JPH04107094U - 出没式筆記具 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【構成】 軸等内壁にカム筒を形成し、押圧操作により
前進する摺動子と、該摺動子の前後動並びに、前記カム
筒により回転可能な回転子とからなるロ−タリ−カム機
構を有する出没式筆記具において、前記カム筒のカム部
と摺動子の突部の軸筒方向の長さを複数種形成としたこ
とを特徴とする出没式筆記具。 【効果】 短い押圧量で筆記体を突出させることがで
き、美観の優れた筆記具を提供することができる。

Description

【考案の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】

本考案は、軸筒内壁にカム筒を有し、押圧操作により前進する摺動子と、該摺 動子の前後動並びに、前記カム筒により回転可能な回転子とからなるロ−タリ− カム機構を有する出没式筆記具に関するものである。

【０００２】

【従来の技術】

ロ−タリ−カム機構でもって、筆記体を軸筒先端からシャ−プペンシルやボ− ルペン或いは化粧具（口紅など）などの筆記体を出没させる筆記具は種々知られ ている。 その一例としては、実公昭５４−４３７７５号公報が挙げられる。この公報に は、軸筒後方にカム溝が形成された軸筒内にボ−ルペン体を収納させている。そ のボ−ルペン体はスプリングにより後方に付勢され、更にその後方には、前記カ ム溝の深溝部と浅溝部とを交互に回転嵌入する突起を有した回転子が配置されて いる。更にその後方には、前方に山形傾斜面が形成され、前記カム溝内を摺動し 、前記回転子の突起と係合し、その回転子を回転させるノック操作管が配置され ている。

【０００３】

【考案が解決しようとする課題】

しかしながら、上記従来技術においては、ノック操作管を押圧すると摺動子が 回転子を前進させ、その移動に伴い筆記体が前進し、軸筒より突出するものの、 突出量以上に押圧ストロ−クを取らなければならなかった。即ち、要はノック操 作管が軸筒後端部よりかなり突出してしまい見栄えが悪いと言うことである。

【０００４】

【課題を解決するための手段】

本考案は、より少量の押圧ストロ−クで、筆記体を軸筒より突出させることを 目的とし、軸筒内壁にカム筒を有し、押圧操作により前進する摺動子と、該摺動 子の前後動並びに、前記カム筒により回転可能な回転子とからなるロ−タリ−カ ム機構を有する出没式筆記具において、前記カム筒のカム部および摺動子の突部 の軸筒方向の長さを複数種形成したことをその要旨とするものである。

【０００５】

【実施例】

図１に本考案における実施例を示す。軸筒１の先端には、先部材２が螺着され ている。軸筒１内には、スプリング３により後方に付勢された筆記体４が前後動 自在に配置されている。その筆記体４の後方には回転子５、カム筒６と摺動子７ とからなるロ−タリ−カム機構８が取付られている。また、摺動子７の後端には 、押圧部材９が取付けられている。

【０００６】 図２はロ−タリ−カム機構８の展開図である。筆記体４の後端に取付けられて いる回転子５の外周には傾斜面を有する突部５ａが形成されている。また、軸筒 １の内壁に配置されているカム筒６には、長いカム部６ａ，６ｂと短いカム部６ ｃが交互に形成されている。尚、カム部６ａ，６ｂ，６ｃの前面は傾斜面となっ ている。さらに、摺動子７の外周にも第１突部７ａ、第１突部７ａより長い第２ 突部７ｂと更に長い第３突部７ｃが交互に形成されていて、その前面には、傾斜 面７ｄが形成されている（図３参照）。

【０００７】 次に動作について説明する。図１（図２）の状態（筆記体収納時）で、押圧部 材９を押圧する。摺動子７が前進すると、該摺動子７の第１突部７ａと係合して いる回転子５の突部５ａが前進し、その前進に伴い筆記体４が前進する。摺動子 ７が最前進位置に達する（図３参照）と突部５ａは、傾斜面７ｄに沿って後退回 転する。ここで押圧操作を解除すると、カム部６の短いカム部６ｃ、第２突部７ ｂの傾斜面７ｄに沿って後退回転しながら突部５ａは、第２突部７ｂに係止する （図４参照）。この状態で先部材２の先端より筆記体４が多少突出する（図５参 照）。

【０００８】 更に押圧操作を繰り返す。今度は、摺動子７の第２突部７ｂが回転子５の突部 ５ａを前進させる。摺動子７が最前進位置に達する（図６参照）と突部５ａは傾 斜面７ｄに沿って後退回転する。ここで押圧操作を解除すると、長いカム部６ａ ，第３突部７ｃに沿って後退回転しながら突部５ａは、第３突部７ｃに係止する （図７参照）。この状態で先部材２の先端より筆記体４が突出し、筆記可能とな る（図８参照）。

【０００９】 更に押圧操作を繰り返すと、突部５ａは第３突部７ｃによって前進し、傾斜面 ７ｄに沿って、後退回転しながら第１突部７ａと係合するまで後退し、筆記体４ は軸筒１内に収納される（図９、図１参照）。

【００１０】 尚、図１０に示すように筆記体の突出の為の押圧回数は、摺動子の突部の長さ 、カム部の長さの変更により種々考えられる。ちなみに図１０は３回の押圧操作 で軸筒より筆記体を突出させた例である。

【００１１】 また、前記実施例では、摺動子の突部により回転子を係止したが、図１１に示 すようにカム部の段部１０で回転子の突部を係止してもよい。

【００１２】 図１２は更に他の実施例を示すもので、２回の押圧操作により筆記体を突出さ せ、２回の押圧操作により収納させた例である。

【００１３】 次に作用について説明する。短い押圧量で、複数回押圧することにより筆記体 が軸筒より出没する。

【００１４】 尚、カム筒は、軸筒と一体に形成しても良いし、別体にして軸筒内壁に固定し ても良い。

【００１５】

【考案の効果】

本考案は、軸筒内壁にカム筒を有し、押圧操作により前進する摺動子と、該摺 動子の前後動並びに、前記カム筒により回転可能な回転子とからなるロ−タリ− カム機構を有する出没式筆記具において、前記カム筒のカム部と摺動子の突部の 軸筒方向の長さを複数種形成したので、短い押圧量で筆記体を突出させることが でき、美観の優れた筆記具を提供することができる。

【図面の簡単な説明】

【図１】筆記体の収納時を示す外観半断面図である。

【図２】筆記体の収納時を示すロ−タリ−カム機構の展
開図である。

【図３】押圧操作時を示すロ−タリ−カム機構の展開図
である。

【図４】１回目の押圧操作完了を示すロ−タリ−カム機
構の展開図である。

【図５】１回目の押圧操作完了を示す外観半断面図であ
る。

【図６】２回目の押圧操作時を示すロ−タリ−カム機構
の展開図である。

【図７】２回目の押圧操作完了を示すロ−タリ−カム機
構の展開図である。

【図８】筆記状態を示す外観半断面図である。

【図９】筆記体収納のための押圧操作時を示すロ−タリ
−カム機構の展開図である。

【図１０】他の実施例を示すロ−タリ−カム機構の展開
図である。

【図１１】更に他の実施例を示すロ−タリ−カム機構の
展開図である。

【図１２】更に他の実施例を示すロ−タリ−カム機構の
展開図である。

【符号の説明】

１ 軸筒 ２ 先部材 ３ スプリング ４ 筆記体 ５ 回転子 ６ カム筒 ７ 摺動子 ８ ロ−タリ−カム機構 ９ 押圧部材 １０ 段部

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 【請求項１】 軸筒内壁にカム筒を有し、押圧操作によ
   り前進する摺動子と、該摺動子の前後動並びに、前記カ
   ム筒により回転可能な回転子とからなるロ−タリ−カム
   機構を有する出没式筆記具において、前記カム筒のカム
   部と摺動子の突部の軸筒方向の長さを複数種形成したこ
   とを特徴とする出没式筆記具。