JP4050549B2 - コンパクトタイプのペン - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、筆記具用及び化粧用のペンにおいて、キャップとペン軸との結合構造を工夫したことにより、スマートな印象を与えるコンパクトなタイプのペンに関するものである。
【0002】
【従来の技術】
従来、キャップは、ペン先を保護すると共に、ペンを使用する場合には、大抵の場合、ペン軸の後端側をカバーし、必要に応じて筆記などの使用に適切な長さの実現に寄与している。
【0003】
しかしながら、従来の構成では、キャップの外表面の径は、ペン軸の先端、及び後端における外表面の径よりも大きく設計されており、キャップがペン軸の先端をカバーした場合(ペンとして使用していない場合)、及び後端をカバーした場合(ペンとして使用している場合)の何れにおいても、キャップはペン軸の外表面を外側からカバーし、カバーした領域においては、双方の外表面によって二重構造を形成している。
【0004】
上記のような二重構造によって、ペンの形状は必然的に太い状態となり、決してスマートな印象を与えることができない。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
本発明は、上記のようなキャップとペン軸との従来の結合構造の問題点に着目し、キャップとペン軸とのコンパクトな結合構造を提供することを課題とするものである。
【0006】
【課題を解決するための手段】
前記課題を解決するため、本発明の構成は、筆記用ペン、及び化粧用ペンのキャップのペン軸と接する後端側において、該後端部の外表面よりも径を小さく設定したことによる突出パイプを設け、ペン軸の先端部及び後端部の内側において、該突出パイプと嵌合自在であって、ペン軸の外表面とキャップの後端部における外表面とが略同一径を形成しており、かつキャップの突出パイプと嵌合するペン軸の先端部及び後端部において、ペン軸の内壁と離れた状態にある1個の胴部から曲げ弾性を有している複数枚の内側片をキャップを挿入する方向側に突設し、かつペン軸の内壁、及びペン軸に挿入されてきた該突出パイプを内側から押圧することに基づくコンパクトタイプのペンからなる。
【0007】
【発明の実施の形態】
本発明に係るペンは、筆記用のボールペン、シャープペンシル、万年筆、サインペンなどの全てのペン、及び化粧用のペンなどを包摂しているが、本発明のキャップは、図1に示すように、キャップ1のペン軸2と接する後端側において、該後端部の外表面21よりも径を小さく設定した後端側への突出パイプ11を設けていることを特徴としている。
【0008】
そして、該突出パイプ11は、図2(a)に示すように、ペンとして使用していない段階では、ペン先22をカバーするために、該突出パイプ11をペン軸2の先端部に嵌合させ、ペンとして使用する段階では、図2(b)に示すように、ペン軸2の後端部に嵌合させている(図2(a)、(b)では、嵌合する前段階によるキャップ1を実線で描いており、嵌合している段階のキャップ1を点線によって描いている。)。
【0009】
このように、本発明においては、キャップ1の後端部に設けた突出パイプ11によって、ペン軸2の先端、及び後端の各内側との嵌合を実現するとともに、キャップ1の後端部における径をペン軸2の先端部、及び後端部の径と、概略同一に設定しているため、キャップ1をペン軸2の先端部に嵌合させた場合、及び後端部に嵌合させた場合の何れにおいても、図3(a)、(b)に示すように、ペン軸2とキャップ1とが連続した形状を呈しており、従来技術の場合のようなキャップ1がペン軸2を外側からカバーすることによる太い形状を避け、極めてスマートな印象を与え、かつコンパクトな形状を実現することができる。
【0010】
キャップ1の突出パイプ11と、ペン軸2の先端部、及び後端部との嵌合構造は、図4(a)、(b)に示すように、ペン軸2の嵌合するペン軸2の先端部及び後端部において、ペン軸2の内壁と離れた状態にある1個の胴部から曲げ弾性を有している複数枚の内側片をキャップを挿入する方向側に突設し、かつペン軸2の内壁を押圧状態としたうえで、ペン軸2に挿入されてきた該突出パイプ11を内側から押圧し得ることによって、キャップ1とペン軸2との堅固な嵌合を実現でき、極めて好都合である。
【0011】
そして、図4(a)、(b)に示すように、本発明の構成においては、曲げ弾性によって、該突出パイプ11を押圧しながら嵌合を行っているので、該突出パイプ11の前後方向幅による場合よりも、小さく設計することができる。
【0012】
【実施例】
実施例においては、本発明を筆記用のシャープペンシルとして使用した場合に、キャップ1がノックも兼用している点に特徴を有している。
尚、実施例の場合には、突出パイプ11の前後方向幅として、単にペン軸2の先端に嵌合する幅だけでなく、ノックとして前後に移動するに必要な余裕幅をも考慮し、通常の場合よりもやや長く設計すると良い。
【0013】
【発明の効果】
このように、本発明においては、キャップをペン軸の先端部に係合させた場合(不使用の場合)、及び後端部に係合させた場合(使用の場合)の何れにおいても、従来の構成に比し、スマートな印象を与え、かつコンパクトな体裁を実現することが可能となる。
【0014】
特に実施例の構成においては、キャップをシャープペンシルのノックと兼用することも可能となる。
【0015】
このように本発明は、多面的な効果を有しており、その価値は絶大である。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明によるキャップの斜視図である。
【図2】 本発明の基本原理を示す斜視図であり、(a)はペン軸の先端側において嵌合可能な状態を示し、(b)はペン軸の後端側において嵌合可能な状態を示す。
【図3】 キャップとペン軸とを嵌合した状況を示す側面図であり、(a)は、不使用時において、ペン先をカバーした状態にてペン軸の先端部と嵌合した状況を示しており、(b)は使用時においてペン軸の後端部と嵌合した状態を示す。
【図4】 ペン軸の先端部、及び後端部において、ペン軸の内壁と離れた状態にある1個の胴部から突設した曲げ弾性を有している複数枚の内側片によって、ペン軸の内壁及び突出パイプを内側から押圧したことによる嵌合状態を実現する状態を示しており、(a)は、当該状態の基本原理を示す側断面図であり、(b)は、前記胴部及び内側片の外観を示す斜視図である。
【符号の説明】
1 キャップ
11 突出パイプ
2 ペン軸
21 ペン軸の外表面
22 ペン先
23 ペン軸の内側を構成する部品(請求項1に係る胴部及び内側片をも含む)

Claims (1)

  1. 筆記用ペン、及び化粧用ペンのキャップのペン軸と接する後端側において、該後端部の外表面よりも径を小さく設定したことによる突出パイプを設け、ペン軸の先端部及び後端部の内側において、該突出パイプと嵌合自在であって、ペン軸の外表面とキャップの後端部における外表面とが略同一径を形成しており、かつキャップの突出パイプと嵌合するペン軸の先端部及び後端部において、ペン軸の内壁と離れた状態にある1個の胴部から曲げ弾性を有している複数枚の内側片をキャップを挿入する方向側に突設し、かつペン軸の内壁、及びペン軸に挿入されてきた該突出パイプを内側から押圧することに基づくコンパクトタイプのペン。
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