JP3351958B2 - 肌の評価方法 - Google Patents

肌の評価方法

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JP3351958B2
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  • Measurement Of The Respiration, Hearing Ability, Form, And Blood Characteristics Of Living Organisms (AREA)
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、肌の状態値の不均
一性を指標とする肌の評価方法に関し、更に詳しくは、
肌色の測色値の不均一性を指標とする肌の評価方法に関
する。
【0002】
【従来の技術】健康な美しい肌を得ることはだれしも願
って止まないものである。この為多くの化粧料が開発さ
れたり、美容法が考案されたりしてきた。しかし、これ
らの物がその効果を充分発揮するためには、それぞれの
肌に対応したそれらの処置を行うことが必要である。そ
れ故、各人の肌を的確に評価する技術が非常に重要とな
ってきている。
【0003】この様な見地から様々な肌の評価方法が考
案されてきた。例えば、肌色を測色し肌の日焼けを推定
したり、レプリカの観察から得られる形状の情報から肌
の状態を推定する方法、角層のターンオーバーの速度を
測定する方法等が挙げられる。しかしながら、これらは
観察者の直感的な判断が重要な要素となるため、評価に
は長期の習熟が必要であり、誰でも手軽に行えるわけで
はなかった。更に客観的に数値の大小等で明確に評価し
比較することも不可能であった。又、従来の評価方法で
は、測定値又は評価値は平均値が用いられており、ばら
つきを用いて評価することは行われていなかった。
【0004】肌の状態値の不均一性と肌の機能や生理の
間の因果関係は全く知られていなかった。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】本発明はかかる状況に
鑑みて為された物であり、肌の評価を手軽に客観的且つ
定量的に行える方法を提供することを課題とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、肌の美し
さについて研究を重ねてきた結果、肌の美しさと肌の状
態値のばらつきの間に因果関係を見いだした。更に、詳
細に検討を重ねた結果、肌の状態値のばらつきが、肌の
生理状態・形態状態の善し悪しや老化の程度を評価する
重要な指標になることを見いだし発明を完成させた。
【0007】すなわち本発明は、肌の状態の不均一性を
指標とする肌の評価方法である。皮膚表面の形態、色調
などを官能的に観察した場合には、色素沈着が多い、く
すんでいる等のように評価されるが、機器的に測定した
場合には明確な評価ができないことが多い。本発明者
は、この原因として、機械は皮膚表面全体の平均を測定
しているのに対し、視覚では色調などの不均一な状態を
評価しているのではないかと考えた。そして、「加齢に
伴い色調の不均一性は増大する」という仮説をたて、不
均一性を計測工学的に評価する方法を模索した。その結
果、以下に示すように、肌色、低輝度領域の面積もしく
は位置、皮膚表面形態、及び角質細胞面積もくしは角質
細胞中のメラニン面積等のばらつきが、年齢と相関する
ことを見い出した。
【0008】本発明は、この知見に基づいて完成された
ものである。本発明の肌の評価方法は、肌の状態の不均
一性を指標とする。肌の状態の不均一性は、例えば、肌
の表面画像を計測工学的に測定し、測定部位による測定
値のばらつきを算出することにより計測することができ
る。測定項目としては、肌色、低輝度領域の面積もしく
は位置、皮膚表面形態、角質細胞面積もくしは角質細胞
中のメラニン面積、角層の状態等が挙げられる。
【0009】量に関する測定値のばらつきは、例えば、
標準偏差又は変動係数(標準偏差/x)を求めることに
より数値化することができる。また、位置に関する測定
値のばらつきは、ボロノイ分割処理により算出すること
ができる。ボロノイ分割処理については後述する。
【0010】
【発明の実施の形態】以下、本発明を詳細に説明する。
本発明を適用する肌としては、部位には特段の限定はさ
れず、例えば頬などの顔面皮膚、及び上腕内側部が挙げ
られる。特に、頬が好ましい。
【0011】測定項目としては、肌色、低輝度領域の面
積もしくは位置、皮膚表面形態、角質細胞面積もくしは
角質細胞中のメラニン面積、角層の状態等が挙げられ
る。測定は、これらの項目を単独に測定し評価してもよ
いが、複数項目を測定することによって正確な評価が可
能となる。
【0012】肌色の測定は、肌の表面画像を任意の色の
表示法によって表示し、各々の色の要素を数値化するこ
とによって行うことができる。色表示の方法としては、
肌の状態を表すことができるものであれば特に制限され
ないが、例えばRGB表示、マンセル表示、L***
表示(JIS Z8729)、XYZ表示、明度、色相
及び彩度による表示等の表色系が挙げられる。具体的に
は、肌の表面画像をRGB(赤、緑、青)画像として撮
像し、画素毎について色表示を赤、緑、青に分け、各々
の色の輝度を数値化することにより行う方法が挙げられ
る。さらに、RGB画像からL***値に変換し、得
られたL***画像を用いて解析を行うと、解析結果
を他の分野へ応用することが容易となる。加齢変化の評
価においてはL***値の中では、特にL*値が好まし
い。
【0013】肌色の不均一性を計測する方法として具体
的には、肌の表面画像を、マトリックス、例えば一辺
0.1〜0.5mmのマトリックスに分割し、各マトリ
ックスにおける肌色のばらつきを算出する方法が挙げら
れる。
【0014】色素沈着がある部位は、周辺の皮膚に対し
て特に大きな色差をもつ。このような部位は低輝度領域
として捉えることができる。低輝度領域の面積もしくは
位置のばらつきによっても、肌を評価することができ
る。低輝度領域の抽出に際しても、L*値(明度指数)
についての輝度を指標とすることが好ましい。
【0015】また、低輝度領域の位置のばらつきは、ボ
ロノイ分割処理により算出することができる。すなわ
ち、肌の表面画像中で隣接する2個の低輝度領域(粒
子)の重心を結ぶ直線に対する垂直2等分線をひき、そ
れにより囲まれた領域(ボロノイ多角形)の面積の分布
によって、粒子の位置の不均一性を調べることができ
る。
【0016】肌の評価は、皮膚表面形態の不均一性によ
っても行うことができる。例えば、皮膚のレプリカに光
を斜めから照射することにより肌の表面凹凸の明暗画像
を作成し、画像上に設定した複数の直線上の明暗を波形
として表し、各々の波形間における1サイクルの面積も
しくは波長のばらつきを測定することにより、不均一性
を調べることができる。また、皮膚のレプリカに光を斜
めから照射することにより肌の表面凹凸の明暗画像を作
成し、この画像をマトリックスに分割し、各マトリック
スにおける明暗のばらつきを測定することによっても、
不均一性を調べることができる。このマトリックスとし
ては、1辺0.005〜10mmのマトリックスが好ま
しく、さらに好ましくは0.02〜1mmのマトリック
スである。
【0017】さらに、角質細胞面積もしくは角質細胞中
のメラニン面積のばらつきによっても、肌を評価するこ
とができる。またさらに、テープストリッピングにおけ
る角層の剥離の不均一性等、角層の状態の不均一性によ
っても、肌を評価することができる。
【0018】測定値(不均一性値)と年齢との関係は、
例えば、重回帰分析を行い、各測定値を説明変量とする
重回帰式を作成することによって表すことができる。予
め複数の健常人について、上記のような測定項目につい
て測定し、測定値と年齢との関係を求めておく。得られ
た関係式又はグラフに測定対象についての測定値をあて
はめることにより、測定対象の肌が実際の年齢よりも若
いかあるいは老化しているか等を評価することができ
る。
【0019】次に、肌の状態の不均一性と年齢との関係
を、以下に詳しく説明する。
【0020】<1>色調の不均一性の解析 〔I〕色差計による肌の色調の解析 11〜59才の健常女性75人について、頬部の4×4
cm2の領域について分光測式色計(ミノルタスペクト
ロフォトメーター、ミノルタ(株))を用いて色調を測
定した。測定は、前記領域を9つの区分に分割し、各区
分について行い、平均値を求めた。L*値についての結
果を図1に示す。この結果、加齢に伴うL*値の変化は
見い出されなかった。
【0021】つぎに、各区分でのL*値のばらつき、す
なわち標準偏差を求め、加齢に伴う標準偏差の変化を調
べた。結果を図2に示す。この結果、危険率0.01未
満で標準偏差と加齢との相関関係が認められた。L値だ
けでなく、a*値、b*値も測定したが、L値においての
み加齢に伴う標準偏差の変化が認められた。L*値、a*
値、b*値ともに平均値では変化が認められなかった。
こうして、前記仮説の妥当性が示唆された。
【0022】〔2〕ビデオ画像による肌の色調の解析 次に、上記仮説が正しいことを検証するために、微視的
領域(1×1cm2)、および巨視的領域(4×4c
2)で、肌の色調を調べた。微視的領域にはビデオマ
イクロスコープシステム(スカラ製、VMS−100G
S)を、巨視的領域にはビデオカメラシステム(ビクタ
ー製、TIO−1010)を用いた。
【0023】(1)肌の色調の微視的解析 ビデオマイクロシステムから入力した頬部の画像を、5
12×480の約24万の画素に分割し、各々の画素の
色表示を赤、緑、青(RGB)に分け、各色の輝度を2
56階調で表すことにより、画像をデジタル化した。1
つの画像の全画素のRGBそれぞれの輝度のヒストグラ
ムを算出し、輝度の標準偏差を求め、これを不均一性値
とした。
【0024】しかしながら、色変化の把握のしやすさや
得られる成果の他の分野への応用を考えた場合、L**
*値での表現が必要となる。したがって、325色の
標準肌色色票(財団法人日本色彩研究所製の肌色を全て
網羅した色票(L*45.6〜85.9、a*0.5〜2
6.1、b*1.8〜40.7))を用い、重回帰分析
によりRGBの輝度をL***値に変換するための変
換式(下式)を求め、これを画像解析アプリケーション
ソフトに組み込み、RGB画像をL***画像に変換
した。数1式において、実測値との相関とは、L**
*画像による解析結果とRGB解析による解析結果との
相関を指す。
【0025】
【数1】L* = 0.049R+0.186G+0.089B+26.17 (実測値との相関 r=0.9988, P<0.001) a* = 0.414R-0.483G+0.101B+0.486 (実測値との相関 r=0.9032, P<0.001) b* = -0.027R+0.918G-0.856B+0.711 (実測値との相関 r=0.8965, P<0.001)
【0026】得られたL***画像を、前記と同様に
512×480の約24万の画素に分割し、各々の画素
の輝度のヒストグラムを算出し、輝度の標準偏差を求
め、これを不均一性値とした。
【0027】11才から59才までの75名のパネラー
について、ビデオマイクロスコープシステムから入力し
た頬部の画像を上記のようにしてL***画像に変換
し、平均値及び不均一性値を算出し、加齢との相関を求
めた。その結果、L***値についてはいずれの平均
値も加齢に伴う変化は認められなかったが、L*値の不
均一性値は加齢に伴い有意(p<0.05)に増加し、
前記仮説の妥当性が支持された。
【0028】(2)肌の色調の巨視的解析 上記のようにして微視的領域における仮説の妥当性が示
されたので、次に巨視的領域での仮説の妥当性を検証し
た。
【0029】パネラーの頬表面に、標準光源であるD6
5光源を用い、上部及び左右45度方向から3000ル
クスの光を照射し、約50cmの距離からCCDカメラ
により画像をビデオカメラシステムに入力し、L**
*値の平均値と標準偏差値(不均一性値)を求めた。そ
の結果、L***値についてはいずれの平均値も加齢
に伴う変化は認められなかったが、L*値の不均一性値
は加齢に伴い有意(p<0.001)に増加し、前記仮
説の妥当性が支持された。
【0030】〔3〕測定領域サイズの検討 次に、肌の色調の不均一性を捉えやすい測定領域のサイ
ズの検討を行った。検討法の概念を図3に示すモデルを
用いて説明する。図3Aは、8×6(48)個の升目の
うち、半数(24個)を黒、半数を白とし、各々を均一
に配置したものである。各々の升目は、画素に相当す
る。一方、図3Bは、同様の升目において、黒、白を不
均一に配置したものである。輝度のヒストグラムを計算
すると、いずれの配置においても、高輝度が24、低輝
度も24となって、両者の間に差はない。ここで、2×
2(4)個の升目を1つのマトリックスとしてマトリッ
クス化すると(図3C、D)、図3Cではヒストグラム
は単一化するのに対し、図3Dでは不均一化する。この
ように、マトリックスのサイズによって不均一性の現れ
方が異なるので、肌の測定領域のサイズ(マトリックス
サイズ)と加齢との相関を調べた。
【0031】図4は、マトリックスサイズを横軸に、L
*値の不均一性値と加齢との相関係数を縦軸にプロット
したグラフ図である。危険率も同時に示した。白抜き
は、ビデオカメラシステムによる値を、黒抜きはビデオ
マイクロスコープシステムによる値を示す。尚、ビデオ
マイクロスコープシステムは0.02〜10mm程度の
範囲を、ビデオカメラシステムは0.2〜40mmまで
の範囲を測定することができる。
【0032】この結果から、凡そ0.1〜0.5mm、
特に0.2mm程度のマトリックスサイズにおいて、加
齢と不均一性との相関が高く、加齢に伴う不均一性の変
化を捉えやすいことがわかった。
【0033】<2>低輝度領域の不均一性の解析 次に、皮膚表面の低輝度領域の不均一性について説明す
る。 〔1〕低輝度抽出領域の面積の不均一性 色素沈着がある場合、皮膚は均一には見えないが、その
理由について検証した。色素沈着は、周辺の皮膚に対し
て、特に大きな色差をもつために、他と区別された明瞭
な領域として認識されるものと考えた。そこで、以下に
示す方法により色差が他と異なる領域(粒子)を抽出・
定量化する方法を考えた。
【0034】すなわち、ビデオカメラシステムによりR
GB画像を取り込み、4×4cm2の領域を設定し、先
に述べたL***変換式を用いてL***画面を作成
し、さらにL*値画面を得、顔面の立体構造からくる陰
影を除去するため、シェイディング補正を施した。ここ
で、L*値画面を用いたのは、L*値がもっとも不均一性
をとらえる有力な色値であるからである。L*値につい
て閾値を設定し、閾値より大きいL*値を有する画素と
閾値以下のL*値を有する画素に分割し、各々の画素に
異なる一定値を付与して2値化する。閾値以下のL*
を有する画素により形成される領域(低輝度抽出領域ま
たは低輝度抽出粒子)を検出し、得られた領域の面積の
変動係数を求め、加齢との関係を解析した。この変動係
数は、低輝度領域の大きさの不均一性を表す。
【0035】上記と同じ75名のパネラーについての解
析結果を図5に示す。縦軸に前記変動係数を、横軸に年
齢を示した。この結果から、低輝度領域の大きさの不均
一性は加齢に伴い増加することが理解される。この低輝
度領域の大きさの不均一性と加齢との相関係数は、0.
705(p<0.001)であった。
【0036】上記結果をモデル図としたものが図6であ
る。
【0037】〔2〕低輝度抽出領域の位置の不均一性 上記のように、色素沈着の大小といった低輝度抽出領域
の面積が不均一になっていることがわかったが、不均一
性は面積の大小だけではなく、位置的な分布状態も不均
一になっていることが予想される。なぜなら、肝斑が目
立つのは目のまわりに局在するからだと考えられるから
である。
【0038】そこで、低輝度抽出領域の位置的な不均一
性(ばらつき)を定量化するための方法として、ボロノ
イ多角形を採用した。すなわち、隣接する2個の粒子の
重心を結ぶ直線に対する垂直2等分線をひき、それによ
り囲まれた領域(ボロノイ多角形)の面積の分布を、粒
子の位置の不均一性とした。例えば、図7は、正方形上
に分布させた50個の黒点(A)のボロノイ分割処理
(B)を示すものであり、(a)は数学的に規則的に、
(b)はポアソン分布により、(c)は集中的に、それ
ぞれ黒点を配置したものである。このボロノイ多角形の
面積の変動係数を図8に示す。この結果から、位置の不
均一性を定量化できることが明らかである。
【0039】上記のボロノイ分割処理を用いる方法によ
り、頬部におけるL*値の低輝度抽出領域(粒子)の位
置の不均一性値(ボロノイ多角形の面積の変動係数)を
求め、年齢との関連性について検討した。結果を図9に
示す。縦軸に付置の不均一性値を、横軸に年齢を示し
た。この結果から明らかなように、加齢に伴いL*値で
抽出される低輝度領域(粒子)の位置の不均一性は増加
することがわかった。
【0040】尚、ボロノイ分割と近似した方法である、
各点を等比で膨張させ、面積が重ならずに全面が各点の
膨張図形で充填された図形を作る図形変換を行なった上
で、各点の面積の変動係数をもとめる膨張法による分析
も可能である。
【0041】<3>不均一性に対する計測工学的測定値
と視感評価との関係 以上、皮膚の色調の不均一性と年齢との関係について説
明したが、視覚による色調の不均一性と年齢との関係を
調べた。
【0042】75名のパネラーの頬表面を、4×4cm
2の被検部を開けたマスクで覆い、標準光源であるD6
5光源を用いて、上部及び左右45度方向から3000
ルクスの光を被検部に照射し、不均一性について5名の
テスターにより視感評価を行った。評価は、約50cm
の距離から観察し、下記の評価値に該当する写真との比
較による5段階評価により行った。各計測工学的測定値
と視感評価値との相関関係を求めた。
【0043】(評価基準) 明らかに均一 :1 やや均一 :2 やや不均一 :3 明らかに不均一:4 著しく不均一 :5
【0044】結果を、前記の各計測工学的測定値と年齢
との相関係数と併せて表1に示す。
【0045】
【表1】 ──────────────────────────────────── 年齢との 視感評価値 相関係数 との相関係数 ──────────────────────────────────── 分光測色計で測定したL*値の標準偏差 0.327 0.338 ヒ゛テ゛オマイクロシステムで測定したL*値の標準偏差 0.300 0.361 ヒ゛テ゛オカメラシステムで測定したL*値の標準偏差 0.464 0.598 L*値画像の低輝度抽出領域面積の変動係数 0.705 0.819 L*値画像の低輝度抽出領域位置の不均一性値 0.581 0.617 ────────────────────────────────────
【0046】この表から明らかなように、各計測工学的
測定値は視感評価値と相関関係があり、その相関係数
は、むしろ年齢との相関係数よりも高いことがわかっ
た。尚、視感評価と年齢との相関係数は0.89であっ
た。
【0047】以上のように、本発明の方法によれば、加
齢に伴う色調の不均一性を計測工学的に評価することが
できるのみならず、視覚評価に代わる評価方法としても
妥当である。
【0048】<4>皮膚の表面形態の不均一性の解析 〔1〕皮膚表面凹凸の明暗画像の波形解析 皮膚の色調の他にも、皮膚の表面形態、例えば凹凸の大
きさや分布における不均一性も、視感に影響を与えてい
ると考え、表面形態の不均一性に関する解析を行った。
解析は、以下のようにして行った。
【0049】顔面皮膚の測定部位の表面形態のレプリカ
をフレグランスジャーナル21(10),27,(19
93)に記載の方法により作成した。このレプリカを実
体顕微鏡の標本台に固定し、30度の角度で光を照射
し、レプリカを回転させて、皮溝の陰影が強く観察され
る方向(X方向)と、これと直行する方向(Y方向)の
2方向から光照射を行った場合の2枚の陰影画像(1×
1cm2)を画像解析装置に取り込んだ。
【0050】画像解析装置に取り込まれた各々の画像上
に、光の入射方向に平行な10本のラインを設定し、各
々のライン上の明るさの変化を波形として表し、10本
のラインにおける波形の不均一性値の平均値を、1つの
画像の測定値とした。
【0051】波形の解析は次のようにして行った。図1
0に示すように、レプリカに斜め方向から光を照射する
と、明部と暗部ができる。これを画像として画像解析装
置に入力し、明るさのレベルとして例えば256階調に
ランク付けし、明るさの変化を波形として表す。個々の
波形について、1サイクル毎の波形の面積の絶対値を計
算し、その平均値を皮膚表面の凹凸の大きさを表す粗さ
指数とし、その変動指数から凹凸の大きさの不均一性
求めた。また、波長の平均値から凹凸の間隔を表す平均
谷間隔を求め、その変動係数から凹凸の間隔の不均一性
の大きさを求めた。すなわち、1つの試料から凹凸に関
する測定値が2つ、不均一性値が2つ得られる。
【0052】これらの測定値及び不均一性値の例とし
て、若年者(22才)と中年者(58才)について測定
した結果を表2に示す。ここでは、X方向とY方向をそ
れぞれ測定し、XYの平均をとり、レプリカの平均とし
ている。
【0053】
【表2】
【0054】この結果から明らかなように、若年者より
も中年者の方が、凹凸の大きさ及び間隔が大きく、さら
にそれらの変動係数も大きく、不均一性が強いことがわ
かる。
【0055】75名のパネラーについて測定した平均谷
間隔の変動係数と年齢との関係を図11に示す。この図
から、加齢に伴い、皮膚表面形態の不均一性が増大する
ことが明らかである(p<0.001で相関係数0.6
72)。また、平均谷間隔の変動係数と視感評価値との
相関を図12に示す。これらの結果から、平均谷間隔の
変動係数は、年齢との相関以上に視感評価値と強い相関
を示し、視感評価に皮膚の形態が関与していることがわ
かった。
【0056】〔2〕皮膚表面凹凸画像の明るさのマトリ
ックス法による解析 上記と同様にして、顔面皮膚の測定部位の表面形態のレ
プリカを作成し、実体顕微鏡の標本台に固定し、30度
の角度で光を照射し、レプリカを回転させて、皮溝の陰
影が強く観察される方向(X方向)と、これと直行する
方向(Y方向)の2方向から光照射を行った場合の2枚
の明暗画像(1×1cm2)を画像解析装置に取り込ん
だ。
【0057】この画像を、前記<1>〔3〕と同様にし
てマトリックス化し、マトリックス内の明るさを平均化
し、画像全体について明るさの変動係数を算出した。マ
トリックスの大きさは、一辺0.024mm〜1.0m
mとした。マトリックスの大きさ毎に、明るさの変動係
数(不均一性値)と視感評価値との相関係数、及び明る
さの変動係数と年齢との相関係数を、図13に示す。図
中、横軸に平行な直線より上の部分は、p(危険率)<
0.001で有意性を有する領域である。この図から明
らかなように、マトリックスサイズが1mm程度になる
と、不均一性値は年齢とよりも視感評価値との相関が低
くなるが、それ以下のサイズでは、不均一性値は年齢及
び視感評価値のいずれとも相関が高いことがわかった。
【0058】<5>皮膚色調の不均一性及び皮膚表面形
態の不均一性と視感評価値との関係上記のように、皮膚
色調の不均一性と皮膚表面形態の不均一性が、視感評価
値と相関していることがわかったので、視感評価値への
皮膚不均一性の関与の程度を知るために、重回帰分析を
行った。分析に用いた測定項目は以下のとおりである。
尚、1画素は0.024×0.024mmである。
【0059】
【表3】(皮膚色調不均一性の測定項目) 1.ヒ゛テ゛オマイクロスコーフ゜によるL*値、a*値、b*値の標準
偏差(画素数:1,2,5,10,20,40) 2.ヒ゛テ゛オカメラシステムによるL*値、a*値、b*値の標準偏
差 3.分光測色計(ミノルタトスヘ゜クトロフォトメーター、ミノルタ(株))によ
るL*値、a*値、b*値の標準偏差 4.メラニンメータによる測定値の標準偏差 5.低輝度抽出粒子面積の変動係数 6.低輝度抽出粒子のボロノイ多角形面積の変動係数
【0060】
【表4】(皮膚表面形態の測定項目) 1.平均粗さ(Ra) 2.粗さ指数及びその変動係数 3.平均谷間隔(Sm)及びその変動係数 4.マトリックス法による明るさの変動係数 (画素数:1,2,5,10,20,40)
【0061】各測定項目のうち、皮膚表面形態形態につ
いては粗さ指数の変動係数、平均谷間隔の変動係数;皮
膚色調不均一性については、ビデオカメラシステムによ
るL*値の標準偏差、低輝度抽出粒子面積の変動係数、
及び低輝度抽出粒子のボロノイ多角形面積の変動係数に
ついて、視感評価値との単相関係数を表5に示す。
【0062】
【表5】 ──────────────────────────────────── 測定項目 視感評価値との 有意差 単相関係数 ──────────────────────────────────── 粗さ指数の変動係数 0.5654 p<0.001 平均谷間隔の変動係数 0.6847 p<0.001 ヒ゛テ゛オカメラシステムによるL*値の標準偏差 0.6058 p<0.001 低輝度抽出粒子面積の変動係数 0.8193 p<0.001 低輝度抽出粒子のホ゛ロノイ多角形面積の 変動係数 0.6172 p<0.001 ────────────────────────────────────
【0063】重回帰分析によって得られた視感評価値
(Y)と各測定項目との重回帰式を数2に示す。また、
それぞれの測定項目が、視感評価値にどの程度関与して
いるかを調べるために、標準化偏回帰係数を算出した
(表6)。この値が高いほど、視感評価値への関与が大
きいことを意味する。
【0064】
【数2】Y=0.00338X1+4.6146X2+1.4752X3+0.8891X
4+0.6884X5−2.5451
【0065】
【表6】 ──────────────────────────────────── 変数(説明変量) 偏回帰係数 標準化偏回帰係数 ──────────────────────────────────── 粗さ指数の変動係数(X1) 0.00338 0.2076 平均谷間隔の変動係数(X2) 4.6146 0.2394 ヒ゛テ゛オカメラシステムによるL*値の標準偏差(X3) 1.4752 0.2082 低輝度抽出粒子面積の変動係数(X4) 0.8891 0.3617 低輝度抽出粒子のホ゛ロノイ多角形面積の 変動係数(X5) 0.6884 0.2318 ────────────────────────────────────
【0066】上記重回帰式によって算出された推定視感
評価値と、実際の視感評価値との相関を示す重相関係数
は0.9048(p<0.001)と非常に高い値を示
し、上記5種類の測定項目で、視感評価値を十分推定で
きることがわかった。また、この重回帰式より算出され
た推定視感評価値と実際の視感評価値との関係を、図1
4に示す。この図からも、上記5種類の測定項目で、視
感評価値を高い精度で推定できることがわかる。次に、
皮膚表面形態についての測定項目をマトリックス法によ
る明るさの変動係数(10画素に)変えて、上記と同様
の解析を行った。測定項目を表7に示す
【0067】
【表7】 ─────────────────────────────────── 測定項目 視感評価値との 有意性 単相関係数 ─────────────────────────────────── マトリクス法による明るさの変動係数(10画素)0.5688 p<0.001 ヒ゛テ゛オカメラシステムによるL*値の標準偏差 0.6058 p<0.001 低輝度抽出粒子面積の変動係数 0.8193 p<0.001 低輝度抽出粒子のホ゛ロノイ多角形面積の 変動係数 0.6172 p<0.001 ───────────────────────────────────
【0068】重回帰分析によって得られた視感評価値
(Y)と各測定項目との重回帰式を数3に示す。また、
それぞれの測定項目の標準化偏回帰係数を算出した(表
8)。
【0069】
【数3】Y=11.534X1+1.4669X2+1.2504X3+0.6883X4
−1.0137
【0070】
【表8】 ─────────────────────────────────── 変数(説明変量) 回帰係数 標準化偏回帰係数 ─────────────────────────────────── マトリクス法による明るさの変動係数(X1) 11.534 0.2420 ヒ゛テ゛オカメラシステムによるL*値の標準偏差(X2) 1.4669 0.2071 低輝度抽出粒子面積の変動係数(X3) 1.2504 0.5087 低輝度抽出粒子のホ゛ロノイ多角形面積の 変動係数(X4) 0.6883 0.2250 ───────────────────────────────────
【0071】上記重回帰式(数3)によって算出された
推定視感評価値と、実際の視感評価値との相関を示す重
相関係数は0.9048(p<0.001)であり、皮
膚表面形態に関する測定項目をマトリックス法による明
るさの変動係数に換えても、視感評価値を十分推定でき
ることがわかった。また、この重回帰式より算出された
推定視感評価値と実際の視感評価値との関係を、図15
に示す。この図からも、上記4種類の測定項目で、視感
評価値を高い精度で推定できることがわかる。
【0072】<6>皮膚角質細胞及び角質細胞中のメラ
ニンの不均一性 〔1〕皮膚角層中のメラニンの不均一性 次に、皮膚角層中のメラニン面積の不均一性と加齢との
関係を調べた。
【0073】メラニン面積の皮膚角質層の標本は、特開
平6−82443号公報に記載の方法にしたがって作成
した。すなわち、角層(皮膚表面の角質細胞)をセロフ
ァンテープに写し取り(テープストリッピング)、テー
プの細胞が付着している側をスライドグラスに延展した
ビニール用接着剤に貼付し、スライドグラスをエタノー
ル、キシレンに浸漬して接着剤を溶解させ、スライドグ
ラスからテープを剥がした。続いて、スライドグラスを
蒸留水に浸漬した後、フォンタナ・マッソン染色及びヘ
マトキシリン・エオジン染色を行い、スライドグラス上
の試料をバルサムで封入した。
【0074】上記のようにして得られたスライド標本か
ら、顕微鏡を通して画像解析装置に角質細胞の画像を取
り込み、細胞周囲をデジタイザーでトレースし、メラニ
ン部分のみを残すため2値化処理を行った。そして角質
細胞面積とメラニン面積を測定し、細胞の単位面積中の
メラニン面積を算出した。1枚の標本から20個の細胞
をランダムに抽出し、細胞間の変動係数により不均一性
値を求めた。
【0075】細胞内のメラニン面積の平均値と年齢との
関係を図16に、メラニン面積の変動係数と年齢との関
係を図17に示す。その結果、メラニン面積の平均値は
加齢に伴い低下するが、メラニン面積の変動係数は加齢
に伴って増加することがわかった。すなわち、加齢とと
もに細胞のメラニン面積が減少しながら不均一性が増大
することが確認された。
【0076】上記の操作において、テープストリッピン
グ時における角層の剥離の仕方を、5:極めて均一であ
る、3:通常のとおり、1:極めて不均一である、の評
価基準で目視により判定したところ、評価値の平均値
は、10〜29才が4.1、30〜49才が2.8、5
0才以上が2.3であった。これより、角層の剥離の不
均一性等の角層の状態の不均一性を評価することによ
り、肌の加齢変化や肌状態を評価できることがわかる。
【0077】〔2〕角質細胞面積の解析 次に、角質細胞面積と年齢との関係を調べた。図18は
角質細胞面積の平均値と年齢との関係を示したものであ
るが、文献(Plewig.G, J.Invest.Dermatol,1970,54,19
-23)にも報告されているように、角質細胞面積の平均
値は加齢に伴い増大することが確認された。
【0078】また、角質細胞面積の変動係数と年齢(1
1)との関係を調べた。その結果、32〜33才を境に
して変化が認められた。11〜32才までの結果を図1
9に、33〜59才までの結果を図20に示す。これら
の図に示されるように、32才までは加齢ととも角質細
胞面積の変動係数は減少し、33才以上では逆に増大す
ることが認められた。
【0079】
【実施例】以下に実施例を挙げて、本発明について説明
するが、本発明がこれら実施例に何等限定を受けないこ
とは云うまでもない。
【0080】
【実施例1】顔面皮膚の不均一性を測定することによる
皮膚の評価を行った。11才から59才までの75名の
パネラーについて、下記項目について測定を行った。
【0081】
【表9】1.ヒ゛テ゛オマイクロスコーフ゜によるL*値、a*値、b*
値の標準偏差(画素数:1,2,5,10,20,4
0) 2.ヒ゛テ゛オカメラシステムによるL*値、a*値、b*値の標準偏
差(画素数:1,2,5,10,20,40) 3.分光測色計(ミノルタスヘ゜クトロフォトメーター、ミノルタ(株))によ
るL*値、a*値、b*値の標準偏差 4.メラニンメータによる測定値の標準偏差 5.低輝度抽出粒子面積及びボロノイ多角形面積の変動
係数 6.粗さ指数 7.平均谷間隔の変動係数 8.マトリックス法による明るさの変動係数(画素数:
1,2,5,10,20,40) 9.角質細胞面積の変動係数 10.角質細胞内のメラニン測定値(面積、数)
【0082】各測定項目のうち、ビデオマイクロスコー
プによるL*値(1画素)、分光測色計によるL*値の標
準偏差、ビデオカメラシステムによるL*値の標準偏
差、低輝度抽出粒子面積の変動係数、低輝度抽出粒子の
ボロノイ多角形面積の変動係数、メラニン面積変動係
数、平均谷間隔の変動係数について、年齢との関係につ
いて重回帰分析を行った。表10に、各測定項目と年齢
との単相関係数を表す。
【0083】
【表10】 ──────────────────────────────────── 説明変量 年齢との単相関係数 有意差 ──────────────────────────────────── ヒ゛テ゛オマイクロスコーフ゜によるL* 標準偏差(1画素) 0.2694 p<0.001 分光測定計によるL*値の標準偏差 0.3272 p<0.001 ヒ゛テ゛オカメラシステムによるL*値の標準偏差 0.4718 p<0.001 低輝度抽出粒子面積の変動係数 0.7052 p<0.001 低輝度抽出粒子のホ゛ロノイ多角形面積の 変動係数 0.5810 p<0.001 メラニン面積変動係数 0.2792 p<0.001 平均谷間隔の変動係数 0.6719 p<0.001 ────────────────────────────────────
【0084】重回帰分析によって得られた年齢(Y)と
説明変量との重回帰式を数4に示す。また、それぞれの
測定項目について算出した標準化偏回帰係数を表11に
示す。
【0085】
【数4】 Y=0.7767X1+3.8140X2+11.902X3+5.6872X4 +10.265X5+9.4348X6+87.837X7−46.003
【0086】
【表11】 ──────────────────────────────────── 説明変量 偏回帰係数 標準化偏回帰係数 ──────────────────────────────────── ヒ゛テ゛オマイクロスコーフ゜によるL* 標準偏差(1画素)(X1) 0.7767 0.0100 分光測定計によるL*値の標準偏差(X2) 3.8140 0.0797 ヒ゛テ゛オカメラシステムによるL*値の標準偏差(X3) 11.902 0.1391 低輝度抽出粒子面積の変動係数(X4) 5.6872 0.1915 低輝度抽出粒子のホ゛ロノイ多角形面積の 変動係数(X5) 10.265 0.2861 メラニン面積変動係数(X6) 9.4348 0.1231 平均谷間隔の変動係数(X7) 87.837 0.3773 ────────────────────────────────────
【0087】上記重回帰式(数4)によって算出された
推定年齢と実際の年齢との相関を示す重相関係数は0.
8267(p<0.001)と高く、肌の不均一性に関
する測定値と年齢が相関することがわかる。また、算出
された推定年齢と実際の年齢との関係を図21に示す。
この図からも、推定年齢と実際の年齢が相関することが
明らかである。したがって、個々人について、肌の状態
が、実際の年齢に比べて老化しているか、あるいは老化
の程度が少ないか等を評価することができる。
【0088】
【発明の効果】本発明の評価方法によれば、肌の状態を
示す計測値を用いて、手軽に、客観的且つ定量的に肌の
評価を行うことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 頬部のL*値の平均値と年齢との関係を示す
図。
【図2】 頬部のL*値の標準偏差と年齢との関係を示
す図。
【図3】 測定領域のマトリックス化による不均一性の
検討法を示す概念図。
【図4】 測定領域のマトリックスサイズと年齢との関
係を示す図。
【図5】 L*値画面の低輝度抽出粒子面積の変動係数
と年齢との関係を示す図。
【図6】 低輝度抽出領域の不均一性と年齢との関係を
示す概念図。
【図7】 低輝度抽出領域の位置の不均一性を定量化す
るためのボロノイ分割処理を示す概念図。
【図8】 図7に示す低輝度抽出領域のボロノイ多角形
の変動係数を示す図。
【図9】 頬部におけるL*値の低輝度抽出粒子の位置
の不均一性値と年齢との関係を示す図。
【図10】 皮膚の表面形態を明暗による波形に変換す
る方法を示す概念図。
【図11】 平均谷間隔の変動係数と年齢との関係を示
す図。
【図12】 平均谷間隔の変動係数と肌の視感評価値と
の関係を示す図。
【図13】 皮膚表面の明るさの変動係数と肌の視感評
価値及び年齢との相関と、マトリックスサイズとの関係
を示す図。
【図14】 本発明の方法による推定視感評価値と実際
の視感評価値との関係を示す図。
【図15】 本発明の方法による推定視感評価値と実際
の視感評価値との関係を示す図。
【図16】 細胞内メラニン面積の平均値と年齢との関
係を示す図。
【図17】 細胞内メラニン面積の変動係数と年齢との
関係を示す図。
【図18】 角質細胞面積の平均値と年齢との関係を示
す図。
【図19】 角質細胞面積の変動係数と年齢(11〜3
2才)との関係を示す図。
【図20】 角質細胞面積の変動係数と年齢(33〜5
9才)との関係を示す図。
【図21】 本発明の方法により推定された年齢と実際
の年齢との関係を示す図。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特開 平5−329133(JP,A) 特開 平2−46833(JP,A) 特開 平6−114013(JP,A) 特開 平7−55447(JP,A) 特開 平7−19839(JP,A) 特開 平4−293177(JP,A) 実開 昭57−28338(JP,U) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) A61B 5/00 101 A61B 5/107 G01N 21/27

Claims (15)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 皮膚の色調を計測工学的に測定し、計測
    工学的測定により数値化された色要素の、皮膚の測定領
    域における標準偏差を算出することを特徴とする、皮膚
    の色調の不均一性を指標とする肌の評価方法。
  2. 【請求項2】 前記計測工学的測定は、前記測定領域を
    複数の区分に分割し、各測定区分ごとに行われることを
    特徴とする請求項1記載の肌の評価方法。
  3. 【請求項3】 前記計測工学的測定により数値化された
    色要素がL * 値であることを特徴とする請求項1又は2
    記載の肌の評価方法。
  4. 【請求項4】 前記計測工学的測定により数値化された
    色要素が、皮膚のRGB画像を画素に分割し、各々の画
    素の色表示を赤、緑、青に分けたときの前記画素におけ
    る赤、緑、青の各色の輝度であることを特徴とする請求
    記載の肌の評価方法。
  5. 【請求項5】 前記計測工学的測定により数値化された
    色要素が、皮膚のRGB画像をL * * * 画像に変換
    し、このL * * * 画像を画素に分割したときの前記画
    素におけるL * 値であることを特徴とする請求項1から
    3のいずれか一項に記載の肌の評価方法。
  6. 【請求項6】 前記計測工学的測定により数値化された
    色要素が、皮膚のRGB画像をL * * * 画像に変換
    し、このL * * * 画像をマトリックスに分割したとき
    の、前記画素におけるL * 値であることを特徴とする請
    求項1から3のいずれか一項に記載の肌の評価方法。
  7. 【請求項7】 皮膚の画像を計測工学的に測定し、測定
    される皮膚の画像のの画素により形成される低輝度領域
    の画像全体に対する面積又は位置の変動係数を算出する
    ことを特徴とする、皮膚の低輝度領域の不均一性を指標
    とする肌の評価方法。
  8. 【請求項8】 皮膚のRGB画像をL * * * 画像に変
    換し、このL * * * 画像をL * 画像に変換し、このL *
    画像においてL * 値について設定された閾値以下の領域
    の面積を前記低輝度領域の面積とし、その変動係数を算
    出することを特徴とする請求項記載の肌の評価方法。
  9. 【請求項9】 皮膚のRGB画像をL * * * 画像に変
    換し、このL * * * 画像をL * 画像に変換し、このL *
    画像においてL * 値について設定された閾値以下の領域
    をボロノイ分割処理し、得られたボロノイ多角形の面積
    の変動係数を算出することにより、前記低輝度領域の位
    置の変動係数を算出することを特徴とする請求項記載
    肌の評価方法。
  10. 【請求項10】 皮膚の表面形態を計測工学的に測定
    し、皮膚表面における凹凸の大きさの変動係数、皮膚表
    面における凹凸の間隔の変動係数、及び皮膚表面の凹凸
    の画像の明るさの変動係数から選ばれる少なくともいず
    れかを計測工学的測定より算出することを特徴とする、
    皮膚の表面形態の不均一性を指標とする肌の評価方法。
  11. 【請求項11】 皮膚のレプリカに光を斜め方向から照
    射して皮膚の表面の凹凸による明暗画像を形成し、この
    明暗画像において複数の直線を設定し、それぞれの直線
    上における明るさの変化を波形として表し、表示された
    波形の1サイクルごとの波形面積の絶対値を測定し、こ
    の絶対値の各波形ごとの平均値を前記直線上における皮
    膚表面の凹凸の大きさとし、その変動係数を前記皮膚表
    面の凹凸の大きさの変動係数として算出することを特徴
    とする請求項10記載の肌の評価方法。
  12. 【請求項12】 皮膚のレプリカに光を斜め方向から照
    射して皮膚の表面の凹凸による明暗画像を形成し、この
    明暗画像において複数の直線を設定し、それぞれの直線
    上における明るさの変化を波形として表し、表示された
    波形の1サイクルごとの波長を測定し、この波長の各波
    形ごとの平均値を前記直線上における皮膚表面の凹凸の
    間隔とし、その変動係数を前記皮膚表面の凹凸の間隔の
    変動係数として算出することを特徴とする請求項10
    載の肌の評価方法。
  13. 【請求項13】 皮膚のレプリカに光を斜め方向から照
    して皮膚の表面の凹凸による明暗画像を形成し、この
    明暗画像をマトリックスに分割し、分割された各マトリ
    ックスにおいて数値化された色要素を各マトリックスに
    おける前記皮膚表面の凹凸の画像の明るさとし、その変
    動係数を前記皮膚表面の凹凸の画像の明るさの変動係数
    として算出することを特徴とする請求項10記載の肌の
    評価方法。
  14. 【請求項14】 皮膚の角層を計測工学的に測定し、角
    質細胞面積の変動係 数及び角質細胞中のメラニン面積の
    変動係数の少なくともいずれかを算出することを特徴と
    する、皮膚の角層における不均一性を指標とする肌の評
    方法。
  15. 【請求項15】 皮膚が顔面皮膚であることを特徴とす
    請求項1〜14のいずれか一項に記載の肌の評価
    法。
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