持される
ので、支持体６の圧入孔の形状とシヤフト１の外
周面形状を予め所定形状に製作しておけば、シヤ
フト、即ちガイドローラーユニツト１１は垂直に
しかも正しく位置決めされた状態で保持される。

〔考案の効果〕

本考案のテープガイド装置は、シヤフトの圧入
部が大径部と小径部とよりなり、該大径部と小径
部とを支持体の圧入孔の大径孔と小径孔とに夫々
圧入してシヤフトを保持するようにし、支持間隔
の長いところで圧着保持するように構成したの
で、シヤフト１やガイドローラ５が垂直かつ適確
に保持される。又、従来例のように別個の固定ね
じを用いることなく、圧入することだけで固定さ
れるのでシヤフトを支持体６へ迅速に固定するこ
とができる。更に、別個の固定ねじにてシヤフト
を押し付けることがないのでガイドローラーの傾
斜や位置ずれを生ずることがなく、再調整の必要
がない。

【図面の簡単な説明】

第１図は本考案の実施例を示すテープガイド装
置の断面図、第２図、第３図はビデオテープレコ
ーダーにおけるテープガイド装置の配置を示す
図、第４図は従来のテープガイド装置の断面図で
ある。 １……シヤフト、１′……圧入部、１ａ……大
径部、１ｂ……小径部、２……下フランジ、３…
…取付けねじ、４……上フランジ、５……ガイド
ローラー、６……支持体、９……圧入孔、９ａ…
…大径孔、９ｂ……小径孔。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 断面が円形のシヤフトと、該シヤフトに回転自
   在に支持されている磁気テープ用のガイドローラ
   ーと、該ガイドローラーの上下の位置で前記シヤ
   フトに固定されている上下のフランジと、前記シ
   ヤフトを圧入して支持する圧入孔が設けられてい
   る支持体とからなるテープガイド装置において、
   前記シヤフトの圧入部は太径部の先端に小径部
   が、また、前記支持体の圧入孔は前記シヤフトの
   太径部と小径部が圧入する太径孔と小径孔が夫々
   形成されており前記シヤフトは２ケ所以上の圧入
   箇所で支持されることを特徴とするテープガイド
   装置。