JPH04107431U - エンジンのオイルストレーナ取付装置 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【目的】 耐振性を向上させると共に原価の低減をはか
る。 【構成】 オイルストレーナ本体４をオイルパン１に設
けられたバッフルプレート１１の開口部１３に装着し、
オイルストレーナ本体４とオイルポンプ３とを第１の吸
入パイプ５で連結し、一端がオイルストレーナ本体４に
連結された第２の吸入パイプ６の端部をオイルパン１の
底面近傍に開口させる。

Description

【考案の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】

本考案はエンジンのオイルストレーナ取付装置に関する。

【０００２】

【従来の技術】

従来、かかるオイルストレーナ取付装置としては種々の型式のものが知られて いる。

【０００３】 例えば、実開昭５９−１１０３１４号公報には、オイルパンの底面近傍に、連 結管の先端に支持されて、配置されたオイルストレーナに保持腕を突設し、この 保持腕の先端をオイルパンのドレン孔に合せ、ドレーンボルトを保持腕の先端の ナットに締着するようにしたオイルストレーナの取付装置が開示されている。

【０００４】 また、実開昭６３−１０２９１８号公報には、上端が取付フランジ部によりシ リンダブロックに取付けられたストレーナパイプを設け、このストレーナパイプ の横方向折曲部下端にオイルストレーナを取付ける一方、上端が上記取付けフラ ンジ部に、また下端が上記横方向折曲げ部にそれぞれ取付けられるステー部材を 、ストレーナパイプの折曲方向にのみ設けたエンジンのオイルストレーナ取付装 置が開示されている。

【０００５】

【考案が解決しようとする課題】

ところで、最近においてはエンジンの高回転化が進み、その発生する振動数が 高くなってきている。例えば、４サイクルエンジンで７，５００ｒｐｍのときそ の振動数は２５０Ｈｚにも達する。

【０００６】 しかしながら、前述の従来例にあっては、いずれも質量の大きいオイルストレ ーナ本体を連結管あるいはオイルストレーナパイプの先端でもって支持している ことから、それぞれエンジン振動の影響を避けることができず、繰返しの振動に よるストレーナパイプや連結管の折損を回避するには、高強度の保持部材を必要 とし、原価が嵩むものであった。

【０００７】 特に、車両旋回時の安定的なオイル吸引のために採用される、いわゆるフルカ バータイプのオイルストレーナにあっては、その質量がさらに大となり、共振周 波数が低下する結果、前述の振動数で共振するおそれがある。 本考案の目的は、かかる従来の問題を解消し、エンジン振動の影響を受けるこ となく耐振性を向上させると共に、原価を低減することのできるエンジンのオイ ルストレーナ取付装置を提供することにある。

【０００８】

【課題を解決するための手段】

上記目的を達成するために、本考案はオイルストレーナ本体をオイルパンの略 々中間高さ位置に配置されたバッフルプレートの開口部に装着し、一端が前記オ イルストレーナ本体に連結された第１吸入パイプの他端をエンジンのオイルポン プの吸入口に連結すると共に、一端が前記オイルストレーナ本体に連結された第 ２吸入パイプの他端をオイルパンの底面近傍に開口させたことを特徴とする。

【０００９】

【作用】

本考案によれば、比較的質量の大きいオイルストレーナ本体が、オイルパンの 略々中間高さ位置に配置されたバッフルプレートの開口部に装着され、そして第 １吸入パイプでもってオイルポンプに連結される。従って、エンジンの振動があ ったとしても、オイルストレーナ本体および第１吸入パイプは確実に保持されて おり、耐振性が向上する。

【００１０】

【実施例】

以下、本考案の実施例を添附図面を参照しつつ説明する。

【００１１】 図において、１はオイルパンであり、シリンダブロック２の下面にパッキン２ １を介し不図示のボルトでもって取付けられる。シリンダブロック２の一側には オイルポンプ３が設けられている。オイルパン１の略々中間高さ位置にはオイル の波打ちを防止するバッフルプレート１１が配置されており、該バッフルプレー ト１１にはオイル落し孔１２および後述するオイルストレーナ装着用の開口部１ ３が設けられている。そして、この開口部１３の周縁部には断面Ｌ字形状を有す るゴム等の弾性体１４が貼着されている。

【００１２】 さらに、４はストレーナ本体であり、有底筒状のストレーナ筒４１と、金網４ ２と、ストレーナ筒４１と共に金網４２を挾持しつつカシメ止めされる吸入口金 ４３とを有している。吸入口金４３の外周部の外径寸法は前述の開口部１３の内 径寸法より若干小さく、弾性体１４の貼着時における内径寸法より若干大きくな るように設定されている。そして、一端がストレーナ筒４１に連結された第１の 吸入パイプ５の他端はロー付け等により接合された取付フランジ５１を介して、 ボルトでもってオイルポンプ３の吸入口に連結されている。さらに、吸入口金４ ３の小径口金部には第２の吸入パイプ６の一端がロー付等により接合されている 。第２の吸入パイプ６は、その他端がオイルパン１の底面近傍に開口している。

【００１３】 しかして、オイルストレーナ本体４をバッフルプレート１１の開口部１３に装 着するに際しては、ストレーナ筒４１に連結された第１吸入パイプ５を取付フラ ンジ５１を介してオイルポンプ３の吸入口に連結した後、オイルパン１をシリン ダブロック２の下面に取付ける。すると、オイルストレーナ本体４はその吸入口 金４３の外周部が弾性体１４を撓ませつつ圧入され、バッフルプレート１１の開 口部１３に装着される。

【００１４】 なお、第２吸入パイプ６の端部開口は、パイプに多少曲げ加工を施す等してオ イルパン１内の最深部等の最適位置に臨ませる。このようにするとオイルパン１ 内の油温変化の影響を受けず好ましい。

【００１５】 かくて、エンジンが回転し、オイルポンプ３が作動すると、オイルパン１内の オイルは第２吸入パイプ６を通り、オイルストレーナ本体４の金網４２でゴミが 除かれた後、ストレーナ筒４１と第１吸入パイプ５を通って、オイルポンプ３に 吸入されエンジンの各部に供給される。このとき、エンジンの振動があったとし ても、比較的質量の大きいオイルストレーナ本体４はバッフルプレート１１の開 口部１３に装着されているので、第１の吸入パイプ５に無理な力が作用せず、そ の折損が防止される。

【００１６】 また、第２吸入パイプ６は細径のパイプ状に成形されており、曲げ加工を施す ことも容易であるから、その端部開口をオイルパン１の最適位置に簡単に設ける ことができレイアウト上の自由度が大きくなる。

【００１７】

【考案の効果】

以上の説明から明らかなように、本考案によればオイルストレーナ本体をバッ フルプレートの開口部に装着するようにしたので、エンジン振動の影響を受ける ことなく耐振性が向上する。また、バッフルプレートは既設のものを利用するこ とが可能であるから原価低減をはかることができる。

【図面の簡単な説明】

【図１】本考案の一実施例を示す断面図である。

【符号の説明】

１ オイルパン １１ バッフルプレート １３ 開口部 １４ 弾性体 ３ オイルポンプ ４ オイルストレーナ本体 ５ 第１吸入パイプ ６ 第２吸入パイプ

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 【請求項１】 オイルストレーナ本体をオイルパンの略
   々中間高さ位置に配置されたバッフルプレートの開口部
   に装着し、一端が前記オイルストレーナ本体に連結され
   た第１吸入パイプの他端をエンジンのオイルポンプの吸
   入口に連結すると共に、一端が前記オイルストレーナ本
   体に連結された第２吸入パイプの他端をオイルパンの底
   面近傍に開口させたことを特徴とするエンジンのオイル
   ストレーナ取付装置