JPH04105045A - 艶評価方法及び装置 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明は、物体の艶の程度例えば頭髪の艶を評価する艶
評価方法及び装置に関する。

〔従来の技術〕

頭髪艶が良好となることは、頭髪用化粧料の使用者が望
む大きな要素であり、頭髪用化粧料の研究者が製品の効
果や有用性を評価していく上で重要な要素である。日本
人女性１１９名に対する調査でも髪の健康状態を判断す
る時に頭髪の艶を最も重視していることが分かった 従来より、頭髪のつや測定には、頭髪から採取した単繊
維毛の正反射強度と散乱反射強度の対比値をゴニオメー
タ法 る方法（以下、ゴニオメータ法（Ｇｏｎ　ｉ　ｐｈｏｔ
ｏｍｅｔｒい）が一般的に利用されてきた 〔発明が解決しようとする課題〕 ところが、頭髪は多数の繊維の集合体であるため、単繊
維毛の測定結果は必ずしも頭髪の真のつやの状態を反映
しない。また視覚による物質つやの観察は、明部領域と
その周辺の暗部領域の比較で評価されると考えられてい
る。しかし　ゴニオメータ法でこのような測定はなしえ
ない。

そのため、ゴニオメータ法と視覚評価結果との不一致が
しばしば発生する。

しかしながら、ゴニオメータ法に代替し得る視覚と一致
性の高い頭髪の計測定法は未だ見られないのが現状であ
る。

他方、視覚に代替する方法として、テレビカメラと画像
処理装置を用い入力映像を解析する測定法の開発が近年
種々の分野で進められている。この画像処理法は、現在
主に物体や生体組織の形状あるいはパターン評価に広く
利用されようとしている手法である。しかし、頭髪の計
測定への応用は未だ進められていない。

そこで今回、視覚と一致性の高い頭髪の艶の機器測定法
確立を目的として、カラー画像処理法の開発を試みた さらに、本性を用いて頭髪の艶に影響する頭髪状態の変
化やヘアケア製品の有用性についても検索した。

〔課題を解決するための手段〕

本発明檄　以上の点に鑑みなされたもので、以下の構成
を備えた艶評価方法及び装置である。

本発明の方法代　光源からの光を試料に照射して、画像
入力手段で試料の明部領域と暗部領域とを同時または別
個に撮像し　明部領域の輝度と暗部領域の輝度とを求め
、両者の比または差をもって艷の良否を現す艶値とする
艶評価方法である。

ここで、試料の明部領域と暗部領域とを同時に撮像する
場合、撮像した画像から明部領域と暗部領域を選択し　
個々の輝度を求める。また、試料の明部領域と暗部領域
とを別個に撮像する場合屯明部領域と輝度と暗部領域の
をそれぞれ別個に撮像して、それぞれの輝度とを求める
。

ここで、前記輝度は測定した輝度の最高値、平均値、最
低値を選択して比較できるカー　明部の平均輝度、暗部
の平均輝度同士を比較するのがよい。

また、前記画像入力手段がＲＧＢ信号を出力するカラー
テレビカメラであり、前記明部領域の輝度は、前記カラ
ーテレビカメラからの明部領域のＲＧＢ信号のうちいず
れか１つの信号による画像の輝度であり、前記暗部領域
の輝度も、前記カラーテレビカメラからの暗部領域のＲ
ＧＢ信号のうちいずれか１つの信号による画像の輝度で
あるとよい。

とりわけ、前記明部領域の輝度が、前記カラーテレビカ
メラからの明部領域のＢ信号またはＲ信号による画像の
輝度であり、前記暗部領域の輝度カー　前記カラーテレ
ビカメラからの暗部領域のＲ信号による画像の輝度であ
るとき効果的である。

使用する光源はＪＩＳ標準標準源光源を例示でき、試料
の表面照度が１０００〜２０００ルツクスとなるように
光を照射するとよい。

次に、本発明の装置は試料から反射した光を捕らえる画
像入力手段と、画像入力手段で捕らえた試料の画像信号
を処理して試料の明部領域の輝度と暗部領域の輝度とを
演算する画像処理手段と、明部領域の輝度と暗部領域の
輝度との比または差を演算する艶値演算手段とを備えた
艶評価装置である。

さらに、画像処理手段は、画像入力手段で捕らえた試料
の画像を映し出すテレビモニタと、このテレビモニタ上
で採取すべき明部領域と暗部領域を設定する範囲設定手
段とを有するとよい。

また、前記画像処理手段は、試料の画像信号をリアルタ
イムでＲＧＢの３原色信号に分解Ｉ−ＲＧＢ信号のそれ
ぞれの濃度値を輝度尺度で表示する手段がよい。

〔作用〕

前記光源から光を試料にあて、画像入力手段で試料を撮
像する。

画像入力手段からの画像信号は画像処理手段に人力さ汰
　ここで、明部領域の輝度と暗部領域の輝度とが導かれ
る。

これら輝度データは艶値演算手段に送ら汰　両者の比が
算出さ九　艶値とされる。

本発明の艶値測定方法は、頭髪の計測定に好適であるが
、その匁　肌や爪などの生体系、更に車の塗装面や繊維
なぞの計測定にも応用できる。

〔実施例〕

以下本発明の実施例を図面に基づいて説明する。

第１図のブロック図に示したように、実施例の装置は、
毛髪試料（Ｓ）に斜め上方から光を照射する光源１と、
この光源１からの光で照らされた毛髪試料（Ｓ）を撮影
する画像入力手段２としてのカラーテレビカメラと、こ
のカラーテレビカメラ２で捕らえた試料（Ｓ）の画像信
号を受けて試料（Ｓ）の明部領域（Ｈ）の平均輝度と暗
部領域（Ｄ）の平均輝度とを演算する画像処理手段３と
、この画像処理手段３に接続さ汰　明部領域（１（）の
平均輝度と暗部領域（Ｄ）の平均輝度との比を演算する
艶値演算手段６としてのパーソナルコンピュータと、パ
ーソナルコンピュータ６に接続された出力手段としての
プリンタ７とを備えている。

そして、前記画像処理手段３は前記輝度を演算するカラ
ーイメージアナライザ３ａと、このカラーイメージアナ
ライザ３ａに接続され前記カラーテレビカメラ２で捕ら
えた試料（Ｓ）の画像を映し出すカラーテレビモニタ４
と、前記画像処理手段３に接続されこのカラーテレビモ
ニタ４上で採取すべき明部領域（Ｈ）と暗部領域（Ｄ）
の範囲をそれぞれ設定する範囲設定手段５としてのデジ
タイザとを有している。

ここで、前記光源１はＪＩＳ標準標準源光源てタングス
テンランプを使用する。

光源１の位置は試料（Ｓ）の斜め上方、角度にして約３
０度上方に配置し　試料（Ｓ ）の表面照度が１５００ルツクスとなる位置とする。表
面照度は２５０〜３０００ルツクスの範囲であればよい
。

また、画像入力手段として（戴　カラーテレビカメラの
他、モノクロテレビカメラ、ＣＣＤカメラ、イメージデ
ィセクタ−なども使用できる。

画像処理手段３としては、カラーテレビモニタとデジタ
イザとを有するカラーイメージアナライザ（株式会社　
舶来研究所製　商品名ｎｅｘｕｓ６４００）を使用した
　これはカラーテレビカメラで捕らえた試料（Ｓ）の画
像信号をリアルタイムでＲＧＢの３原色信号に分解し、
ＲＧＢ信号のそれぞれの濃度値を２５６段階の輝度尺度
で表示する装置である。

また、前記カラーテレビモニタでは、カラーテレビカメ
ラで捕らえた試料（Ｓ）の画像をＲＧＢ信号毎＆ミ　あ
るいは、ＲＧＢ信号が混じりあったカラー画像でリアル
タイムで映し出すことができる。

前記デジタイザは、カラーテレビモニタ上で、カラーテ
レビモニタの横方向をＸ執　縦方向をＹ軸とした座標上
で、例えば、マウスなどを使用して任意のＸ座標位置、
Ｙ座標位置を指定することで、指定した任意の範囲の画
像を切り取ることができる。

切り取られた画像１戯　イメージメモリに取り込ま汰　
前記画像処理手段３によりその範囲の平均輝度、すなわ
ち、画像のＲＧＢ信号の濃度値を出す。

ここでは、このデジタイザを用い、前記カラーテレビモ
ニタ上で採取すべき明部領域（Ｈ）と暗部領域（Ｄ）の
範囲をそれぞれ指定し、画像処理手段３で明部領域（Ｈ
）のＲＧＢ信号の濃度値と、暗部領域（Ｄ）のＲＧＢ信
号の濃度値とを出す。

頭髪の艶値を演算する艶値演算手段としてのパーソナル
コンピュータでは、画像処理手段３で出した明部領域（
Ｈ）のＲＧＢ信号の濃度値（ｈ）と、暗部領域（Ｄ）の
ＲＧＢ信号の濃度値（ｄ）とを受けて、両者の比（ｈ／
ｄ）または差　（ｈ−ｄ）を算出する。

ここで１　カラーテレビモニタ上Ｅ、Ｒ−Ｇ・Ｂの各信
号それぞれの画像を映し出し　明部領域（Ｈ）、暗部領
域（Ｄ）をそれぞれ切り出し　明部領域（Ｈ）のＲ信号
、Ｇ信号、Ｂ信号それぞれの濃度値（Ｒｈ、　　Ｇｈ、
　　Ｂｈ）と、暗部領域　（Ｄ）のＲ信号、Ｇ信号、Ｂ
信号それぞれの濃度値（Ｒｄ、　Ｇｄ、　　Ｂｄ）を算
出し、　これらの内から任意に選択して、両者の比 ＲｈまたはＧｈまたはＢｈ ＲｄまたはＧｄまたはＢｄ をまたは差 （ＲｈまたはＧｈまたはＢｈ）　−（ＲｄまたはＧｄま
たはＢｄ） を算出する。

この中で、　（Ｂｈ／Ｒｄ）あるいは（Ｒｈ−Ｒｄ）の
値が視覚で測定した艶値と高い相関関係を示す。

また、パーソナルコンピュータでは、明部領域（Ｈ）の
Ｒ信号、Ｇ信号、Ｂ信号それぞれの濃度値（Ｒｈ、　　
Ｇｈ、　　Ｂｈ）　　と、暗部領域（Ｄ）のＲ信号、Ｇ
信号、Ｂ信号それぞれの濃度値（Ｒｄ、　　Ｇｄ。

Ｂｄ）をプリンタから出力することができる。

なお、ビデオテープレコーダなどの画像記録手段を接続
して、撮影した画像を記録しておくと処理が容易である
。

また、デジタイザを用いず、明部領域（Ｈ）と暗部領域
（Ｄ）をそれぞれ別個に撮像して上記処理をすることも
できる。

以下、この装置を用いて、頭髪の艶評価をした例を説明
する。また、並行して、視覚による艶の評低　ゴニオメ
ータ法による物理的艶の測定を行った １）頭髪試料 毛束　頭部に入毛を植毛した人形（Ｍｏｄｅｌｅ　Ｗｉ
ｇ）及びパネル頭髪を用い九　毛束は黒髪　４０ｇ、３
０ｃｍを一束として用いた　パネル（被験者）は、艶の
悩みが多い年代である２０才代の健常日本人女性３３名
を用いた　今回は、直毛（Ｓｔｒａｉｇｈｔｈａｉｒ）
者を中心に選び、天然パーマの者（Ｉｒｒｅｇｕｌａｒ
　ｗａｖｅｄ　ｈａｉｒ者）あるいは、パーマネントを
かけた者（Ｐａｒｍａｎｅｎｔ　ｗａｖｅｄ　ｈａｉｒ
者）は除外した。

２）視覚的艶の評価 本発明の実施に先だって、まず、熟練した専門評価者５
名で視覚的艶の評価を実施したあらかじめ順位配列法に
て５段階の異なった艶のモデル毛束を準備し、これとの
比較で試料の艶を評価し九　毛束は、前記人形（Ｍｏｄ
ｅｌ　Ｗｉｇ）　　の頭髪に固定して測定した　判定は
室温２５℃、湿度５０％団、の暗室にて、試料の３０゛
の上方から、　トウルー・ライト　（Ｔｒｕｅ　Ｌｉｇ
ｈｔ　　２０　Ｗ）　　（ＤＵＲＯ−ＴＥＳＴ社製の光
源）の照明下で行った　光源の位値は、試料表面の照度
が２５０ルツクスとなるようセットした ３）ゴニオメータ法による物理的艶の測定次番ミ　　ゴ
ニオメータ法による物理的艶の測定を行った。

ゴニオ７ｔトメータ（Ｇｏｎｉｐｈｏｔｏｍｅｔｅｒ　
　村上色彩研究所社製）を用い、視覚的艶を測定した試
料の一部から、単繊維手を１０〜１５本採取し　光源入
射角３０゛の条件で、それらの正反射値（Ｓ）と拡散反
射値（ｄ）（反射角＝０°）を測定しれ　そして、　ｓ
　／　ｄをゴニメーター値とじた４）本発明による物理
的艶の測定 第１図に示される装置で、まず、試料に、標準Ａ光源（
Ｓｔａｎｄｅｒｄ　Ａ　Ｌｕｍ１ｎａｎｔ　　１００ｖ
　１５０Ｗ　Ｋｅｎｋｏ社製）からの光を照射し　この
試料をカラーテレビカメラ（日本ビクター社製ビデオカ
メラＫＹ−１９００）で撮影した 光源の位置は、試料の斜め３０°上方で、試料表面の照
度が１５００ルツクスとなる位置としなまた、カラーテ
レビカメラは、試料の後方、水平距離１６０ｃｍの位置
にセットした 撮影した頭髪映像を、前記カラーイメージアナライザ（
画像処理手段）　　（ｎｅｘｕｓ　６４００）を用いて
解析した （Ａ）モデル頭髪表面の光反射特性観察及び測定範囲の
決定 カラーイメージアナライザにより　＃Ｓ　練　青の３原
色信号（ＲＧＢ信号）に分解された画像情報の解析方法
をいくつが検討した　その結果、測定範囲をカラーモニ
ター画像上で設定し、その範囲の情報を解析する方法が
最も簡便であり、また、頭髪の計測定の可能性も高いこ
とが示された　そして、測定対象範囲内のＲＧＢ信号各
々の平均輝度値を測定し、これらをＲ，Ｇ、　　Ｂ値と
して卸値の検討に用い九 より具体的に述べると、視覚とより一致性の高い測定を
行うためには、明部と暗部を比較することであると考え
られる。そこで、本実施例ではその暗部位置の決定の為
に、以下の手法によっは、まず、カラーモニター画面上
に映し出された映像では、異なった反射を示すいくつか
の部位が観察された　そこで、まずこれらの部位からの
反射の特徴を望遠色彩計（Ｍｉｎｏｌｔａ　Ｃｓ−１０
０）及び、ゴニオメータを用いて明らかにしμ 第３図（ｂ）（ｃ）は、頭髪Ｙ軸方向の明度と色の変化
を（Ｌ・）、（ａ・）、（ｂ・）表色系で示したもので
ある。

画面上で観察される明部（Ｈｉｇｈｌｉｇｈｔ　ｐｏｒ
ｔｉｏｎ）は、明度が高値を示すが色の影響は最も低い
。しかし　暗部（Ｄａｒｋ　ｐｏｒｔｉｏｎ）はこれと
逆の結果を示した　一方、画面上では明部に隣接して観
察されるやや明るい領域は、両者の中間の性質を示した 他方、ゴニオメータ法で作成した頭髪の反射分布曲線か
ら、明部に正反射光　その上部に内部反射光　さらにそ
の外部に拡散光による表面反射の生ずることがわかった これらの結果から、頭髪からの光反射は以下の３種に分
類される。

■明部（Ｈ部）： 正反射服　表面光沢色を発生している。

■中間色調部（Ｍ部）。

Ｈ部とＤ部の中間に出現する。髪の特徴が正反射光の影
響で相殺されている。

■暗部（Ｄ部） 散乱反射服　正反射光の影響は小さく、髪の色の影響が
支配的である。Ｄ部は、Ｙ軸方向の位置により異なった
現れ方を示し島　そこでＤ都連Ｍ部直下とその約８０　
ｐｉｘｅｌｓ下の２ケ所に分類された　第３図（ａ）に
Ｈ眠　Ｍ部そしてＤ部を示す。

そして、第２図のように試料映像のＨａ　　Ｍ部そして
Ｄ部をカラーモニター画面上でデジタイザで設定した後
、各々のＲ，Ｇ、　　Ｂ値を求めたさらに、パーソナル
コンピュータでこれらの測定値間の差及び対比値（物理
的卸値ｔ、ｐｈ）を計算し、これらと視覚的卸値との相
関を調べた （Ｂ）測定パラメーターの特定 Ｂ−１）　明度を用いる方法の検討 艶に＋３　　色の要素のうち明度が大きく関与している
。そこで　Ｒ，Ｇ、　　Ｂ値から、次式を用い色の（Ｘ
−Ｙ−Ｚ）表色系の明度Ｙを計算したＹ　＝　０．３０
・Ｒ＋０．５９・Ｇ＋０．１１・Ｂこのようにして求め
られた明度は、物質の実際の明度変化と良い相関を示す
ことがわかつな　そこで、測定パラメーターとして明度
を用いる方法で頭髪の艶評価を試みることにした その結果、Ｈ部単独の明度よりも、Ｈ部とＤ部の明度の
差、あるいはその対比値が視覚的艶と高い相関を示した Ｂ値を用いる方法について検討した 表１に、Ｈ部とＭ部直下のＤ部のＲ，Ｇ、　　Ｂ値、そ
れらの差及び対比値（物理的卸値Ｌｐｈ）と、視覚的艶
との相関関係を求めた結果を示す。

最も高い相関を示したのｆ４　　Ｈ部とＭ部直下のＤ部
との対比値を求めた時であり、その相関係数は０．７７
であった（表１参照）。　この方法で頭髪の艶の測定が
ある程度可能と考えられたＢ−２）ＲＧＢ値を用いる方
法の検討 髪の艶感には、髪色が少なからず影響することが知られ
ている。従って、上述の方法に髪の色の影響を強調して
測定すれ＋！、より良好な評価が可能ではないかと考え
た そこで次に、測定パラメーターとして明度のかわりに、
髪の色情報を含むと考えられるＲ、　　Ｇ表１ 標準輝度の対比値（明部／暗部）の相関係数、各槽下段
（）内の数字は明部・暗部領域の標準輝度の差（明部−
暗部）の相関係数、明部の相関係数の欄（表の最下段）
の数字は明部の輝度の値に対する相関係数である。相関
係数は１に近いほどよい。Ｙ値は（Ｘ−Ｙ−Ｚ）表色系
の明度である。

表１から明らかなようへ　Ｈ部にＢ値（Ｂｈ）、そして
、Ｄ部にＲ値（Ｒｄ）　　を選んだ時、これらの対比値
（物理的卸値Ｌｐｈ＝　Ｂ　ｈ／Ｒｄ）が視覚的艶と０
．９　以上の高い相関関係を示す、という非常に興味深
い結果が得られた 第４図にＬｐｈと視覚的艶の関係図を示す。

この表で、各槽上段の数字は明部・暗部領域の以上　Ｂ
−１）、Ｂ−２）の検討結果から、頭髪の艶の測定パラ
メーターとして明度を用いる方法より、ＲＧＢ信号をそ
のまま用いる方法がより有用と考えられる。

そこで、物理的卸値ｔ、ｐｈ　−Ｂｈ　／　Ｒｄ　　を
測定する客観的方法が、頭髪の艶の主観的視覚評価に代
替し得ると考えられる。

５）検討 艶を評価するとき、　「経験のある観測者は、明部を周
辺の暗い部分に対比しながら艶を観測する」と言われて
いる。今回の検討結果でｉＬ　　Ｈ部とＭ部直下のＤ部
の対比値が視覚的艶と最も良い相関を示しｔも このことは、頭髪の艶が同じ様な方法で観察されている
こと、そしてこれらの部位を比較する我々の方法が根拠
ある方法であることを示している。

対比値を用いる今回の方法には、光源や測定カメラの波
長特性の差が相殺さ瓢　その結果分光補正を必要としな
い、という大きなメリットがある。

今回定めた物理的卸値すなわちＬｐｈを測定することに
より、従来のゴニオメータ法に比べ　視覚とより一致性
の高い頭髪の計測定が可能であったその理由を明らかに
する目的で、Ｌｐｈ及びゴニオメータ−値が、パネラ−
の髪特性９項目とどのような関係を有するが調べ　各々
髪のどのような変化をとらえているが解析した その結果、ゴニオメータ−値は頭髪状態の表面変化と色
変化の２要素をとらえているのに対し、Ｌｐｈは、　ミ
クロな表面変（ＩＺ、　　マクロ形態変化そして色変化
の３要素をとらえていることが示され八また、毛束を用
いこれら３要素を、表面研磨、髪の配列撹乱そして脱色
等でモデル的に変化させた　その結果、この３要素の変
化に伴ってＬｐｈは大きく変化すること、そしてＬｐｈ
と視覚測定結果の間には良い一致性が観察されることが
明らかにされた 測定パラメーターＢｈは、毛束の表面荒れ及び並びの乱
れ増大時にともに低下し　ミクロな表面変化とマクロ状
態変化を現してい八　一方Ｒｄは毛束のブリーチととも
に上昇し　色調変化を現していた これらの結果は、ゴニオメータ−法に比べ今回の方法を
用いることにより、頭髪の艶に関係するより多くの頭髪
情報が得られることを示している。

そして、Ｈ部とＤ部の測定パラメーターには明度を選ぶ
より、各々にＢ値（Ｂｈ）とＲ値（Ｒｄ）を選んだ時、
視覚とより高い相関が示されたが、このことは、頭髪の
艶に髪色が少なからず影響していることを示唆している
。今回用いたパネルの頭髪色は黒から黄赤の色分布を示
した　この色分布がＢ値及びＲ値の選ばれた事実と何等
かの関係を有することがわかっ九 この点をさらに検討する目的で、明度と彩度の異なった
７枚の艶のある黄赤色紙を測定した　その結果　暗部に
黒から黄赤の変化があった時、その変化を最も大きな差
としてとらえているのはＲ値であり、Ｂ値はその変化を
殆どとらえていなかったで第５図）。第５図はマンセル
色紙（ＩＯＹＲ（ｙｅｌｌｏｗｗｉｓｈ　ｒｅｄ）のＲ
ＧＢ値を示す。

Ｈ部のＲ，Ｇ、　　Ｂ値の比カ＼　パネル間で異なって
いた　Ｒ，Ｇ、　　Ｂ値の比で髪色な評価できることか
ら、Ｈ部にも色の影響のでていることがわかる。しかｌ
、、Ｈ部に対するこの髪色の影響代　視覚感覚ではとら
えられない。

従って、Ｂ値は、このＨ部に漏出する黄赤色の影覧　そ
しておそらくは光源色の影響等を消去して、視覚に近い
測定データを提供していると思われる。

６）ヘアケア製品の有用性検索への利用今回開発した艶
評価方法は、ヘアケア製品の影響や効果測定にも利用可
能であった　以下で、その実施例のいくつかを示す。

６−１）　染毛の影響 頭髪の艶に対する毛髪着色の効果を明らかにする目的で
、ブリーチで脱色した毛束を市販染毛剤にて４色に染毛
した　そしてその前後でのＬｐｈの変化を測定した　第
６図はそのＬｐｈの変化を示す。

青や緑の染色は黄や赤の染色に比獣　髪の明度低下を引
き起こすことにより、Ｌｐｈの大きな上昇をもたらし島
　さらにブリーチ脱色毛に鷹　艶だし油剤をスプレーす
るよりも着色するほうがＬｐｈ効果は大きかった 第６図では、２０分の脱色処理を施した毛髪を使用した
　図中Ｙは黄、Ｒは赤、Ｂは青、Ｇは緑、ＳＧはシリコ
ンオイル（メチルフェニルポリシロキサン）を示す。

第７図は、ブリーチ前の黒毛に青染色を行った時の結果
を示す。Ｌｏ、　　；ｒ、　　ｂ・　表色系で髪色を測
定した時、Ｌｐｈは青緑色の程度（６Ｍ）が強まるほど
高くなる傾向を示し、最大で染色前の１．２６倍（Ｌｐ
ｈの差で１６５）の上昇が観察された　ゴニオメータ法
ではこの変化は、観測されなかっへＬｐｈ＝　１　、５
は視覚的卸値で１以上の差に相当する（第４図）。

このことは、　「黒髪を青染色すると髪の艶は増してみ
える。」と経験的に感じられてきたことを支持している
。

なお、第７図（ａ）（ｂ）（ｃ）で、Ａは黒茶色染ＬＢ
は黒色染色　ＣとＤは緑青色染色で、Ｃは薄く、Ｄは濃
く染色しである。また、６Ｍは、（ａｍ）２　＋　（ｂ
傘）２の平方根、キネは染色後、染色前の対比値（染色
後／染色前）である。

６−２）艶出し剤の効果 第８図は、当社ヘアケア製品４品とそれらで用いられる
油剤の効果を、毛束を用い観察した結果である。

図中ＬＳは艶出しスプレー（ポーラ化成工業株式会社　
商品名アナリス　ラスタースプレー）、ＳＧはシェルタ
イブの整髪剤（ポーラ化成工業株式会社　商品名　シン
フリー　スタイリングシェル）、 ＨＧはヘアブルーム（ポーラ化成工業株式会社商品名　
ギヤラントム　ヘアブルーム）、ＰＯはポマード（ポー
ラ化成工業株式会社　商品名　ギヤラントム　アマロー
ド）、 Ｓｏはシコンオイル、００はオリーブ油である。

ラスタースプレーとスタイリングジェルには、高い艶出
し効果が観察された これは、シリコン油が明部の正反射を増大すること、そ
して暗部の散乱反射を減少することによる。

一方これらに比し、ヘアブルームとポマードの艶出し効
果は低かった　特にポマードは、Ｌｐｈが殆ど艶出し効
果を示していないように効果を示さなかっｆ、　　それ
にも関わらず、ゴニオメータ−値は５倍の上昇を示した
　このことは、視覚観察によっても支持された ポマードのこの貧弱な艶出し効果は、用いられた油剤の
タイプに依存している。その油剤（戴　結果として暗部
を明るくするような錯乱反射の増加をもたらす。

不規則なあるいは（せつ毛を有する何人かのパネルでは
、ラスタースプレーの効果が見られなかった　より大き
な効果が、油剤を頭髪に直接塗布した時でなく、髪のマ
クロ配列改善によりえられ八　髪のマクロ配列改善とは
、頭髪の大きな視野からの改善で、頭髪のストレートな
配列を乱す、くせ毛やはね毛などの縮れや湾曲を改善し
ストレートな配列に戻すことである。

従って、このような髪の問題を有する人たちには、髪の
マクロ状態改善を行うアドバイスがなされるべきである
。

６−３）　　　コンデショナーとシャンプーの影響第９
図は、洗浄前後における頭髪の変化をＭｏｄｅｌ　Ｗｉ
ｇを用いて測定した結果である。

ここで、処置Ａはシャンプー前、Ｂはシャンプー後ドラ
イタオルで吸＆Ｃは処［Ｂの後ドライヤーにて乾燥、Ｄ
は処置Ｃ後６時間放置、Ｅは処置りに続いてシャンプー
　コンディショナーを行い、その後Ｂ、　　Ｃ，Ｄの処
置をした例である。使用したシャンプー噂よいずれもポ
ーラ化成工業株式会社製　商品名　シンフリー　へアー
シャンプーで、コンディショナーはポーラ化成工業株式
会社製　商品名　アナリス　モイスチャーコンディショ
ナーである。

シャンプー後の濡れた髪でＩ戴　　強い正反射と暗部の
明度低下が観察される。しかし乾燥するに従い、正反射
は低下し　暗部の明度や髪の配列もシャンプー前の状態
に戻る。このような頭髪の状態変化が、ＬｐｈそしてＢ
ｈ、　　Ｒｄの変化に再現されている。

また、シャンプーだけの時に比べ　コンディシナー併用
は、正反射の増大と散乱反射の低下により、頭髪の艶を
高くすることが示されたパネルを用いた検討でも、コン
デショナーには、軽度の艶出し効果のあることが確認さ
れへはオリーブオイル、ＣＩＯはセチルオクタノエート
、ＭＩＴＤはイソトリデシルミリステート、Ｃ７０は液
体パラフィン、ＳｉＯはシリコンオイルにより試料を処
理した例であり、本発明方法による場合視覚的卸値に極
めて近似していることが判明した。

７）結論 ７−１）　本発明の艶評価方法は、頭髪の艶を測定する
なりの新しい手法を提供する。本性は、髪映儂の明部と
暗部各々のＲＧＢ値の対比値を計算するという興味深い
そして有用な方法である。

今回の検討で、いままで経験的に得られたいたいくつか
の一般則ハ　事実であることを示したさらに、頭髪の艶
の悩み改善には、髪のマクロ形態改善や染毛も効果的で
あることを明らかにした第１０図にゴニオメータ−法、
従来の視覚的卸値の判定、本発明方法による物理的卸値
の比較を示した　第１０図でＣＯはカスドルオイル、０
Ｏ７−２）　今回は、頭髪の測定部位の特定を容易にす
るため、直毛が一つの測定モデルとして取り上げられた
　天然パーマなどの癖毛やパーマネントへアーの場合、
頭髪の表面反射は複雑である。

しかし、測定範囲を正確に決定することにより、直毛以
外の測定もなしうると考えられる。

頭髪の艶は頭髪状態の多くの因子と関係しているので、
今回開発された方法を応用していくことにより、頭髪の
健康状態や頭髪製品の有効性についての更に多くの情報
を得ることが可能と考える。

〔発明の効果〕

本発明によれば、熟練を要する視覚による艶評価と同等
の評価を自動的に、がっ、容易に行うことができる。

【図面の簡単な説明】

第１図は本発明の艶評価装置の一例を示したブロック図
、第２図はカラーテレビモニタ上の測定範囲決定を示す
ゑ　第３図（ａ）は測定範囲のモデルＡ　第３図（ｂ）
は頭髪モデルのＩｓ値変化を示したグラフは　第３図（
Ｃ）は頭髪モデルの（ａｍ）２＋（ｂｅ）２の平方根の
変化を示したグラフは第４図は視覚的卸値と物理的卸値
（Ｂｈ／Ｒｄ）間の関係図を示したグラフは　第５図は
マルセル色紙のＲＧＢ値を示したグラフＡ　第６図は頭
髪の脱色　説色毛への染色　油剤塗布の卸値への影響を
示したグラフ云　第７図（ａ）（ｂ）（ｃ）は黒色毛に
対する染色の影響を示したグラフ図で第７図（ａ）は染
色処置の種類と髪色の差との関係、第７図（ｂ　、）は
染色処置の種類と物理的卸値ｔ、ｐｈとの関係、第７図
（Ｃ）は染色処置の種類とゴニオメータ法による卸値と
の関係を示す。第８図は艶出し剤及び油剤の頭髪の艶に
対する効果を示すグラフは　第９図はシャンプーとコン
ディショナーの頭髪の艶に対する効果を示したグラフは
　第１０図はゴニオメータ−法、従来の視覚的卸値の判
定、本発明方法による物理的卸値の比較を示したグラフ
図である。 （Ｓ）　　・毛髪試料、　（Ｈ）・明部類Ｋ　　（Ｄ）
・暗部領域　１　光籐　２・・画像入力手段としてのカ
ラーテレビカメラ、３・・画像処理手段、４・カラーテ
レビモニタ、５・範囲設定手段としてのデジタイザ、６
　卸値演算手段としてのパーソナルコンピュータ、７　
出力手段としてのプリンタ。

Claims (9)

【特許請求の範囲】
1. （１）光源からの光を試料に照射して、画像入力手段で
   試料の明部領域と暗部領域とを同時または別個に撮像し
   、明部領域の輝度と暗部領域の輝度とを求め、両者の比
   または差をもって艶の良否を現す艶値とする艶評価方法
   。
2. （２）前記輝度が平均輝度である請求項１記載の艶評価
   方法。
3. （３）前記画像入力手段がＲＧＢ信号を出力するカラー
   テレビカメラであり、前記明部領域の輝度は、前記カラ
   ーテレビカメラからの明部領域のＲＧＢ信号のうちいず
   れか１つの信号による画像の輝度であり、前記暗部領域
   の輝度は、前記カラーテレビカメラからの暗部領域のＲ
   ＧＢ信号のうちいずれか１つの信号による画像の輝度で
   ある請求項１記載の艶評価方法。
4. （４）前記明部領域の輝度は、前記カラーテレビカメラ
   からの明部領域のＢ信号による画像の輝度であり、前記
   暗部領域の輝度は、前記カラーテレビカメラからの暗部
   領域のＲ信号による画像の輝度である請求項３記載の艶
   評価方法。
5. （５）前記明部領域の輝度は、前記カラーテレビカメラ
   からの明部領域のＲ信号による画像の輝度であり、前記
   暗部領域の輝度は、前記カラーテレビカメラからの暗部
   領域のＲ信号による画像の輝度である請求項３記載の艶
   評価方法。
6. （６）試料の表面照度が２５０〜３０００ルックスとな
   るように光を照射する請求項１記載の艶評価方法。
7. （７）試料から反射した光を捕らえる画像入力手段と、
   画像入力手段で捕らえた試料の画像信号を処理して試料
   の明部領域の輝度と暗部領域の輝度とを演算する画像処
   理手段と、明部領域の輝度と暗部領域の輝度との比また
   は差を演算する艶値演算手段とを備えた艶評価装置。
8. （８）前記画像処理手段は、画像入力手段で捕らえた試
   料の画像を映し出すテレビモニタと、このテレビモニタ
   上で採取すべき明部領域と暗部領域を設定する範囲設定
   手段とを有する請求項７記載の艶評価装置。
9. （９）前記画像処理手段は、試料の画像信号をリアルタ
   イムでＲＧＢの３原色信号に分解し、ＲＧＢ信号のそれ
   ぞれの濃度値を輝度尺度で表示する手段である請求項７
   記載の艶評価装置。